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Last-modified: 2023-07-05 (水) 07:09:55

ニノ「た、ただいま~……」
ロイド「お、おかえり……なんかあったか?」
ニノ「え、えーとね、今晩はちょっとお夕飯いらないかなって」
ライナス「はあ?買い喰いでもしたのかよ?」
ニノ「いやその、買い喰いというか貰い喰いというか……」
兄弟「「?」」

 

サラ「………という訳で、そんな感じで街の公園に現れては美味しそうすぎて子供なら拒めないお菓子を渡していく謎のお菓子配りお兄さんが今街中で話題になってるけど」
マリア「ミルラやンンは心当たりがあるんだっけ?」
ミルラ「はい、目撃証言より、下手人は銀髪の若い男の竜族………」
ンン「竜王家の付き合いで会った事があるのです、そんな見た目でお菓子が大好きな人を。リュールさん姉弟と一緒に長らく眠っていたはずなのですが」
サラ「あら、リュール義姉さん達の名前が出るという事は、エレオスの竜族の方?」
ミルラ「はい、ソンブルさんのご子息の一人で……」
?????「………おや、今日は竜族の子供がいるのか」
マリア「うわあ!?あ、あれが謎のお菓子配りお兄さん!!?」
ミルラ「やはり貴方だったんですね、ラファールさん!」
ラファール「ふむ貴様らは、確か………竜王家のミルラだったか」
サラ「その大袋に入った巨大なスイーツ…本当に彼のようね」
マリア「確かに目撃証言とは一致してるね(もぐもぐ)」つアルクロワッサン
ンン「……って何食べてるですか!?」
マリア「あ、アレ!?いっ、いつの間に!?(もぐもぐ)」つアルクロワッサン
ラファール「ふっ、やはり我の菓子は人間にも美味いようだな」
ミルラ「な、何故こんな事をするのですか!?」
ラファール「いや別に理由などないが?ただ単に手癖で作り過ぎたのをもったいないので配っているだけだ、生菓子は足が早いからな」
サラ「おやつの余りを配ってるだけの割には随分と高頻度なようだけど?」
ラファール「誰がおやつだけと言った、我の食事は3食おやつデザート全て甘味だ!!!」
マリア「出たよ長命種特有の趣味最優先なガバガバ食生活!!」
ミルラ「事情は大体理解できました、やはり止めても構わないような理由ですね。同族のよしみです、大ごとになる前に止めさせてもらいます!」
ンン「お菓子の食べすぎで夕食が食べれないイコール成長期の子供にとって特に重要な健全な食育に関わるって事で、血盟幼女団を中心に割とガチで討伐隊組もうかって話になってるのです」
ラファール「ほう、我の前に立ち塞がるか。だが、その有様では到底無理だと思うのだが?」
ミルラ「へ?………はっ!? (もぐもぐ)」つツイスター
ンン「い、いつのまになのです!? (もぐもぐ)」つダンブラザーズ
サラ「わ、私までギャグ空間に引っ張られるなんて………(もぐもぐ)」つティラミストーム
マリア「 うわーんこのままだと夕飯食べれなくなって姉様に怒られちゃうー!? (もぐもぐ)」つ剄氣の体術
ラファール「ふっ、千年研鑽を重ねた我が製菓の腕、侮るでないわ。幼子ならば無意識にでも手を伸ばしてしまうものだ。さて、我は他の公園に行く、ゆっくり味わえよ」
ミルラ「うう、張り切って来た癖にこんな醜態を……(もぐもぐ)」つツイスター
ンン「情け無いのです…… (もぐもぐ)」つダンブラザーズ
サラ「……保険かけておいて良かったわね(もぐもぐ)」つティラミストーム

 

<ドンッ!!!
ラファール「痛っ!?なんだこの薄らでかい壁は!?」
竜化エル『…………………どうも』ゴゴゴゴゴ…
ラファール「 」
サラ「……困ってるって訴えてそれで済んでくれれば、わざわざ出て来てもらわなかったのだけれど(もぐもぐ)」つティラミストーム
ンン「ごめんなさいなのです、結局お手を煩わせるハメに…… (もぐもぐ)」つダンブラザーズ
竜化エル『いえいえ、私達の姉弟仲に気を使って説得を試みてくれたのでしょう。むしろそのお心遣いに感謝です』
ラファール「あ………姉さんその……」アセアセ
竜化エル『ラファール……あなた以前にも作り過ぎたお菓子をマデリーンやマロンに食べさせて彼女らを虫歯にしてセレスティアとセピアに散々叱られましたよね?』
ラファール「だ、だから不特定多数に配ろうと考えたのだ!!」
竜化エル『成程、私達の目が届かない他所様に押し付けようと考えたと』
ラファール「あ、いや、そう言う訳では……(頭ガシリっ!!)痛あああああっ!?」
竜化エル『言い訳は家で聞きます……お見苦しいところを見せてしまって申し訳ありませんでした、後日お詫びと御礼に伺いますので』
ミルラ「き、気にしないで下さい、本当に何もやってないので (もぐもぐ)」つツイスター
マリア「まあ大好きなお姉さん相手でも、むしろだからこそ叱られたくないのはわかるよ(もぐもぐ)」つ剄氣の体術
ラファール「頭蓋がくだけるぅぅぅぅ!!??」ジタバタ

 
 

その後、そのまま頭鷲掴みでお持ち帰りされたラファールは姉にこってりしぼられ、暫くの間お菓子を作る時は家族監視の下と約束させられたそうです。
こうして、街の子供達の健全な食育は守られたのでした。

 
 
 

【おまけ】
ラファール「ふっ、流石は我、完璧な出来だ」つシュークリーム
ラファール「む、姉さん、そのピンクのクリームはベリーか何かか?」
エル「ああこれは、ペッパーX※クリームです」
ラファール「………………………そうか」
※現状世界一辛い唐辛子

 

ヴェイル「わーい、これとっても美味しいよエルお姉ちゃん♪」
エル「口にあったならよかったです、好きなだけ食べて良いですよ」
ラファール「ちっ、我が家の激辛好きどもめ」
ヴェイル「これお兄ちゃんにも食べてもらえるかなぁ」
エル「どうでしょう……持って行ってみますか?」
ラファール「やめておけ、流石に常人には耐えかねんから」

 

シャナン「この件をどう思う……?」
エフラム「むう…子供がお菓子をくれる大人に慣れる…すなわち!それにつけこんだロリコンがお菓子をネタに子供を浚うかもしれぬ!こうしてはおかれん!」
ライナス「おうよ突撃だ!」
ターナ「あ、あー……もう解決済みよ?お姉さんが叱ったって。だから突撃はいらないいらない」
エフラム「そ…そうか……」
ターナ「あんたたちもすぐ突撃しないでまず話してみようって姿勢を見せなさいよね」
ライナス「す、すまねぇ……」