五月VS五月

Last-modified: 2022-10-03 (月) 21:22:32

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中野五月は五つ子である――五つ子の末っ子、食いしん坊、ウェーブのかかったピンク色の長髪(※キャラデザ上は赤色)、特徴的な頭頂部のアホ毛、前髪に着けている星形の髪飾り、制服上からでも解る圧倒的スタイルと巨乳、真面目な心証しんしょうの美しい少女。高級マンションに姉妹5人で仲良く暮らしている……そして、学校終わりの現在。五月を除く姉妹全員が各々おのおのの都合で出払っているため、在宅しているのは五月だけである。

大きな机へと広げられた教材とにらめっこし、お世辞にも要領が良いとは言えない勉強のやり方で要点をノートに書き写している制服姿の五月……その脇に置いてあるお皿には、学校帰りに買ってきたと思われる多量の肉まんが熱々の状態で積まれている。その肉まんを、勉強の区切り毎ごとに口いっぱい頬張る五月の可愛らしい姿は『いっぱい食べる君が好き』という某CMの歌詞フレーズが浮かんでくるよう。

「ん~! 本当に美味しいです!」

華奢な身体の何処にあれ程の肉まんが入るのか……全くもって謎である。『ほっぺが落ちる』という言葉が比喩表現では無いかのような満面の笑み+美味しいという独り言+幸せな雰囲気全開で肉まんを食す五月の姿は微笑ましく、なんとも可愛らしい。お皿に盛られていた数多あまたの肉まんが次々と失くなり、残すは最後の1つ……自然に皿へと伸ばした五月の片手が、横から急に伸びてきた『謎の手』とぶつかった。

大の怖がり、オバケやホラー映画が苦手な五月には堪えるシチュエーション。「……ひっ!?」という驚愕と恐怖の混じった微かすかな悲鳴をあげ、伸ばしていた手を素早く引っ込める五月。そして、ゆっくりと視線を『謎の手』の大元(横)へと向けていく――そこには、五月同様に恐怖で萎縮し、弱々しい格好で横を向いている制服姿の姉妹? が居た。他の姉妹のアイデンティティが確認出来ない、五月と同じ格好の美しい少女が。

「……お、驚かさないでください。えっと、なんで私(五月)の格好を……五つ子ゲームでしょうか?」

「……は、はい? 何を言ってるんですか……三玖ですか? 二乃ですか? 今回は随分と私に似せてきたんですね。区別が全然つきません……」

家庭教師の風太郎を試す目的で敢行される顔当てゲームの延長(いたずら)だと思ったのか安堵あんどした表情を見せる五月。ことごとく「誰が誰」を外している風太郎とは違い、愛があれば見分けられるという『五つ子ゲーム』は姉妹愛の深い五月にとって判別は容易のはず――なのだが、その五月が困惑するほどに似通っている姿容しようの相手。

完全に五月に成り切っているのか、話は噛み合わず、困惑は更に深まっていく。が、不可解な疑問は後回しに、とりあえず残していた最後の肉まんを食べようと机のお皿に手を伸ばす五月――だが、結局は互いに肉まんを掴み合うというシンクロニシティ。惑いのある雰囲気が一瞬にして殺伐とした雰囲気へと変わる……互いに睨み合い「手を離してください」と言わんばかりの強圧と手に持つ肉まんが変形するほどの指圧。

「……これは私の肉まんです。二乃にしろ、三玖にしろ、『人のものを取ってはいけない』という常識的ルールは守ってもらいたいものです」

「……私に成り切るのは勝手ですけど、この肉まんは譲れません。食べたいのなら自分で買ってきて下さい、『盗人猛猛しい』とはこのことです」

「離してください」「私の肉まんです」という主張は平行線を辿り、互いの手にある肉まんは引っ張り•引っ張られを繰り返し、薄皮が破れて熱々の餡あんが漏れだしている。破れて半分に、もしくは床に零れ落ちるかもしれない様子の肉まん――そんな肉まんを、有ろう事か同時に食べ始める2人の五月。突如として始まった『ポッキーゲーム』ならぬ『肉まんゲーム』。

相手が離さないのなら先に食べてしまえば良いという考えだろうか、それとも食い意地の張っている五月だからか……相手の頬を手で押し退け、キスをしない適正な距離を保ち、両端からパクパクと器用に肉まんを食べ進めていく2人。だが『肉まんゲーム』では避けては通れない(唇がぶつかり合う)中央箇所はどうしようもない。互いの動きが停止し、一口サイズの肉まんを唇の先で押さえ合う超至近距離――が、このサイズで合っても『食べる』ことを優先したのが食いしん坊の末っ子、五月である。

「「……ハムッ!?……ハ、ニャして下さいっ!!こ、これはっ……わたひのですッ!!」」

残りの肉まんを取り合うように口へと吸い込み、その欠片かけらを舌で絡め取り合う……ドダンッ! と大きな音をたてて床へと倒れ込み、抱き締め、転がり合いながら肉まんを取り合う様子は傍から見ればディープキスで抱き合う少女達そのもの。薄ピンクの綺麗な唇を強く押し込み、トロリとした肉汁たっぷりの餡を舌を絡めながらに奪い合い、ゴロゴロと転がりながらに上下を入れ替える2人の巨乳は幾度となく形を変化させて柔らかく揉み合っている。まさに至高の光景。

ゴクリッと、口の中で溶けた肉まんの欠片•口内で混じり合った(ブレンドされた)唾液を飲み込み、トロンとした表情で向き合う両者。ハッと我に返ったかのような表情で、食い意地が原因で起きた『淫らな過ち』を悔いる素振りを見せる……顔は真っ赤、身体を素早く離して口元を手で拭い、座り込んだ体勢で恨みがましい目を相手に向ける五月達。羞恥しゅうちと嫌悪と怒気の入り混じった感情は『闘争』の火種となる。

「……やりすぎです。私怒ってますからね」
「……悪いのはそっちです。私のせいにしないでください」

中野姉妹は基本的には仲が良い。だが二乃や三玖のように衝突することの多い姉妹も居るように、他姉妹同士で一切喧嘩をしない間柄でもない。そして、今の五月達はまさに一触即発……互いの巨乳が軽く触れ合い『どちらが悪い』かを論理的に討論しつつも結局は水掛け論、全くもっての無駄。進まない会話に辟易へきえきとした表情を浮かべ「胸押し付けてこないでください!」「そちらが退けば済む話です!」と気付けば押し潰れる程に密着している『胸』の言い合いへと話がすり替わる。

「邪魔ですよ!」と右の五月が相手の胸を手で押し退けるようにして身体を突き飛ばすと「どこ触ってるんですか!」と憤慨ふんがいした様子で左の五月は自身の巨乳を相手の巨乳に真正面から叩き付け、胸の弾力だけで相手を押し退けて距離を保つ。その数瞬後――ムギュッ! と巨乳同士がめり込み合い、変形して押し潰れた巨乳によって胸元の制服が盛り上がるようにパツパツに膨らむ。額がぶつかり、鼻頭が擦れる程の近距離で胸を潰し合い、相手の身体を品定めするかのように身体を若干上下左右へと揺らす五月達。

「話では解決しなそうなので……こちらで解らせます。同じような身体ですけど散々押し付けてきて鬱陶しいですし『おデブな貴女』には負ける気はしません」

「強情な姉妹には力づくで解らせる必要もありますしね……私も人のことは言えませんけど貴女の無駄乳は不愉快です。『肉まんおばけ』はソチラではないですか?」

『胸勝負』という淫闘の開幕。「おデブ」「肉まんおばけ」と食い意地の張っている行為+五つ子の中で1番体重が重い疑惑も含め、尚且なおかつ自分自身の不名誉なあだ名で冷罵れいばしていく両者……柔らかく同程度の大きさの巨乳を正面から押し合い、身体を上下左右へと揺らす度に形を変える巨乳が情欲的に美しく、湿っぽい吐息を近距離に居る相手へと吹き掛け合い、快感が煩わずらわしいといった表情で自身の巨乳を更に押し込んでいく。

手を真後ろに組み、純粋な胸(身体だけ)での押し合いへと知らず識らずの内に勝負内容が定まっていく――勝負は拮抗。2人の立ち位置は『押し込んだ•押し込まれた』の優劣もなく不動のまま、背伸びをして上から相手の胸を押し潰せば「私の胸が上です💢」と言いたそうな怒りの表情で押さえつけられた巨乳を下から強引に持ち上げ、そのまま相手の巨乳を上から押し潰し返すというシーソーゲーム。正面から胸を押し合えば、同じ高さにある乳首同士がコリッ、クリッと根本から圧へし折れ+刺し合いの快楽で五月達の腰が引け、結果勝負は激しい潰し合いではなく優しく擦り合わせるだけの『乳合わせ』になってしまう。

「――ンッ! くっ……! しぶといですね……!」
「――ゥンッ! うっ……!? そちらこそ……!」

いつまで経っても勝敗はつかず、疲労困憊といった様子で膠着こうちゃくしている五月達。散々潰し合い、押し合った巨乳は大きさ•柔らかさ•張り共に未だ健在。業を煮やしたかのように、どちらともなく手を後ろに組んだ体勢のまま、身体を後ろへと引き、勢い任せに巨乳を相手の巨乳へと叩きつけ合う。一歩後ろに下がり、身体の前面を突き出して真正面から巨乳同士をぶつけ合うという死闘開幕。クッション性の高い巨乳が勢いよく激突した衝撃で一瞬で押し潰れ、ドスッという鈍い音……巨乳の奥底にある肋骨同士すらもぶつかる激しい『比べ合い』。

激突する度に漏らすうめき声、一歩後ろに下がるタイミング+巨乳をぶつけ合わせるタイミング、苦悶に満ちた表情、巨乳の潰れ具合と張り形……互いに示し合わせた訳でもなく、意図を汲み取っている訳でもない。にもかかわらず、鏡合わせかのように動き、それでいて表情すらも重なり合うという悪い意味での『阿吽の呼吸』。向かってくる相手を拒絶するかのように、相手の腰や太ももを美脚で蹴り退け、相手の動きを牽制し胸をぶつけ合う頻度を抑制し合う脚攻撃。

「「……痛っ! 負けそうだからって……これで終わりです! ッ……!? ンァァァッッッ!!」」

距離を詰めさせまいとする脚攻撃を打破しようと、後ろへと大きく下がり猪突猛進ちょとつもうしんするかの如ごとく相手へと向かっていく五月達――だが『以心伝心』状態の2人が同じ行動を取れば、巨乳だけではなく身体の前面そのものが盛大に衝突する結果となり、その反動で真後ろに尻餅をついて倒れるのは火を見るより明らか。そして、相手の身体と巨乳に弾き飛ばされて屈辱的に床へと転ぶ(引き分け)という何とも言えない幕引き……張りが若干失われ少し垂れ下がった巨乳と、打ち身で赤く腫れた額を手で抑えて睨み合う五月達。

『引き分け』では決して終わらない、否、終われない五月達は勝負の熱冷めることなく再戦……相手の片脚を片手で抑えて固定し、スラリと真っ直ぐに伸ばした片脚で相手の巨乳を足裏で踏み付け合う。若干張りの失くなった相手の巨乳の感触を確かめるようにゆっくりと、それでいて足裏で蹂躙じゅうりんするかのように強く踏み潰し合う2人。床に座り込み、片脚を伸ばして行われる再戦は、先程の激しくも荒々しい勝負とは違い、静かで偶たまに漏れる甘い声と吐息のギャップが甘美な『胸勝負』。

「……ンンゥッ!……あ、足裏で踏まれるなんて……く、屈辱です……ッゥ!? そ、そこはっ……ァァッ!」

「……は、張り合ってこないで下さい!……不愉快過ぎます……ンイッァ!……そ、そんなにッ……ァァァッ!」

幾度にもわたる『潰し合い』で敏感に立った乳首をゲームコントローラーのレバーかのように足裏でクリクリと動かして虐め合い、更には硬く立った乳首を器用に足先で掴んで引っ張り合う五月達……部屋に響かす荒れた吐息と甘い声は勢いを増し、身体をくねらすように動かして快感に悶え苦しむ2人。そんな勝負を続けた結果――性行為に対して耐性の低い五月達が我慢できるわけもなく、ビクンッ! ビクンッ! と身体が大きく震えながらに逝き、下を向いて快感の余韻に浸るという2度目の痛み分け。

恥辱ちじょくからくる憤怒は、すぐに五月達を突き動かす。髪を乱暴に掴み合い、制服のシャツをビリビリと引き裂き、相手の顔面に己の巨乳を押し付けて窒息を狙い合う。激しく床を転がり合う五月達のスカートが捲めくれ、愛液の染み付いたパンツが露わとなり、バチンッ! バチッ! と怒りのままに身体の至る所を引っ叩きあう両者からはエロさと熾烈しれつさを感じる。そして――2人の死闘は思わない展開を迎えていくこととなる。

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「だらしない身体の癖にっ!」「豚みたいな貴女に言われたくありません!」と罵り合い、マウントポジション(上の体勢)から相手の顔面へと柔らかい巨乳を徐おもむろに押し付け、相手の髪を乱暴に掴んで勢いよく引き下げて巨乳に埋うずめ、相手の後頭部を抱き抱えるように引き寄せ、顔面を巨乳の谷間へとダイブさせ合う『窒息合戦』。制服とシャツは大きく引き裂け、スカートは膝下までずり下がりパンツは丸見え、健康的なムチムチとした太ももをきつく絡ませ、ブラから今にも溢れ出そうな公公然こうこうぜんたる巨乳を両手で鷲掴んで(押し退け合って)膠着こうちゃくする五月達。

顔面へと執拗しつように巨乳を押し当ててくる故の回避行動(相手の巨乳を鷲掴み+手での押し退け)だが仇敵きゅうてきの胸を優しく揉みしだく訳もなく、ギチィッ! と爪を深く喰い込ませ、まるで握る手の平から漏れ出る柔い果実を捻り潰すかのように巨乳を痛めつけ合う五月達。綺麗な瞳からは大粒の涙が零こぼれ、手の平に収まりきらない巨大な乳房には赤く腫れて凹んだ爪の跡が多数、キツく絡ませ合っている大腿だいたいは滲にじみ出た愛液で濡れている。

「……っぅ! 離して下さい! 泣き虫ペチャパイ💢」
「……ぃぎっ! 離すのはそっちが先です!まな板💢」

潰し合いが更に白熱化しそうな矢先――ガチャリッ、とドアの開く音+3人の姉妹の元気な話し声がリビングへと聴こえてくる。蜘蛛の子を散らすかの如く、密着させてる身体を素早く離し、机に置いた勉強道具や乱れた衣装はそのままに脱衣所(浴室)へと一目散に逃げ込んだ五月達。その慌ただしい姿を他の姉妹に見られたのは一瞬、決定的な姿を視た訳ではない四葉が「あれ~? 今お風呂に入ったの五月です~?」と不思議そうに呼び掛け「「あ、はい!! そうです、私です!!」」とハモりながらに答える嘘の下手な五月達……なんで貴女が反応するんですか! と言わんばかりのジト目、片手で相手の口を覆い黙らせ合うという小競り合いを浴室で展開するが、四葉ら他の姉妹は「なんだ五月か」といった何でもない感じで浴室を素通りしてリビングへと入っていく。

危機を脱した2人……相手の口元から手を離してホッとしたのも束の間、乱れた衣装を突として脱ぎ捨て、抜群なプロポーションを魅せつけ合う。若干赤く腫れている巨乳を優しく押し付け、大胆にそれでいて挑発的に『胸勝負』へと誘引ゆういんしていく。闘争心からくる燃えるような熱い視線が交差して火花を散らし、軽く触れ合わせているだけの乳首も興奮で硬く立ち、相手のお腹を摘んで嘲笑するかのように鼻で笑い「……デブ」と小声で罵り合う。

「言いたいことは山程ありますけど、とりあえずお風呂にでも入りましょう。少し汗をかきましたし……怒りと貴女の残念な脂肪は水に流せそうにありませんけどね」

「そうですね……『仲良く』一緒に入りましょうか。その残念な身体は目に毒ですし、せめて表面(側)だけでも綺麗になると良いですね」

「「……っ、本当に腹立たしいですね💢💢」」

売り言葉に買い言葉の舌戦ぜっせん――浴室のシャワーヘッドは所定の位置(手を伸ばして届く高い位置)のまま、温水を高所から散布するように設定。弱々しい水勢、小雨程度の温水が降り掛かるシャワーヘッドの真下で抱き合う可憐な少女達……麗うるわしいピンク色の長髪が濡れて纏まとまり、スベスベな肌を伝って流れ落ちる水滴、押し潰れ合う胸同士の谷間に出来る少量の水溜りが『潰し合い』の妖艶ようえんさを際立たせる良き演出。抱き合う力は全力、巨乳をねじ込むように相手へと擦り付け、弾力性のあるゴムボールをまるでパン生地を薄く引き伸ばすかのように擦り潰していく五月達。

聴こえるのはシャワーが流れる水音、甘い吐息と苦痛のかすれ声、肌と肌のぶつかる衝突音……リビングでの、けたたましい音を響かせての激しい取っ組み合いを『動』の勝負とするならば、現在の勝負は『静』の勝負か、否、潰し合わさる巨乳の光景は全くもって『静』などではない――行き場のなくなった果実は、柔らかいスライムのように破茶滅茶に形を変え、潰れてを繰り返し「ミチッ、ミチッ……!」と巨乳が擦り切れては押し潰れる悲惨な音が浴室に鳴り響く。上下左右に身体を無理矢理動かし、潰れ合いの中で絡み合っている乳首を根本から幾度となく切り結び、大きな喘ぎ声が我慢出来ずに口から漏れ出す。

「……ァッ! か、勝つのは私なんですっ……ひ、貧乳さんはさっさと潰れてください……っ!」

「……ンンッ! 潰れるのは……っ、そちらの駄乳ですっ! いい加減に……くっ!」

「「……ンンッァァッ!!?? ハァハァ……っ!!」」

勝負の熱と激しい『潰し合い』によって上がった体温はシャワーの温水で冷めることはなく、むしろ巨乳同士の潰し合いを潤滑油のように滑りやすく絡みやすくさせ、加熱していく……胸が押し潰されている影響で「ぜぇ、ぜぇ……」と満足に呼吸も出来ず、呼吸困難による酸欠で湯船へと浸かった後かのように白い柔肌が真っ赤になっている。そんなギリギリの状態であっても、むにゅむにゅと身体を小刻みに揺らして胸を擦付け合うことを止めない五月達。強烈な快感で子鹿のように脚が震え、薄広く潰れた巨乳が今にも破裂しそうな勢いで反発し合い、焦点の合っていない虚うつろな眼を相手に向け、優勢が目まぐるしく変わるサバ折り合戦を繰り返す――決着は一瞬。

ブシュッ! ドダンッ! と弾け飛んだのは温水とは別の生暖かな白い液体、そして抱き合っていた身体……樹脂床へと尻餅をついて倒れ込み、ポタポタと没落した乳首から流れる白い液体を手で抑えて蹲うずくまる五月達。直接抱き合っての『潰し合い』は乳首を陥没させ+乳汁を噴かせ合うという相打ち――が、その巨乳に貯蔵されている母乳。相手の胸から垂れ流しになっている……大量に溜め込んでいるであろう母乳が無事である限り乳房の『大きさ』は保たれたまま。

「……あなたは牛ですか、ペチャパイ」
「……そういう貴女こそ、乳牛の垂れ乳」

「「……ハムッ、ンジュルッ!! ンンッゥ!! ンァッ!! も、もっと寄越してくださいッ!!」」

身体を寄せ合い、お互いの巨乳を交互に挟み込み、パイズリし合う体勢で上へと持ち上げた相手の乳首を口へと咥える……ジュルリッ、と相手の乳首から流れる母乳を勝負の疲労からくる喉の乾きを潤すか如く、赤ちゃんが母親の母乳を求めるかのような行動の『自然さ』で、何食わない顔+無邪気な表情で、さも美味しそうに呑み尽くし始める五月達。

吸い出した母乳を口いっぱいに頬張り、ゴクゴクッという嚥下音えんげおん(飲み込む音)を響かせ、口から溢れた母乳+不意に身体へと噴き出す多量の母乳が身体を白く染め上げ、上から降り注ぐシャワーの温水が白い身体を綺麗に洗い流すという繰り返し……「不味いですね負け乳」「美味しくありませんよペチャパイ」と罵り合う五月達の表情は、その痛罵つうばに反して極上の品を食しているかのように朗らかなもの。『潰し合う』中で、勝利欲だけではなく食欲を求め合ってしまうのは五月らしいと言えば五月らしい――まさに貪どん(むざぼる)欲である。

「……ンンッ! 残念な味なのは貴女の方ですっ! ンチュッゥ……どうですか? 不味いですよね?」

「……ンンッ! ンゥッ~!? ぜ、全然美味しいですね、流石私です……美味しくない負け乳は自分が飲み干してくださいっ……ンチュッンンッ」

パイズリし合い、母乳を吸い出しては呑み干し続けた片乳は小さく萎しぼみ見る影もない程にペチャンコに潰れている。かろうじて母乳は微量に残っているようだが、五月達の標的は既にもう片方の無事な巨乳……乱暴に巨乳を鷲掴み、無理矢理自身の口元まで持っていくというパワープレイ。強い握力と餅のように口元まで引き伸ばされた巨乳からは母乳が滝のように流れ落ち、ゴクッゴクッと母乳を飲み干す五月達のお腹は妊婦かのように膨れている。

無事だった片乳も萎しぼみ始める――五月達が『潰し合い』の最中に飲んだ母乳量は明らかに食欲の許容範囲を越している。吸い出して口へと多量に含んだ母乳を飲み込めず、その場に吐き捨て、相手の顔面や身体へと吹き掛けて汚し合う始末。飲み込めない理由(お腹いっぱい)を「相手の母乳の味が悪い」と置き換え、その罵倒に怒り狂う五月達は口に含んだ母乳を相手自身に処理させようと濃厚なキスを開始。口に含んだ母乳を相手へと送り込み、唇を唇で塞ぐことで母乳を『捨てる』という行為を阻止しようとする五月達であったが、結局は互いの母乳を口内でブレンドし、行き場のなくなった母乳を嫌嫌飲み込む羽目になるという愚行ぐこう。

「……ングッ、ゴホッ、ガハッ……も、もう限界です。早く負けを認めたら、いいんじゃないですか? 勝ったのは、私の方です……」

「……ンゥッ、ゴホッ、ゴホッ……も、もう飲めません。そ、そちらこそ負けを認めてください。胸の大きさも食欲も勝ったのは、わ、私の方です……」

「ご、強情な……そんな小さな胸をしていて……よく言いますね……? まだ潰したりませんか……!」

「い、意固地な……そちらの貧乳より……は、まだ私の胸の方が上です……っ! 本当に解らない人ですね……!」

母乳が枯れきり、白い液体塗れの全身をシャワーの温水が上から洗い流す……苦痛に歪んだ情けない顔、『貧相』と呼べるほどに潰れた元巨乳、液体でタプタプに膨らんだお腹、荒れた呼吸、それら全てが二人の死闘の凄まじさを物語っている。ゆっくりと立ち上がり、バチンッ! と身体をぶつけ、即座にお尻を鷲掴み、相撲のように組み合う五月達。壁に相手の身体を叩き付け、潰れたばかりの小さく敏感な胸を擦り合わせ、水に濡れた麗しいピンク色の長髪を一心不乱に振り回して取っ組み合う。

幾度となく身体が壁へとぶつかり、柔肌と小さな胸が擦れ、長髪がハラリと抜け落ち、パチンッ! バチッ! と頬やお尻、太ももといった箇所を何度も叩き合う……取っ組み合いも互角のまま膠着こうちゃく。が、決着を付けるべく、腰を後ろに思いっきり引いて秘部と秘部を激突させる。パコンッ! パンッ! という小刻みのいい乾いた音と共に、秘部から流れ出た愛液かシャワーの温水か解らない『水しぶき』が辺り一面に飛散する。脚が震えだし、ぐらりっと身体が横へと倒れそうになるが、最後の力を振り絞り、繰り返し繰り返し、腰を引いては秘部同士を何度も叩き付け合う五月達。その姿はまさに『最終決戦』と呼ぶに相応しい限界を超えた勝負そのものである……が、グチュッ! と秘部の割れ目が喰らい合い、深く重なり合って潰れた瞬間、ダムが決壊したかのような潤沢じゅんたくな愛液を噴き出し、五月達は失神して大の字で床へと倒れ込んだ。end。