J-AC TOP40  2023年11月25日付けチャート

Last-modified: 2023-11-26 (日) 17:25:25

2023年11月25日付けのチャートを振り返ります。
今週はショートバージョンでお届けします。


今週のチャート

20231125.png





 

ニューエントリー



newentry.png

今週のニューエントリーは6曲でした。
ちなみに、初登場予想が的中した曲は6曲中4曲でした。

各指標について
CD…CDシングルの売り上げ枚数(枚)、初週順位 SS…サブスク。Spotifyでの再生回数(万回)
OA…週間オンエア(土~金)◎3回~ 〇2回 △1回 ×なし REQ…リクエスト読み上げ ◎3人~ 〇2人 △1人 ×なし



36.png
はなにあらしfeat.yama / DURDN                                                               

loading...

初登場予想:×


 

RELEASE11/8リリースの配信シングル
ENTRY(DURDN)初エントリー
ENTRY(yama)「slash」以来7か月ぶり、今年3曲目、通算9曲目のエントリー
CD-
SS61.4
OA1+0
REQ



 韓国をルーツにするシンガーのBaku(バク)さんとトラックメイカーのSHINTAさん、トップライナーのyaccoさんから結成された3人組プロジェクトDURDN(ダーダン)。2021年から活動を本格的にスタートされ、その高い音楽性が評価を伸ばしてきました。今作は11月8日にリリースされた24枚目の配信シングルで、客演にはこのチャートでもおなじみのyamaさんを迎えています。「もう24枚目!?」と思われるかもしれませんが、彼らは「12か月連続リリース」(!)など精力的なリリースを続けていたんですね。それが実り、この度ついに初エントリーとなりました。このチャートはキヨピーさんの影響もあるのか、韓国との関わりがあると入りやすいですからね。また、このチャートで上り調子のyamaさんをフィーチャーしたこともエントリーの要因でしょう。そのyamaさんですが、「slash」以来7か月ぶりのエントリーです。「色彩」「slash」と連続でロングエントリーを記録しており、非常に安定した力が付いてきました。今回、客演でどこまで存在感を見せられるかに注目です。
 この曲、実は私はSpotifyの新曲リストで発見し、すごく気に入っていたんですよね。過去の実績もなく、まさかエントリーするとは思っていませんでしたから、今回の抜擢は本当にうれしいです。「ついている日もついていない日もすべて自分次第」という歌詞があるのですが、「どんな状況でも周りの環境や自分次第で良い方向にも悪い方向にも転ぶ」ことをテーマに歌っているそうです。グルーヴィーでシリアスなサウンドがたまらなくいいですよね。途中からyamaさんがボーカルに入ってきて、Bakuさんとの複雑な絡みもピッタリにこなしているのが最高にかっこいい。素晴らしいアーティストを発掘していただいたと思います。爪痕を残す1曲目となることを期待です。



33.png
01 / 女王蜂                                                              

loading...

初登場予想:〇


 

RELEASE11/15リリースのCDシングル ※アニメ主題歌
ENTRY「メフィスト」以来5か月ぶり、今年2曲目、通算4曲目のエントリー
CD19位(+1,900)
SS446.5
OA
REQ



 今年6月にエントリーしたアニメ「推しの子」EDテーマの「メフィスト」が大ヒット。このチャートでも最高12位、トータル11週というスマッシュヒットを記録した女王蜂の新曲です。11月15日にリリースされたCDシングルで、アニメ「アンデッドアンラック」OPテーマ。またしてもアニメ主題歌、今度はOPテーマということになります。アニメ業界から引っ張りだこですね。初週1,900枚(19位)のセールスを獲得し、見事「メフィスト」以来となるエントリーを決めています。 
 アニメ「アンデッドアンラック」ですが、異能力者たちのバトルを描いた作品で、壮大な物語と怒涛の展開が人気を博しているそうです。アブちゃんのパワフルなボーカルは本作でも健在。彼らの直前には独特のシリアスさというか、雰囲気がありますよね。確固たる世界観を感じさせるところがすごいと思います。「ゼーローイーチ」とぐっと低いボーカルになり、そこから突き上げる様に突入するサビがかっこいいですね。
 アニメの主題歌ということで、配信の方もすでに450万回近くと絶好調です。CDセールスに配信成績も加えれば面白い存在になりそうです。ヒットした「メフィスト」の次の曲ということで、実力を問われる大事な1曲となります。



29.png
星の降る日に / aiko                                                              

loading...

初登場予想:〇


 

RELEASE11/22リリースのCDシングルより、11/15先行配信
ENTRY「ラジオ」につづき今月2曲目、今年5曲目、2015年以降では20曲目のエントリー
CD
SS21.1
OA4+12
REQ



 aikoさんが今週11月22日にリリースした通算44枚目となるCDシングル。CDシングルとしては「果てしない二人」以来1年ぶりのリリースとなります。aikoさんといえば、ラジオ愛について歌った隠れた名曲「ラジオ」を配信リリースし、このチャートでも上位に進出していたところでしたが、間髪入れずに早くもCDシングルのリリースとなりました。2週で16回という大量のオンエアを稼いでおり、リリース週でのエントリーは妥当です。「ラジオ」も大量のオンエアを稼いでいましたよね。2曲続けてこの水準ですから、aikoさんの盤石な人気ぶりがよく分かりますね。
 前のシングル「果てしない二人」とちょっと肌色が似ているでしょうか。非常に甘美というか、うっとりとさせるミディアムチューンです。ワルツを踊りたくなるような曲調だと思いましたね。サビのサウンドは「aiko節」全開で、他の誰にもまねできないような独特なコード進行をしていると思うのですが、これを心地よいサウンドにまとめあげるのですから舌を巻くしかありません。派手さはありませんが、聴けば聴くほど良さが染みてくるタイプの曲だと思います。
 来週はCDセールスが加算され、ここからの上位進出はほぼ間違いないでしょうが、気になるとはやはり「ラジオ」との兼ね合いです。普通に考えればCDシングルであるこちらがメインであり、早いうちに「ラジオ」と入れ替わることが予想されますが、「ラジオ」はラジオ局との親和性が抜群に高い曲であり、もしかすると長く頑張る可能性があるかもしれません。そうなると、2曲の成績がどういったものになるのか、非常に読みにくいところがあります。aikoさんは、最近ダブルエントリーが多いのですが、いわゆるサブ的立ち位置の曲もそれなりに頑張っているんですね。例えば、「食べた愛」の裏では「あたしたち」が8週、「果てしない二人」の裏では「夏恋のライフ」が12週、「あかときリロード」の裏では「荒れた唇は恋を失くす」が9週といった具合です。サブ的立ち位置の楽曲でも8週以上にまとめているわけですからさすがですよね(共倒れになっていないというわけです)。ですから、今回も2曲両方がそれなりの成績にまとめてくるというのが私の予想であり、そうなることを期待したいと思います。



23.png
あのね / あいみょん                                                              

loading...

初登場予想:〇


 

RELEASE12/6リリースのCDシングルより 11/15先行配信 ※映画主題歌
ENTRY「ノット・オーケー」から2か月連続、今年3曲目、通算22曲目のエントリー
CD
SS49.5
OA4+1
REQ



 あいみょんが12月6日にリリースする15枚目のシングルで、映画「窓ぎわのトットちゃん」主題歌。リリースは2週後ですが、2週で5回のオンエアに加え、先行配信で50万回近い再生数を稼いでおり、先行でのエントリーとなりました。現在「ノット・オーケー」と「愛の花」の2曲がエントリーしており、極めて厳しい条件だったでしょうが、しっかりとトリプルエントリーを決めてくるあたりはさすがです。貫録の滑り出しといえるでしょう。
 映画「窓ぎわのトットちゃん」は、黒柳徹子さんの自伝を劇場アニメ化したものです。2017年に、テレ朝の昼ドラ枠でドラマ「トットちゃん」が放送されていましたが、今回はアニメ化となりましたね。あいみょんは、昨年の紅白の際に黒柳徹子さんから直接「よろしくお願いします」と声をかけられたそうです。これ以上ない、歌手冥利に尽きる出来事だったでしょうね。「生きてきた時代の記録や記憶は違えど、今 同じ時代を生きてることが喜びですし、私を選んで下さった徹子さんに感謝でいっぱいです」そんな風にコメントしています。「裸の心」や「ハート」の系譜に連なりそうな冬の名バラードで、優しいメロディーが胸が打ちます。朝ドラ主題歌の「愛の花」でも思いましたが、間違いのない鉄板の仕上がりであり、彼女が「国民的歌手」への地歩を着実に固めていっていることを感じますね。
 「裸の心」や「ハート」の系譜と書きましたが、12月に入るとCDセールスも加算され、大ヒットになることは間違いないでしょう。「裸の心」「ハート」、それに「愛の花」はレジェンドクラスのヒットソングになりましたが、この曲もそれに連なる楽曲に成長していくのか、注目いたしましょう。



20.png
Biri Biri / YOASOBI                                                              

loading...

初登場予想:×


 

RELEASE11/18リリースの配信シングル
ENTRY「勇者」から2か月連続、今年6曲目、通算18曲目のエントリー
CD-
SS112.9
OA2
REQ



 ヒット曲連発、話題に事欠かないYOASOBIがすかさず新曲を送り込んできました。アニメ主題歌である「アイドル」「勇者」に続き、こちらもアニメ関連。昨年発売された「ポケモン スカーレット・バイオレット」のインスパイアソングに起用されている楽曲です。
 ポケモン×YOASOBI!あるようでなかった組み合わせには思わず膝を打ちましたね。YOASOBIの楽曲では恒例となっている「小説」ですが、これは「スカーレット・バイオレット」を原案とするオリジナル短編小説「きみと雨上がりを」が原作になっています。Ayaseさんは、この企画が来る前から大のポケモン好きだったそうで、「スカーレット・バイオレット」は3周クリアするくらいやり込んだそう(相当だな)。「ビリビリと痺れるバトルと冒険の息吹を感じてもらえたら嬉しいです」とコメントされています。
 この楽曲には、「スカーレット・バイオレット」だけではなく、これまでのポケモンのシリーズ名が全部盛り込まれているんですね。シリーズ名を上手く歌詞に盛り込むなあと感心しましたね。ポケモン好きなら思わずにんまりしてしまうこと間違いない、そんなポケモン愛に溢れる楽曲となっています。ちなみに、私の一番好きなポケモンシリーズは初代の「赤緑」で、一番好きなポケモンはありきたりですが「リザードン」です。赤緑の151匹は全部名前が言えますね。たくさん遊んだ大好きなシリーズです。今はもう、ポケモンも1,000匹以上になったそうで、さすがに追いきれないですけどね笑 しかし、この曲を聴いて再びポケモンをプレイしたくなりました。
 配信の成績が好調で、リリース週ながらいきなり20位に初登場。YOASOBIの初登場順位を振り返ると、「セブンティーン」が15位、「アイドル」が14位、「勇者」が16位と来て、この曲も20位。これで4曲連続10位台デビューということになりました。この4曲は、いずれも配信の成績だけで10位台に飛び込んできており、これはCDセールスが中心のJ-ACチャートでは破格の扱いということがいえます。それだけYOASOBIの配信が強く、勢いがあるんですね。よほどのことがない限り、この曲もトップ10入りが確実でしょう。「勇者」との兼ね合い次第にはなるでしょうが、どこまで成績を伸ばせるでしょうか。



15.png
ハッピー☆ブギ / 中納良恵,さかいゆう,趣里                                                          

loading...

初登場予想:〇


 

RELEASE11/15リリースのCDシングル ※朝ドラ主題歌
ENTRY(中納)個人では2015年以降初エントリー
ENTRY(さかい)「21番目のGrace」以来3年9か月ぶり、今年初、2015年以降では4曲目のエントリー
ENTRY(趣里)初エントリー
CD26位(+1,100)
SS19.1
OA6+2
REQ



 「半年に1回の最強タイアップ」こと、朝ドラ主題歌が入ってきました。10月から放送されている朝の連続テレビ小説「ブギウギ」主題歌で、歌うのは中納良恵さん(EGO-WRAPPIN')、さかいゆうさん、そしてドラマに主演する趣里さんの3名。そして、作曲はドラマの音楽担当を務める服部隆之さんが手がけています。3人のエントリー歴ですが、趣里さんは女優のためもちろん初エントリー、中納さんはEGO-WRAPPIN'でのエントリーはありますが、個人名義では2015年以降で初エントリーです。この中で1番チャートのおなじみなのはさかいゆうさんですが、それでも2020年2月の「21番目のGrace」以来3年9か月ぶりのエントリーになります。今回の朝ドラ主題歌は、非常にフレッシュな顔ぶれとなりました。主演の俳優が主題歌も務めるのはこれまであったようでなかったパターンですね。
 「ブギウギ」は、戦後の歌手で「ブギの女王」と言われた笠置シヅ子さんをモデルにした物語です。「ブギウギ」は、音楽リズムの一種で、「多くの人を明るく元気にしたい」という思いが込められいているそうです。そのコンセプトどおり、詩も踊りも非常に楽しい楽曲ですよね。趣里さんは非常に生き生きとされていますし、実績抜群の中納さんとさかいさんは見事なパフォーマンスで彼女をメインステージに押し上げています。私は朝ドラは拝見していないのですが、職場のテレビでNHKが流れており、お昼の時間帯にいつもこの曲が聞こえてきます。「お、今日も始まったな」と毎日意識が向いてしまう、そんなパワフルな楽曲ですね。この曲が流れると雰囲気がガラッと変わる。そこが凄いと思いますね。ドラマの中でも歌唱シーンが多く、思わずテレビの方に視線が向きます。歌には力があり、人を動かす魅力がありますよね。そういった歌の力を感じさせてくれる楽曲です。
 OAは2週で8回と好調で、これに加えて初週1,100枚のCDセールスも加算されたため、15位という非常に高い位置から初登場となりました。朝ドラ曲は2019年の「優しいあの子」(スピッツ)から9作連続で20週以上エントリーという驚異の記録が続いており、この曲には非常に重いバトンが渡されました。果たして、そのバトンをつなぐことはできるでしょうか。
 


今週のチャートアクション



THIS WEEK'S No.1

1.png

藤井風v36週目


 1位は藤井風さんの「花」。これで堂々の3連覇となりました。先週も書いたように、藤井風さんはこれが通算3曲目の1位であり、前の2曲はいずれも1週天下でした。連覇以上がなかったわけですから、当然3連覇は自己最高記録ということになります。藤井風さん、おめでとうございます。ちなみに、今週の2位は緑黄色社会で「花になって」でしたから、今週は「花&花フィニッシュ」ということになりました。来週、頂点で花を咲かせるのはどちらでしょうか(あるいは別の曲でしょうか)。藤井風さんは4連覇なるかに注目です。
 この曲のMVが公開になりましたね。花柄の衣装に身を包んだ藤井風さんとダンサーが砂漠で舞い踊るMVで、華麗な舞にうっとりとしました。冒頭には藤井風さんが花いっぱいの棺に入れられて運ばれる場面があり、思わずギョッとしてしまったのですが、死に顔(の演技)の風さんには思わず息を呑むような美しさがありましたね。昨年、紅白で披露した「死ぬのがいいわ」もそうですが、藤井風さんは「死生観」を思わせるようなパフォーマンスが多いですよね。「死」って恐ろしいものに思えますが、「死」があるから「生」が輝くんですよね。彼のパフォーマンスを見ていると、そういったことに思いが至るのです。



WELCOME TO TOP10



8.png

ラジオaiko↑53週目7か月ぶり7曲連続18曲目
loading...


 
 
 トップ10入りはaikoさん。10年以上前に発表されたベストアルバムに収録されたボーナストラックで、いわば「隠れた名曲」。11月3日に配信リリースとなりました。ラジオ愛に溢れていることから、全国のラジオ局で大量のオンエアを稼ぎました。α-stationも例外ではなく、たくさんオンエアされていましたね。11月11日に24位で初登場。先週は11ランクの特大アップで13位。そして3週目の今週は8位でトップ10入り。順調な動きでトップ10入りを決めました。トップ10入りは「食べた愛」から7曲連続。2015年以降では「あたしたち」以外の全ての曲がトップ10入りしており、安定した強さが分かります。
 順調な動きでトップ10入りしたこの曲ですが、11月22日にシングル「星の降る日に」がリリースされ、今週さっそく29位で入ってきました。オンエアの方が「星の降る日に」にこぞって吸われており、この曲は来週以降厳しい戦いを強いられそうです。最悪、思い出トップ10ということも想定しなければいけません。それを回避し、「ラジオパワー」で長く上位に定着できるかに注目です。




最も順位を上げた曲

11位片隅THE RAMPAGE from EXILE TRIBE↑102週目



 
最も順位を下げた曲

39位心音中島みゆき↓810週目
40位夜を待つよMidnight Grand Orchestra↓86週目


最長エントリー

33週目31位愛の花あいみょん↓7
19週目21位地球儀米津玄師↓7
18週目34位サマータイムシンデレラ緑黄色社会↓6

 

トップ10落ち

13位ノット・オーケーあいみょん↓37週目4週



さよならトップ40



goodbye.png

 


先週40位「Hyper」Kroi 
IN【2】TOP10【0】HIGH【36】



 Kroiが10月25日にリリースしたCDシングル。記念すべきメジャー1stシングルです。11月11日に36位で初登場。1週遅れの36位ですから、かなりギリギリのところではありました。案の定、先週は即落ち。しかし、かろうじて40位に残してもらえたのはせめてもの救いでしたね。トータルは36→40位の2週ということになりました。前作「風来」は初登場33位からまさかの1週圏外を食らいましたから、今作で何とか2週エントリーできたのは最低限の意地をみせたということになるでしょう。とはいえ、記念すべきメジャー1stシングルでこの成績に沈んだのは残念です(エントリーしないよりははるかにましですが...)。高いポテンシャルを持ったバンドであり、2度にわたるゲスト出演でJ-ACとも非常に関わりが深くなっていると思います。ここまで3曲がエントリーし、常連化への土台はできました。4曲目以降で、大きなヒットに恵まれ、ゲスト出演が報われてくれることを願ってやみません。



先週39位「All I Ever Wanted feat.GULF KANAWUT」BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE 
IN【6】TOP10【0】HIGH【21】



 BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBEが10月4日にリリースしたCDシングル。昨年が初エントリーで、この曲で通算3曲目のエントリーとなりました。初週3万枚のセールスを記録し、オリコン初登場2位を獲得。これにより、10月14日に33位で初登場しました。2週目は10ランクの特大アップで23位に上昇し、3週目はさらに微増で21位。これまでの最高位は前作「Ding Ding Dong」の23位でしたから、これを僅かに更新することに成功しました。しかし、これ以上の伸びがなく、4週目からは急落。トップ20には惜しくも届きませんでした。先週は大ダウンしましたが、先週39位で1週耐えたのは大きかったですね。これにより、トータルは前作に並ぶ6週となりました。前作と同じ長さで、最高位は少し上ですから、順調な成長といえると思います。ここまで3作がエントリーし、3週、6週、6週という推移できていますね。他のLDHグループから比べるとやや控えめな数字ですが、今は駆け出しの時であり、少しずつ実績を積み上げている段階ではないかと思います。今作で21位までいきましたから、次回作ではトップ20に食い込むことが目標になってくるでしょう。



先週37位「COCONUT」NiziU 
IN【20】TOP10【8】HIGH【7】



 NiziU強しを印象付けた圧巻のアルバム曲でした。去年から今年にかけて、「Blue Moon」「Paradise」がいずれもトータル22週の大ヒット。強豪としての立ち位置を確固たるものにしたNiziUですが、まさかアルバム曲でもここまで伸ばすとは...!トータルは20週で、なんとこれで、3曲連続の20週エントリーということになりました。大ヒット曲の証である20週エントリーを3曲連続、それもアルバム曲を含めて叩き出した功績の大きさは計り知れません。この曲のヒットにより、NiziUは「強豪」から「トップアーティスト」に格上げされたでしょうね。それくらいインパクトのあるヒットでした。
 7月19日にリリースされた2ndアルバム「COCONUT」からの表題曲。アルバムリリース前の7月8日にすかさずエントリーすると、翌週は18ランクと圧巻のジャンプアップで一気に14位まで上昇。アルバムのリリース効果も反映され、3週目に9位でトップ10入りしました。4週目は9位と変わらず、伸び悩みの傾向をみせます。この時点で、私は「トップ10内は2~3週かな」という予想をしていました。しかし、この曲のレベルはそんなものではありませんでした。ジリジリと上げていき、6週目に最高位の7位を獲得。翌週からは下げていくのですが、8位から10位で驚異の粘り腰を発揮。トップ10内は8週ですが、なんと全てが7位以下です(7位1週、8位2週、9位4週、10位1週)。アルバム曲は、CDセールスの加算がない分、CDシングルよりは不利な立ち位置になるのが定説です。果たしてこの曲もそうだったのですが、この曲にはファンの方からの熱烈なリクエストはあり、それがトップ10を長くキープできた要因でしょう。最高位は7位止まりといえ、アルバム曲で8週のトップ10入りは圧巻です。
 10位台に入ってからも驚異の粘りは続き、ほとんど順位を下げない週が続きました。驚異的だったのは15週目で、なんと19位から13位まで再浮上!15週目というタイミングで6ランクも戻したのは本当に凄く、ひっくり返るかと思いましたね。再浮上は1週で終わりましたが、10位台には6週ランクインし、この再浮上が大きかったようでトータルは20週の大台に乗せました。前述のように、「Blue Moon」「Paradise」に続き3曲連続の20週到達ということになります。CDシングルだった両曲と比べると、最高位が控えめな分、ポイントは劣りますが、この曲も相当なヒットであり、アルバム曲としては破格のポイントを叩き出しています。年間入りは何があっても確実で、順位の方もかなり期待できることでしょう。



先週36位「Moon」Perfume 
IN【12】TOP10【0】HIGH【11】



 Perfumeが9月6日にリリースしたCDシングル。フジ系水10ドラマ「ばらかもん」の主題歌に起用されていました。先行配信を受け、リリース前週の9月2日に38位でエントリー。早期エントリーを果たすと、リリース週の翌週は30位、セールス週の3週目は20位と順調に上げていきました。4週目で13位に付け、いよいよトップ10を狙いましたが、5週目は11位止まり。トップ10直前で痛恨の寸止めとなり、6週目は12位にダウン。トップ10入りを逃してしまいました。Perfumeは、ここ最近でトップ10を逃している曲が何曲かありますが、それらはアルバム曲や配信シングルです。CDシングルではこれまで確実にトップ10入りを果たしていましたが、今回は痛恨の11位止まりとなりました。次々と勢いのあるアーティストが出てきており、Perfumeほどのアーティストでもトップ10入りは安泰とはいえません。下からの突き上げの厳しさを痛感する出来事でしたね。
 痛恨のトップ10逃しとなったわけですが、その後は意地をみせました。10位台には5週ランクインし、20位台に下げても21→23→25位と前半で3週も頑張っていました。11週目に7ランクも下げたのが痛く、トータルはロングエントリーに1週及ばない12週ですが、トップ10入りを逃したところから後半よく立て直したと思います。最高位に目をつぶれば、トータルの12週は最近のシングル「再生」や「Time Warp」を上回っており、ポイントもしっかり200ポイントを上回ってきました。総合成績ではそこまで下げておらず、地力の高さはしっかりとみせてくれました。これだけの成績を出せるわけですから、次回のCDシングルではまたトップ10に復帰してくれることを期待したいと思います。



先週34位「いってらっしゃい」ヒグチアイ 
IN【2】TOP10【0】HIGH【34】



 昨年1月の「悪魔の子」以来2曲目のエントリーとなったヒグチアイさん。2曲とも「進撃の巨人」のアニメ主題歌ということで、このアニメとの相性の良さが際立っています。33位1週に終わった「悪魔の子」と比較すると、この曲は35→34位で2週エントリーしました。しかし、先週の順位を上げたところからそのまま圏外になってしまい、最高位は34位止まり。エントリーの長さは前作を1週上回りましたが、最高位は1つ下回り、いわば「痛み分け」という感じの結果になりました。「痛み分け」と書きましたが、1週圏外を回避し、わずか1週とはいえエントリーを増やしたことは収穫になったでしょう。3曲目では3週、いやもうひと越えの心意気でぜひまたエントリーしてほしいと思います。



先週33位「Sync Of Summer」山下達郎 
IN【16】TOP10【7】HIGH【2】



 今年を代表するサマーソングがついにチャートを去りました。気付けば日付は11月25日。もう1か月もすれば、雨は夜更け過ぎに雪へと変わることでしょう。夏から冬まで、トータル16週の見事なロングランとなりました。
 7月26日にリリースされた通算53枚目のシングルで、キリン「午後の紅茶」CMソング。CDセールスと抜群のOAを受け、8月5日に15位と非常に高い位置で初登場。翌週は順当に10位でトップ10入りしました。さらにグングンと上げ、3週目は5位でトップ5入り。4週目は首位手前の2位まで伸ばし、盛夏のJ-ACチャートでプレシャスな輝きを放ちました。2週連続で2位をキープしますが、当時は米津玄師の「地球儀」が7連覇で独走態勢を築いており、久々の首位には惜しくも届きませんでした。その間も3位、5位と好調な動きをキープしていましたが、9週目に5位から12位まで急落してトップ10落ち。トップ10は7週という数字になりました。メガヒットとまでは行きませんが、2015年以降の達郎さんの楽曲では「ミライのテーマ」と並び最長であり、好成績といえるでしょう。
 トップ10から急落し、夏の盛りも過ぎていたため厳しくなるのかと思って見ていましたが、その後も非常に頑張っていましたね。10位台前半で3週粘るなど、10位台には4週エントリー。20位台に下がっても、25位、27位、29位と2ランクずつの下げで踏ん張っていました。先週の33位から一気に力尽きてしまったものの、トータルは16週となり、2016年以降では最長記録です。これまでの最高が13週ですから、3週も上回り、かなりの好成績ということになります。実際、ポイントも近年の楽曲では頭一つ抜けており、レジェンドが健在ぶりを見せつけた楽曲となりました。達郎さんの年間入りは、近年では2018年の「ミライのテーマ」が唯一で、順位は25位でした。この曲は「ミライのテーマ」のポイントを大きく上回っており、まず年間入りは確実。そして順位の方も、ボーダー次第とはなりますが、それなりにいい順位が期待できると思います。


来週の展望


トップ10予想

順位曲名アーティスト推移TOP10入り
1藤井風
2花になって緑黄色社会
3SPECIALZKing Gnu
4Ado
5ハッピー☆ブギ中納良恵,さかいゆう,趣里↑10
6最高到達点SEKAI NO OWARI↓1
7Bitterビッケブランカ↓1
8Biri BiriYOASOBI↑12
9片隅THE RAMPAGE from EXILE TRIBE↑2
10日常Official髭男dism↓1

<トップ10落ち>
YOAOSBI(7)aiko(8)羊文学(10)



1位争い

1藤井風(1)80%
2緑黄色社会(2)20%

 2位で食らいついていたAdoの「唱」が4位にダウンし、首位争いからは脱落。代わりに上がってきたのは緑黄色社会の「花になって」で、今週は「花盛り」のワンツーフィニッシュとなりました。
 3週目で2位まで急伸した緑黄色社会は、間違いなく今後1位を獲得するでしょう。これまでの最高位だった4位を悠々と更新したのです。もう止まらないと思います。しかし、まだCDセールスの加算前であり、現在は藤井風さんの「花」が優勢でしょうか。来週は「花」の4連覇を予想します。ちなみに「花」ですが、今週もなお6回のオンエアを稼いでいます。オンエアが抜群に強く、それがここまで3連覇の要因ですね。このオンエア回数があれば、4連覇も行けるのではないでしょうか。
 


トップ10入り

1中納良恵,さかいゆう,趣里(15)80%
2YOASOBI(20)60%
3THE RAMPAGE from EXILE TRIBE(11)50%
4BE:FIRST(17)30%
5あいみょん(23)20%
6aiko(29)10%

 
 トップ10争いは熾烈で、予想は難関を極めていきます。私は3枠予想としました。トップ10落ちは羊文学、それに新曲が入ってきたYOASOBIとaikoさんの予想です。
 1番手は今週の初登場最上位だった「ハッピー☆ブギ」。CDセールスに加えオンエアも好調なため、トップ10は確実そうです。上位が停滞傾向にあり、それらが落ちてくればトップ5前後はあるか。私は10ランクアップの5位で予想します。2番手にYOASOBIの「Biri Biri」。今週7位だった「勇者」との入れ替わりでトップ10入り予想です。「勇者」が頑張ればこの曲は伸び悩むでしょうから、「勇者」次第ということになりそうです。3番手は今週11位のRAMPAGE。先週、私はトップ10入りは難しいと書きましたが、11位まで一気に上げてきましたね。「Summer Riot」で力を付けたでしょうか。来週は連続でのトップ10入りなるかに注目です。ただし、「16BOOSTERZ」のように11位で寸止めされる可能性もありますから、11位というのは何とも言い難い順位ですね。
 トップ10入りすると予想したのはここまで。後はBE:FIRST、あいみょん、aikoさんをラインナップです。ランクアップして再来週のトップ10を狙う位置に付けるのは確実。上3曲が崩れるようなら、一気にトップ10に食い込んでくる可能性もあるでしょう。10FEET?知りませんよ、呆れました。



その他
 
 入れ替わりは3枠と大きく動かしましたが、トップ10内は非常に静かな予想としました。滞留気味の動向となっています。「最高到達点」や「Bitter」は上がるのか下がるのか全く分からないですね。困ったままそれぞれ1ランクダウンとしましたが、上がる可能性やキープの可能性も大きく、本当に読みにくいです。特に、ビッケブランカの「Bitter」はここまで異常なほど地味で、今後どうなるのか全く分からないですね(毎週言ってる)。
 


初登場曲予想(12/2)


「UP TO ME!」Little Glee Monster11/22リリースのCDシングル
「MY夢中」ハナレグミ11/17リリースの配信シングルOA◎6
「君の幸せを」Uru11/22リリースの配信シングル
「カラタチの夢」大橋トリオ11/8リリースの配信シングルOA△1
「Kissin' Christmas(クリスマスだからじゃない)2023」桑田佳祐&松任谷由実12/20リリースのCDより、11/27先行配信



 次回から12月チャートに突入。年内のチャートは残り5週(うち通常回4回)です。年間チャートに向けた最終コーナー、熱い戦いに注目です。
 CDシングルはリトグリ。アニメ「七つの大罪」OPテーマです。メンバー交代後は振るわない成績が続いていますが、ここらで巻き返しとなるか、注目です。配信シングルではまずハナレグミ。意外すぎますが、キャリア初となるドラマ主題歌「MY夢中」です。オンエアが好調であり、エントリーが期待できると思います。3曲目は「ほっかほか」でも紹介されたUru。「語り」のある新機軸のラブソングでしたね!4曲目は先週に引き続き大橋トリオさん。オンエアが続いているのでもう1回だけ予想してみます。
 最後はサプライズ枠でこの曲はどうでしょうか!桑田佳祐さんと松任谷由実さんによるコラボソングで「Kissin' Christmas」。原曲は1986年に発表され、桑田さんのベストアルバムにも収録されていますよね。それが今年、再び生まれ変わることになりました。レジェンド2人の想いが重なり、新たに生まれるクリスマス・アンセムです。なお、チャリティーソングの側面もあり、収益の一部はセーブ・ザ・チルドレンに寄付されるとのことです。2023年12月、ぜひエントリーを期待いたしましょう。