J-AC TOP40  2021年12月18日付けチャート

Last-modified: 2021-12-19 (日) 16:46:56

2021年12月18日付けチャートを振り返っていきます。


今週のチャート

20211218.png




 

ニューエントリー

今週のニューエントリーは5曲でした。
ちなみに、初登場予想が的中した曲は5曲中3曲でした。



39位 Doughnut / TWICE                     

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初登場予想:×


 
 今週15日にリリースされたTWICE日本9枚目のシングル。今週はリリース週でしたが、1週早いエントリーを決めました。「Perfect World」以来5か月ぶり、今年3曲目のエントリー。日本シングルはこれまで全曲がエントリーしており、今作でもしっかりと記録は継続。日本シングル9作にアルバム曲などを加え、これで通算12曲目のエントリーとなりました。

 今作の特徴はなんといってもバラード。TWICEにバラードのイメージはないな、と思っていましたが、それもそのはず、日本オリジナル作品としては初のバラードだそうです。昭和の香り、歌謡曲の香りが漂うメロディーで、TWICEがこういった曲を歌うというのはとても新鮮です。冬にピッタリのムードのある楽曲で、オンエアやセールスは伸びるのではないかと期待しています。

 TWICEといえば、日本シングルでは常にトップ10入りという好記録を継続していましたが、今年のシングル「Kura Kura」でそれがついに止まってしまいました(最高11位)。今作では、昨年冬のシングル「BETTER」以来、3作ぶりのトップ10復帰を目指します。1週早く入ってきたことから、出足は好調ですね。復権を期待したいものです。



38位 プラトー / サカナクション                      

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初登場予想:〇


 
 2019年の「忘れられないの」以来、実に2年半ぶりのエントリー。この間目立ったリリースがなかったこともあり、かなり久しぶりのエントリーになったサカナクションです。ずいぶんと期間が空きましたが、彼らの音楽はまさに「忘れられないの」。日本のバンドの中でも屈指の技巧派で、曲の作り込みには毎回目を見張ります。新曲のリリースを今か今かと待ちわびていましたから、久しぶりのリリースには血沸き肉躍りました。12月3日リリースの配信シングルで、山口一郎さんご自身が出演する目薬「サンテFX」のCMソング。相変わらず、ビートの打ち込みがエグイ。サビの爽快感と、クライマックスに向けての高まりは圧巻で、目薬のCMソングとしてはこれ以上なくはまっているように思います。さすが山口さんですね。個人的には、2014年の楽曲「さよならはエモーション」を思い出しますね。あの曲も、クライマックスに向けての高まりがすごいんです。それと似た雰囲気を感じて、この曲も相当な快作といえそうです。

 大物アーティスト久々の新曲ということで、私はかなり高い位置から入ってくるのではないかと予想していましたが、なんと先週はエントリーできず。今週、1週遅れの38位というかなり低い位置から入ってきたのは意外でした。初動の低さは気になるところではありますが、このまま30位台で終わっていいクオリティーの曲ではないでしょう。サカナらしく、年末年始にかけてチャートで大きく跳ねてくれることを期待します。



36位 一途 / King Gnu                      

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初登場予想:〇


 
 今月1日にCDシングル「BOY」をリリースしたKing Gnuですが、なんと同じ月にもう1枚シングルをリリースします。「一途/逆夢」は今月29日にリリースされる両A面シングルで、驚異のハイペースですね。今週入ってきた「一途」は『劇場版 呪術廻戦 0』の主題歌で、12月10日から先行配信がスタート。まだCDリリース前ですが、大人気アニメの劇場版ということで配信の指標はすこぶる好調。CDセールスの加算前、早いタイミングでのエントリーとなりました。シングルリリース前に入ってきたのは前のシングル「BOY」と同じですが、「BOY」はトップ10に入るのが早すぎた影響か、その後は意外と伸び悩んでトップ10落ちという結果になりました。「BOY」もトップ10に3週と決して悪くはありませんが、King Gnuの実力を考えればやや物足りないところだったでしょう。今作は「三文小説」以来となる大ヒットを目指していくことになります。この曲の勢いが大きいようなら、「BOY」との早めの入れ替わりも十分に考えられそうです。

 ギターボーカルの常田さんは「全部がサビみたいな曲」とコメント。そのコメントのとおり、どこをどう切り取っても抜群にかっこいい、キレのある1曲に仕上がっています。多幸感に溢れた「BOY」もかなりいい曲でしたが、今回は違った角度からクールに攻めてきましたね。1ヶ月に2枚もこんなクオリティーのシングルを出せるとは、まったく凄いバンドです。



32位 ナイトオンザプラネット / クリープハイプ                      

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初登場予想:×


 
 「四季」「しょうもな」に続く今年3曲目のエントリー。12月8日にリリースされたアルバム「夜にしがみついて 朝に溶かして」に収録されているリードトラックで、アルバムリリース効果で入ってきました。アルバムは今週のアルバム特集で特集が組まれていましたね。来週は年間チャートのため、アルバム特集は休止。つまり、今週が今年最後のアルバム特集で、このクリープハイプのアルバムが今年の「大トリ」を飾ったことになります。1年締めくくりのアルバムに選ばれ、しかもアルバム曲がチャートにエントリー。クリープハイプにとっては最高の展開で、いい気分で年越しを迎えられそうですね。

 1年締めくくりに選ばれるだけあり、この「夜にしがみついて 朝に溶かして」は非常にいいアルバムでしたね。リード曲のこの曲が象徴していますが、センチメンタルでエモーショナルな音楽はクリープハイプの得意領域。「らしさ」が十分に出た良作で、年の瀬に向けてじっくりと聴き込みたい1枚です。この曲は来年早春に公開予定の映画「ちょっと思い出しただけ」の主題歌になっており、MVには映画で主演を務めた伊藤沙莉さんも出演しています。アルバムのタイトルはこの曲の歌詞から取られており、尾崎世界観さんらしい印象的な言葉の切り取り方になっています。

 今年エントリーした配信シングル「四季」「しょうもな」はいずれも振るわず、雰囲気が悪くなっていたクリープハイプでしたが、今作は年の瀬にかなりいい入り方をしたため、雰囲気的にはかなり持ち直したという印象があります。アルバム曲ですが、どこまで上昇できるでしょうか。年末年始は曲のリリースが少なくなることから、チャートの流れに上手く乗ればチャンスがあるかもしれません。



21位 透明な世界 / Little Glee Monster                      

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初登場予想:〇


 
 9月の「君といれば-complete ver-」以来3か月ぶり、今年3曲目のエントリー。12月8日にリリースされたシングルで、リトグリ18枚目のシングルです。昨年「Dear My Friend」で初となるトップ10入りを果たし、今年はアルバム曲の「君といれば」がエントリーしました。着実に力を付けている印象で、今作もその流れを継ぎました。これまでの曲はいずれも初登場30位台と下からのスタートでしたが、今回は初登場21位。トップ20目前の好位置に付け、これは初登場の最高位です。トップ10も狙える好位置で、最高のスタートを切ったといえるでしょう。

 ミドルテンポのナンバーで、ふわりと舞う白雪のようなメンバーのコーラスには透明感が漂います。5人が再びそろい、その意味でもますますパワーアップしてきた印象がありますね。「Dear My Friend」が初のトップ10入りをしたのは今から約1年前、2021年1月2日付けのことでした(2021年1発目のチャートでしたね)。あれから約1年、パワーアップして入ってきたこの曲で、2年連続での「新年1週目のトップ10入り」を決められるでしょうか。もしそうなったら、非常に縁起がいい話ですね(もちろん、来週いきなりトップ10入りする可能性も残っています)。


今週のチャートアクション



THIS WEEK'S No.1

ハートあいみょんv68週目



 強すぎますね...。
 あいみょんの「ハート」が今週もビッケブランカの「北斗七星」相手に防衛。圧巻の強さでこれで6連覇達成となりました。これでいよいよ、昨年7連覇を達成した「裸の心」の記録に王手をかけたことになります。来週は年間最終週ですが、あいみょんにとっては「裸の心」で自身が記録した最高記録に挑む大事な週となります。

 そして、もう一つ大事なことがあります。そう、年間チャートに入れるかどうかということです。10月末にエントリーし、普通なら到底間に合わないタイミングですが、この曲は6連覇という信じられない成績で爆走し、ポイントを積み上げてきました。この成績だと、一体年間何位にランクインするのか。年間チャートには入っているのか。来週の年間チャートでは大注目ポイントとなりそうです。
 


WELCOME TO TOP10

なし



 



最も順位を上げた曲

20位残響散歌Aimer↑122週目



 
最も順位を下げた曲

30位テーマソングポルノグラフィティ↓1212週目


最長エントリー

18週目23位水平線back number
15週目10位燃えよ藤井風↓2
15週目16位Soulコブラツイスト~魂の悶絶桑田佳祐↑5

 

トップ10落ち

なし

 

チャート詳細



31-40位


順位曲名アーティスト推移IN
31〇か×吉井和哉↑23w
32ナイトオンザプラネットクリープハイプnew1w
33Small WorldBUMP OF CHICKEN↓86w
34アルデバランAI↓76w
35藍才Eve2w
36一途King Gnunew1w
37ツバメ feat.ミドリーズYOASOBI↓97w
38プラトーサカナクションnew1w
39DoughnutTWICEnew1w
40境界線amazarashi↓64w



 大ダウンが2曲。BUMP OF CHICKENの「Small World」はエントリー6週目で8ランクダウンの大崩れ。33位まで下がってはかなり苦しくなりました。来週リリースになるシングルが起爆剤となるか、瀬戸際を迎えています。YOASOBIの「ツバメ」も9ランクの急落で37位。「大正浪漫」にメインを奪われ、どうやら「群青」以来7作連続で記録していたトップ10入りはこの作品でストップとなりそうです。
 大ダウンではありませんが、朝ドラの主題歌、AIの「アルデバラン」も7ランクと大崩れ。...これ、史上最弱の朝ドラ主題歌になるのでは?前の主題歌、「なないろ」はトップ10入りを逃しましたが、これはそんなもんじゃない。最高位は今のところ23位、それでいて6週目にして34位まで来たわけですから、ここまでは朝ドラ主題歌として類を見ない弱さです。このまま年越しとともに消え去ってしまうのか、最大のピンチを迎えています。
 エントリー4週目、amazarashiの「境界線」は6ランクダウンの40位。圏外との「境界線」にとどまり、エントリーを1週伸ばしました。SpotifyのCMソング、Eveの「藍才」は初登場の先週と順位変わらず35位。年間最終週の来週は30位台の突破を目指します。最後に31位は吉井和哉さん。久しぶりの新曲「〇か×」は先週からさらに2ランク伸ばし、あと一息で30位台を突破というところに来ました。こちらも来週は20位台を目指したいでしょう。


21-30位


順位曲名アーティスト推移IN
21透明な世界Little Glee Monsternew1w
22ベテルギウス優里↓56w
23水平線back number18w
24走り続けた日々ケツメイシ↑63w
25もぐらとボンゴザ・クロマニヨンズ↑43w
26阿修羅ちゃんAdo↓107w
27大正浪漫YOASOBI↓513w
28踊り子Vaundy↓24w
29ヒカレイノチKitri↑24w
30テーマソングポルノグラフィティ↓1212w



 大ダウンは2曲で、どちらも派手に崩れました。10位台で3週頑張っていたポルノグラフィティの「テーマソング」は12ランクの大暴落で30位。先週、年間入りの可能性に触れたところでしたが、これは完全に仇になりましたかね。このダウンは痛いなんてものではなく、年間入りは一気に厳しくなりました(しかし、あと1週チャートが残っており、可能性は残っています)。5週連続の10位台と粘っていたAdoの「阿修羅ちゃん」は力尽きての10ランクダウン。今週は主題歌になっていたドラマ「ドクターX」が最終回を迎え、最高潮の盛り上がりを見せましたが、肝心のドラマ主題歌の方は振るいませんでした。トップ10は完全に消滅。Adにとっては悔しい3曲目になっています。
 他のダウン曲を見ていきましょう。まずは最長エントリーとなる、back numberの「水平線」です。20位→22位→22位→23位とここ4週全く崩れず、驚異の安定感で18週目。今週は「LITMUS」と「夢醒めSunset」がついに圏外へ。この曲がぶっちぎりの最長エントリーとなったわけですから、凄さが際立つというものです。Adoと同じくドラマ主題歌、優里の「ベテルギウス」は5ランクダウンの22位。トップ10入りは完全に消滅ですが、この後は2ケタエントリーを目指す戦いです。先週再浮上を果たしたYOASOBIの「大正浪漫」はさすがに続伸とはならず5ランクダウン。とはいえ、先週の再浮上があまりにも大きく、年間入りは確実の状況です。どうやら来週、もう1回聴けることになりそうですね。エントリー4週目、Vaundyの「踊り子」は初となるダウンで28位。ただ、初登場から20位台をキープしており、これまでの曲より高い水準で推移しています。
 アップ曲も目立ちました。ザ・クロマニヨンズ6か月連続リリースの第4弾「もぐらとボンゴ」は4ランクアップで25位。順位を上げたものの、伸びが鈍く、これまでと比べてあまり勢いを感じません。やはり、曲がかなり投げやり(すみません)なのが響いているのではないでしょうか。「大空がある」が圏外になったのにこの成績では到底釣り合いませんね。ケツメイシのアルバム曲「走り続けた日々」
は存外に好調で、アルバム曲ながら24位までやってきました。最近は配信シングルが相次いで爆死していたことを思うと、今作はかなりいい扱いです。最後に29位は地元京都の姉妹ユニット、Kitri。先週31位に下げた「ヒカレイノチ」が2ランク順位を戻し、再び20位台に食い込んできました。地味ながら粘り強く、いい頑張りをしたと思います。「ヒカレイノチ」、年は越せるでしょうか。 


11-20位


順位曲名アーティスト推移IN
11BOYKing Gnu↑29w
12ラストシーン菅田将暉5w
13黄色back number↓212w
14Gifted.BE:FIRST↑16w
15Babelsumika↑92w
16Soulコブラツイスト~魂の悶絶桑田佳祐↑516w
17AVALANCHEUVERworld↑33w
18Cube星野源↓49w
19ChopstickNiziU5w
20残響散歌Aimer↑122w



 今週も、トップ10の入れ替わりがありませんでした。2週前に引き続いてのことであり、短期間で2回もこんなことが起こるのは異例です。何が起こっているかというと、要するに「トップ10が強い」&「10位台が弱い」ということになりますね。10位台の曲は、どうにも伸び切っていないということになります。
 再浮上が3曲もあります。一番すごいのは桑田佳祐さん。年末効果があったのか分かりませんが、「Soulコブラツイスト~魂の悶絶」がここに来て5ランクも戻してきました。16週目にして驚異の再浮上で、年間チャートの順位をさらに伸ばしたということになりそうです。11位はKing Gnuの「BOY」。12月5日にシングルがリリースされた影響で、トップ10落ち後も順位が下がりません。11→13→13位→11位とほとんど動かず、安定していながらも突き抜けられません。今週、新曲の「一途」が入っていなければトップ10返り咲きだったでしょうね。いやあ、仕方ないとはいえ惜しかったです。BE:FIRSTの「Gifted.」も1ランク再浮上。こちらはKing Gnu以上にほとんど動いていません。15→14→14→15→14位。5週連続で2つの順位を往復しているだけで、ここまで動かない曲も珍しいでしょう(トップ10にはまだ早いという感じで、留め置かれている雰囲気があります)。その他も煮え切らない曲が多く、NiziUの「Chopstick」は順位変わらず19位。アルバム曲ながらトップ20前後で健闘していますが、この曲も21→20→19→19位とほとんど動きません。一番痛恨だったのは菅田将暉の「ラストシーン」でしょう。先週12位から順位変わらず12位。トップ10の下位があまり強くない状況で、トップ10すら入れないというのは正直弱い。来週は意地を見せてトップ10入りでしょうか、それとも優里の「ベテルギウス」コースでしょうか、注目です。
 10位台に残ったのはback numberと星野源。back numberの「黄色」はほとんど下げず13位。「水平線」がありながらこちらも崩れないのは立派で、年間入りは確実な状況です。星野源の「Cube」
は4ランクダウンで18位。今週が9週目ですから、13週のロングエントリーを目指していくことになるでしょう。
 最後は順位を上げてきた「ポストトップ10」を見ていきます。15位はsumikaのシングル「Babel」。先週初登場24位から9ランクのジャンプアップと好調で、「Shake&Shake」では逃したトップ10入りを目指します。17位はUVERworldの「AVALANCHE」。ドラマ主題歌になっている楽曲で、3ランクのアップと控えめながらトップ10争い圏内に持ってきました。sumikaや菅田将暉との争いでトップ10入りを目指すことになりそうです。最後に20位はAimerの「残響散歌」。「鬼滅の刃」最新シリーズの主題歌になっているこの曲ですが、配信成績が絶好調。セールスが反映され、先週32位初登場から一気に12ランクも上げてきました。1月12日にCDシングルがリリースですが、その前のトップ10入りが濃厚という勢いです。1月のメイン曲はこの曲になりそうで、展開次第では1位を争うようなこともあるかもしれません。

トップ10


順位曲名アーティスト推移IN(うちトップ10)予想結果
1ハートあいみょん8w(7)2
2北斗七星ビッケブランカ8w(6)1
3君に夢中宇多田ヒカル↑43w(2)3
4なんでもないよ、マカロニえんぴつ↓16w(4)4
5明け星LiSA↑19w(2)6
6おっさん岡崎体育↓28w(5)5
7大好物スピッツ↑26w(5)10
8こたえあわせJUJU↓35w(4)7
9食べた愛aiko↑111w(10)×
10燃えよ藤井風↓215w(14)9

 まずは何といってもこのニュース。
 aikoさん、ご結婚おめでとうございます!

 今週、aikoさんが年下のファンの方とのご結婚を発表しました。これまで恋愛ソングで数多くの名曲を生み出してこられたaikoさん。aikoさんご自身にも春が来たことは本当に喜ばしいことで、まるで自分のことのように嬉しかったです。結婚を経て、これからはまた新たな感性で素敵な名曲を生み出していただきたいですね。aikoさん、どうか末永くお幸せに。

 そんなaikoさんの「食べた愛」が先週10位から1ランク再浮上を果たしました。恐らく結婚効果でしょう笑。全く予想していない動きでしたが、これはまさに「嬉しい誤算」で、むしろ嬉しいことでした。これで「食べた愛」はトップ10に2ケタとなる10週目を達成。結婚によるブーストがものを言い、見事大台に乗せてきましたね。
 では、その他の曲です。今週もトップ10の入れ替わりはなく、トップ10の強豪たちが10位台以下に譲りませんでした。ビッケブランカの「北斗七星」は非常に悔しく5週連続の2位。あいみょんの「ハート」に押さえ付けられることついに5週。これで「5連敗」となってしまいましたが、このままでは終われないでしょう。年間最終週の来週は悲願の1位、有終の美となるでしょうか。
 トップ3に食い込んできたのは宇多田ヒカルさんの「君に夢中」。初登場17位から一気に伸ばし、エントリー3週目で早くもトップ3入りを果たしました。主題歌になっていたドラマ「最愛」は最高潮のボルテージで最終回を迎え、しばらくは余韻が残りそうです。この曲もまだ上げてくると思われ、あいみょんvsビッケブランカの2強争いについに食い込んでくる曲が出てきましたね。はっきりと1位候補に加わり、来週はこの曲も含めての三つ巴になるでしょう。
 先週初のトップ3入りを果たしたマカロニえんぴつの「なんでもないよ、」は1ランクダウンで4位。6週目で初のダウンとなりましたが、相手が宇多田さんですからこれは仕方ありません。5位はLiSAの「明け星」。先週エントリー8週目でトップ10入りした遅咲きの苦労人ですが、今週はさらに1ランク上げ、初のトップ5入りを果たしました。ここまでは順調ですが、Aimerが担当した新シリーズの主題歌「残響散歌」が今週12ランクも急伸してきました。この曲もうかうかはしていられず、背中には強烈なプレッシャーを感じていることでしょう。これまで3位と4位をキープしていた岡崎体育さんの「おっさん」は宇多田ヒカル、LiSAにかわされて2ランクダウン。トップ5から外れての6位ですが、引き続き好調をキープです。
 トップ10の下位では、スピッツの「大好物」が息を吹き返しました。あっという間に9位までダウンしてしまい、精彩を欠いていましたが、今週は2ランクの再浮上。これでトップ10に5週目となり、それなりのヒットまで持ってきました。逆に勢いを欠いているのはJUJUさんの「こたえあわせ」。先週5位から3ランクも交代してしまい、トップ10に4週目で8位までダウン。上がってくる勢いは早かったものの、すぐに下がるという展開になっています。最後に10位は藤井風の「燃えよ」。今週は2ランクダウンの10位で、13週連続でキープしていたトップ10を辛くも死守しました。トータルでは15週目となり、ロングエントリーでは2位。この長さでまだ10位ですから、改めてとんでもないレベルのヒットです。



 



 

さよならトップ40




先週40位「HADASHi NO STEP」LiSA 
IN【13】TOP10【5】HIGH【5】



 以前、「アニソン歌手と呼ばれたくない」という発言があったLiSAさん。アニソンだけでなく、いろいろな領域で勝負したいという意図だと解釈しています。そういう意味で、この曲は「勝負曲」の位置付けでしたね。9月8日にリリースされたCDシングルで、ドラマ『プロミス・シンデレラ』主題歌。「鬼滅の刃」のイメージが強い彼女ですが、ドラマ主題歌ではどこまでの成績を残せるのか。注目していましたが、結果は見事な健闘でしたね。4週目で9位とトップ10入りしたものの、5週目は10位にダウン。このままトップ10は2週かな?と思いきや、6週目から再浮上していったのが見事な頑張りでした。2週連続で上昇し、7週目に最高位となる5位を記録。トップ10には5週ランクインし、トップ5入りもしましたから、「アニソンだけではない」と胸を張れるレベルのヒットになったと思います。後半は「明け星」とのダブルエントリーになり、苦戦を予想しましたが、最終的に13週というロングエントリーの水準まで持って行ったことは見事でした。トータル13週、トップ10に5週ですから、これは典型的な「年間レベル」の成績です。ただ、例年なら「当確」ですが、今年はチャートのレベルが高くなっているため、そのことも考慮しないといけなそうですね。一体年間チャートでは何位になるのか、答え合わせは来週にいたしましょう。
 



先週39位「夢醒めSunset」ビッケブランカ 
IN【17】TOP10【9】HIGH【5】



 今年は春夏秋冬とバランスよく曲を送り込んだビッケブランカ。「北斗七星」は年をまたぐため年間入りの可能性は低そうですが、余裕で年間レベルの曲であることは明らかです。つまり、「ポニーテイル」「蒼天のヴァンパイア」「夢醒めSunset」「北斗七星」の全てが年間レベルというわけですから、いかにビッケブランカさんが安定した好成績を残しているかが分かります。4曲の中で一番成績が低そうなのはこの曲ですが、それでいてこの成績ですから、強すぎておかしくなりそうです笑
 9月にリリースされたアルバム「FATE」からの先行EP第2弾。当時は「ポニーテイル」や「蒼天のヴァンパイア」が上位で活躍しており、これ以上ないくらい厳しい状況でしたが、8月21日に23位でエントリー。悪条件にも負けず、3週目には早々とトップ10入りしました。トップ10内では、「蒼天のヴァンパイア」がずっと上位におり、さすがにこの曲は苦労しましたが、それでも安定してトップ10内をキープしていました。トップ10では下位が多かったものの、8週目には「蒼天」を上回り最高位の5位を記録。トップ10は9週と長く、これだけダブルエントリー、トリプルエントリーをしていたことを考えると驚異的な数字です。年間チャートでは、さすがに「ポニーテイル」「蒼天のヴァンパイア」よりは下の順位になるでしょうが、それでも相当いいところに行きそうです。
 




先週38位「LITMUS」緑黄色社会 
IN【16】TOP10【7】HIGH【4】



 昨年、「夏を生きる」で初エントリーにしてトップ10入りの快挙を果たした緑黄色社会。その後も「結証」(9週)、「たとえたとえ」(11週)と健闘し、着実に力を付けていました。その力が結実し、ついに生まれた大ヒット曲!本当に、素晴らしい健闘をしたと思います。
 8月25日にリリースされたシングルで、ドラマ「緊急取調室」主題歌。初登場34位から2週連続12ランクアップという目の覚めるような上昇で、3週目に10位と一気にトップ10入りしました。勢い止まらず、翌週はなんと4位まで上昇。よもや1位を獲得するのか!?と興奮しましたが、さすがにここで壁にぶつかりました。翌週からはダウンするものの、大崩れせずにトップ10をキープ。トップ10には7週もランクインし、最高位、トップ10内いずれも「夏を生きる」を上回る自己最高成績となりました。
 何回も書いていますが、今年の年間チャートは非常にレベルが高くなります。この曲が果たして年間に食い込めるのか、ドキドキしながらチャートを見守っていましたが、10位台で3週踏ん張り、最後も30位台でしぶとく3週残りました。その頑張りは、来週必ず報われてくれるものと信じています。「LITMUS」の年間入りにご期待ください。
 




先週37位「大空がある」ザ・クロマニヨンズ 
IN【6】TOP10【0】HIGH【19】



 ここまでの3曲はいずれも大ヒットでしたが、ここからは爆死ゾーン。まずは連続リリースの第3弾だったザ・クロマニヨンズです。
 第1弾の「ドライブGO!」、第2弾の「光の魔人」はいずれもトップ10入り。ダブルエントリーで条件が悪い中でも健闘しましたが、この曲は全くいけません。最高位は19位止まりで、途中には「光の魔人」に順位を抜かされた週さえありました。歌詞はほとんど「大丈夫だ」しか言っておらず、その割にタイトルは「大空がある」。微妙なかみ合わなさを毎週キヨピーさんに突っ込まれていましたね笑
 チャート成績的にも全くかみ合わず、第3弾にして大きく下げることになってしまいました。第4弾の「もぐらとボンゴ」は順位を上げているものの遅めで現在25位。次は第5弾がすぐに控えていますから、このまま行くと「共倒れ」という最悪のパターンが待っています。クロマニヨンズの戦いは来年も続きます。果たして、ここから持ち直すことはできるのでしょうか。
 




先週36位「君を見つけてしまったから」フジファブリック 
IN【1】TOP10【0】HIGH【36】



 そんなクロマニヨンズをはるかに下回る成績が最後に待っていました...。フジファブリックの最新シングルでしたが、36位のたった1週のみでチャートを去りました。今年何曲目か分からない「1週ソング」。「師走」とは言いますが、それにしてもあまりにも慌ただしく、悲しい気持ちになってしまいますね。
 今年2月にランクインし、トータル9週と健闘した「楽園」からは大きく大きくダウン。CDシングルにもかかわらず、1週遅れの36位で入ってきた時点で相当厳しかったですが、予想以上に厳しい結果に終わってしまいました。フジファブリックはボーカルが変わってからも大好きなバンドです。ぜひ、来年のチャートでもお目にかかりたいと思います。 



来週の展望


トップ10予想

順位曲名アーティスト推移TOP10入り
1君に夢中宇多田ヒカル↑2
2ハートあいみょん↓1
3北斗七星ビッケブランカ↓1
4なんでもないよ、マカロニえんぴつ
5明け星LiSA
6大好物スピッツ↑1
7おっさん岡崎体育↓1
8ラストシーン菅田将暉↑4
9Babelsumika↑6
10食べた愛aiko↓1

 来週は年間チャートの発表がメインとなるため、通常チャートの予想は簡単に済ませます。
 1位争いは三つ巴の争いでしょう。長らくあいみょんvsビッケブランカの2強時代が続いてきましたが、宇多田ヒカルさんの「君に夢中」が3位まで上がってきました。年間最後となる来週のチャートを制するのは誰か。白熱の争いが見られそうです。迷いましたが、私は宇多田さんを1位に予想。2019年の「Face My Fears」以来の1位を期待します。もちろん、11月13日から首位をキープしているあいみょんが守り切ることも十分考えられますし、ビッケブランカの「北斗七星」が最後の最後に悲願を達成する展開もあります。どの展開になっても非常に熱そうですね。
 トップ10の入れ替わりは、チャートの活性化を期待して2組としました。今週順位変わらずの12位に甘んじてしまった菅田将暉の「ラストシーン」。来週も引き続きチャンスですが、もしかすると「ラストチャンス」かもしれません。何としてもトップ10に入っておきたいところで、鼓舞する意味も込めて8位に予想しました。sumikaのシングル「Babel」は2週目で15位と好調。前のシングル「Shake&Shake」はまさかの不発に終わってしまいましたから、この曲で雪辱を果たしたいところ。「本音」以来となるトップ10を目指す年間最終週です。11位に再浮上してきたKing Gnuの「BOY」も非常に注目ですが、今週新曲の「一途」が入ってきましたからポイント割れは目に見えています。残念ながらトップ10への復帰はできないと予想します。他に注目は、何回も書いていますが、今週20位まで上げてきたAimerさんの「残響散歌」でしょう。配信の勢いが凄まじく、シングル発売前に悠々とトップ10に入ってきそうです。来週は10位台前半が予想され、もし勢いが想像以上ならいきなりのトップ10も十分に有り得ます。
 
 

初登場曲予想(12/25)


「海岸線再訪」スカート12/15リリースのCDシングル
「おもかげ」milet×Aimer×幾田りら12/17リリースの配信シングル
「ヴァイオレット」原田知世12/15リリースのCDシングル
「曖昧」WANIMA12/15リリースの配信シングル

 来週は年間チャートがメインのため、初登場曲も簡素に触れておきます(曲数は少なめでしょう。あまり多いとオンエアしきれませんから)。
 CDシングルで注目は、地元アーティストのスカート。12月15日にリリースしたシングル「海岸線再訪」がオンエア好調です。他に注目しているのは原田知世さん。来年はデビュー40周年の年ですが、それに先駆けてシングル「ヴァイオレット」をリリースです。こちらの曲、作詞作曲はなんと川谷絵音さん!まさに「異色のコラボ」という感じで注目です。
 配信で一番強そうなのは、J-ACでもおなじみ、milet、Aimer、幾田りら(YOASOBI)の3人によるコラボナンバー「おもかげ」でしょう。この曲のプロデュースはVaundyで、こちらも最近のJ-ACではおなじみのアーティスト。エントリーの可能性は高そうです。他にはWANIMAが配信シングル「曖昧」をリリースしています。


いよいよ来週は年間チャート!


 来週12月25日はJ-AC TOP40 2021年年間チャートの発表です。
 年に1度のお祭り、年間チャートの発表がやってきました。今年、今週までにエントリーした曲は計280曲。そこに来週の初登場曲を加えた曲の中から、栄えある年間1位が決まります。
 番組では、毎年おなじみの年間チャートトップ3予想クイズも実施されるようです。かなり難易度の高いクイズですが、年間チャートのトップ3予想にあたってはぜひ当サイトを参考にしてみてください。ここ以上に詳しいサイトはないと自負しております笑 なお、リスナーの皆さんの予想を邪魔したくないため、トップ3予想に関してはノーヒントということでお願いいたします。

 来週は、こちらのサイトも年間チャート特別仕様でお送りいたします。Twitterも合わせ、どこよりも詳しく年間チャートを分析していく予定ですので、どうぞご期待ください。なお、年間チャートの発表に専念するため、通常チャートのページはショートバージョンとし、翌週以降にゆっくりと更新する予定ですので、その点はご了承ください。

 それではリスナーの皆さん、来週の年間チャートを楽しみに待ちましょう!また来週!!