J-AC TOP40  2021年8月28日付けチャート

Last-modified: 2021-08-29 (日) 12:26:17

2021年8月28日付けチャートを振り返っていきます。


今週のチャート

20210828.png




 

ニューエントリー

今週のニューエントリーは4曲でした。
ちなみに、初登場予想が的中した曲は4曲中3曲でした(緑黄色社会、書いておけばよかった...)。

 



34位 LITMUS / 緑黄色社会                   

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初登場予想:×


  
 6月26日の「ずっとずっとずっと」以来2か月ぶり、通算5曲目のエントリー。今年に入ってすでに4曲目、J-ACでもすっかり常連となった緑黄色社会の最新曲が入ってきました。8月25日リリースのCDシングルで、ドラマ「緊急取調室」主題歌。今週はリリース週なので、1週早く入ってきたことになります(来週の初登場予想に書く予定でした)。前作「ずっとずっとずっと」はわずか1週(それも40位のみ)に終わってしまった緑黄色社会ですが、今作はCDシングル。しかも、1週早く入ってきたということでかなり期待できます。

 私はドラマ「緊急取調室」を見ていまして、この曲も毎週聴いているのですが、これは本当に名曲だと思います。音作りはシンプルですが、それゆえに長屋さんのボーカルの力強さが際立っています。また、身を切り裂くような渾身の歌詞も素晴らしいです。「おのれ」「わたしはそれでも あなたの側にいてしまう」。サビのこの部分が素晴らしい。実力の高さは折り紙付きですが、今作ではそれが凝縮され、極まったように思います。個人的には、今までで一番、断然な好きな楽曲です。

 CDシングルということで、目指すのは初エントリーの「夏を生きる」以来のトップ10入りでしょう。「夏を生きる」は最高7位でしたが、あれからさらに力を付けた緑黄色社会にはもっと上を目指してほしい。何より、曲自体が本当に素晴らしいですからね。トップ5入り、いや、トップ3入りを目指してもらいたいと思います。




29位 離れていても / WANIMA                   

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初登場予想:〇


  
 4月の「Chilly Chili Sauce」以来4か月ぶり、今年2曲目のエントリー。8月18日リリースの7枚目のシングル「Chopped Grill Chicken」に収録のリード曲。「チリチリソース」の次は「チキン」。随分と美味しそうな食べ物路線が続いているWANIMAの登場です。「お腹空いてるのかな?」キヨピーさんのツッコミが素晴らしかったですね笑

 曲自体は(?)非常にまじめで、WANIMAらしい前向きなナンバー。今年のツアーの中では最後を締めくくる1曲として歌われ、大切に温め育てられてきた曲です。彼らはコロナ禍の中でも前向きに、音楽の力をまっすぐに信じるような楽曲が多く、その精力的な活動には頭が下がります。コロナ禍で苦境に立たされている音楽界ですが、懸命に音楽をつなぐアーティストたちの頑張りを応援したいものですね。

 J-AC的には、2作連続でトップ10を逃しており、少し嫌な流れになっています。前作は、番組にプレゼントまで提供したのに扱いが悪く、非常にかわいそうでしたね。今作では「Milk」以来3作ぶりのトップ10を目指してもらいたいと思います。




28位 神無-KANNA- / miwa                   

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初登場予想:〇


  
 昨年9月の「DAITAN!」以来約1年ぶりのシングル。エントリーもそれ以来です。昨年は4曲もエントリーさせていたmiwaですが、約1年の間隔を空けて、今年初めてのエントリーです。8月18日リリースで、映画『神在月のこども』主題歌。映画の主人公に想いを寄せて書き上げたという渾身のバラードで、サウンドは和のテイストになっています。そういう意味では、ここ京都チャートにも親和性が高そうな曲ですね。

 昨年4曲もエントリーさせたmiwaですが、なんと昨年エントリーした4曲は全てトップ10を逃しています。トップ10どころか、実は2ケタエントリーもありません(最高位は12位、最長は9週です)。最後にヒットしたのは、2年前の「リブート」(年間18位)ということになり、少し上位が遠のいている状況です。5作ぶりのトップ10入りを果たし、健在ぶりをアピールすることができるかに注目です。miwaといえば、ご主人の萩野公介さんが先日現役引退を発表されましたね。これまでの長きにわたる活躍、本当にお疲れさまでした。




20位 BAD APPLE / GLAY                   

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初登場予想:〇


  
 昨年8月の「ROCK ACADEMIA」以来ちょうど1年ぶりのエントリー。GLAYが8月18日にリリースした59枚目のシングルです。レジェンドのバンドのGLAY、シングルでは安定したエントリーを続けており素晴らしいですね。2019年は「COLORS」が最高2位、昨年2020年は「ROCK ACADEMIA」が最高6位を記録しており、近年になってもトップ10入りしていることから力も十分。90年代から変わらぬ活躍を続けており、まさに日本を代表するバンドの一つといえるでしょう。

 そんなGLAYですが、10月6日には16枚目となるフルアルバム「FREEDOM ONLY」をリリースします。この曲を含む12曲収録で、特設サイトもオープン。こちらも非常に楽しみですね!この曲は20位といいところから飛び込んできており、今後の活躍に期待。まずは連続トップ10入り記録の更新を目指します。
 



今週のチャートアクション



THIS WEEK'S No.1

Umillennium parade×Belle↑3v17週目


 先週私が書いた記事から引用。

>チャンスが来ているのは4位のmillennium parade×Belleです。今週は4位で足踏みしましたが、この状況なら来週は最低でもトップ3入りはしてもらいたいところです。ちなみに、この曲、8月18日にCDがリリースされ、来週はセールスポイントが加算されます。私は2位と予想しましたが、本音を言うと1位を取ってほしい。ここまで攻めた曲がこれまでJ-ACで1位を取ったことはないと思います。1位を取ったら歴史を変える出来事になりますよ!

 ............。

 歴史が変わった!!

 King Gnu常田さんのソロプロジェクトである「millennium parade」。映画「竜とそばかすの姫」の主題歌であり、実力派シンガーである中村佳穂(Belle)とコラボした楽曲「U」がエントリー7週目で1位を獲得しました。ミレパは昨年の「Fly with me」となる2曲目のエントリーで初の1位、そして中村佳穂さんは2018年の「きっとね!」以来となる2曲目での1位となりました。お互いエントリー2曲目で初の1位ということになります。
 大ヒット映画の主題歌で、局の猛プッシュもあり。8月18日にCDがリリースされたため、今週はセールスの加算週でもありました。ということで、1位を取る条件はそろっていたわけですが、それでもこの曲が1位を獲得するとは思っていませんでした。2組とも、まだJ-ACでの実績はほとんどないに等しく、トップ10入りすら今回が初めてでした。しかも、この曲は非常に世界観が作り込まれた「攻めた曲」でもあります。衝撃的なイントロから始まり、わずか3分ほどの間に目まぐるしいほどの展開が訪れる意欲作。J-ACが好むような「普通のJ-POP」からはかけ離れていて、そんな意味でも私はさすがに1位はないのではないかと予想していました。
 蓋を開けてみれば、先週4位から一気の1位となり、私の予想は雲散霧消することとなりました。これはJ-ACの歴史に間違いなく刻まれる出来事になるでしょう。ここまで攻めた作品が1位にたどり着いたことは本当に革新的で、チャートを面白くしたと思います。常田さん、中村佳穂さん、本当におめでとうございます!

 


WELCOME TO TOP10

5位水平線back number↑132週目
7位ラブレターYOASOBI↑43週目
10位うたかた歌 feat.菅田将暉RADWIMPS↑23週目



 
 トップ10の入れ替わりは3組。なかなか動きのないJ-ACではめったにない3枚替えとなりました。
 先週18位初登場のback number「水平線」は13ランクの大ジャンプアップで一気にトップ5入り。13ランクは今週の最大アップで、見事しか言いようがありません。配信曲だし、9月には次のシングルがあるし、控えめなのでは...?というのが私の予想ですが、それをはるかに上回る勢いでしたね。これでback numberは2015年から全曲がトップ10入り。もはや圧巻というよりありません。
 エントリー3週目、YOASOBIの「ラブレター」は7位に上げてきました。先週7位だった「三原色」が11位とトップ10落ちしており、「ラブレター」は11位から7位へトップ10入り。順位も全く同じで2曲が入れ替わったことになります。これでYOASOBIは「群青」以来6曲連続、6曲目のトップ10入り。初エントリーの「たぶん」はトップ10に入っていませんが、2作目の「群青」以降は全てトップ10入りです。こちらも圧巻で、風格すら感じられます。
 10位に飛び込んだのはRADWIMPS feat.菅田将暉の「うたかた歌」。RADWIMPSの新曲「TWILIGHT」を叩き落し、菅田将暉くんとのコラボ曲が代わりに上昇するという展開になりました。RADWIMPSは昨年5月の「新世界」以来4作ぶり、1年3ヶ月ぶりのトップ10入り。最近はトップ10から遠ざかっていましたが、大人気俳優である菅田将暉の力も借りて、久しぶりにトップ10に復帰した格好です。一方の菅田将暉は、昨年12月の「虹」以来2作ぶり、8か月ぶりのトップ10入りです。通算では4曲目のトップ10入り。総エントリーは7曲ですから、トップ10率は半分を超えてきました。着々と力を付け、トップ10の常連になりつつある印象です。
 


最も順位を上げた曲

5位水平線back number↑132週目
13位アポトーシスOfficial髭男dism↑132週目



 
最も順位を下げた曲

31位ワールドイズマインハンブレッダーズ↓104週目
37位Curtain Call feat.taka清水翔太↓106週目
38位TWILIGHTRADWIMPS↓105週目
39位Love SongUru↓103週目


最長エントリー

28週目25位ポニーテイルビッケブランカ↓5
22週目19位紫の夜を越えてスピッツ↓2
18週目6位不思議星野源
18週目32位愛を知るまではあいみょん↓1

 

トップ10落ち

11位三原色YOASOBI↓48週目6週
12位名前を呼ぶよSUPER BEAVER↓39週目2週
16位シャッター優里↓67週目2週

 

チャート詳細


31-40位


順位曲名アーティスト推移IN
31ワールドイズマインハンブレッダーズ↓104w
32愛を知るまではあいみょん↓118w
33炎の聖歌隊[Choir(クワイア)]桑田佳祐↑42w
34LITMUS緑黄色社会new1w
35アカリGReeeeN↓55w
36閃光[Alexandros]↓217w
37Curtain Call feat.taka清水翔太↓106w
38TWILIGHTRADWIMPS↓105w
39Love SongUru↓103w
40Jasminesumika↓84w

 


 今週は「夏フェス」放送週。てっきり、通常のチャートは短縮されるのかと思っていましたが、蓋を開けてみればチャートも通常通りオンエアされました。毎週のチャートを軽視しない番組スタッフの姿勢は素晴らしいと思いますね。本当にありがとうございました!

 さて、30位台を見ていきます。チャートは快晴ですが、こちらは土砂降り。さながら、ライブ会場を突如襲ったスコールといったところでしょうか。大ダウンが5曲で、そのうち4曲が10ランクダウンと非常に激しい。先週の20位台が一気に叩き落された格好です。
 一番仕方ないのはRADWIMPS。「うたかた歌」がランクインしてきたため、「TWILIGHT」の大ダウンは仕方ありません。10ランクのダウンで38位、残念ながら今週まででしょう。清水翔太のアルバム曲「Curtain Call」は力尽きて37位。落ち方も早く、非常に残念です。21位まで上げていたハンブレッダーズの「ワールドイズマイン」はトップ20の壁に弾き返され撃沈。31位までダウンしてしまい、上がり目はなくなりました。先週32位だったsumikaの配信シングル「Jasmine」は全く元気がない。大ダウンしてしまい、40位の崖っぷちです。
 まあ、ここまでは大体予想の範ちゅうで、よしとしましょう。問題は39位です。Uruの「Love Song」......。なんでもう下がってんの!?!?この曲は25日にリリースされており、今週はリリース週でした。早くからエントリーしており、早くも3週目。普通はリリースに向けて少しずつ上げていくものですが、初エントリーから下げ続けており、非常に嫌な流れです。最近は早くから入った曲が上手くいかずに躓くことが多いですが、まさかこの曲までそうなるとは思いませんでした。来週はいよいよセールス週。CDセールスが加算されるため、さすがに大ジャンプアップするとは思いますが、少し心配になってきました。まさか、圏外なんてことはないですよね...?
 「早くから入ってきて躓く」と言えばこの人たち。35位はGReeeeNの「アカリ」です。ドラマ主題歌で、9月8日にリリース。Uruよりもさらに早く入ってきたのですが、こちらもダウンが続いてしまい、なんと35位まで来てしまいました。このまま圏外になったら寂しすぎますが、果たして大丈夫でしょうか。こちらはまだリリースまで2週もあるので、正直Uruより危ないです。
 桑田さんの新曲「炎の聖歌隊」は4ランクと控えめな上昇で33位。やはり、メインは「SMILE」で、SMILEを脅かすほどの曲にはならなそうですね。急落が続いていたあいみょんの「愛を知るまでは」は何とか踏みとどまり1ランクダウンの32位。そして、先週奇跡の再浮上を果たした[Alexandros]の「閃光」はしっかりとチャートに残り、36位でした。アレキは本当に素晴らしいですね!重ね重ね、この曲には何とか年間に入ってほしい。40位は難しそうですが、何とか50位までに入ってほしいです。



 

21-30位


順位曲名アーティスト推移IN
21少年少女銀杏BOYZ↓55w
22なないろBUMP OF CHICKEN↓315w
23MIRROR MIRROR平井大↓15w
24花のようにeill2w
25ポニーテイルビッケブランカ↓528w
26東京マーブルにしな↑102w
27会いたくてAdo↑82w
28神無-KANNA-miwanew1w
29離れていてもWANIMAnew1w
30もう少しだけYOASOBI↓516w



 ジャンプアップが2曲。夏フェスにも登場、飛ぶ鳥を落とす勢いのAdoは「会いたくて」が8ランクアップで27位。まずは順調な伸びで、今作もここから上位をうかがえるでしょうか。Adoを上回る10ランクアップという快進撃をみせたのはにしな。新曲「東京マーブル」が初登場36位から一気に26位まで上げてきました。これで、初エントリーの「ヘビースモーク」の最高位に早くも並んだことになり、非常に好調です。予想以上の伸びでビックリしましたね。この曲には、初の10位台を目指してもらいたいと思います。
 夏フェス出演組では、ビッケブランカの「ポニーテイル」が25位、YOASOBIの「もう少しだけ」が30位でした。どちらもトリプルエントリーということで、一番古い曲はさすがにダウンとなっています。「ポニーテイル」はさすがにダウンが大きくなってきましたが、節目の30週まではあと2週。昨年の最長エントリーはあいみょんの「裸の心」で29週でしたから、あと2週入ればこれを上回ります。ビッケブランカにとってはまさに最後の踏ん張りどころです。
 その他の曲です。先週初登場24位と高かったeillは、順位変わらず24位でした。1ランクも上昇できなかったのは非常に痛いですが、下がったわけでもありません。来週はもう一度浮上に挑みます。3週連続で10位台を記録していた銀杏BOYZの「少年少女」は5ランクダウンの21位。久々のエントリーでしたが、やはりトップ10は遠かったようです。平井大の「MIRROR MIRROR」は1ランクダウンにとどめ23位。ダウンこそしていますが、これまでの成績と比べると大健闘でしょう。「MIRROR MIRROR」、すごくいい曲だと思いますね。それこそ、今日の夏フェス「海辺ステージ」でオンエアしてもよかったのではないでしょうか。最後に22位はBUMP OF CHICKENの「なないろ」。3ランクダウンで20位台となり、12週連続で続いていた10位台から下落しました。どうやら、トップ10は完全消滅。トップ10に1週も入らずこれだけ10位台が長い曲は前代未聞でしょう。ほめるべきかどうなのかよく分かりません。今週はオンエアも1番で「ぶつ切り」(時間が押していましたからね)。雑な切られ方が悲壮感を誘いました。
 


 

11-20位


順位曲名アーティスト推移IN
11三原色YOASOBI↓48w(6)
12名前を呼ぶよSUPER BEAVER↓39w(2)
13アポトーシスOfficial髭男dism↑132w
14夢醒めsunsetビッケブランカ↑92w
15この新しい朝に浜田省吾↓29w
16シャッター優里↓67w(2)
17怪盗back number↓314w
18Cry BabyOfficial髭男dism↓317w
19紫の夜を越えてスピッツ↓222w
20BAD APPLEGLAYnew1w

 


 トップ10落ちが3組。YOASOBIの「三原色」は、前述のとおり「ラブレター」と順位がきれいに入れ替わる形でトップ10落ち。もし「ラブレター」がなければまだまだ上位にいた気がしますが、自分たちの曲に叩き落された格好です。とはいえ、トップ10は6週とそこそこ長く、この後急落をしない限りは年間に間に合いそうな成績です。
 7週目で逆転のトップ10をつかんだSUPER BEAVERの「名前を呼ぶよ」は3ランクダウンの12位。トップ10は2週連続の9位と目立たない成績でしたが、トップ10に入ったことが非常に大きい。総合的にはヒットしているといえるでしょう。トップ10は2週ですが、ほかに10位台が5週と多く、この先粘れば年間入りのチャンスもあります。ぜひ頑張ってほしいところです。そして、6ランクダウンで16位まで落としてしまったのは優里の「シャッター」。トップ10はビーバーと同じく2週、こちらは最高8位という成績でした。今週は失速し残念ですが、こちらは3曲目で初のトップ10入り。同じく総合的には大成功の部類でしょう。
 「ポストトップ10」になりそうなのが2組。13ランクの大ジャンプアップで、back numberの「水平線」と同じく最大アップを獲得したのはOfficial髭男dismの「アポトーシス」です。アルバム曲で、そしていわゆる「売れ線」の曲でもない。しかも、曲が6分超えと長く、ラジオ的には不利な曲です(ラジオは長尺の曲を嫌います)。あまり伸びないのかな?と思っていましたが、関係なしとばかりに急上昇してきましたね。来週はトップ10に挑みますが、この分ならアルバム曲とはいえ全く問題なさそうです。そして、14位はビッケブランカの最新曲「夢醒めSunset」。「蒼天のヴァンパイア」が上位で活躍しており、不利なはずですが、こちらも関係なしとばかりに9ランクのジャンプアップです。先週も書きましたが、私はこの曲の方が断然好きなので、個人的には「蒼天のヴァンパイア」と早めに入れ替わってほしいところです。
 残りの4曲は、ダウンですが10位台で健闘しています。浜田省吾さんの「この新しい朝に」は2ランクダウンにとどめ9週目。2ケタエントリーはほぼ間違いなく、この先も頑張れば面白くなりそうな曲です。ダブルエントリー組、back numberと髭男はそれぞれ17位、18位。特にback numberの「怪盗」は「水平線」が上がったにもかかわらずすごい安定感ですね。これで5週連続の10位台で、年間はすっかり安全圏内。むしろ、けっこういいところまで行きそうです。最後に、back numberを上回る安定感を発揮しているのはスピッツ。「紫の夜を越えて」が19位にとどまり、これで7週連続の10位台となりました(今週はBUMPと同じく「ぶつ切り」でしたが...)。トータルは22週となり、ロングエントリー2位。そして、22週のうちトップ10が13週、10位台が8週(計21週)です(強すぎんよ)。スピッツといえば、2019年に朝ドラ主題歌の「優しいあの子」が大ヒットし年間5位を記録しましたが、実はこの曲、「優しいあの子」の成績をすでに上回っています。ということは、年間チャートの順位も...。まあそれは年末のお楽しみです。


トップ10


順位曲名アーティスト推移IN(うちトップ10)予想結果
1Umillennium parade×Belle↑37w(4)2
2SMILE~晴れ渡る空のように~桑田佳祐6w(5)3
3Pale Blue米津玄師↓213w(10)1
4蒼天のヴァンパイアビッケブランカ↓17w(5)4
5水平線back number↑132w(1)10
6きらり星野源18w(14)7
7ラブレターYOASOBI↑43w(1)5
8きらり藤井風↓317w(15)7
9エンパシーASIAN KUNG-FU GENERATION↓13w(2)6
10うたかた歌 feat.菅田将暉RADWIMPS↑23w(1)9



 「U」が頂点に君臨し、衝撃が走ったトップ10となりました。私のトップ10予想は、入れ替わりの3曲が珍しく的中。「お!」と思いましたが、順位が全く当たりません笑 順位が当たったのは1曲だけで、他は見事に「△」が並んでしまいました。
 先週1位に返り咲いた米津玄師の「Pale Blue」は3位に下落。「U」に抜かされ、そして桑田さんの「SMILE」のさらに下を行くというのはさすがに意外な結果でした。先週の1位は「最後の輝き」だった可能性もありますね。とはいえ、この曲はトップ10に2ケタの10週となり、その全てがトップ3です(1位7週、2位2週、3位1週)。中身が非常によく、その分ポイントも高い。年間チャートでも「トップ3」を目指せるか?というのが見どころですね。ただし、今年はライバルが非常に強く、米津さんとはいえ容易ではありません。
 桑田佳祐さんの「SMILE」は2位をキープ。1位はたった1週でしたが、これで3回目の2位となり上位に安定しています。新曲の「炎の聖歌隊」は今週33位で、あまり強くなさそう。そのことも、この曲には幸いしているかもしれません。4位はビッケブランカの「蒼天のヴァンパイア」。4週連続でキープした3位から一歩後退となりました。こちらは桑田さんと違って新曲が強そう(今週14位)。その分、順位を下げるリスクが大きく、来週からは踏ん張りどころです。
 ライバル関係にある「星野源」「藤井風」ですが、今週は明暗が分かれました。藤井風の「きらり」は先週5位から8位までダウン。トップ10は節目の15週となりましたが、ついに残留が危うくなる位置まで来てしまいました。一方の星野源「不思議」は6位をキープ。再び「きらり」の順位を逆転し、こちらはトップ10に14週目。この粘りは大きく、こちらは来週すぐにトップ10落ちすることはなさそうです。
 9位はASIAN KUNG-FU GENERATIONの「エンパシー」。先週8位と一気にトップ10入りしましたが、3週目にして早くもダウンを喫してしまいました。さらなる上位を狙いましたが、back numberやYOASOBIが強く、星野源も藤井風も抜かせなかったということでこの順位。来週以降も上位は強いので、ここからの巻き返しは厳しくなっています。



 

さよならトップ40




先週40位「INTO THE DEEP」MAN WITH A MISSION 
IN【10】TOP10【3】HIGH【7】



 年間に届くような成績ではありませんが、マンウィズにとっては久々のスマッシュヒット(それなりのヒット)になりました。セールスを受け、初登場26位から急上昇。エントリー3週目に8位とトップ10入りすると、最高7位、トップ10に3週の成績を記録しました。7月末に新曲「Merry-Go-Round」がエントリーしてピンチを迎えましたが、この新曲が信じられないほど弱かった(2週で消えてしまいましたね)。その結果、この曲は救われたような形で最後までチャートを務めました。トータルは10週で、2ケタに乗せたのは非常に印象がよいです。トップ10入りは昨年の「Change the World」以来5作ぶり、2ケタエントリーはさらにさかのぼり、2019年の「dark crow」以来6作ぶりです。実はどちらもかなり久しぶりで、巻き返しの1曲となりました。
 それにしても、「Merry-Go-Round」は9月に戻ってこれるのでしょうか...。それが気がかりです。



先週39位「又三郎」ヨルシカ 
IN【10】TOP10【0】HIGH【13】



 6月7日にリリースされたヨルシカの配信シングル。6月19日に初登場すると、順調に上昇し4週目には13位を記録。しかし、トップ10入りとはならず、大ヒットした「春泥棒」に続くことはできませんでした。ただ、この曲は配信のみですから、ある程度予想どおりと見ることもできます。それに、チャートの中身は決して悪くありません。先程のマンウィズと同じく、トータルは2ケタの10週に乗せ、うち半分の5週が10位台とそれなりにいい内容を残しました(途中に再浮上もありましたね)。ヨルシカの配信シングルは昨年の「風を食む」以来でしたが、「風を食む」はトータル8週という成績でした。そこから2週伸ばしており、順調に力を付けているというのが私の印象です。



先週38位「あいつら全員同窓会」ずっと真夜中でいいのに。 
IN【9】TOP10【3】HIGH【8】



 通算2曲目のエントリー。1曲目の「Ham」はたった1週のエントリーでしたから、実績は0に等しい。その中で、2曲目にして見事ブレイクを果たしましたね。初登場24位から急上昇すると、3週目には8位とトップ10入り。3週連続で8位を記録しました。トップ10は3週で、そのすべてが8位という珍しい記録です。6週目にトップ10落ちしてからは急落し、2回の大ダウンもありトータルは9週。2ケタにはあと一歩届きませんでしたが、それでもトップ10に3週という成績が輝いています。全体的には「大躍進」といえる結果でしょう。ライバルに見られがちなヨルシカやYOASOBIとはまだまだ差が付いている状況ですが、この曲で実績を作ったことは非常に大きく、大ブレイクの日は近いのかもしれません。次回作以降に期待です。



先週33位「sha・la・la・la」宮本浩次 
IN【10】TOP10【0】HIGH【13】



 今週圏外になった4曲はどの曲も「そこそこ強い」。トータルは9~10週で、ポイントもそんなに差がありません。そこそこ強い曲が、4曲も一気に入れ替わったいう点で非常に珍しいですね。
 この曲もまたそうだったわけですが、この曲に関しては「健闘」ではなく「不振」というべきでしょう。昨年2曲も年間入りさせた宮本浩次さんですが、本作では思いのほか伸び悩んでしまいました。5月22日に先行配信のポイントでランクインするも、なんと1週で圏外(思い返せば、この時点でちょっとおかしかったですね)。CDのセールスが加算されたことにより、5週後に19位でリエントリーしました。一気にトップ10かと思われましたが、元気がなく13位でストップ。その後は20位前後にとどまるなどそれなりに頑張りましたが、リエントリー後のエントリーは9週。トータルで何とか2ケタに乗せるのが精いっぱいでした。昨年の活躍を見ているだけに、物足りなさを感じてしまう結果です。
 sumika、宮本浩次というリエントリー組がどちらも振るわない結果に終わりました。「先行配信で早くから入ってきても、むしろマイナスなのでは?」というのが私の印象です。先程書いたマンウィズの「Merry-Go-Round」や、今週10ランクも下げてしまったUruの「Love Song」もこのパターン。果たして、この2曲に巻き返しはあるのでしょうか。


来週の展望


トップ10予想

順位曲名アーティスト推移TOP10入り
1Umillennium parade×Belle
2SMILE~晴れ渡る空のように~桑田佳祐
3水平線back number↑2
4Pale Blue米津玄師↓1
5ラブレターYOASOBI↑2
6アポトーシスOfficial髭男dism↑7
7不思議星野源↓1
8蒼天のヴァンパイアビッケブランカ↓5
9うたかた歌 feat.菅田将暉RADWIMPS↑1
10夢醒めSunsetビッケブランカ↑4

 来週はmillennium parade×Belleの「U」が連覇に挑みます。連覇の可能性はどんなものでしょうか。今週2位の桑田さん、3位の米津さん、4位のビッケさんはいずれも最高位から下げた曲であり、勢い抜群とはいえません。とはいえ、連覇の可能性は50%以上はあるのではないでしょうか。J-ACの歴史を塗り替えた「U」。来週も堅調に「V」となってほしいところです。 
 トップ3を狙ってきそうなのはback numberの「水平線」。2週目でトップ5に食い込んできましたから、当然まだまだ上げてきます。トップ3は確実で、桑田さんとの2位争いではないでしょうか。2曲は甲乙つけがたいですが、来週は桑田さんが2位をキープ、back numberが3位に続くと予想しました。「水平線」が1位を取る可能性ですが、この曲は配信限定で、しかもback numberは9月に次のシングルを控えているため、可能性は低いとみます。その点では、CDをリリースしている「U」の方が有利です。
 まだまだ粘りそうな米津さんの「Pale Blue」は4位、そしてトップ5最後の一枠にはYOASOBIの「ラブレター」を予想しました。YOASOBIは「三原色」で一気にトップ3入りしており、その動きを参考にすればトップ5入りは固そう。ライバルもそこまで強くないので5位以上はほぼ確実だと思います。
 トップ10の入れ替えはおそらく2組でしょう。入りそうなのは今週13位のOfficial髭男dism「アポトーシス」と14位のビッケブランカ「夢醒めSunset」で、ほぼ確実という上昇です。ただ、2曲とも一気に上昇するかと言われると疑問ですね。髭男の「アポトーシス」はアルバム曲であり、先程書いたように長尺で不利な面もあります(まあ、藤原さんもヒットを狙って書いたわけではなく、自分の思いをぶつけたアルバム曲でしょうからね)。「アポトーシス」がどこまで上昇するかは微妙で、さすがに1位はないと思います。来週の順位は6位を予想。最終的には「Cry Baby」と同じく4~5位あたりが最高位ではないかと予想しています(aikoの「磁石」がまさにそんな感じのアルバム曲でした)。ビッケブランカの「夢醒めSunset」も微妙。というのも、前の曲「蒼天のヴァンパイア」がまだ4位と上位にいるからです。来週は「夢醒めSunset」がトップ10入りで、「蒼天のヴァンパイア」はさすがに大きく下げそう。しかし、4位から一気にトップ10落ちということも考えにくいので、またしてもビッケブランカの2曲同時トップ10入りが見られそうです。前に「ポニーテイル」と「蒼天のヴァンパイア」で達成したばかりですが、違う曲でもう一度達成したら本当にすごいですね。
 抜群の安定感を誇る星野源の「不思議」は来週急に失速するとは考えにくく、1ランクダウンで7位を予想。今週10位でトップ10入りしたRADWIMPS feat.菅田将暉は1ランクアップで9位と予想です。髭男やビッケブランカとの兼ね合いですが、どれだけ上昇できるか来週は勝負の週となります。今週8位の藤井風「きらり」は、何とかもう1週トップ10に残ってほしいところですが、さすがに厳しいでしょうか。藤井風が残留し、ビッケブランカの2曲のうちどちらかが10位台ならいいバランスですが、さすがにそうは行かないよなあ...。
 
 
 

初登場曲予想(9/4)


「ドライブ GO!」ザ・クロマニヨンズ8/25リリースのCDシングル
「ミライ」L'Arc~en~Ciel8/25リリースのCDシングル
「老人と海」ヨルシカ8/18リリースの配信シングル
「リタルダンド」sumika8/20リリースの配信シングル
「栞」Hakubi9/8リリースのアルバムより 8/27先行配信

 一番の注目はザ・クロマニヨンズ。J-ACではおなじみの「ロングランナー」で。8月25日にシングル「ドライブGO!」をリリースします。これは間違いなく入りそうですね。
 ただ、一つ心配なことがあります。クロマニヨンズですが、なんとこの「ドライブGO!」から6か月連続リリースをするんです。ええっ!?平井大も腰を抜かしそうな壮大なプロジェクトですね。しかも、全部CDで出そうというのだから気合が入っています。問題は、この6作のうち何作がエントリーするのか。そして共倒れは大丈夫なのかということです。毎月新曲を出したら、平井大みたいになりそうですが果たして大丈夫なのでしょうか...。一体どうなるか分からないこの「6か月連続リリース企画」、いよいよ来週から幕開けとなりそうです。
 L'Arc~en~Cielは実に4年8か月ぶりのシングル「ミライ」をリリース。かなり間隔が空いていますが、無事に戻ってこれるかどうかに注目です。ちなみに、2016年の前作「Don't be Afraid」はトップ10に5週入るヒットになっています。変わらぬ強さを見せられるでしょうか。
 その他、今週エントリーしなかったヨルシカの配信シングル「老人と海」、sumikaの配信シングル「リタルダンド」は2回目の予想。ヨルシカは中1週、sumikaは1週も空けずに新曲のエントリーを座します。5枠目があるとすれば、非常に難しいですね。いろいろと候補がありますが、どれも決め手に欠ける感じ。地元京都のバンドHakubiが9月8日にメジャーデビューアルバムをリリースすることになっており、そこからの楽曲「栞」が先行配信されています。期待も込めてHakubiをセレクトです。メジャーデビューアルバム、ぜひ番組でも特集してほしいです。
 
 それでは、今週もありがとうございました。また来週お会いしましょう!