用語-「ウェーダー」

Last-modified: 2007-08-07 (火) 18:22:02

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「ウェーダー」とは

 川に入っていくための防水着。これが無いと、渓流釣りの面白さの100分の1もわからない。
 ウェーダーなしで入渓するのも止めはしないが、経験上カナリの覚悟が必要となる。冷水による低体温と無防備な素肌への砂利や枝の容赦ない攻撃に加え、水生生物以外の飛行昆虫の吸血攻撃の危険にもさらされる。
 素足入渓を経験したものは、基本的に2度としたがらない。たとえ真夏でも。
 深みにはまったり、転倒したりしてウェーダー内に浸水すると、気持ちの悪い思いだけですめばよいが、ウェーダー全体が錘のようになって体勢を立て直しにくくなるので注意が必要。逆に、中に空気が入った状態でベルトを締めてしまうと、足がフワフワ浮いて歩きにくく、転倒時に起き上がりにくくなる。
 また、メンテナンスを怠ると人体に深刻な悪影響を及ぼす悪臭を放つので細心の注意を払わなければならない。
 

「ウェーダー」の種類

サイズ(丈)による違い

  • チェストハイ
     胸までの丈があり、肩にベルトをかけて着るタイプ。
     防護面積が大きいので、水没の心配は少ないが、夏場は暑くて大変なことになる。
     
  • ウェストハイ
     腰までの丈で、ベルトで締めたり、サスペンダーで吊ったりして着用する。
     不意に腰以上の水深の深みにはまることが無ければ、これで十分事足りる。
     
  • ヒップウェーダー
     股下までの丈で、各足のセパレートタイプ。
     ちょっとした渓流は対応できると思うが、やはりこれでは少し心もとない。
     

足部分の形状による違い

  • ブーツ一体型
     足の部分が長靴のような形状で、靴とウェーダーが一体化しているもの。
     着脱が一緒に出来るので楽ではあるが、足へのフィット感は劣る。岩に指がぶつかるとダイレクトに衝撃が来るので厚手の靴下で出来るだけ長靴にフィットできるようにした方が歩きやすい。
     
  • ブーツ分離型
     足の部分は靴下のような感じで、その上から別途ウェーディングシューズを着用して使用する。
     ぴったりサイズのシューズを履けるのと、フィンのついたものを着用することで、フローター(浮き輪のようなもの)を使うときに使用できる。
     

素材による違い

  • ナイロン
     生地の厚さは薄めのものが多い。
     基本的に内側はゴムでコーティングされていて薄手でもほとんど湿気を外に排出できない。
     しっかりベルトをしていると特に夏場は中で蒸れてしまう。
     伸縮性が無いため、ぶかぶかした状態で着用し、体にフィットしないので空気が入っていると水の中を歩きにくい。
     また、熱を通しやすいので冷たい水につかっていると、相当足腰は冷える。夏場は問題ないが、冬はかなり厳しい。
     一番安い素材なので、エントリーモデルではよく使われていて、ほとんどがブーツ一体型。価格は5000円を切るものもある。
     
  • ネオプレーン
     厚手のクッションのような素材。ウェットスーツのようにぴったり体にフィットさせて着用する。
     伸縮性があるのでぴったり着用できて、中に空気が入ることは少ない。
     断熱作用がナイロンより高いので、寒い季節には重宝する。
     ブーツと分離されているものが多く、ウェーディングシューズを別途用意しなければならない。ただでさえネオプレーン素材は高いのに、シューズを別に買うと半端ではない出費となる。
     
  • ゴアテックス
     ナイロン同様薄手で、伸縮性は低く、ぶかぶかした状態で着用する。
     ナイロンとの違いは、生地自体が湿気を外に逃がす性質があり、夏場の蒸れ対策にもってこい。
     寒い時期は、中に着込むことが出来るのである程度は対応できる。