用語-「リール」

Last-modified: 2007-08-09 (木) 14:07:19

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「リール」とは

 ラインを巻き上げる一番メカニカルな部品。基本右手はロッド、左手は「リール」を操作する。利き腕でロッドを持つことで、ロッドアクションを細かく行うことが出来る。
 ロッドと並ぶメインパーツ。大きく構造の違う2種が主流。「リール」をケチって安物にすると、ライントラブルで釣り以前の問題に悩まされることになるので、しっかりしたものを選んだ方が良いです
 
 スピニングは、ラインを巻き取るローターと呼ばれる部品が、ラインを巻きつけているスプールの周りを回転して巻き取る仕組みになっている。巻き取るときにラインを直角近くに曲げるので、パワーにロスが発生する。さらに巻き取る仕組み上、ラインがねじれて巻きついてしまう。
 しかし、キャスト時のライン放出には抵抗が少なく、遠投に向いている。また、扱いが比較的簡単で初心者にもとっつきやすい。
 
 ベイトは、ラインを巻きつけるスプールからまっすぐ出て行く形(トイレットペーパーの紙を出していくような形)なので、巻き取り時のロスが少なく、パワーがある太いラインを巻いても構造上扱いやすく、重量級のルアー操作に向いている
 ただし、スプールをキャスト時に自由に回転できるようにするため、出て行くラインに対してスプールが過剰に回転してしまうとバックラッシュと呼ばれる状態(トイレットペーパーをちぎれないように思いっきり引っ張ってみると、ロール部分だけぐるぐる回って紙がめちゃくちゃに巻きつくような状態)になる。こうなると復旧はカナリ困難を極めるので、ブレーキをかけつつ操作するので、慣れていないと操作は難しい。
 

「リール」の種類

 「リール」の種類は、巻き上げ形式で3つに分かれるらしい。ロッドの項目では2つしかあげていなかったが、3つ目があった。上でも簡単に説明しているが、まずこの3つについてまとめてみる。
 

スピニングリール

 まず見た目の確認から。ダイワ精工のスピニングリール「セルテート」を例にしてみてみます。
 画像上部のT字のところ(リールフット)をロッドのリールシート部分に取り付けます。ロッドに対して、ぶら下がるように取り付けます。見てすぐわかるハンドルを回すと、円筒形のラインを巻きつけているスプールの周りをローターがラインを巻き取りながらが回転します。ローター上にあるベールアームと呼ばれる半円の金具を倒すことで、スプールからラインが自由に出て行くようになり、ハンドルを回すと自動的にベールアームは元の位置に戻り、ラインが出て行かないように固定します。
 ハンドルは通常ストッパーがかかっていて、巻き取る方向にしか回転できないが、ストッパーをはずすことで逆回転させることも出来る。ただし、この逆回転をさせると、ベイトリール同様にバックラッシュが起きる危険性があるので、緊急時以外はストッパーをかけておくことをオススメします。
 

  • (^-^ 扱いやすい。とにかくこれに尽きます。
  • (^_- 細いラインや軽いルアーに対応できる。
  • (^^; 構造上ラインがよれてしまう。
  • (--; 太いラインはスプールに馴染みにくく使いづらい。
     

ベイトリール

 ベイトキャスティングリールと言うのが正式名称みたいです。見た目はこっちのほうが好みです。同じくダイワ精工のジリオンでみてみます。実際に使ったことがないので詳細な説明はできませんが簡単に。
 スピニングリールと違い、ロッドの上に乗せるように取り付けます。クラッチ操作で、スプールの回転を自由にしてラインを出してキャスティングをするそうです。
 このときラインの出る量を親指でスプールを押さえて調整するのですが、これを間違えると死亡確定いたします。投げた勢いでスプールは回り続け、ルアーが着水後回っている状態だと、ラインは出て行かないのにスプールだけが回転してラインを吐き出そうとする。そうすると、リールの中で糸が絡まりまくるバックラッシュという現象が起きて再起不能に陥ります。
 いろいろ調べてみても、「初心者はまずスピニング」、「バックラッシュしたら終わり」、「バスプロもバックラッシュする」、「お前はもう死んでいる」みたいに書かれているので相当恐ろしいものなのかもしれませんね・・・。
 

  • (^-^ 糸よれが少なく、ラインのやり取りがしやすい。
  • (^_- 重量級ルアーの扱いに優れている。
  • (^^; 軽いルアーは投げられない。
  • (--; バックラッシュによるライントラブルが起きると大変。
     
    • 重量級ルアーを扱うことができて、巻き取りのパワーも「ベイトリール」が上なのですが、遠投性能については最終的に「スピニングリール」に軍配が上がるようです。
       実際にバスフィッシングで使われるリールは、湖ではベイトが主流(中距離で投げて強引に巻き取る戦法らしいです。)で、シーバスになると、岸からできるだけ遠くに投げなければならず、このときにはスピニングがメインになるそうです。
       

スピンキャスティングリール

 スピニングリールの発展形に当たるらしく、80年代には日本でも色々発売されていたようですが、今では絶滅寸前だとか・・・。実際にダイワ精工のホームページで「スピンキャスティングリール」で検索をかけてもヒットせず、これは調べられないか、と思ったが「クローズドフェイス」という名前で発見。すっぽりスプール部分が覆われた作りになっている。写真と簡単なスペックがあるだけで、どんな製品か、使い方もわからなかった。
 アメリカではバス釣りに使用されているようで、いろんな種類があるみたいだが、ひとまず今回はここまで。気が向いたらもっと深く調べてみる。
 

「リール」のスペック

 「ベイト」に関してはよくわかっていないので、「スピニング」のスペック中心にまとめます。
 

 番号

 しっかりした規格基準があるわけではないが、商品名の後ろに型番のように付記されていて、おおよそのパワーを表している。何番は何キロの重量を巻き取れるといった統一規格ではないので、おおよその目安に見る程度で、実際のパワーは、後述のドラグ力やギヤ比から判断することになる。
 

  • 1000番前後
     2~3kg程度のドラグ力があり、ラインもせいぜい1.5号(8lb)位の太さまでで、通常は4lb前後のラインで30センチ位の魚とファイトするとちょうど良い。しかし、60・70センチクラスでもラインブレイクに気をつけていれば、釣り上げることは可能。ただし、スリリングすぎるので初心者は素直にパワーのあるタックルで挑戦しましょう。
     フィニティではこのクラスが主流。
  • 2000番台
     4~6kgのドラグ力で、本流の60オーバーでも楽に対応できる。小さな魚も釣れるが、ファイトを楽しむというより問答無用で引っこ抜く形になるので、ちょっともったいない。
  • 3000番オーバー
     トテモツヨイ。でも、イルカなんかにかかってしまうと、海で使うゴッツイベイトリールも全く無力だそうです。
     

 ギヤ比

 ハンドルを1回転回したときに、ローターがスプールの周りを何回転するかを表している。
 この数字が大きいほど、素早くラインを回収できるが、パワーは落ちる。流れの速い渓流でアップストリームキャストをしようとすると、カナリの速さとパワーでラインを巻き取る必要があるが、止水域やトロ瀬などはそれほど速度は求められない。フィールドの状況にあわせた選択も必要だが、4.0~5.0前後であれば何とかなる。
 

 巻き上げ長

 ハンドルを1回転したときに、巻き取るラインの長さを表している。
 ギヤ比と巻きつけるスプールの径の大きさで決まる。スプールのライン巻きつけ部分にあたる溝を浅くしたシャロースプールを使うことで、同じ「リール」でも巻き上げ長は変わる。
 例を挙げると、SHIMANO ツインパワーMg1000の場合、シャロー&ハイギヤで61センチ、通常&パワーギヤで52センチとなる。1回転で10センチも変わるのだから止水域で15メーターキャストした場合、前者は24回転半で回収、後者は約29回転必要になる。
 

 糸巻き量

 付属スプールに巻きつけられるラインの号数に対する長さの量を示したもの。
 たくさん巻ければよさそうに見えるが、90~100メートルもあれば十分なので、使用するラインの太さと相談して決めると良い。いざとなればシャロースプールへの交換等、後から変更できる部分でもある。
 

 ドラグ力

 ドラグナットを限界まで締めた時に、ラインが出始めるのに必要な力を示したもの。
 ラインがドラグ力以上に強いと、ガチガチに締め込んだのにキリキリとスプールが回り始めてラインが出始めることになる。また、破壊耐力と表示されているものもあるようで、こちらはドラグ力と違って、文字通りリールが破壊されるのに必要な力を表している模様。
 ラインさえ耐えることが出来れば、最大ドラグ力が大きい方が大きなターゲットを引き寄せることが出来そうだが、マックスパワーを使うようなことになれば、ライン以外のロッドやフックが先に限界を迎えてしまいそうではある。渓流では2~3kgもあれば十分過ぎるほど。
 

 重量

 案外軽視できないのが、「リール」の自重。特に渓流釣りでは、持ち歩いてキャストを繰り返し、トゥィッチで細かく動かし、ロッドごと持ったままルアーを交換したりと、軽いに越したことは無い。