J-AC TOP40  2022年6月4日付けチャート

Last-modified: 2022-06-05 (日) 00:03:00

 2022年6月4日付けのチャートを振り返ります。


今週のチャート

20220604.png




 

ニューエントリー

今週のニューエントリーは3曲でした。
ちなみに、初登場予想が的中した曲は3曲中1曲でした。



37位 好きだ / YOASOBI                                       

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初登場予想:×


 
 先々週まで「ミスター」がエントリーしていたYOASOBI。中1週空けて、早くも次の新曲が入ってきました。今年2曲目、通算では11曲目のエントリーとなります。リリースは今週の月曜日で、リリース週のエントリーになりました。入ってくるかどうか、注目していましたが、リリース週に入ってきたのはさすがですね。

 「ミスター」に続き、直木賞作家とのコラボプロジェクト「はじめての」から生まれた楽曲となります。原作小説を手掛けたのは森絵都さんで、タイトルは「ヒカリノタネ」。これは、過去にタイムスリップして「はじめての告白」を取り戻しに行くという非常に面白い設定の話で、作中では思わずキュンとしてしまうような甘酸っぱい告白が何度も繰り返されています。Ayaseさんの歌詞はやはり小説に忠実で、何度も告白を繰り返す主人公の想いが瑞々しく描かれています。曲調の方も、作品を反映したのか非常に爽やかですね。これから初夏のかけてぴったりな、柑橘系のサウンドという感じがします。今までのYOASOBIの楽曲にはあったようでなかった、結構新鮮な楽曲だと思います。今週はリリース週でしたが、さっそく何度も再生して、非常に気に入っていますね。

 成績はやはり「ミスター」との比較になってくるでしょう。「ミスター」は、爆発的なヒットにはならなかったものの、トップ10に3週、トータルは13週のロングエントリーでさすがの存在感を示しました。この曲にも最低そのくらいの成績は期待したいですね。今週のダウンロードチャートでは髭男や米津さんを押さえて初登場1位を獲得しており、さすがの強さを見せています。順当ならば、来週からは大きく上げていくと思われますね。



33位 時代遅れのRock'n Roll Band / 桑田佳祐 feat.佐野元春,世良公則,Char,野口五郎                                       

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初登場予想:〇


 
 5月23日に配信リリース、桑田佳祐さんを中心に制作されたチャリティーソングがエントリーしてきました。桑田さんは昨年9月の「Soulコブラツイスト~魂の悶絶~」以来、9か月ぶりのエントリーとなります。

 突如世界を一変させた疫病、各地で多発する未曾有の自然災害、さらには海の向こうで今なお続く歴史の過ちを繰り返す惨劇。...それらに心を痛めた桑田佳祐さんが、「同級生」の4人に呼びかけ、急きょ制作されたのがこちらの楽曲です。今を生きる全ての人たちと次の世代へ向けた「エール」が込められた、優しさ滲む愛と希望のロックンロール・ソングになっています。時代遅れ、なんて言っていますが、まったくそんなことはないですよ。皆さん、変わらず本当にかっこいい。最近の技巧を凝らしまくったJ-POPからは一線を画し、音楽の力そのものを感じさせてくれるような優しいナンバーです。これだけのミュージシャンが同級生で、それがこうやって一堂に会するということも素晴らしい奇跡だと思いますね。この曲に勇気をもらう人、力を奮い立たされる人はたくさんいると思います。収益の一部は、世界中の子供たちのいのちと未来を守るため、「セーブ・ザ・チルドレン」に寄付されるとのことです。ぜひ、DLサイトにてお買い求めください。

 ロシアによるウクライナへの戦争は開戦から100日以上が経過しました。戦争が始まったときは衝撃を受けましたが、今やそれが日常の一部のようになってしまい、衝撃が薄れている方も多いのではないでしょうか。正直、私もそうです。ただ、この曲を聴いてそれではいけないと改めて思いましたね。数多くの罪なき命が今も犠牲になっています。こんなことは、たとえどんな理由があろうと、絶対に許されることではありません。



22位 星路 / 玉置浩二                                       

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初登場予想:×


 
 5月18日にリリースされた玉置浩二さんのニューシングル。星路と書いて「みち」と読み、映画「大河への道」の主題歌です。玉置浩二さんがCDシングルをリリースするのは、2013年の「サーチライト」以来なんと9年ぶり。(2013年のチャートデータを持っていないので分かりませんが)おそらくJ-ACでも9年ぶりのエントリーではないかと思います。レジェンドアーティストが、かなりの時を経てチャートに舞い戻ってきましたね。

 映画「大河への道」は、200年前に正確無比な日本地図を制作したとされる伊能忠敬の日本地図完成を巡る感動の物語。「日本地図を作ったのは実は伊能忠敬ではない」(!?)という謎が提示され、時代劇の要素とミステリの要素が融合した意欲作です。 原作は立川志の輔さんの創作落語で、「落語を超えた究極の話芸」と評される人気作だそうです。こうやってあらすじを紹介しているだけでもかなり「そそる」映画ですね。正直、時代劇だけだと私はあまり関心を持たなかったと思いますが、ミステリの要素を絡めたというのが面白いところで、作り手の工夫がうかがえます。

 玉置浩二さんは、映画のストーリーから「永遠に生き続ける人」を想像し、メロディーが流れてくるように生まれたとコメント。大河に向かってゆっくりと流れていくような、壮大で包み込むようなバラードとなっています。「円熟味」と一言でまとめれば簡単ですが、キャリアを重ねた方にしか出せないような年輪のような重みを感じます。

 今週は33位に桑田さん世代、そして22位に玉置浩二さんがエントリー。最近は若いアーティストの隆盛が著しいJ-ACチャートですが、ベテランアーティストのことも大切にしているのは素晴らしい点だと思います。この幅の広さこそJ-ACという感じがしますし、ベテランの曲もエントリーさせる路線はぜひ今後も続けていただきたいです。なお、桑田さんは御年66歳で、玉置さんは63歳で、玉置さんの方が学年でいうと2つ下になります(桑田さんは早生まれ)。



 


今週のチャートアクション



THIS WEEK'S No.1

M八七米津玄師↑5v13週目



 1位は米津玄師の「M八七」。5月18日にリリースされたCDシングルのセールスポイントを大きく稼ぎ、先週6位から一気に首位に上り詰めました。CDシングルですから1位は納得ですが、それにしても早い!先週は6位でしたから、さすがにいきなりの1位は厳しいかと見ていましたが、悠々と達成してくるあたり、米津さんの風格を感じます。
 米津さんの1位獲得は、昨年7月3日付けの「Pale Blue」以来11か月ぶり。通算では7曲目の1位となります。3週目での1位獲得は、昨年11月のあいみょん「ハート」以来7か月ぶり。あいみょんの「ハート」の前となると、2020年10月のaikoさん「ハニーメモリー」までさかのぼらないといけないですから、かなり希少な記録です。エントリー2週で1位を獲得することは、トップ10デビューが全くなくなった最近のチャートではほぼ考えられません。3週目の1位というのは事実上の「最速」、文句なしのスピードだと思います。
 これまで1位を獲得した6曲では、長期政権も非常に多い米津さん。例えば、「馬と鹿」は9連覇、「Lemon」は7連覇、「Pale Blue」は6連覇を達成しています。この曲も3週目では早くもの1位ですから、早くも連覇記録が伸びていきそうな、そんな雰囲気すらすでに漂わせていますね。来週以降、どこまで連覇を伸ばせるかに注目です。
 


WELCOME TO TOP10

10位Walk'in In My Lanemilet↑105週目



 トップ10入りはあいみょんでもUruでもなくmilet!5月25日にリリースされたCDシングルのセールスポイントが加算され、先週20位から10ランクアップ!強豪を押さえ、見事にトップ10の座をつかみました。
 初登場39位から、2週目は25位に特大アップ。22位、20位とやや停滞しましたが、セールスの反映された今週は大きく跳ねてきましたね。miletのトップ10入りは、今年1月の「おもかげ」以来5か月ぶり。しかしこれは3名のコラボ曲でしたから、他のアーティストの力にも助けられた部分が大きいでしょう。milet個人でのトップ10入りとなると、これは2020年12月19日付けの「Who I Am」以来1年6か月ぶりとなります。今年に入ってから、「Flare」「Fly High」の2曲で惨敗。私もかなり厳しい言葉を書き連ねてしまいましたが、今作では見事に力を発揮しました。前の2曲の借りを返す、素晴らしいトップ10入りだと思います。ソロ曲でのトップ10入りは、「Who I Am」につづきこれが2曲目。1回だけトップ10入りするのと、2回以上トップ10入りするのでは天と地ほどの違いがあります。これから「トップ10常連」を目指していくという上でも、大きな、大きなトップ10入りとなりました。



最も順位を上げた曲

10位Walk'in In My Lanemilet↑105週目



 
最も順位を下げた曲

36位心という名の不可解Ado↓919週目
38位たぶんMaybe明治 feat.あ、たぎれんたろうレキシ↓96週目


最長エントリー

26週目30位残響散歌Aimer↓4
19週目36位心という名の不可解Ado↓9
13週目26位Bye-Good-ByeBE:FIRST↑5

 

トップ10落ち

11位陽はまた昇るから緑黄色社会↓38週目4週

 

チャート詳細



31-40位


順位曲名アーティスト推移IN
31じゃあね、またね。りりあ。↑23w
32MELODY(prod.by BREIMEN)岡野昭仁×井口理↓74w
33時代遅れのRock'n Roll Band桑田佳祐 feat.佐野元春,世良公則,Char,野口五郎new1w
34恋をしたMotoki↑13w
35審美眼夜の本気ダンス↓32w
36心という名の不可解Ado↓919w
37好きだYOASOBInew1w
38たぶんMaybe明治 feat.あ、たぎれんたろうレキシ↓96w
39Bubble feat.UtaEve↓56w
40愛とか恋とかNovelbright↓26w



 38位から40位はエントリー6週目の曲が仲良く並んでいます。38位はレキシの「たぶんMaybe明治」。ここまで20位台で健闘していたアルバム曲ですが、今週は残念ながら力尽きたようで急落となっています。39位にはEveの「Bubble」。5ランクするも、見事チャートに残留を決めました。Eveのトータル6週は、初エントリーの「僕らまたアンダーグラウンド」に並び、自己最高記録となる好成績です。そして40位にはNovelbrightの「愛とか恋とか」。先週38位の崖っぷちからしぶとく残留を決めてきたのは見事で、最後の最後まで非常に印象がいいです。これまで最高でも2週だったNovelbright。6週まで伸ばしたのは躍進と言えるでしょう。
 大ダウンは1曲でAdo。20週を目指したい「心という名の不可解」ですが、あまりにも痛すぎる9ランクダウンで36位となりました。下落が大きくなっており、さすがに疲れが隠せなくなっています。来週残留できれば大台の20週ですが、後ろはあと4つ。残すことはできるでしょうか。大ダウンではないものの、岡野昭仁×井口理の「MELODY」も7ランクダウンと急降下。配信のみとはいえ、最高25位で頭打ちになるようでは事前の期待を大きく裏切るところで、寂しい限りです。先週32位に初登場した夜の本気ダンスの「審美眼」は元気がなく、即落ちで3ランクダウン。20位台を目指していきたいところでしたが、いきなり下落するようでは限りなく厳しくなりました。
 先月のスマッシュブレイクだった2曲はじわりアップ。りりあ。の「じゃあね、またね。」は2ランクアップで31位、Motokiの「恋をした」は1ランクアップで34位でした。オンエア集中期間が終了し、2曲のピークは今週と思われます。20位台を目指してもらいたいところでしたが、2曲ともわずかに届かなかったですね。ただ、スマッシュブレイクが2曲そろってエントリーしているというのは嬉しいことですし、来週もわずかながらチャンスは残っていると思います。
 

 

21-30位


順位曲名アーティスト推移IN
21双葉あいみょん↓410w
22星路玉置浩二new1w
23それだけでいい大原櫻子↓23w
24FlowPerfume↓212w
25星が泳ぐマカロニえんぴつ↓26w
26Bye-Good-ByeBE:FIRST↑513w
27鳴り響く限りYUKI↑13w
28HOPE平井大↑23w
29TrippinNissy(西島隆弘)↑72w
30残響散歌Aimer↓426w



 26位に再浮上してきたのはBE:FIRST!エントリー13週目の「Bye-Good-Bye」が、シングルCDのセールスポイントにより5ランクの再浮上を決めました。この曲、ここまでトップ10はありませんが、配信オンリーでも10位台でしっかりと粘り、それをCDシングルのリリースにつなげたというのは素晴らしい動きです。なお、King Gnuの「一途」が圏外になったことにより、この曲はロングエントリー3位にも浮上しました。そんなに長く入っていたんですね...!長きにわたる頑張りが、しっかり実を結んでいます。
 アップは3曲で、平井大と西島隆弘さん、そしてYUKIさん。平井大の「HOPE」は、2週連続の30位からじわり2ランクアップ。地味な動きですが、初登場から下がると上がるでは大違いです。集大成となるアルバムからの1曲ということで、最低限の格好は示しました。Nissyこと西島さんは先週36位から7ランクアップ!前作の最高30位を早くも上回り、かなり好調な滑り出しです。さすが、スタッフを改名させただけのことはあります笑 YUKIさんの「鳴り響く限り」は、いちおうアップはしたものの、わずか1ランク止まりで27位。CDシングルにしてはかなり控えめな上がり方で、来週以降がちょっと心配です。
 残り5曲は小幅なダウンになっています。あいみょんの「双葉」は4ランクダウンで21位。10位台からは外れたものの、安定基調で2ケタ10週目です。エントリー3週目の大原櫻子さん、「それだけでいい」は2ランクダウンで23位。トップ20を目前に手痛い失速となり、ブランクが響いているように見えます。24位、25位もそれぞれ2ランクダウン。24位はPerfumeの「Flow」で、トップ10落ち後も全く崩れない強さです。トップ10内3週のほか、10位台にも7週入っていますので、どうやら年間に届きそうな状況になっています。25位はマカロニえんぴつの「星が泳ぐ」。先週に続き、今週も2ランクダウンにとどめ、中位でいい頑張りを示しているのは今後に向けても好材料です。最後に30位は最長エントリーのAimer「残響散歌」。4ランクダウンで30位まで来ましたが、今週はついに半年、26週の大記録に乗せました。9連覇という偉業がありましたが、エントリーの長さでも大記録になったと思います。ただ、30週はやや厳しめの状況で、30週というのはそれだけ大変な壁なのだと思い知らされますね。何とかあと4週、粘りで到達できるでしょうか。
 
 


11-20位


順位曲名アーティスト推移IN
11陽はまた昇るから緑黄色社会↓38w(4)
12クロノスタシスBUMP OF CHICKEN↓18w
13初恋が泣いているあいみょん3w
14アイライキュービッケブランカ↑112w
15それを愛と呼ぶならUru↓36w
16永遠Mr.Children↓210w
17Betrayal GameBE:FIRST↓15w
18kaleido proud fiestaUNISON SQUARE GARDEN↑17w
19Simplesumika↑53w
20恋風邪にのせてVaundy↓212w



 10位台はかなり意外な、驚きに満ちた展開でしたね。
 まず、私がトップ10入りを予想したあいみょんとUruですが、なんと両方ともダメ笑 あいみょんの「初恋が泣いている」は順位変わらず13位、Uruの「それを愛と呼ぶなら」にいたってはなんと2ランクダウンの15位でした。いつもはすぐにトップ10入りするあいみょんがこうやって留め置かれるのはかなり珍しく、驚きました。順調に上がってきたUruも、かなりケチのつくダウンとなりましたね。悔しい展開となってしまった2組、来週は巻き返しを図ります。
 再浮上が2組!いずれも1ランクとはいえ、これも驚きでしたね。14位にはビッケブランカの「アイライキュー」。1位から急落していたこの曲は、このまま下がるだけかと思っていましたから、再浮上には本当に驚きました。リクエストがたくさん読まれていましたし、そういったところで「底の堅さ」を発揮できるのは強いですね。18位はUNISON SQUARE GARDEN。トップ10に入れなかったのはかなり痛かったですが、エントリーから7週、いまだに10位台をキープし、再浮上までしてくるのはさすがの強さです。そして、19位まで上げてきたのはsumikaの「simple」。5ランクアップで19位、配信オンリーながらいい動きを見せており、久しぶりにいい成績を期待できるかもしれません。
 10位台に残留した曲を見ていきましょう。12位はBUMP OF CHICKENの「クロノスタシス」。先週トップ10落ちしましたが、1ランクダウンにとどめたのは立派で、年間入りに向け、まずはいい踏みとどまりです。16位にはMr.Childrenの「永遠」。10位台に5週目とさすがの強さを見せており、トップ10は短かったものの、これなら十分年間入りも狙えそうな成績になってきました。ベストアルバムのリリースも多少は効いていると思われ、新曲「生きろ」が入ってこなかったことがこの曲には好都合となっています。17位はBE:FIRSTの「Betrayal Game」。今週は「Bye-Good-Bye」が再浮上しましたが、こちらも1ランクダウンで10位台をキープしたのは好調でしょう。「BE:FIRST強し」を印象付ける2曲の動きです。そして20位にはVaundy。今週も2ランクダウンと全く崩れず、5週連続の10位台をマークしています。この曲はトップ10に5週入っていますから、10位台の粘りも加えれば年間入りの可能性はかなり高くなってきました。ついにVaundyが年間入りするのでしょうか。本当によくやってくれています。
 最後にトップ10落ちは1曲で緑黄色社会。トップ10は4週で、6位と8位が2回ずつでした。昨年の「LITMUS」には及ばなかったものの、堅調なヒットを記録しましたね。今週は上がってくる曲の勢いが非常に高く、この曲もまだまだ頑張れそうでしたが、惜しくも涙を形です。
 
 


トップ10


順位曲名アーティスト推移IN(うちトップ10)予想結果
1M八七米津玄師↑53w(1)3
2ミックスナッツOfficial髭男dism↓17w(6)1
3ねがう夜aiko↓17w(5)2
4Changesビッケブランカ↓17w(4)4
5喜劇星野源8w(7)5
6まつり藤井風↓211w(9)6
7微熱UA↑211w(7)×
8HabitSEKAI NO OWARI↑25w(2)8
9カメレオンKing Gnu↓213w(12)9
10Walk'in In My Lanemilet↑105w(1)×



 2位から4位はいずれも先週から1ランクダウン。先週1位だったOfficial髭男dismの「ミックスナッツ」は2位にダウン。2度目の1位は、またしても1週天下になりました。キヨピーさんも指摘するとおり、「上がったり落っこちたり」。首位の曲が強いこともありますが、なかなか波に乗り切れないところがあります。3位はaikoさんの「ねがう夜」。トップ3はキープするものの、今週も1ランクダウンし、ずるずると後退しています。米津さんが1位に上り詰めた今、2度目の1位はかなり難しそうですが、気持を切り替え、しっかりとトップ10残留を続けてほしいです。そして4位はビッケブランカの「Changes」。米津さんが急上昇したため、押し出されてトップ3からは外れましたが、今週も安定の動き。最強の布陣の中、配信オンリーでトップ5をキープしているのは強いという印象です。
 先週に引き続き、5位をキープしたのは星野源の「喜劇」。トップ10には7週目ですが、そのうちほとんどが5位付近で、5位はこれで4度目になりました。爆発力はないものの、安定して5位付近をキープ、着実にポイントを伸ばしています。6位には藤井風の「まつり」。2ランクダウンし、トップ10入り以来常にキープしていた4位以上がついに8週でストップしてしまいました。トップ10も下半分に差し掛かったところで、ここからが「残留力」の見せどころでしょう。すでにアルバム曲としては破格の好成績ですが、ここからさらなる粘りを期待したいです。
 今週は再浮上まつり。再浮上の曲が4曲もあり、最後をしめくくったのはUAさんでした。ずるずると順位を下げていた「微熱」ですが、今週は2ランクの再浮上!5月25日にリリースしたEPのセールスポイントも加わったのかと思われ、11週目にして力強い動きを見せてきました。この再浮上の意味は非常に大きく、年間入りを(ほぼ間違いなく)確定させただけでなく、トップ10内もかなり長くなりそうな大きな浮上となりました。6年ぶりに始動したUAさん、ゆかりの深いα-stationのチャートで最高の輝きを見せています。
 8位は先週から2ランクアップでSEKAI NO OWARIの「Habit」。再生数が引き続き絶好調で、配信オンリーの段階ながら順調な上昇を続けています(ミュージックビデオの勢いはなんと1位です!)。CDリリースは6月22日ですが、それまでにどこまで上昇できるのか、かなり楽しみな曲です。最後に9位はKing Gnuの「カメレオン」。2ランクダウンしてしまったものの、今週もトップ10への残留を決めました。この残留は非常に大きく、これでトップ10は12週目。これは、今週圏外になった「一途」と並び、自己最高記録タイをマークしました。

   



 

さよならトップ40




先週40位「一途」King Gnu 
IN【24】TOP10【12】HIGH【1】



 興行収入約140億円のメガヒットとなった映画「劇場版 呪術廻戦0」主題歌。大ヒットした映画の主題歌にふさわしく、この曲も記録的なヒットに成長しました。これまでJ-ACには10曲がエントリーしているKing Gnuですが、この曲のポイントはこれまで最高だった「三文小説」を上回り、ぶっちぎりの最高成績です(エントリー中の「カメレオン」は除く)
 昨年12月10日に先行配信されると、12月18日に36位で初登場。翌週は22位までジャンプアップしました。1週足踏みするものの、そこからは再び大きく上げ、5週目には6位でトップ10入り。12月29日にリリースされたCDシングルのポイントも加算され、そこからは上位に定着しました。7週目には2位を記録しますが、そこからはなんと5週連続の2位。1位を阻んだのは、皆さんご存じのとおり、Aimerの「残響散歌」でしたね。1位に届かなかったのは残念でしたが、鬼滅の刃vs呪術廻戦の大人気アニメ対決は非常に見ごたえがあり、毎週激しい火花を散らしました。5週連続の2位というのは、「ほぼ5連覇」という成績ですから、これでも十分凄いことだと思います。トップ10には12週もエントリー。「三文小説」の11週を上回り、こちらも自己最長となる大ヒットでした。
 トップ10落ち後も、大ダウンは1度もなく、10位台、20位台、30位台とバランスよく、計8週エントリーしています。トータル24週は、半年にはわずかに及ばなかったものの、半年に迫る超ロングランとなりました。「三文小説」は18週でしたから、これを大きく上回り、かなりの好記録だったことが分かります。
 King Gnuは、昨年10月にエントリーした「BOY」からこれで3作連続の大ヒットです(「BOY」→「一途」→「カメレオン」)。どの曲も非常に成績がよく、また「BOY」「一途」は後の曲が入ってきた後も安定してチャートに残っていたことは立派です。この3曲のヒットで、King GnuがJ-ACでも一線級のバンドになったことはもう間違いないと思います。「カメレオン」がこの後どこまで粘ってくるかも楽しみですね。



先週39位「自分革命」GReeeeN 
IN【1】TOP10【0】HIGH【39】



 先週39位からチャートに残れず、今年15曲目の1週曲になりました。6月の始めに15曲ですから、このままだと年間30曲超え。相変わらずのハイペースで1週曲が量産されています。
 GReeeeNは、悪いなりにもそれなりに粘ってくるタイプのアーティストです。2020年12月にエントリーした「ゆらゆら」は2週、その次にエントリーした2021年1月の「ボクたちの電光石火」は3週という成績でした。どちらももの凄く低いですが、それでも何とか頑張り、1週のみということだけは免れていました。それが、今回はついに残れず、1週で散ることになってしまいました。有力アーティストでも容赦なく1週で落とす昨今の情勢を踏まえると、ある程度は仕方ないかなとあきらめたくなりますが、それでもやはり、寂しいものは寂しいです。



先週37位「As long as i love(with 稲葉浩志)」TK from 凛として時雨 
IN【10】TOP10【2】HIGH【7】



 TK from凛として時雨が「憧れの人」と公言するB'zの稲葉さんとのコラボシングル。TKは最近エントリーがなく、以前入ったのがいつだったか不明なくらい久しぶりの登場でしたが、それしては大いに健闘し、見事な成績を残しましたね。
 3月16日に両A面シングルとしてリリースされると、セールスを受け13位で初登場。CDシングルのセールスがあったとはいえ、初登場13位というのは驚きの好順位で、さすが稲葉さんと思われるに十分なインパクトがありました。翌週は7位で順当にトップ10入り。ただ、ここからの伸びがなく翌週も7位。4週目にはあっけなくトップ10落ちしてしまい、トップ10は7位の2週と短めに終わりました。
 トップ10には定着できなかったものの、トップ10落ち後は10位台に4週エントリー。大崩れせず、10位台でしっかりとまとめてきたことは見事で、力を見せたと思います。10位台での粘りが効き、トータルは先週までの10週と見事2ケタに乗せました。トップ10入り、かつトータル2ケタの両方を満たしたのはかなり印象がよく、「ヒット」と呼んで差し支えないと思います。TKと稲葉さん、高音ボーカルが絡み合うサビは圧巻で、聴きごたえがありましたね。稲葉さんのネームバリューもありましたが、曲の力も大きく、それがこのヒットにつながったのだと思います。



 

来週の展望


トップ10予想

順位曲名アーティスト推移TOP10入り
1M八七米津玄師
2ミックスナッツOfficial髭男dism
3ねがう夜aiko
4喜劇星野源↑1
5Changesビッケブランカ↓1
6HabitSEKAI NO OWARI↑2
7まつり藤井風↓1
8微熱UA↓1
9Walk'in In My Lanemilet↑1
10初恋が泣いているあいみょん↑3

 来週はトップ3動かずと予想します。エントリー3週目で1位になった米津玄師の「M八七」は相当強く、1位は容易には動かないと思います。ぶっつぎりのポイントで2連覇を果たすと予想します。とはいえ、髭男の「ミックスナッツ」も全く衰えは感じられませんので、こちらも2位は堅そう。3番手ですが、ここにはaikoさんの「ねがう夜」を推します。米津さんと髭男の勢いに押され、一歩ずつ後退はしていますが、こちらも相当強そうです。そんな風に順番に考えていたら、結局トップ3は今週と変わらない顔触れになりました。
 トップ5争いは星野源、ビッケブランカ、セカオワになると思います。トップ10入りし、じわりと伸ばしてきたSEKAI NO OWARIの「Habit」はどこまで上昇できるか。勢い抜群ですから、トップ10に定着することは間違いないと思いますが、さすがにCDリリース前ですから急上昇まではしないと予想します。来週は2ランクアップの6位、トップ5を見据える位置と予想です。3曲の中で一番強そうなのは星野源さんという感じがします。5位を4回も獲得している「喜劇」ですが、時間はたってもまだまだ勢いがありそう。2度目の再浮上でまたもや4位と予想します。新曲もちらつくビッケブランカの「Changes」は、2曲の間となり、1ランクダウンで5位といったところでしょうか。ここに続きそうなのは藤井風とUAです。じりじりと順位を下げてきた藤井風の「まつり」ですが、トップ10にはもう少し残りそうな勢いとみます。さすがに順位は下げるでしょうが、トップ10後半でもしっかり粘ってくるタイプの曲と予想します。来週は1ランクダウンの7位を予想です。今週2ランクの再浮上で7位に戻したUAさんの「微熱」は、5月25日にリリースされたEPのセールスポイントが非常に心強い。1ランクダウンの8位予想ですが、同じくトップ10には残してくるとみます。
 トップ10争いですが、今週の動きを見るとかなり難解になりました。トップ10入り間違いなしとみていたあいみょんとUruが、どちらもトップ10を逃したからです。これにより、来週の予想も非常に難しいことになっています。今週のトップ10を見ると、残留が厳しそうなのは9位の「カメレオン」。ここに入れ替わりであいみょんかUruが飛び込むと予想されますが、どちらが来るかは非常に難しい。アーティストの強さや順位を見ればあいみょんですが、Uruの「それを愛と呼ぶなら」は来週セールスポイントが加算されます。CDシングルのポイントを考えれば、Uruの方が有利という見方もできます。...ということで、迷いに迷いましたが、あいみょんの方をトップ10入りと予想します。Uruは、今週15位に順位を下げているのがどうしても気になりました。今週トップ10入りしたmiletの「Walk'in In My Lane」とのトップ10争いになると思われ、私はmiletが残留を決めてくると予想しました。miletが残せないようなら、その時はUruがトップ10入りを決めるということになると思います。
 
 

 

初登場曲予想(6/12)


「Secret Ceremony」millennium parade6/1リリースのCDシングル
「シフクノトキ」LiSA6/1リリースの配信シングル
「優しさに溢れた世界で」Saucy Dog7/6リリースのミニアルバムより 6/1先行配信
「2way nice guy」Creepy Nuts6/1リリースの配信シングル
「mayonnaise」ego apartment6/1リリースのアルバムより

 昨年「U」が年間入りしたmillnnium paradeが、6月1日に両A面シングルをリリース。そこからの楽曲「Secret Ceremony」は『攻殻機動隊SAC_2045』の主題歌に起用されています。
 配信シングルからはLiSA、Saucy Dog、Creepy Nutsといってみましょう。LiSAの「シフクノトキ」は今週のほっかほかでもオンエアされましたね。ピュアラルグミのCMソングです。「シンデレラボーイ」で大ブレイク、J-ACでもブレイクが待たれるSaucy Dogは7月にミニアルバムをリリース。そこからの楽曲「優しさに溢れた世界で」は、「めざましどようび」のテーマソングに起用されている1曲です。そしてCreepy Nuts。今年すでに2曲が入っており、3曲目を目指します。最新曲「2way nice guy」は映画「極主夫道 ザ・シネマ」主題歌です。
 最後はego apartment。6月1日にリリースされたアルバムからの楽曲「mayonnaise」は今月のHello!KYOTO POWER MUSIC(久しぶりですね)に起用されています。とてもお洒落な曲なので、エントリーを期待です。

 本編はここまで。続いては問題曲です(これは、初登場予想には加えません!)。

「Treasure」ビッケブランカ6/3リリースの配信シングル
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 何度か話題に上げていたビッケブランカさんの新曲です。彼の新曲なら、普通は間違いなくエントリーするところです。ところがところが...?

 何だこれは!? 1分18秒!?...しかも全編声加工!?
 いろいろな新曲を聴いてきましたが、これはさすがにひっくり返りましたね。いやー、とんでもない、規格外の1曲ですよこれは。
 私はさすがにエントリーしないと予想しますが、どうなるでしょうか。これをエントリーさせたら、J-ACのビッケブランカへの愛は本物だと思いますね笑。そういうわけで、来週はビッケブランカ愛が問われる週になりそうです。いやー、これは楽しみだ。
 
 
 それでは、今週もありがとうございました。また来週お会いしましょう!