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Last-modified: 2013-11-07 (木) 00:20:58

118 :嗚呼斧兄弟:2010/12/04(土) 21:44:58 ID:jL49Btbq

~ 学校 ~

ヨハン「おお、ラク「流・星・剣!」ウボァー」
マリータ「まだ何も言うてへんのに相変わらず容赦あらへんなぁ」
ラクチェ「どうせロクでもない事だからいいのよっ!」
ヨハルヴァ「その通りだぜ!そんな変態兄貴なんかほっといて俺と「流・星・剣!」ウボァー」
ラクチェ「ウゼぇ……」
マリータ「モテる女はツラいわぁ~~♪」
ラクチェ「からかわないでよ……」
ヨハン「ぐふっ…こ、これ…を…ガクッ」
マリータ「なんやラブレターかいな?」
ラクチェ「どーせまた歯の浮くような寝言書き綴ったポエム集でしょ。捨てちゃえ捨てちゃえ」
マリータ「これ招待状って書いてあるで?」
ラクチェ「知らん知らん、ポイッ」
マリータ「あーあもったいあらへんなぁ。ウチもラクチェみたいにモテてみたいわ~」
ラクチェ「なら片方と言わず両方あげるわよ。ノシつけてくれてやるわよ。っつーか是非引き取ってよ!」
マリータ「うおっ!?それは勘弁や!!!」

~ 流星軒 ~

アイク「うむ、この分厚いチャーシューがなんともいえん。美味い。鳥の骨も大根も歯ごたえがあっていいな」
ラクチェ「ホ、ホントですかっ♪」
アイラ「馬鹿者!完全に切り忘れているではないか!
    っつーか何を入れているのだ!」ゴチーン
ラクチェ「いたーいっ!?」
アイラ「まったく…いつになったら他のお客の分も任せられるようになるんだ…スカサハを見習え」
ラクチェ「ううう……」
アイク「俺はラクチェのラーメンも美味いと思うが?」
アイラ「アイク殿…世辞…ではないようだがあまり甘やかしてくれるな」
スカサハ「出前分出来たよー五目ラーメ二人前とギョーザ。ラクチェ行ってきてくれるかー?」
ラクチェ「えー外雪降ってるよースカ行ってきてよー」
アイラ「スカサハは他のお客のラーメンを作るのに忙しい。さっさと行け」
ラクチェ「ならその分私が作り…」
アイラ「さ っ さ と 行 け」
ラクチェ「……はい……」

~ 路上 ~

ラクチェ「さむっ!? あーやだやだ早く行って帰ろー、風切って走るチャリンコの速さがますます肌身にしみるわ。
     っつーか部活の後だし腹減ってきた…ううぅ寒いよひもじいよ…早く終わらせて帰ろ…
     えーと住所は……こーいって…角を曲がって…橋をこえて…3件目って…アレ? 表札にドズル…
     …ここって…もしかしなくても…」

ピンポーン

ヨハン「おおラクチェ待ちかねたぞ♪ 本日は私の誕生パーティーによくぞ来てくれた愛しい人。
    さっそく会場までこのヨハンがエスコートしましょうぞ」
ラクチェ「…………」
ヨハン「さ、お手を…」
ラクチェ「流星剣!」
ヨハン「ホゲァー」
ラクチェ「随分手の込んだ招待してくれるじゃないのっ!」
ヨハン「HAHAHAHAHA!!!照れる気持ちはわかるがこうでもしないと奥手な君を誘えないと思ったのだ。
    恥らう君の純情は美しく、時に私につれない…愛の騎士の心をかき乱す罪な人よ…おお…それはまさに」
ラクチェ「450G!」
ヨハン「ん?」
ラクチェ「代金よ!はよ払え!さっさと帰りたいんだから!」
ヨハン「おおそうであった。だが財布を広間に置いてきてしまってな。悪いがパーティー会場まで持ってきてくれるか。
    そこでお支払いしよう」
ラクチェ「ちょ…コ…コラーひっぱるなぁーーーーっ!?」

119 :嗚呼斧兄弟:2010/12/04(土) 21:45:47 ID:jL49Btbq

~ パーティー会場前 ~

シュミット「当家のヨハン様の誕生祝賀会にようこそおいでくださいました。
      ヨハン様のお言いつけ通りパーティドレスを用意してございます。さ、まずはお召し替えを…」
ラクチェ「いらんわ!私は招待客じゃねーっつの!!!」
ヨハン「はっはっは、君に似合うと思って私が見立てたのだ。雪振る夜に可憐な調べとともに私とステップを踏もうではないか…
    レディ、是非一曲ダンスのお相手を…」
ラクチェ「やだ」
ヨハン「おお、そのつれなさがますます私の心を引き付ける!今宵も私は君を想って眠れぬ夜を過ごすというのに…
    嗚呼、美しさは罪な事…」
ラクチェ「うぜぇ…頭痛くなってき、………」グゥゥゥゥゥ……
ヨハン「おお、お腹が空いているとはなんと可哀想なラクチェ…だがご安心あれ!
    わがドズルの料理人が腕を振るったディナーが用意してあるとも、さ、遠慮なく会場へ…」
ラクチェ「う、うるさい!…だけどちょっとくらい食べてってやるわよ!」

~ パーティー会場 ~

ラクチェ「…なんのかんのでドレスに着替えさせられてしまった…食べ物に釣られた私っていったい…orz
つかドレスにおかもち持ってるのって違和感バリバリだよね…」
セリス「あっラクチェも招待されたんだ?」
ユリウス「それはいいがなんでおかもちなんか持ってるんだ?」
ラクチェ「あ、ああいやまあ…これはなんつーか…こ、細かい事気にしないでよっ!」
    (二人とも正装ねやっぱ…セリス様は男装美少女にしか見えないけど…
     この二人並んでるとやっぱカップルにしか見えないわ…ティニー辺りこういうの好きだろうなぁ…)
ヨハン「おおラクチェ…やはり私の見立ては間違っていなかった!君には黒のドレスが似合う!
    黒…それは艶やかな君の黒髪…」
ラクチェ「やかましい!ほれ出前の品!」
ヨハン「おお確かに、ではこれがお代だ。ではゆるりと私のパーティーを楽しんでいってくれたまえ」
ラクチェ「フン!ご飯食べたらソッコーで帰るかんね!」
ヨハルヴァ「そうだぜ!こんな変態兄貴の誕生会なんかさっさと抜けて俺と…」
ラクチェ「アンタもウゼェっつーの!」
リーフ「お飲み物はいかがですか?」
ラクチェ「あ、どうも…って…なんでウェイターなんかやってるのよ?」
リーフ「バイトでございます」
ラクチェ「はぁ…いろいろやってんのね…意外と洗練されてるし…」
リーフ「バイトですので」
ナンナ「リーフ様~こっちにもお願いしますー」
ミランダ「シャンパンねー」
リーフ「かしこまりましたお嬢様方。それと一介のウェイターに様付けなど不要。
    わたくしがヨハン様にお叱りを受けてしまいますので…どうぞ遠慮なくリーフとお呼びください」
サラ「私とミランダは」
ミランダ「元々呼び捨てだけどさ」
ティニー「私たちは…」
ナンナ「え…えっとそれじゃ…リ、リーフ、新しいシャンパンを持ってきてくださる?」
リーフ「かしこまりましたお嬢様」
ナンナ(ゾクゾクッ……ちょ…ちょっといいかも……)
サラ(ナンナもSでならした四人娘…根はSなのね)
ラクチェ(意外とプロフェッショナルなのね…バイト代には忠実なんだ)

120 :嗚呼斧兄弟:2010/12/04(土) 21:46:28 ID:jL49Btbq

~ しばらくして ~

ラクチェ「ふぃ~美味しかったぁ~~♪」
ヨハン「ご満足いただけたかねラクチェ、それでは私と一曲…」
ラクチェ「しつこいなあもう…私はダンスなんて踊れないってば」
ヨハン「HAHAHAHAHA!心配には及びませんよレディ。このヨハンがリードして生涯の思い出に残る
    美しくも燃えるような情熱の…」
ラクチェ「やめてよもうキモいなぁ…」
ヨハン(´;ω;`)
ラクチェ「大の男が泣くなっつーの!!!」
サラ(あれだけキツい事言われても諦めないあたりあの人Mなのかしらね…どうでもいいけど)
セリス「ヨハンさんもラクチェも仲良しだよね~♪」
ユリウス「僕はお前の脳が心配だよ…」
セリス「ユリウスは優しいなあ、そんなに僕の事心配してくれてるんだ♪」
ユリウス「ち、違うっひっつくなバカ///////」
ティニー「ハァハァ…こういう倒錯お耽美世界大好きです…」
ヨハン「そう言わずにこの貴女の虜めに一時の…」
ラクチェ「だからやだってば」
ヨハン「レッツミュージック!!!」
ラクチェ「わあ!?」

ブンチャッチャズンタカタ♪ブンチャッチャズンタカタ♪

ヨハン「ははは始まってしまったね。それではご来賓の皆様!お近くのパートナーとごゆるりとダンスをお楽しみください!
    …ふふふ…君の隣にはこの私が…」
ラクチェ「あ、あんたね~~!」
セリス「わぁ…みんな楽しそうだねっユリウスッ僕たちも踊ろうよ♪」
ユリウス「わ、わかった!わかったからひっぱるなバカ/////」
ミランダ「ねえなんで…」
ティニー「私たち四人は…」
ナンナ「四人でチークダンスなのかしら?」
サラ「さあ?」
リーフ「ウェイターがご一緒するわけにはいきませんので、どうぞ皆様でお楽しみください」

ヨハン「さ、遠慮はいらない。こうなったら楽しもうではありませんか愛しい人。お手を拝借」
ヨハルヴァ「まてやーっ!そうはさせるかっ!」
ヨハン「む、貴様は野獣のごとき弟!」
ヨハルヴァ「ラクチェと踊るのはこの俺だぁあああああああ!!!」
ラクチェ「叫ぶな暑苦しい!目だって恥ずかしいでしょうがっ!?」
ヨハン「ははは、それはみんなが君の美しさに見とれているのだよ。
    嗚呼…私は三国一の果報者だ…このような麗しの君と結ばれるなんて…」
ラクチェ「結ばれておらんわっ!!!」
ヨハルヴァ「そうだぜ兄貴!ラクチェは俺の嫁じゃああああああああああああああああ!!!!!!!」
ヨハン「耳が痛いわ絶叫するな野蛮人!貴様のようなゴリラが可憐なラクチェと釣り合うと思うのか!
    ラクチェの傍らで愛を囁くのはこの愛の伝道師ヨハンを置いてほかにない!」
ヨハルヴァ「電波ポエムなぞいらんわ!愛とは雄たけびで表すんだぁあああああああああ!!!!」
ヨハン「愛の詩の素晴らしさも分からぬ輩め…おおラクチェ…君の瞳は星の輝き…」
ラクチェ「いいかげんにさらさんかこの変態どもがあああああああ流星剣流星剣りゅうせいけぇぇぇぇぇん!!!!!」
ヨハヨハ「UGYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!」

ヨハンパーティーは壊滅した……
帰宅したラクチェはアイラに「遅いわ!どこほっつき歩いてた!」…としばかれるのであった…

~ 翌日 ~

ヨハルヴァ「ラクチェ~~~今度は俺の誕生日に来てくれええええええええええ!!!!!」
ラクチェ「UZEEEEEEEEEEE!?」
マリータ「……ホンマ難儀なこっちゃで……」

終わり