J-AC TOP40  2021年10月16日付けチャート

Last-modified: 2021-10-17 (日) 10:41:32

2021年10月16日付けチャートを振り返っていきます。


今週のチャート

20211016.png




 

ニューエントリー

今週のニューエントリーは4曲でした。
ちなみに、初登場予想が的中した曲は4曲中2曲でした。



36位 嘘つき / あたらよ                   

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初登場予想:〇


 
 今月10月のスマッシュブレイクに起用されているこちらの楽曲がエントリーしてきました。今週37位だったオレンジスパイニクラブの「ガマズミ」は先月のスマッシュブレイクでしたから、ちょうど新旧のスマッシュブレイク曲でバトンタッチをしたような感じになりました。

 「あたらよ」は東京で活動する4ピースバンド。昨年YouTubeで公開した「10月無口な君を忘れる」が大ヒットし、1,300万再生を記録した期待の新鋭。この楽曲は、10月4日にリリースされた初のEP「夜明け前」に収録された1曲で、今月のα-STATIONスマッシュブレイクに起用されています。バンド名の由来は、「明けるのが惜しいほどの夜」という意味の「可惜夜(あたらよ)」という言葉です。こう書くと、勘のいい方はすぐに気付くかもしれませんね。...そう、夜です。また「夜」なんですね。

 おととしくらいからでしょうか。若者を中心に支持を広げるアーティストには、とにかく「夜」に関する名前が多いのです。J-ACでもすっかり強豪になった「ヨルシカ」「YOASOBI」、今年になって初のトップ10入りを果たした「ずっと真夜中でいいのに。」と来て、今度は「あたらよ」。また夜にまつわる名前のアーティストが入ってきましたね。皆女性ボーカルで、CDよりもストリーミングが強いということも共通しています。しかし本当に、夜にまつわる名前ばかりですね。今の若者は、夜が好きというか、闇が深いのでしょうか笑 そのあたりはよく分かりませんが、とにかくまた楽しみなアーティストが1組増えたことをうれしく思えます。

 あたらよの持ち味は、切ないギターサウンドに乗る、ボーカルひとみさんのエモーショナルなボーカルという風に紹介されています。この曲はまさにそのあたらよの魅力を凝縮したような、名刺代わりの1曲となりそうですね。今月のスマッシュブレイクですから、オンエアは大量にあります。10月4日にリリースしたEPのセールスも加わっての活躍を期待したいですね。

 



34位 Unchained World / GENERATIONS from EXILE TRIBE                   

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初登場予想:×


 
 最近すごくエントリーするようになった気がします。何がって、LDH系のアーティストです。一時期パッタリとエントリーしなくなった期間もあったような気がするのですが、最近はLDHの隆盛ぶりが目立ちます。昨年はTHE RAMPAGE from EXLE TRIBE、今年はFANTASTICS from EXILE TRIBE、ソロではφMi(登坂広臣)さんにこの間エントリーしたばかりの岩田剛典さんと、本当にここ最近はエントリーが多い。そのどれでもなく、今度はGENERATIONS from EXILE TRIBEのシングルがエントリーしてきました。派生グループやソロが多すぎて、おじさんには覚えきれないんですよ笑

 私は正直あまり聴かない音楽なのですが、番組によくコメントゲストで登場されるのは事実ですし、キヨピーさんもメンバーと親交があるみたいです。そのあたりが功を奏して、チャートへのエントリーが増えてきているのだと思います。私はJ-ACにエントリーした曲は必ず聴き込むようにしているので、最近は少しずつ彼らにも詳しくなってきたところです。

 10月6日にリリースされた24枚目のシングル。Netflixで配信されているアニメ『範馬刃牙』の主題歌に起用されています。24枚目というところから分かるように、彼らはかなり活動歴の長いアーティストです(2012年結成)。最近は後輩グループのエントリーばかりが目立ちましたが、負けていられないとばかりに彼らもエントリーしてきましたね。エントリーはいつ以来なのでしょうか?少なくともここ数年は入っていないので、もし昔入っていたとしても相当久しぶりのエントリーということになりそうです。

 



33位 UNITE / B'z                   

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初登場予想:×


 
 2017年6月の「声明」以来、なんと4年4ヶ月ぶりのエントリー。最近入ってこないと思っていたB'zですが、まさかこれほど期間が空いていたとは...。調べてみてビックリしました。エントリーしてこなかったのは、けしてB’zのパワーがダウンしたからではありません。というのも、前回エントリーした「声明」が最後のCDシングルで、それ以来CDシングルをリリースしていないからです。アルバムのリリースやライブ、それに松本さんや稲葉さんのソロ活動では活躍が目立っていたので、まさかCDシングルをここまでリリースしていないとは思いませんでした。今作は久しぶりの新曲ですが、こちらは10月1日にリリースした配信シングル。またしてもCDではなかったので、もしかするとB’zも配信中心のリリースにシフトしていくのかもしれないですね。

 B’zの配信といえば、触れておきたいのはなんといってもストリーミング解禁でしょう。B’z(というか事務所)はこれまでストリーミングを解禁していなかったのですが、今年5月に2人のソロ曲も含めなんと880曲を一挙配信!これは本当に驚きましたし、喜ばしい出来事でした。私は「名探偵コナン」の大ファンなので、コナンの主題歌を多数担当しているB’zのストリーミング解禁は本当にうれしかったですね。特に「衝動」と「世界はあなたの色になる」という曲が好きです。皆さんもぜひ聴いてみてください。

 話をこの曲に戻しましょう。この曲「UNITE」はB’zが主催するロックフェスのタイトルトラックで、フェスの中で先行披露されて話題を呼ぶと、この度配信リリースになりました。ロックフェス「B’z presents UNITE」では、なんとあのMr.Children、そしてGLAYとライブ初共演したことも話題になりましたね。B’z、ミスチル、GLAYなんて、とんでもないUNITE(結合)ですね。レジェンドバンド久々のエントリーということで楽しみですが、配信曲、かつ1週遅れで入ってきているのは少し不安です。B’zが下位に沈んでしまったらあまりにも寂しいので、配信とはいえ、それなりにヒットしてほしいと願っています。

 



31位 月に吠える / ヨルシカ                   

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初登場予想:〇


 
 先程「あたらよ」のところでも触れていたヨルシカの新曲が入ってきました。「春泥棒」「又三郎」「老人と海」に続く今年4曲目のエントリーです。通算では8曲目となり、昨年「花に亡霊」で初エントリーしてから2年で8曲をエントリーさせたことになります。配信シングルでもしっかりエントリーしていますし、もはや当然のように入ってくるアーティストになりましたね。昨年は「花に亡霊」と「盗作」が年間入りし、今年も「春泥棒」は年間入りが確定レベル。実力も確かなもので、風格が出てきました。

 こちらは「又三郎」からつづく文学作品シリーズの第3弾で、オマージュしているのは萩原朔太郎の詩集「月に吠える」です。日本近代詩の父と称される萩原朔太郎の代表作で、1917年に発表。これまでになかったような新領域を示し、文壇から絶賛された詩集です。私は大学の時に勉強した覚えがありますが、恥ずかしながら内容はよく覚えていません笑 これでも文学部の出身なのですが、全くひどいものですね。ただ、何となく覚えているのは、非常に病的な描写が多かったです。独特の表現で、心の底から湧いてくる恐れや哀しみを書いていた気がする。文学部の端くれとして、それくらいのことは印象に残っています。

 ヨルシカの今回の曲は、そういった作風を非常によく反映していることが(私でも)分かります。地の底から聴こえてくるようなおどろおどろしいメロディーは間違いなくヨルシカの新境地。怖さも感じられるのですが、クールに展開されるサウンドはかなり癖になります。最初はとっつきにくかったですが、今では「又三郎」や「老人と海」よりも好きになってきましたね。チャート的にも好成績を期待したいと思います。

 せっかくですから、文学部の端くれ、「老人と海」を読んでみたいと思います。(実は、「老人と海」がエントリーした時も読んでみて、とてもよかったです)。知っているようで知らない名作文学に触れるきっかけをくれるヨルシカには感謝の気持ちでいっぱいですね。この文学作品シリーズはこれからも続いてほしいと思います。

 



今週のチャートアクション



THIS WEEK'S No.1

Soulコブラツイスト~魂の悶絶桑田佳祐v26週目



 桑田佳祐さんの「Soulコブラツイスト~魂の悶絶」が2連覇を達成しました。前の曲「SMILE~晴れ渡る空のように~」はまさかの1週天下に終わっていましたから、今日は何としても連覇を取りたいところでした。勢い抜群、2位で燃えたぎる藤井風の「燃えよ」と、龍虎の勢いで3位まで上がってきたback numberの「黄色」。ライバルもかなり強烈でしたが、今週はレジェンドが締めるところを締め、貫録をみせましたね。桑田さん、連覇おめでとうございます。
 


WELCOME TO TOP10

3位黄色back number↑103週目
6位食べた愛aiko↑82週目



 トップ10の常連、というか「1位の常連」である2組が順当にトップ10に入ってきました。どちらもかなり強いので、ここから上位に定着していくことも十分に考えられます。10月、11月、あるいはそれ以降も主役になっていきそうな曲ですね。
 エントリー3週目、back numberの「黄色」はもう勢いが止まりません。2週間前に28位で初登場したばかりですが、なんと2週で25ランクという特大ジャンプアップ。まさにごぼう抜きと言った感じであっという間にトップ3に到達しました。「水平線」が上位に定着している状況でこのアップですから、とんでもない勢いで来ていることが分かります。今週は「水平線」も5位にとどまり、トップ5に2曲がランクインという快挙まで成し遂げていましたね。back numberは心に染み入るバラードが多く、秋冬に強いことが特徴です。この「黄色」もまさにそういった曲ですから、もう止まらないでしょう。「水平線」から2曲連続の1位を狙いますが、遅かれ早かれそれは間違いなさそうです。
 6位はaikoの「食べた愛」。先週初登場14位からこちらもスピード抜群のトップ10入りで、エントリー2週目でトップ5の手前に付けました。先週、両A面のもう1曲「あたしたち」をかわしていきなり14位で初登場。鮮烈なチャートデビューを飾りましたが、勢いそのままにトップ10に食い込んできた形です。9月29日に発売されたシングルのセールスポイントを稼いでのトップ10入りは当然ですが、驚いたのは今週「あたしたち」も順位を上げてきたことです(19位→16位)。2曲が2曲とも上げてくるという展開には本当に驚きました。それだけ、CDのセールスとそれに伴うオンエアなどが協力なのだと思います。aikoさんの抜群の力を見せつけた週になりましたね。
 とはいえ、上位に2曲がランクインしているという状況ではどうしても「ポイント割れ」が気になります。もし「食べた愛」1曲だけなら間違いなく上位に定着するでしょうが、今回は「あたしたち」も10位台にいるというのがイレギュラーな状況です。それが「食べた愛」の成績にどれくらい影響するのか、来週から注目して見ていきたいと思います。
 


最も順位を上げた曲

18位光の魔人ザ・クロマニヨンズ↑152週目



 
最も順位を下げた曲

37位ガマズミオレンジスパイニクラブ↓95週目


最長エントリー

25週目35位不思議星野源↓6
24週目28位きらり藤井風↓5
22週目38位なないろBUMP OF CHICKEN↓1

 

トップ10落ち

11位ドライブGO!ザ・クロマニヨンズ↓37週目2週
14位Umillennium parade×Belle↓414週目10週

 

チャート詳細


31-40位


順位曲名アーティスト推移IN
31月に吠えるヨルシカnew1w
32三原色YOASOBI↓215w
33UNITEB'znew1w
34Unchaind WorldGENERATIONS from EXILE TRIBEnew1w
35不思議星野源↓625w
36嘘つきあたらよnew1w
37ガマズミオレンジスパイニクラブ↓95w
38なないろBUMP OF CHICKEN↓122w
39神無-KANNA-miwa↓58w
40君といれば-complete ver.Little Glee Monster↓14w



 4曲も初登場し、非常に賑やかな30位台となりました。とはいえ、残りの6曲は全てダウン曲です。38位から40位はよく残留しましたね。まず40位はリトグリ。オール30位台は残念ですが、先週39位から奇跡の踏みとどまりで4週目のエントリーを決めたことは賞賛すべきことでしょう。正直今週は圏外と思い込んでいましたから、これは本当によく頑張りました。39位はmiwaの「神無-KANNA-」。こちらも正直圏外と思っていましたね(すみません)。新曲の「アイヲトウ」が上がってきたにもかかわらず、今週残ったのは立派です。最高位は25位なものの、トータル8週というそれなりの数字に持ってきたのはmiwaの「地力」のあらわれでしょう。38位はBUMP OF CHICKENの「なないろ」。この曲といえばなんといっても10位台での長い粘りですが、最後もしっかり踏ん張ってきましたね。先週37位からわずか1ランクのダウンにとどめ、スピッツとの残留争いを制しました。
 37位はオレンジスパイニクラブの「ガマズミ」。9ランクもダウンしては力尽きた格好で、先程も書いたようにあたらよとのバトンタッチになりそうです。ただ、5週入ったのはスマッシュブレイクとしては及第点ですし、よくやってくれたと思います。今日の放送では、リクエストでこの曲の感想を語っておられる方がいました。非常にいいメッセージで、私も思わず頷きました。届く人には届いています。本当にいい曲だと思いますね。
 32位はYOASOBIの「三原色」。2ランクダウンにとどめており今週も強い。しっかりとした足取りで15週目に乗せ、この曲もかなりのヒットになりそうです。最後に35位は星野源の「不思議」。今週スピッツが姿を消したことにより、ついにこの曲がロングエントリー1位になりました(25週目)。ただ、下げ幅が大きくなっておりかなりのピンチ。来週残れば半年の大台となる26週ですが、最後の踏ん張りを見せることはできるのでしょうか。
 


 

21-30位


順位曲名アーティスト推移IN
21エールFUNKY MONKEY BΛBY'S↓33w
22ラブレターYOASOBI↓210w
23アイヲトウmiwa↓13w
24次のせーの!で-ON THE GREEN HILL-DCT VERSIONDREAMS COME TRUE↑83w
25Love SongUru10w
26この新しい朝に浜田省吾↓516w
27Korekara岩田剛典↓14w
28きらり藤井風↓524w
29BAD APPLEGLAY↓28w
30アカリGReeeeN↓612w



 8ランクのジャンプアップで24位に上げてきたのはドリカム。先週は32位から順位を上げることができず、かなり厳しいのかと予想していましたが、そこはドリカム、しっかりと上げてきました。さすがにオール30位台に沈むアーティストではないということで、今週は意地を見せましたね。
 その他に色付きの曲はありません。長い順に見ていくことにしましょう。28位は藤井風の「きらり」。「燃えよ」が2位まで上がった影響もあり、下げ幅がやや大きくなってきており5ランクダウン。それでもまだ28位で24週目。ロングエントリーは2位となりました。30位はGReeeeNの「アカリ」。40位からの巻き返しで15位まで上昇したこの曲でしたが、キセキは先週でストップ。今週も力なく6ランクダウンとなりました。とはいえ、今週で12週と気付けば長く、来週も残ればロングエントリーです。まだアカリは残っていると思いますね。
 2ケタの10週目に乗せた曲が2曲。Uruの「Love Song」は先週と順位変わらず25位。トップ10こそ逃しましたが、再浮上やその後の粘りなど非常に頑張っており、今週にいたっては1ランクも下げませんでした。地味ながら強い曲で、安定した成績に持っていくのは実にUruらしいです。もう1曲はYOASOBIの「ラブレター」。先週20位からわずか2ランクダウンと粘りました。この人たち、本当に3曲エントリーしているんですかね?本当に大ダウンがない。強いです。
 先週アルバム特集のあったGLAYの「BAD APPLE」は29位。2ランクダウンにとどめ、アルバム特集効果が少しはあったようです。こちらは8週目ということで、2ケタのエントリーを目指すことになります。27位は岩田剛典さん。4週目で初のダウンとなりましたが、今週も安定の動き。曲調と同じく、ゆらゆらと20位台の後半を漂っています。
 21位と23位はエントリー3週目ですが、どちらも痛恨のダウンとなりました。21位は8年以上ぶりのエントリーを決めたファンモンの「エール」。先週は18位に上げ、トップ10を狙いましたが、あまりにも痛いダウンを喫しました。いやあ、8年以上もかけて戻ってきた時は興奮しましたが、時代の流れは残酷というか、やはり届かないのかなあ。いやあ...。そして23位はmiwa。先週勢いよく上げた「アイヲトウ」ですが、3週目の今週は早くもダウンです。「神無」の時はほめましたが、こっちが下げているようでは意味もありません。どうやら「神無」に足を引っ張られてしまったようで、「共倒れ」という最悪の可能性もちらついてきました。来週上昇できるかどうかが勝負どころでしょう。



 

11-20位


順位曲名アーティスト推移IN
11ドライブGO!ザ・クロマニヨンズ↓37w(2)
12蒼天のヴァンパイアビッケブランカ14w
13テーマソングポルノグラフィティ↑43w
14Umillennium parade×Belle↓414w(10)
15Merry-Go-RoundMAN WITH A MISSION↓47w(2+5)
16あたしたちaiko↑35w
17Anniversary平井大↑142w
18光の魔人ザ・クロマニヨンズ↑152w
19SMILE~晴れ渡る空のように~桑田佳祐↓313w
20Pale Blue米津玄師↓520w

 


 大ジャンプアップが2曲。なかなか見られないような特大アップが2曲並んでいますね。18位はザ・クロマニヨンズの「光の魔人」。先週初登場33位から15ランクの特大ジャンプアップで一気の18位。6ヶ月連続リリースの第2弾ですが、「ドライブGO!」につづくトップ10入りはどうやら間違いなさそう。連続リリースで共倒れを心配していましたが、今のところは非常に順調。そして17位は平井大の「Anniversary」。こちらもクロマニヨンズに負けていません。先週初登場31位からなんと14ランクのジャンプアップです。なかなか出てこないので、圏外を心配した人もいたんじゃないですか?(こら)。圏外なんてとんでもありません、10位台への特大アップでした。平井大さん、先週もほめましたが、ちょっと流れが来ているんじゃないですか?地道にエントリーを続けていたことが報われ始めている気がしますね。
 この2曲に合わせてトップ10の候補となってきそうなのがポルノグラフィティ。エントリー3週目の「テーマソング」は順調に13位に上げてきました。私は一気のトップ10入りを予想しましたが、さすがに途中下車です。とはいえ順調なことには変わりませんから、来週はよほどのことがない限りトップ10入りでしょう。
 不気味に2ランクアップしたのはaikoさんの「あたしたち」。先週もう1曲の「食べた愛」がランクインし、今週はトップ10入り。入れ替わっていくかと思いきや、なんとこちらの曲も順位を上げました。ビックリしましたが、こちらも両A面シングルの1曲ですし、これから深まる秋にかけてぴったりな楽曲です(手を止めてしんみりと聴いていました)。もしかしたら、大ダウンせずに安定期に入るかもしれないですね。
 元トップ10の強豪を見ていきましょう。ビッケブランカの「蒼天のヴァンパイア」は順位変わらず12位。「夢醒めSunset」がトップ10にいるのにかかわらずこの安定はさすがで、まだまだ強そうです。19位には桑田佳祐さんの「SMILE~晴れ渡る空のように~」。こちらは「Soulコブラツイスト」が先週1位を取ったにもかかわらず安定で19位。EPのポイントがこちらも効いているのでしょうか?貫録の粘りをみせています。そして20位は米津玄師の「Pale Blue」。うーん...ビッケブランカと桑田佳祐は良く粘っていますが、これはちょっと早いですね。5ランクと割と大きなダウン。今週で20週の大台ですから強いことには間違いありませんが、どうも米津玄師比でいくとパッとしない気がしますね。
 トップ10入りは2曲。millennium parade×Belleの「U」はついに力尽きての14位ですが、3連覇を含むトップ10には10週滞在しました。100点満点の大ヒットであり、非の打ちどころがありません。この後も頑張ってほしいですね。そして11位はザ・クロマニヨンズの「ドライブGO!」。トップ10は2週と少なめになりましたが、今週は新曲の「光の魔人」が15ランクの大ジャンプアップをしました。その反動で下げてしまうのは仕方ないでしょう。


トップ10


順位曲名アーティスト推移IN(うちトップ10)予想結果
1Soulコブラツイスト~魂の悶絶桑田佳祐6w(4)1
2燃えよ藤井風6w(5)2
3黄色back number↑103w(1)3
4大正浪漫YOASOBI↓14w(2)4
5水平線back number9w(8)10
6食べた愛aiko↑82w(1)5
7アポトーシスOfficial髭男dism↓39w(7)6
8夢醒めSunsetビッケブランカ↓19w(7)8
9LITMUS緑黄色社会↓28w(6)7
10HADASHi NO STEPLiSA↓15w(2)×



 今週は珍しく1位から4位までが全的中。8位も当てたので10曲中5曲が的中する好調ぶりでした。なかなかいい気分ですが、5位だけは大外ししましたね(これは当てられません)。
2位は先週と変わらず藤井風の「燃えよ」でした。2位をキープし好調ですが、前作「きらり」につづく1位獲得は非常に難しそうな状況です。引き続き桑田さんには強力なEPセールスがあり、3位のback numberはもの凄い勢いで上げてきました。この状況で1位を獲得したら相当なものですが、さて燃えたぎる藤井風、来週はどうなるでしょうか。
4位はYOASOBIの「大正浪漫」。back numberの「黄色」にかわされて1ランクダウンの4位ということでこれは予想どおり。YOASOBIはこれが3度目の3位でしたが、またしても2位の壁にはばまれたということになります。そして5位はなんとまたもやback number。先週5位まで急降下した「水平線」が今週はキープするという結果になりました。「黄色」がここまで下げたのにまさかキープするとは…。トップ5に2曲もエントリーするという結果はさすがに予想できませんでした。「先週一気に落としすぎたから、今週は5位にとどめておこう」みたいな感じですかね笑 back numberの強さを身に染みて感じる週となりました。
7位から10位はいずれも順位を下げた残留曲。先週の4位だったOfficial髭男dismの「アポトーシス」は3ランクダウンで7位。手痛いダウンでトップ5から後退してしまい、さすがに勢いに陰りが出てきたでしょうか。8位はビッケブランカの「夢醒めSunset」。こちらは1ランクダウンにとどめ安定しています。今週は「蒼天のヴァンパイア」も12位をキープでしたからたいしたものですね。ちなみに「アポトーシス」と「夢醒めSunset」は、どちらもエントリー9週目でトップ10に7週目。同じような成績が続いており、「きらり」と「不思議」を思い出すような熱い競り合いが続いています。今後長く上位に残るのはどちらか、非常に楽しみですね。
先週6位の緑黄色社会「LITMUS」は3ランクダウンで9位。トップ10は崖っぷちになったものの、これで6週目のトップ10を記録しました。年間入りレベルには届きそうですが、今年はレベルが高いのでまだ確定とは言えません。初の大ヒット作になった緑黄色社会。ぜひこのヒットを年間につなげてもらいたいです。最後に10位はLiSAで「HADASHi NO STEP」。私は1週でトップ10落ちもあり得るという厳しめの予想をしましたが、意地を見せて10位に残留しました。トップ10に1週と2週では印象が大きく異なりますから、今週底力を見せたことは見事だったと思います。



 

さよならトップ40




先週40位「Ordinary days」milet 
IN【4】TOP10【0】HIGH【29】



 この曲のリリースは8月4日、先行配信は7月14日でした。さて問題です。J-ACにエントリーしたのはいつでしたでしょうか。答えは9月18日。CDリリースから1か月半後という驚きのタイミングで、この曲が入ったときには耳を疑いましたね。8月にエントリーしなかった時はどうしてエントリーしないのか不思議でならず、9月中旬に入ってきた時はどうして今頃入ってきたのか不思議でなりませんでした。いろいろと謎に包まれた、釈然としない1曲になりましたね。
 かなり遅いエントリーとなったことが響き、成績は振るいませんでした。2週目に20位台に食い込むのが精いっぱいで、3週目からは早々と大ダウン。トータルは4週ですが、そのうち2週が38位と40位ですからかなり低いと言えます。miletにとっては、昨年大ヒットした「Who I Am」からいい流れを作りたいところでしたが、つまづくことになってしまったのは残念です。普通なら、8月中旬にはエントリーしていた曲でしょう。5週くらい遅くなっており、一体その間に何があったのか、やはり釈然としないものがあります。



先週38位「紡-TSUMUGI-」DA PUMP 
IN【1】TOP10【0】HIGH【38】



 先週の記事で「厳しい」と書きましたが、残念ながら予想どおりの結末をたどりました。CDシングルにもかかわらず、1週遅れで入ってきてしかも初登場38位というのは非常に低い。「運良くエントリーできた」というタイプの曲で、残念ながらこうなることは目に見えていました。DA PUMPにとっては、4月の「Dream on the street」がそれなりに(最高21位、6週)頑張っただけに、流れをふいにしてしまうような悲しい1曲になってしまいました。



先週36位「紫の夜を越えて」スピッツ 
IN【28】TOP10【13】HIGH【4】



 今年を代表する1曲がついにチャートを去りました。お疲れさまでした。今年最高記録である30週(「ポニーテイル」)にあと2週というところで力尽きたことは悔やまれますが、トータル28週、圧倒的な成績だったと思います。
 3月25日に配信シングルとしてリリースされると、それを受けて4月3日にエントリー。急上昇し、3週目には10位とトップ10入りしました。さらにじわじわと上げ、6週目には4位まで上昇します。これが結果的に最高位になるわけですが、ここからあと22週もエントリーしたわけですから、いかにとんでもないチャートアクションだったかがよく分かります。8週目から12週目までは5週連続で5位と6位をキープ、さらにその後もトップ10に残り、トップ10には13週という大記録になりました。16週目にようやくトップ10から外れ、普通ならここから大きく下げていくところですが、この曲にはここからさらなる「切り札」が残っていました。それは7月7日にCDシングルがリリースされたことです。CDシングルのリリースにより、トップ10落ち後も粘りのフェーズに入ります。トップ10への復帰こそありませんでしたが、上がったり下がったりを繰り返しながら、なんと9週連続の10位台を記録しました。トップ10に13週というだけでも相当凄いですが、そこから9週連続で10位台をキープしたのは本当に立派で、この結果ポイントはかなり伸びています(年間チャートが楽しみですね)。
 3月に配信リリース、7月にCDリリースという2段階のリリースが見事にはまり、大ヒットにつながった1曲でした。3月にリリースされた配信シングルが7月までエントリーするというのは相当考えにくいです。しかし、スピッツは素晴らしい地力の高さでそれをやってのけました。7月まで粘ったことが生きて、そこにCDのセールスも加わっての大ヒットになりましたね。お見事としか言いようがない、レジェンドバンドの真骨頂でした。



先週35位「エンパシー」ASIAN KUNG-FU GENERATION 
IN【9】TOP10【2】HIGH【8】



 8月4日に発売されたCDシングル。17位と高い位置で初登場すると、2週目には8位まで上昇しトップ10入り。昨年の「ダイアローグ」ではトップ10入りを逃していましたから、アジカンにとっては2019年の「Dororo」以来2作ぶりのトップ10復帰となり、まずは一つ大きな結果を残しました。ただ、トップ10内で伸びが見られなかったのは残念ですね。3週目には9位にダウンすると、4週目には早くもトップ10落ちとなりました。トップ10は2週でしたが、これは2017年の「荒野を歩け」以来5作ぶりで、アジカンの中では比較的好成績ということができます。トップ10落ち後もそれなりに頑張り、トータルは9週という成績。2ケタに届かなかったことだけが悔やまれますが、全体的にはそれなりによく戦った、アジカンの健在ぶりを示した1曲ということになるのではないでしょうか。
 ちなみに、トータル9週、トップ10に2週、最高位8位というのは、2017年の「荒野を歩け」と全く同じ成績です。2曲はトップ10入り、トップ10落ちのタイミングが全く同じで、その後の順位の推移もほとんど同じです。トータルポイントでは「荒野を歩け」がわずかに1ポイントだけ上回っていますね。ここまで鏡に写したような成績になることは珍しく、かなり面白い発見でした。


来週の展望


トップ10予想

順位曲名アーティスト推移TOP10入り
1黄色back number↑1
2Soulコブラツイスト~魂の悶絶桑田佳祐↓1
3燃えよ藤井風↓1
4食べた愛aiko↑2
5大正浪漫YOASOBI↓1
6テーマソングポルノグラフィティ↑7
7水平線back number↓2
8夢醒めSunsetビッケブランカ
9光の魔人ザ・クロマニヨンズ↑9
10アポトーシスOfficial髭男dism↓3

 トップ10予想です。まず今週の状況を見ると、1位から6位までは非常に強いです(back numberとaikoが加わったため)。一方、7位から10位は全てダウン曲であり、あまり強くありません。トップ10の下位が弱いので、普通は入れ替わりが多いと予想しますが、10位台前半もあまり強くありません(ダウン曲が3曲に加え、「蒼天のヴァンパイア」はトップ10落ちしたばかりです)。ということで、来週のトップ10は割と「スカスカ」な状況になっています。
 そんな中、トップ10入りが確実なのは今週13位のポルノグラフィティ「テーマソング」。2年以上ぶりのエントリーでしたが、3週目で13位まで上げており、パワーダウンの心配はなさそう。来週は問題なく決めてくれるでしょう。トップ10の下位が弱いため、運がよければ6位くらいまでは行けるかもしれません。もう1曲、トップ10入りが有力なのはザ・クロマニヨンズの「光の魔人」。今週は15ランクの急上昇で最大アップを獲得しました。前のシングル「ドライブGO!」は今週トップ10落ちし、言ってみればこの曲のためにトップ10を譲ったようなものですから笑、来週はすんなりとその枠に収まりたいところです。
 皆さんがひそかに期待するのは今週17位の平井大でしょう。今週は14ランクも上げての17位で、クロマニヨンズに負けないくらいの勢いがあります。トップ10の下位が弱っているので、平井大がトップ10をつかみ取る状況は十分にあり得ます。ただ、彼は今年「タカラモノ」が最高17位、「MIRROR MIRROR」が最高16位でいずれも弾き返されていますね(辛辣)。明らかに17位あたりに壁があり、私は信じ切れないためトップ10予想には加えませんでした。平井大さん、最近頑張っていますから、ここはぜひ予想を裏切ってほしいものですね。
 上位陣の予想をしていきましょう。1位と2位は桑田佳祐とback numberの争いになると思います。2曲とも非常に強いので甲乙が付け難い。非常に迷いましたが、私は2週で25ランクも上げたback numberを買いました。もちろん、桑田さんが3連覇で貫禄を見せつけても全く不思議ではありません。このあたりの予想はサイコロを振るようなものであり、どちらが出るかは来週のお楽しみです。藤井風の「燃えよ」はさすがに「黄色」には抜かされそうですが、まだまだ勢いはありますので3位。新たにトップ5に加わってきそうなのはaikoの「食べた愛」です。今週は「あたしたち」もランクアップし2曲とも好調。未知の動きを見せていますが、さすがにaikoさんのシングルともなればさらに上げてくると思います。YOASOBIの「大正浪漫」は、そんなaikoさんにかわされて5位という予想です。
 トップ10の下位では、「水平線」「夢醒めSunset」「アポトーシス」が辛くも残留を決めると予想します。10位台に勢いのある曲が多いと彼らも危ないですが、来週は大丈夫ではないでしょうか。平井大が「覚醒」しない限りは笑
 
 
 

初登場曲予想(10/23)


「BOY」King Gnu12/1リリースのCDシングルより10/15先行配信
「こたえあわせ」JUJU11/10リリースのCDシングルより10/6先行配信
「Over the Season」斉藤和義10/13リリースの配信シングル
「東京協奏曲」宮本浩次×桜井和寿10/13リリースのアルバムより
「おっさん」岡崎体育10/20リリースのアルバムより10/8先行配信

 来週は有力なCDシングルが見当たらないので配信曲が中心になります。まずはKing Gnuの新曲「BOY」。CDリリースは12月ですが、10月15日に先行配信がスタート。早ければ入ってくるかというところです。King Gnuは前作「泡」でまさかの失速。今作では反撃の狼煙をあげられるでしょうか。JUJUはドラマ「恋です!」の主題歌を11月にリリース。同じく先行配信が始まっています。私はこのドラマにはまっていまして笑、ぜひエントリーしてほしいです。他には斉藤和義さんがリリースした「赤いきつね緑のたぬき」のCMソング、そして今週エントリーしなかったUNISON SQUARE GARDENの新曲をセレクト(ユニゾンがエントリーしないのは寂しいので来週こそは…)。アルバム曲では宮本浩次×桜井和寿の「東京協奏曲」と岡崎体育の「おっさん」を2回目のプッシュです。この曲、Bank Bandのアルバムと宮本浩次さんのアルバムに収録されており、短期間に2回もアルバム特集で紹介されましたからね。こんなことは相当珍しいので、ぜひエントリーしてほしい。岡崎体育さんの「おっさん」は先週α-STATIONでオンエアされまくっていました。こちらもぜひ入ってほしい。 

 
 それでは、今週もありがとうございました。また来週お会いしましょう!