番外小説:空間内の日常

Last-modified: 2010-10-17 (日) 07:33:28
 

761 :名無しさん、君に決めた! :2007/10/08(月) 00:39:39 ID:???
実験的に長めのネタを投下。
一人で12レス使うのは良心の呵責を感じるので、うpろだ使用。
http://ime.nu/a-draw.com/contents/uploader2/src/up1403.txt
時期的に2-510辺りを想定。

(以下リンク先のコピー)


マナフィ「ねぇ、ジラーチ~ジラーチ~(ゆさゆさ)」
ジラーチ「むにゃ……せっかく気持ちよく寝てたのに……どうしたの?」
マナフィ「お腹減った~。なんか食べ物出して~」
ジラーチ「えー、めんどくさい……」
マナフィ「食べ物くれなきゃ、ハートスワップしちゃうぞ~♪」
ジラーチ「あー、もう。こまったらすぐハートスワップなんだから。わかったよ。何か出すよ」
マナフィ「ジラーチありがと~」
ジラーチ「なんでもいいから、食べ物でてこーい!(ドサリ)」

ジラーチ「ふわぁぁぁ……じゃ、約束どおり出したから、僕は寝るよ。……しばらく起こさないでね」
マナフィ「ダンボールの中に茶色いかたまりがいっぱい~。ねぇ、ジラーチ、これってなぁに?」
ジラーチ(Zzz……)
マナフィ「あ、もう寝てる……」

*********

マナフィ「これ……ほんとに食べられるのかな~……」
マナフィ「なんかかたいし……土っぽいし……」
マナフィ「ほかの人にきいてみよう(ズリズリ)」
マナフィ「ハコ重たい~……(ズリズリ)」

*********

レックウザ「今日こそ負けないぞ! レックウザ・アタァァァァック!」
デオキシスB「コースが甘いですね。スマッシュ返し!」
ポリゴンZ「でおきしすポイントーッ! ニジュウ対サンー!」
レックウザ「げっ……。このタイミングで、この玉を返すだなんて」
デオキシスB「私の長い手を持ってすれば、簡単なことです……っておや?」
マナフィ「デオキシスさ~ん、レックウザさ~ん」
レックウザ「どうしたマナフィ?」
マナフィ「ジラーチに、出してもらったんだけど、これって食べれるの?」
ポリゴンZ「タベレル?タベレル?」
デオキシスB「ふむ。これは、なかなか良い新ジャガですね」
マナフィ「シンジャガ?」
デオキシスB「初物のジャガイモのことです。旬のものですから、さっと茹でるだけでもおいしいですよ」
マナフィ「へぇ~」
レックウザ「俺には普通のジャガイモと見分けがつかないんだけど、どこで見分けるんだ?」
ポリゴンZ「ルンダー?」
デオキシスB「では、台所に行って茹でてきましょうか。ちょうど勝負もつきましたし」
マナフィ「うん♪」
レックウザ(俺の疑問はスルーかよ!しかも勝負ついたことになってるし!)

*********

ラティアス「うーん。今日のごはんは何にしようかなぁ」
ラティオス(ご飯の献立に悩むこの姿!我が妹ながらなんとかわいいんだ……)
マナフィ「あ~、ラティアスにラティオスだ~!」
ラティアス「あら、マナフィ。なんだか珍しい組み合わせね」
デオキシスB「ラティアスさん、すこし台所を貸してください」
ラティアス「うん、いいけど……どうしたの?」
デオキシスB「マナフィがこれを持ってきましてね」
ラティオス「すいぶんと大量のジャガイモだなあ」
ラティアス「そうね。これだけでおなか一杯になっちゃいそう……」
レックウザ「おっ!でかいナベ発見!これで茹でよーぜ」
マナフィ「シンジャガ~シンジャガ~ゆでる~♪」

*********

ラティアス「(カチッ、カチッ)火がつかないみたい」
デオキシスB「着火装置が壊れてるようですね」
ラティアス「どうしよう……」
エンテイ(ラティアスが困っている……これはいいところを見せるチャンス!)
エンテイ「あー、コホン。火をつけるなら、私に任せておけ」
ラティアス「エンテイさん……ありがとうございます。それではお任せしますね」
エンテイ「うむ、まかせておけ。
     見よ、エンテイ最終奥義・きりもみ超大三回転ひねりムーンサルトほのおのきば!!!!」
エンテイ(……決まった!これでラティアスの目は私に釘付けに違いない)

ラティアス「じゃあ私たちはお芋の皮を剥きましょうか」
レックウザ「おーっ!」
マナフィ「かわかわ~むきむき~♪」
デオキシスB「この量を剥くにはちょっと人数が足りませんね。人を呼んで来ましょう」
ラティオス「お願いします」
エンテイ(ま、全く見てneeeeeeeeee!)

*********

ラティオス「芋の皮剥きって、案外難しいな」
レックウザ「包丁がうまく掴めない……」
マナフィ「ラティアス上手~」
ラティアス「うふふ。ありがと、マナフィ」

ルカリオ「デオキシスさんに頼まれて手伝いに来ました」
ラティアス「ありがとう!ダークライさんも?」
ダークライ「ああ」
ルギア「私もいるぞ」
ラティアス「えっ……?あ、ありがとう……」

レックウザ「あいつ、包丁持てるのか?」
ルカリオ「どう見てもラティアスさん目当てですね」
ラティオス(可愛い妹は渡さない!)
マナフィ「ラティオス……顔がこわいよ……」

*********

ミュウツー「芋の皮むきだと?」
ミュウ「どうせ暇してるんでしょ? 一緒に行こうよ♪」
ミュウツー「断る。こう見えて私は忙しいんだ!」
ミュウ「忙しい? 一人将棋が? どうみても暇で寂しい人に見えるけど?」
ミュウツー「ぐ……」
デオキシスB「寂しいんですか? 寂しい時はスキンシップに限りますよ(うねうね)」
ミュウツー「……わかった、一緒に行く。一緒に行くからその手をやめろ!」

*********

ルカリオ「それにしても……なかなかうまく剥けないですね」
ラティアス「お芋の皮は厚めにむくものだから、そんなに根を詰めなくても大丈夫よ?」
ルギア「だが、ものには限度と言うものがあるのではないか? 特にレックウザ」
レックウザ「なんだ?」
ルギア「芋が元の半分以下の大きさになってるぞ」
レックウザ「仕方ないだろ、指が三本しかないんだから」
ルギア「指のせいにするとは……なげかわしいことだ」
ルカリオ「包丁の掴めないルギアさんは黙っていてください」

*********

デオキシスB「ただいま戻りました」
レックウザ「遅かったな」
ミュウ「ミュウツーがわがまま言って大変だったんだよ。ねえ、ミュウツー?」
ミュウツー「ミュウ! デタラメを吹き込むな!」
ジラーチ「みんな、おはよー。今日のご飯なに?」
エンテイ「芋の塩茹でだそうだ」
マナフィ「ジラーチが出したおイモだよ~」
ジラーチ「……そんなの出したっけ? 覚えてないや」

ダークライ「随分、台所が手狭になってきたな」
ルギア「皆が集まってきたからな」
ミュウツー「あとは、デオキシスAとセレビィで全員か?」
セレビィ「えっと、あの、ぼく、ずっとここにいるんだけど……」
ラティアス「えっ!?」
ラティオス「一体いつからいたんだ!?」
セレビィ「ダークライたちが来るちょっと前ぐらい……」
ダークライ「そう言われると、居たような気もするが……しかし……うーむ」
ルカリオ「私は全く気がつきませんでした」
ルギア「私もだ」
ミュウ「セレビィ影薄すぎ」
セレビィ「あのさ……泣いていい?」

**********

デオキシスA「うはwwwミーのフィギュア300個限定リペイント版げとwwしかも市価の半値www
 これは、エンテイの旦那に高く売れるな」
ポリゴンZ「……」
デオキシスA「お、レックウザのとこの置物じゃないか。どうした?」
ポリゴンZ「オイテカレタ……」
デオキシスA「そりゃあ、災難だったな。エンテイの所に行くついでに連れてってやるか?」
ポリゴンZ「アリガトー。A、イイヒト」
デオキシスA「いい人とか言うなよな……照れるじゃねえか……」

**********

レックウザ「くそぉ! また小さくなった」
ミュウ「包丁じゃなくて、皮むき機を使ったほうが良いんじゃないかな」
ダークライ「そんな便利なものがあったのか」
ミュウツー「ああ。私も使っている」
レックウザ「俺も、それ使いたい……」
ミュウ「じゃあ、私のを使う?」
レックウザ「いいのか!?」
ダークライ「お前の手では包丁は握れないと思うが……」
ハルカ(ミュウ)「大丈夫! 人間に変身すれば問題ないもん♪」
マナフィ「カモ~!カモだ~!(ぎゅー)」
ハルカ(ミュウ)「ちょっとぉ!これじゃ作業にならないよぉ!」
ミュウツー「選択ミスだな」
マナフィ「カモスキー!」

セレビィ「うわぁ! デオキシスBの前の芋の山がものすごいスピードで無くなってく!」
ジラーチ「思わず目が覚めちゃうぐらいのスピードだねー」
ルカリオ「フォルムチェンジを利用して、二個同時剥きだなんて……」
ラティオス「もしかして、他の人を呼んで来るより、デオキシスが剥いたほうが早かったんじゃないか?」
デオキシスB「その辺は大人の事情です」

**********

エンテイ「よし、湯が沸いてきたぞ。ラティアス、こちらの準備は完璧だ!」
ラティアス「はーい♪ ありがとうございます♪」
ルギア「なあ、エンテイ。ふと思ったのだが……」
エンテイ「何か?」
ルギア「芋は土の中のものだから、水から茹でるのではないのか?」
エンテイ「!!!」

デオキシスA「エンテイー、いいものが手に入ったぜー」
ポリゴンZ「タゼー!」
エンテイ「今はそんな話をする気になれない……放っておいてくれ……」
デオキシス!「んんっ? なにがあったんだ?」
ルギア「なんだかわからんが、ショックなことがあったらしいな」

**********

セレビィ「やっと、おわったね」
ポリゴンZ「オワター、オワター!」
ジラーチ「おつかれさまー」
ラティアス「気がつけば、こんなに沢山の芋を剥いていたんだな」
ハルカ(ミュウ)「頑張ったよねぇ~」
ルカリオ「なんだか清々しい気分ですね」
ルギア「まあ、3分の1はデオキシスBが剥いたようなものだが……」
ミュウツー「それを言うな」

レックウザ「なんか慣れないことやったから、俺、筋肉痛になりそうだ……」
デオキシスB「それではマッサージしましょうか(すりすりすりすり)」
レックウザ「ひいぃぃぃぃぃぃ!!」
マナフィ「え~っと、これって見てて良いもの? 悪いもの?」
ダークライ「出来れば見ないほうがいい……」

ラティアス「みんな、ありがとう! あとは私がやるから、テーブルで休んでてね」
一同(ただしエンテイを除いて)『はーい!』

エンテイ「……orz」
デオキシスA「まだ落ち込んでるし……」

************

ラティアス「できましたよ~!!」
マナフィ「わ~い♪ おっいも♪ おっいも♪」
ポリゴンZ「イモイモーッ!」
ラティアス「バターを載せて、熱いうちに食べてくださいねー」

ラティアス「不甲斐ない私に、ラティアスの芋がやってきた……。うむ、うまい。バター一つ追加だ。」
ミュウ「ほくほくして、おいしい! エンテイ、私にもバター取って~」
レックウザ「こりゃうめーな。バターもう一切れくれ」
デオキシスA「俺の分のバター、ナクナタ\(^o^)/」

デオキシスB「ダークライさんは塩辛をのせるんですね」
ダークライ「シンオウではこれが普通だ。食べてみるか?」
ルカリオ「え、ええ……。(もぐもぐ)あ、生臭いかと思ったら意外と……。」
ダークライ「そうだろう(もぐもぐ)」
デオキシスB「思いの外おいしいですね。もう一つ頂きましょうか」
ルカリオ「あれ? この白いパックはなんですか?」
セレビィ「納豆」
ルカリオ「な、なっと?」
セレビィ「納豆だよぉ。あつあつのおいもの上に乗せてね、はふはふーって食べるとすっごくおいしいんだ☆」
ルカリオ「へ、へぇ……。そうなんですか……」
セレビィ「ルカリオも食べる?」
ルカリオ「いえっ! 私は納豆が得意ではないので、遠慮しておきますっっ!」

ジラーチ「うわ、ジャガイモにグラニュー糖……」
ミュウツー「私がどう食べようと私の勝手だろう」
ジラーチ「イモに砂糖とか変だよ! 甘いイモなんて絶対おかしいよ!」
ミュウツー「スイートポテトとか大学イモも甘い芋だろう。何もおかしいことはない」
ラティオス(それ、両方ともジャガイモじゃなくサツマイモ……)
ルギア「糖尿出るぞ」

***********

マナフィ「もうおなかいっぱい~……むにゃぁ……」
ラティアス「あらあら……マナフィったら、おねむね」
マナフィ「すぅ……すぅ……」
セレビィ「完璧に寝ちゃったね」
エンテイ「では、私がベッドまで連れて行こう」
ラティアス「(ちょっと心配だけど)お願いします」
ミュウツー「襲うなよ」
エンテイ「当たり前だ。私だって人の親。それぐらいの矜持はある」

ジラーチ「行っちゃった」
レックウザ「大丈夫なのか? たしかエンテイってロリk……」
ミュウツー「大丈夫だ。エンテイの性癖は確かに問題だが、このような状況で間違いをしでかすような奴ではない」
デオキシスB「随分とエンテイのことを買ってますね」
ミュウ「ああいうプレイをするには、お互いの信頼関係が必要だもの、ね。だからでしょ、ミュウツー?」
ミュウツー「……私は、鞭打ちたいからそうしているだけだ。別にプレイなどではない」
ルカリオ(やっぱりSだ……)
ミュウ「もう、素直じゃないんだから」

ジラーチ「ああいうプレイって、なんのこと?」
セレビィ「えーっとね、多分ミュウツーがエンテイをビシバシと」
ダークライ「セレビィ……子供には教えなくていい」
ジラーチ「子供って! 僕の方が年上なのに!」
セレビィ「実年齢じゃなくて精神年齢が問題なんだよ」
ルギア「セレビィも大して変わらないと思うが」

ラティオス(鞭打ち……ラティアスの鞭打ち……モミさんの鞭打ち……ハァハァハァハァ)
ラティアス「お兄ちゃんったら、またいけないこと考えてわね!(ビシィ)」
ラティオス「もっとだ!もっとしてくれ……っ!」
ラティアス「い、いやぁぁぁぁ!(ビシバシ)」

デオキシスA「そういえば、俺、エンテイに話があるんだった」
セレビィ「まだ今なら間に合うんじゃない?」
デオキシスA「じゃ、行ってくるか。みんな、おやすみ!」
ジラーチ「僕も眠くなってきた……そろそろ寝るー……」
レックウザ「俺も眠いな……ポリゴン、部屋に帰るか?」
ポリゴン「カエルーッ!」
ラティアス「じゃ、そろそろ片付けましょうか」
ラティオス「俺も手伝うよ、ラティアス。あ、そうだ……ルギアは座ってていいからな」
ルギア(くっ! 先手を打たれた!)
ミュウ「ねえっ! みんな、ちょっと静かにして!」

リリリリリリリ……

ルカリオ「虫の声ですね」
ラティアス「キレイな音……」
ラティオス「心が洗われるな……」
デオキシスB「もうすっかり秋ですねぇ」
セレビィ「ぼくたちがここに閉じ込められたの、夏だったっけ?」
ミュウツー「随分と時が経ったものだ」
ラティオス「でも、ここでの暮らしも悪くないと思うよ」
ルギア「うむ。深海でじっとしているより、よっぽど良いな(ラティアスもいるし……)」
ラティアス「ちょっと慌しすぎる日も多いけど」
セレビィ「それもまた、楽しかったりね」
ダークライ「ここには私の居場所がある。悪夢も、見せなくて済む……」
デオキシスB「喧嘩続きだったレックウザさんとも仲良くなれました」
ルカリオ「アーロン様に会えないのは少し寂しいですが……」
ミュウ「遊び相手には事欠かないのがいいよねぇ」
ミュウツー「確かにな……」

チンチロチンチロ……コロコロコロコロ……

ラティオス「でも、この声どこから聞こえてくるんだろう」
ダークライ「私達以外の生物は、いないはずだが……」
セレビィ「いいじゃない。今は難しいこと考えずに、楽しもうよ」
ラティアス「そうね。こんなにキレイなんだもの……」

リリリリリリリ……リリリリリリリ……リリリリリリリリリリリ……

*********

パルキア「ただいま」
ディアルガ「おかえり……ってどこ行ってたんだ?」
パルキア「ちょっとあの空間の中に。イモのおすそ分けをもらいにいったのですが、遅かったみたいです」

リリリリリリリ……

ディアルガ「あの虫の声の原因は、お前か?」
パルキア「ええ。部屋の雰囲気がなんとなく良かったので、コロトックとコロボーシを数匹ばかり」
ディアルガ「あいつらに見つかる前に、回収してこいよ」
パルキア「わかってますよ。しかし……」
ディアルガ「なんだ?」
パルキア「秋、ですね」
ディアルガ「…………」
パルキア「それにしても、お腹がすきました……」

チンチロチンチロ……コロコロコロコロ……

ディアルガ「おい、パルキア」
パルキア「はい?」
ディアルガ「ジャガイモはないがヤキイモならあるぞ。……食うか?」

リリリリリリリ……リリリリリリリ……リリリリリリリリリリリ……