31-259

Last-modified: 2013-11-06 (水) 21:51:16

259 :ミカヤの職探し 1/2:2010/11/09(火) 21:24:11 ID:RGHK6vS+

少し前に話題になっていたので書いてみた。投下する

「仕事を探そうと思うの」
何気ない朝の食卓で兄弟家の長女、ミカヤはそう宣言した。
「姉上、それはやはり私の給料が低いからですか…係長止まりですいません…」
「む、そんなに俺の給料じゃ家計は苦しいのか?」
兄弟の稼ぎ手であるシグルドとアイクは自分の稼ぎに問題があると捉えていた。
「ち、違うの。最近、占いの収入も低いしちょっと副業を探すだけよ」
「…なら庭のワインを売ればいいんじゃないかなあ」
「リーフ兄さん、今日も頑張ってね…」
ロイがリーフのことを心配した直後、リーフがミカヤのワープで食卓から消失した。
「まあ、仕事を探すっていうなら僕のツテで紹介しますよ」
味噌汁をすすりながらマルスはミカヤに提案する。
「あんた、まさかミカヤ姉さんを怪しい仕事に…」
リンがマルスを睨みながら何故か箸を突き付ける。
「誤解です、リン姉さん。きちんとした仕事ですよ」
「あー、確かにこういうのはマルスが向いてるわな。俺には闘技場しか浮かばないぜ」
「まあ、あれはあれでいい訓練になる。金など二の次だ」
ヘクトルとエフラムは肉を食べながら互いの意見の食い違いで喧嘩を始める。
「ああ…やっぱり僕もバイトを探そうかな…また壁が…」
「無理しないでね、はい胃薬」
喧嘩を見て胃を痛めるエリウッドと胃薬を手渡すセリス。
「姉上ならどんな仕事でもやれると思います。頑張ってください」
「まあ、無理をしないでください。はい、弁当ですわ」
最後にエイリークとエリンシアの応援を受け、ミカヤとマルスは仕事探しに向かった。

「よう、マルス。今日はミカヤさんも一緒か」
「やあチェイニー。姉さんが仕事を探してるからいろいろ探してるのさ」
「こんにちは、チェイニーさん。マルス、竜王家で何の仕事があるの?」
二人がチェイニーに挨拶しているのは竜王家である。
「あー、まあとりあえずこれを使ってよ」
マルスがミカヤにリザイアと様々な杖を手渡す。
「さて、行きますか」
「え、ちょ、ちょっと!お姉ちゃんこれじゃ理解出来ないんだけど…」
先を行くマルスをミカヤが追い掛けた先には神竜の姿のチキがいた。
「シャギャア!(わーい、お兄ちゃんだ。いっくぞー!)」
「ハッハッハッ!!どうしたチキ!そんな攻撃なぞ我には効かぬ!!」
霧のブレスを乱発するチキとそれを壊れた剣を片手にひたすらかわすマルス。そう、これは…
「いやー、メディウスじいさんが久々にギックリ腰で入院しちゃってな。助かるよ」
「…ああ、つまりお姉ちゃんは暗黒竜退治ごっこの回復役ってことね」
納得したミカヤは遠距離から死にかける弟の治療をするのだった。

260 :ミカヤの職探し 2/2:2010/11/09(火) 21:26:38 ID:RGHK6vS+

「いやー、死ぬかと思ったよ。ありがとう、ミカヤ姉さん。助かったよ」

「いや、実際一回死んだよね!?オームの杖使ったわよ!?」
チキの相手を勤めたマルスとミカヤはそれなりの謝礼を貰って次の職場に向かう。
「…ていうかこれ定職じゃないから意味ないわよね?」
「ええ、さっきのは今日限りの仕事です。次からは問題ないです」

次にマルスが案内したのはある孤児院だった。
「あれ、ここって確かシスターレナの孤児院かしら?」
「ええ、そうです。レナさんが孤児の世話役を探してまして姉さんなら最適かと」
「なるほど…やるわねマルスちゃん」
「唯一の問題はやはり給料が安いことですね。まああくまで慈善活動ですから」
「うーん、そっか…難しいわね」
「とりあえず次の職場に向かいますか?」
「うん、お願い」
保留のため中には入らなかった二人だが中ではレナとジュリアンが絶賛ラブコメ中だったとか…
子供達の世話はリカードやマリーシアが見ているそうだ。

次にマルスが案内したのはアルムがよく来ている農園だった。
「今度はアルムからのオファーですね。農園に群がる魔物や人を退治してほしいそうです」
マルスが言った矢先に空からネサラが稲に実った米を食べようと降下しはじめる。
「…ネサラさん、何やってるんですか」
ネサラの行為に呆れるミカヤ。
「おーい、あれお願い」
農園に向かってマルスが合図する。と同時に…
「エクスカリバー!」
「パルティア!」
「え、えーと銀の弓!」
マリク、ゴードン、ライアンが稲の中から現れネサラに集中攻撃をする。
「ぐはっ!?くそっ、待ち伏せとは…ええい、覚えていろ!」
捨て台詞を言いながら逃げるネサラ…を見て頭を抱えるミカヤ。
「…はあ、お姉ちゃんここでは働きたくないわ」
「わかりました、じゃあ次行きましょう。あ、みんなお疲れ様」

その後、マルスの紹介で様々な仕事を見て回るミカヤ。
そして最終的にミカヤが選んだのは…

「はあ、やっぱり私にはこれがいいわ…」
「ミカヤ、依頼が入った。今日は行けるか?」
「わかったわ、サザ。今店を畳むから待ってて」
結局ミカヤは占いをしながらたまに暁の団で義賊をやるのでした。

終わり