2023年6月3日付けのチャートを振り返ります。
今週はショートバージョンでお届けします。
今週のチャート
ニューエントリー
今週のニューエントリーは5曲でした。
ちなみに、登場予想が的中した曲は5曲中3曲でした。
各指標について
CD…CDシングルの売り上げ枚数(枚)、初週順位 MV…YouTubeのMV再生回数(万回)SS…サブスク。Spotifyでの再生回数(万回)
OA…週間オンエア(土~金)◎3回~ 〇2回 △1回 ×なし REQ…リクエスト読み上げ ◎3人~ 〇2人 △1人 ×なし
Nagisa / imase
初登場予想:×
RELEASE | 5/26リリースの配信シングル 今月のKPM |
---|---|
ENTRY | 「NIGHT DANCER」以来9か月ぶり、今年初、通算2曲目のエントリー |
CD | - |
SS | 44.5 |
OA | 5 |
REQ | 2 |
昨年、「NIGHT DANCER」がTikTok発で大ヒットを記録したimase。ヒットの余波はJ-ACチャートにも及び、その「NIGHT DANCER」で昨年10月に初エントリーを達成しました(最高29位、3週)。今回はそれから9か月ぶり、通算2曲目のエントリーです。5月26日にリリースされた配信シングルで、今月のKPM(HELLO!KYOTO POWER MUSIC)に選出されています。KPMはスマッシュブレイクの親戚みたいなものですね(正直、違いがよく分かっていない笑)何はともあれ、スマッシュブレイクと同じくらいのオンエアを稼ぐことができます。今週は5回のオンエアを稼ぎ、見事6月第1週でのエントリーを決めました。いきなりリクエストも届いていましたから、すでにリスナーにも浸透しているみたいですね。何より、「NIGHT DANCER」の一発で終わらず、こうやって2曲目で戻ってきてくれたことが本当にうれしいです。
これから初夏の季節にぴったり、波打ち際で聴きたい爽やかなナンバーですね。シンセがいい味を出していますし、段々と上がっていくファルセットボイスが心地よいです。夏の定番曲に成長していけるような、高いポテンシャルを持った曲ではないでしょうか。今回は前作と違い、オンエアがかなり強く出るでしょうから、ぜひ「NIGHT DANCER」の最高位29位を上回る成績を期待しましょう。
不法侵入 / ずっと真夜中でいいのに。
初登場予想:×
RELEASE | 6/1リリースのアルバムより、5/15リリースの先行配信シングル |
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ENTRY | 「綺羅キラー」以来半年ぶり、今年2曲目、通算7曲目のエントリー |
CD | - |
SS | 139.2 |
OA | - |
REQ |
昨年末の「綺羅キラー」以来約半年ぶりとなるずとまよ。「綺羅キラー」は、トップ10入りはならなかったものの、最高12位のトータル9週と健闘していましたね。これで通算7曲目。期待の新人枠から抜け出し、着実に力を付けている印象があります。
6月7日にリリースされる3枚のアルバム「沈香学」からの先行配信。ABEMA「今日、好きになりました」の主題歌に起用されています。「今日、好きになりました」は、"恋の修学旅行"をテーマに現役高校生たちを追った恋愛番組です。ずとまよ。のACAねさんは、「眩しい青春劇に自分は合わないのではないか...」と思いつつ、曖昧な距離のもどかしさを楽曲で表現したそうです。「温もりに運命を残し、想いは丹精に細胞に込めて」そんな独特なコメントを寄せています。しっとりとした調べが心地よいミディアムバラードですよね。ACAねさんの感傷的な歌い方がまた曲にぴったりです。曖昧な距離にもどかしさを覚えつつ、サビの最後では「君じゃなきゃだめなんだよ」と歌い上げる、その芯の強さに惹かれます。
1週遅れのエントリー、かつ39位というかなりの「危険水域」ですが、1週で終わってしまうにはあまりにももったいない名曲だと思います。来週にはアルバムもリリースされますし、多少は頑張ってもらいたいです。アルバム特集は組まれるかな?そちらも期待しています。
ハルノオト / miwa
初登場予想:〇
RELEASE | 5/24リリースのCDシングル |
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ENTRY | 「アイヲトウ」以来1年8か月ぶり、今年初、2015年以降では11曲目のエントリー |
CD | 19位(+2,700) |
SS | 22.7 |
OA | - |
REQ |
2021年10月の「アイヲトウ」以来実に1年8か月ぶりとなるmiwaの新曲です。5月24日にリリースされたシングルで、アニメ「MIX MEISEI STORY ~二度目の夏、空の向こうへ~」のエンディングテーマ。ちなみに、このアニメのオープニングは先日1週だけエントリーしていたsumikaの「Starting over」です。sumikaにはぜひ戻ってきてもらい、アニメ主題歌そろい踏みを見てみたいところですね。
先程のずとまよ。から地続きになっているような、こちらもしっとりとしたミディアムバラードです。miwaさんは、アニメ「MIX」について、「青春の甘酸っぱさを教えてくれる作品」と感じたとのこと。青春時代の思い出の音を連想しながら楽曲を制作したそうです。「青春時代の思い出の音」って面白い表現ですよね。つかみどころがなさそうですが、この曲では見事にそれが表現されているように思います。なんというか、胸をきゅっとつかまれる感じ。先程のずとまよ。と似ていると書きましたが、ボーカルの質もどことなく似ているように思います。ACAねさんとmiwaさん。すごくセンチメンタルで、心を動かされる感じがありますね。
最後の年間入りは2019年の「リブート」(年間18位)。翌年以降はエントリーしても低迷が続いており、やや苦しい局面にいるmiwaさんです。今作も、頼みのCDセールスが2,700枚(19位)とあまり伸ばせず、その結果低い順位からの初登場になりました。復権が待たれるところであり、今作も苦しめのスタートですが、なんとか浮上のきっかけをつかんでもらいたいと思います。
メフィスト / 女王蜂
初登場予想:〇
RELEASE | 5/17リリースのCDシングル |
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ENTRY | 「MYSTERIOUS」以来7か月ぶり、今年初、通算3曲目のエントリー |
CD | 16位(+3,000)→29位(+1,600) |
SS | 873.4 |
OA | - |
REQ |
現在、オープニング曲のYOASOBI「アイドル」がまさに一世を風靡しているアニメ「推しの子」。こちらはそのエンディングテーマで、担当するのは女王蜂です。「アイドル」の再生数が異常すぎて霞んでいますが、こちらもリリースから1か月半で再生数900万回近くとかなり伸ばしています。女王蜂の代表曲「火炎」に迫ろうか、あらたな代表曲になろうかという勢いを感じますね。
5月17日には、待望のCDシングルがリリース。先週はエントリーを逃しましたが、2週で4,800枚のCDセールスを稼ぎ、見事23位に飛び込んできました。1週目は3,000枚とまあそれなりですが、普通は急落する2週目でも1,600枚売れているというのが大きいですね。これは、息の長いヒットになりそうな予感があります。そんなCDセールスと、アニメの大人気がブースト要素になったのでしょう。初登場23位は、「MYSTERIOUS」の24位を上回る自己最高位であり、初登場でいきなり自己最高位を更新したことになります。CDシングルがロングヒットすれば、あるいはOP主題歌の「アイドル」とトップ10で共演する可能性も...なきにしもあらずかもしれませんね。まずは来週、10位台入りから目指してもらいと思います。
ボーカルあぶちゃんの、このねっとりとした歌声がたまらなくいいですよね(褒めてます)。曲には荘厳な響き「推しの子」って、私はまだ見ていないのですが、1話から相当ハードな出来事もあるそうじゃないですか。この曲は荘厳な緊迫感がをまとわせつつ、混沌を切り拓いていくような力強さもあります。「推しの子」はオープニング、エンディングともかなり作り込まれているように感じました(「アイドル」なんて、アイドルソングの「結論」と言ってもいいくらいの出来ぶりですからねえ)
そんな異次元の主題歌「アイドル」に引っ張られ、初登場からいきなり自己最高位に飛び込んできた女王蜂。ブレイクのチャンスは今まさに到来しており、この曲でぜひそれをつかんでもらいたいです。
私は猫の目 / 椎名林檎
初登場予想:〇
RELEASE | 5/24リリースのCDシングル |
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ENTRY | 「W●RK」以来2か月ぶり、今年2曲目、2015年以降では10曲目のエントリー |
CD | 6位(+8,100) |
SS | 33.9 |
OA | 2 |
REQ |
今週の初登場最高位は林檎嬢。現在、millennium paradeとのコラボ曲「W●RK」もエントリー中の彼女ですが、あちらは元気がなく、順位が下降中...。「もういいわ、自分で何とかする!」そんな感じでしょうか(絶対に違う)、単独名義の楽曲をエントリーさせてきました。5月24日にリリースされたCDシングルで、初週8,000枚超えを売り上げ初登場6位を記録。好調なセールスに加え、オンエアもありましたから、初登場17位は納得するところです。貫録の10位台デビューということができるでしょう。
今作は記念すべきデビュー25周年記念シングル。CDシングルって意外と久しぶりだよなあ...と思っていたら、なんと2015年の「長く短い祭り/神様、仏様」以来8年ぶりということです。ベストアルバムやコラボ曲がリリースされていたので、久しぶりという感じはあまりしませんが、いわば正統派とでも言うべき「単独名義CDシングル」は8年ぶりですから気合を感じます。ジャケットでは鋭い猫の目がこちらを睨みつけています。今作ではバンド仲間である元ロレッタセコハンの時津梨乃さん、NUMBER GIRLの田渕ひさ子さん、そしてヒップホップ、ジャズシーンで活躍するBIGYUKIさんとのセッションを披露。彼女の得意領域である、アダルトでムーディーな楽曲に仕上がっています。この楽曲、「弱り目祟り目当たり前 世知辛い」という歌い出しで始まるんですよね。まあ、いろいろありましたからねえ...そんなこんな、酸いも甘いも楽曲に詰め込まれているのでしょうか。私は「強者の余裕」みたいなものを勝手に感じ取りましたね。
CDセールスを稼ぎ、いきなり17位に飛び込んできたため、これは当然有力なトップ10入り候補となります。最後のトップ10入りは2019年の「浪漫と算盤」までさかのぼり、随分とご無沙汰している林檎嬢。この曲はデビュー25周年を盛大に祝う「祝宴」となれるでしょうか。単独シングルは彼女の「素の力」が問われますから、その推移に注目しましょう。
今週のチャートアクション
★THIS WEEK'S No.1★
美しい鰭 | スピッツ | → | v5 | 7週目 |
1位はスピッツの「美しい鰭」。先週、過去の1位曲(「みなと」「優しいあの子」)がいずれも4連覇で止まっているという不吉なことを書きましたが、この曲は見事「過去のスピッツ」を超えていきましたね。YOASOBIの「アイドル」相手に守りきり、堂々の5連覇を達成です。
先週、アルバム曲の「ときめきpart1」がエントリーし、この曲とのポイント割れが懸念されましたが、蓋を開けてみれば「ときめきpart1」は今週38位と全く伸ばせませんでした。思わぬ失速となった「ときめきpart1」ですが、裏を返せばこの曲にとっては好材料ということになります。ポイント割れが起こらず、それが5連覇の大きな助けになったような気がします。
また、YOASOBIの「アイドル」との勝敗を分けた要因ですが、これはやはりCDリリースの有無でしょう。YOASOBIの「アイドル」は異次元の再生数を誇りますが、CDはリリースされていません。一方この曲は、CDシングルとアルバムがダブルでリリースされています。J-ACはCD重視のチャートですから、やはりCDセールスが高く評価されているのではないかと思います。それに、この曲はCDだけでなく配信も立派な数字です。YOASOBIがあまりに異次元なので感覚が狂いますが、配信で週間200万回というのはトップ級の数字です。この曲はCD、配信いずれも高い水準を保っており、そう考えるとやはりもっとも1位に相応しいのかなと思いました(2週連続で2位予想していたくせによく言うぜ笑)
★WELCOME TO TOP10★
Vivid | MAZZEL | ↑9 | 4週目 | 初 | 初 | 1曲目 |
スマッシュブレイクからのトップ10入り!
快挙が生まれました。今週のトップ10入りはMAZZEL(マーゼル)。先月5月のα-stationスマッシュブレイクであり、SKY-HIさんプロデュースのボーイズグループ。今やおなじみとなったBE:FIRSTのいわば「弟分」的な存在です。
スマッシュブレイク選出によるオンエアを受け、5月13日に36位で初登場。翌週は29位に上げました。5月17日にCDシングル(デビューシングル)がリリースされたことによりさらに急上昇。先週は19位まで伸ばすと、勢いそのまま、さらに9ランクのアップでトップ10に到達です。彼らはこの曲が初エントリーですから、もちろんトップ10入りは初。スマッシュブレイク発、初エントリーでいきなりのトップ10入りという快挙になりました。
スマッシュブレイクのトップ10入りとなると、これは2020年に1位を獲得したヨルシカの「花に亡霊」以来でしょうか(記録を付けていないので自信がありません...)しかし、昨年は由薫さんの「lullaby」が19位で最高位だったはずですから、やはりこれは相当見事な記録だと思います。MAZZELの皆さん、この度はおめでとうございます。また、今週はいわば「兄貴分」のBE:FIRSTとトップ10内でそろい踏み。「兄弟」の共演がこんなに早く実現するとは思っていませんでした。「新時代」の到来を思わせる印象的な週になりましたね。
トップ10入りの要因ですが、これは「CDセールス」と「オンエア」でしょう。普通、スマッシュブレイクはオンエアポイントが主であり、最高位は30位前後が相場です。ここにCDセールスが掛け合わさり、一気に順位を伸ばしましたね。一方、LDH系列を見れば分かりますが、CDセールスだけが強くてもなかなかトップ10入りは難しいというものです。この曲は、そこに「オンエア」が加わったのでトップ10入りできたのでしょう。ということで、「CDセールス」と「オンエア」が両輪で仕事をしてトップ10入りしたという素晴らしい事例が生まれました。
最も順位を上げた曲
19位 | 斜陽 | ヨルシカ | ↑14 | 3週目 |
最も順位を下げた曲
36位 | 愛の波 | マカロニえんぴつ | ↓11 | 5週目 |
最長エントリー
① | 32週目 | 32位 | アイラブユー | back number | ↓3 |
② | 29週目 | 13位 | 第ゼロ感 | 10-FEET | → |
③ | 21週目 | 31位 | あかときリロード | aiko | ↓1 |
トップ10落ち
11位 | LADY | 米津玄師 | ↓2 | 10週目 | 8週 |
チャート詳細
トップ10
順位 | 曲名 | アーティスト | 推移 | IN(うちトップ10) | 予想 | 結果 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 美しい鰭 | スピッツ | → | 7w(6) | 2 | △ |
2 | アイドル | YOASOBI | → | 6w(5) | 1 | △ |
3 | TATTOO | Official髭男dism | ↑2 | 6w(5) | 4 | △ |
4 | 愛の花 | あいみょん | ↓1 | 8w(7) | 3 | △ |
5 | 革命 | ビッケブランカ | ↓1 | 10w(9) | 6 | △ |
6 | Smile Again | BE:FIRST | ↑1 | 6w(3) | 5 | △ |
7 | ケセラセラ | Mrs.GREEN APPLE | ↓1 | 5w(3) | 7 | 〇 |
8 | Paradise | NiziU | → | 14w(12) | 9 | △ |
9 | 心得 | Uru | ↑1 | 4w(2) | 8 | △ |
10 | Vivid | MAZZEL | ↑9 | 4w(1) | 外 | × |
2 | スピッツに阻まれ、3週連続の2位。YOASOBIにとって、このチャートの「センター」は果てしなく遠いようだ |
3 | トップ10入り直後は控えめだったが、配信とOAが好調で後から上昇。安定の貫録のトップ3入りといえるだろう |
4 | 3位から5位をひたすら往復して早6週。法則通りなら来週は5位だが、リリース週のためもう少し上を目指したいところだ |
5 | 3週連続の1ランクダウンとじりじり後退。配信は上位曲に歯が立たず、さすがに苦しいが、リクエスト効果でトップ5を死守だ |
6 | トップ10内安定だが、ここまでは「Boom Boom Back」と同じ。来週は実に「10度目の正直」でトップ5に挑む |
7 | いきなり5位に飛び込み好調だったが、そこからは悔しい後退。配信限定の弱さを突かれ、もう一歩突き抜けられない印象だ |
8 | 悠々とトップ10内に残留。8位をキープしたのは相当大きく、来週のトップ10、年間のさらなる上位も見えてきた |
9 | 先週のトップ10入りからじりっと1ランクアップ。派手さはないが、確実にトップ10内を稼ぐ安定型。よく心得ている |
さよならトップ40
先週39位「紙一重」Uru
IN【6】TOP10【0】HIGH【22】
安定のロングエントリーが持ち味のUruですが、さすがに今回は無理が過ぎました。短期間に2曲もエントリーさせては、なかなか両立させるのは難しい。ダブルエントリーの犠牲になってしまったのは、先にリリースされたこちらの曲でした。
4月15日にリリースされた配信シングルで、アニメ「地獄楽」OPテーマ。27位に初登場すると、24位、22位とじわじわ上昇。6月7日にはCDシングルのリリースが控えており、そこに向けてじっくりと上げていくUru得意の推移に見えました。しかし、両A面シングルのもう1曲、月9ドラマ主題歌の「心得」がリリースされると事情は一変。「心得」が一気に上昇していく中、メインの座を奪われたこの曲は力なく順位を下げていきました。前半と後半で全く事情が変わってしまい、トータルは無念の6週。なんというか、非常に不完全燃焼感の残る楽曲となってしまいましたね。
もし「心得」がリリースされていなかったら、この曲は今、「心得」がいるようなポジションにいたことでしょう。リリースのタイミングや順番によって、曲の運命は大きく変わってしまう。そのあたり、本当に「紙一重」だよなあということを痛感させられる曲でした。
先週38位「STAR」いきものがかり
IN【2】TOP10【0】HIGH【35】
2010年代のスターに、残念ながらかつての威光は見られませんでした。
いきものがかりが5月3日にリリースした配信シングルで、映画「銀河鉄道の父」主題歌。「BAKU」以来2年4か月ぶり、水野さんと吉岡さんの2人体制となってからは初のエントリーでした。リリース直後のオンエアが好調だったこともあり、5月20日に35位で初登場。しかし、翌週はまさかの即落ちで38位に沈んでしまい、立て直せないままに圏外となりました。35位からの即落ち2週という寂しい推移で、恐らくオンエア以外にほとんどポイントがなかったものと思われます。
いきものがかりの過去のエントリーを見ると、2019年以降の6曲は全てトップ10入りし、最も成績が低い「太陽」でもトータル8週(166ポイント)という安定感を誇っていました。それがいきなりここまでの低成績に沈んでしまったわけですから、ちょっと衝撃的です。2人体制になってパワーダウンしてしまった...そんなことはあまり言いたくないのですが、これではそう言われても仕方ない状態です。ぜひとも、次回作以降では巻き返してもらい、スターらしいところを見せてほしいと思います。
先週36位「Boom Boom Back」BE:FIRST
IN【14】TOP10【6】HIGH【6】
BE:FIRSTが2月13日にリリースした配信シングル。J-ACでは、2月25日に28位で初登場し、これが通算5曲目のエントリーとなりました。
これまで、ロングエントリーは多いものの、トップ10には惜しくも食い込めないという成績が続いていたBE:FIRST。この曲では、見事その壁を突破することに成功しましたね。初登場28位から、翌週はジャンプアップで17位まで上昇。勢いそのまま、3週目は10位でトップ10入りしました。これまで跳ね返され続けてきた壁をあっけなく突破した、しかも配信シングルで突破したというのは衝撃的で、BE:FIRSTの半端ない勢いを感じましたね。これまで、「Gifted.」や「Bye-Good-Bye」で10位台を積み重ねてきたことも大きかったと思います。これまで溜めてきた力を、この曲で一気に解放した。そんなイメージを持ちました。なんにせよ、見事で素晴らしいトップ10入りだったと思います。
トップ10入り後がまた素晴らしく、トップ10内への定着に成功しました。6→7→6→7位と中位を手堅く固め、この結果トップ10内は6週という成績です。トップ5入りはならず、派手さはありませんが、初のトップ10入りで6週というのは大いに胸を張れる好成績でしょう。トップ10入りが初めてとは思えないような安定感がありました。
4月29日にさらなる新曲「Smile Again」がエントリーすると、この曲はさすがにランクダウン。しかし、大ダウンは1度もなく、トップ10落ち後も6週にわたりエントリーしていました。「Smile Again」とのダブルエントリーという厳しい状況で、目いっぱいの頑張りをしていた印象で、最後まで見事なチャートアクションでした。この結果、トータルは14週となり、自身3度目のロングエントリーを達成しています。トータルポイントは300を大きく上回り、初となる年間入りも十分に狙えそうな状況です。
この曲の後を継いで入ってきた「Smile Again」がすかさずトップ10入りし、これでBE:FIRSTは2曲連続でトップ10入りとなりました。トップ10入りしたのはこの2曲しかないのですが、何かもう、トップ10の常連といってもいいくらいの貫録を感じます。それくらい、毎回見事な安定ぶりだと思いますね。
先週35位「Tiger」JO1
IN【7】TOP10【0】HIGH【30】
最近、J-ACチャートでは「ボーイズグループ」が強いです。安定して10週前後の成績を残すLDH(EXILE TRIBE)系列、今週ついにダブルトップ10入りを果たしたSKY-HI系列(BE:FIRST、MAZZEL)。そして彼らは、また別の系列です。オーディション番組から誕生した11人組のグローバルボーイズグループで、こちらは4月5日にリリースされた7枚目のシングルです。めきめきと力を付け、7枚目にしてついにJ-AC「初上陸」となりました。
初週30万枚という圧倒的なCDセールスを叩き出し、4月15日に34位で初登場。初エントリーということもあり、「様子見」も意味もあったのでしょう。CDセールスは圧倒的でしたが、順位は控えめにとどめられていました。翌週以降も様子見の傾向は続きます。3週連続のアップを記録しますが、34→32→31→30位とこれが非常に渋い笑 4週目から2週連続で30位を記録しましたが、結局これが最高位となりました。6週目からは下落し、トータルは先週までの7週。7週のエントリーは、全て30位~35位の間であり、最初から最後までほとんど動きがないという珍しい推移でした。非常に地味な推移にはなったものの、トータル7週というのは初エントリーにしては十分な成績です。それなりの爪痕は残したと言えるでしょうし、次回作以降が楽しみです。
先週31位「星月夜」由薫
IN【14】TOP10【8】HIGH【2】
昨年、スマッシュブレイクに起用された「lullaby」が最高19位を記録した由薫さん。スマッシュブレイクの19位はかなりの好成績ですが、今思えばこの時からすでに「期待値」はかなり高かったのでしょうね。通算2曲目のエントリーとなったこの曲で一気に大躍進。トップ10に8週、最高2位という大ヒットとなり、年間入りが確実な好成績となりました。
ドラマ「星降る夜に」主題歌。配信の再生数が抜群に多く、世間的にも大ヒットとなった1曲です。J-ACチャートでは、2月25日に25位で初登場。翌週は一気に12位まで上昇し、こうなるともう止まりません。3週目は7位となり、自身初のトップ10入りを達成しました。これだけも万々歳のヒットですが、この曲はここからさらに順位を上げていきます。2週連続の7位から一気に跳ね、5週目は3位を記録。いったん順位を下げたものの、7週目には今度は2位まで上昇!あわや1位もあるのではというくらいの勢いで、目を見張りましたね。先程、BE:FIRSTの「Boom Boom Back」が初のトップ10入りとは思えないくらい健闘したという話をしましたが、この曲はそのさらに上を行っています。最高2位のトップ10内8週という素晴らしい成績で、想像をはるかに上回る好成績でした。若手アーティストの期待枠であるスマッシュブレイクから、こんなに短期間で伸ばすアーティストが出るとは思いませんでした。由薫さんはスマッシュブレイク出身のまさに「星」だと思います。
トップ10落ち後はさすがに息切れ。ドラマが終了してしまった影響も大きく、チャートを急落していきました。最後は31位から圏外になってしまうという残念な幕切れでしたが、このあたりの持久力は次回作以降への課題ということで期待しておきましょう。トータルで見れば14週と申し分なく、うち8週がトップ10という好成績ですから、自身初となる年間入りはほぼ間違いない状況です。年間チャートの発表が楽しみですね。こういう曲が年間に入るということは本当にうれしいです。
来週の展望
トップ10予想
順位 | 曲名 | アーティスト | 推移 | TOP10入り |
---|---|---|---|---|
1 | 美しい鰭 | スピッツ | → | |
2 | アイドル | YOASOBI | → | |
3 | 愛の花 | あいみょん | ↑1 | |
4 | TATTOO | Official髭男dism | ↓1 | |
5 | Smile Again | BE:FIRST | ↑1 | |
6 | 革命 | ビッケブランカ | ↓1 | |
7 | 心得 | Uru | ↑2 | |
8 | Vivid | MAZZEL | ↑2 | |
9 | ケセラセラ | Mrs.GREEN APPLE | ↓2 | |
10 | Paradise | NiziU | ↓2 |
<トップ10落ち>
なし
<分析>
順位 | 楽曲 | 推移 | 1位確率 | CD | SS | 先週比 | OA | REQ |
1 | 美しい鰭 | → | 60% | 94.3(+236.5) | 94% | 0 | ◎ | |
2 | アイドル | → | 30% | 7,833.8(+1,043.5) | 100% | 3 | ||
3 | 愛の花 | ↑1 | 10% | 837.3(+101.6) | 98% | 0 | ||
4 | TATTOO | ↓1 | 1,191.7(+185.0) | 97% | 0 | |||
5 | Smile Again | ↑1 | 50位(+700) | 758.8(+97.2) | 76% | 0 | ||
6 | 革命 | ↓1 | - | 47.7(+1.7) | 100% | 2 | ◎ | |
7 | 心得 | ↑2 | - | 189.2(+45.0) | 91% | 0 | ||
8 | Vivid | ↑2 | 18位(+2,700) | 101.9 | - | 6 | ||
9 | ケセラセラ | ↓2 | - | 943.7(+161.4) | 92% | 1 | ||
10 | Paradise | ↓2 | 642.7(+27.6) | 94% | 0 | ◎ | ||
競 | 私は猫の目 | 6位(+8,100) | 33.9 | - | 2 |
1位争い
1位曲の紹介コーナーで書いたように、CDのリリース重視ということで1位予想はスピッツにします。
しかし、私の予想はことごとく逆になるからなあ。今週も、1位⇔2位、3位⇔4位、5位⇔6位が全部逆ですよ。どういうこったい笑 というわけで、若干の不安はありますが、それでも1位予想はスピッツとします。しかし、YOASOBIの「アイドル」、今週のオンエアはよかったんだよなあ(3回)。未練たらたらやねん。
トップ10入り
1 | 椎名林檎(17) | 40% |
2 | Aimer(15) | 30% |
3 | ヨルシカ(19) | 10% |
3 | SEKAI NO OWARI(16) | 10% |
トップ10の入れ替わりはなしと予想しました。ただし椎名林檎さんの「私は猫の目」は強いシングル曲ですから、トップ10に入ってもおかしくはない成績です。トップ10で調子を崩す曲があればそこに食い込むのはこの曲でしょう。同じくCDシングルはAimerさんの「あてもなく」。じわじわと上げて今週は15位ですが、今作はCDセールスがやや弱く、トップ10入りは五分五分の状態に見えます。来週は厳しそうです。
その他
上位は膠着状態が続きます。そんな中、あいみょんの「愛の花」とUruの「心得」は来週がリリース週です。来週はともに順位を上げる予想としました。CDセールスが加算される再来週以降はトップ3候補、そして「次の1位候補」となってくるでしょう。
注目は今週トップ10入りしたMAZZELの「Vivid」。この曲は5月のスマッシュブレイクでしたから、来週まではオンエアポイントが望めます(5月最終週のオンエアが加算)。というわけで、来週は「もうひと越え」のチャンスでしょう。思い出トップ10にとどまらず、1ケタの順位を記録できるかに注目です。私の予想は8位です。
初登場曲予想(6/10)
「会いにいこう」 | UA | 5/31リリースの配信シングル | OA◎5 |
「Ding Ding Dong」 | BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE | 5/31リリースのCDシングル | |
「Stray Hearts」 | 稲葉浩志 | 5/26リリースの配信シングル | OA△1 |
「青梅」 | クリープハイプ | 5/31リリースの配信シングル | OA○2 |
既存曲重視ということで初の4曲予想にします(1週で圏外にするのをやめて、既存曲をもう少し大事にしてほしい)。これからは少なめ→4曲、通常→5曲、多め→6曲でやっていきます。
UAさんが新曲「会いにいこう」をリリースです。こちらは東海道新幹線のCMソングに起用され、車内チャイムにも使用されています。OAが好調で、この曲が来週のメインになってほしいと期待します。昨年「微熱」が年間入りしたことは記憶に新しいですよね。α-stationにゆかりの深いUAさんですから、今作もぜひヒットしてほしいです。
CDシングルではおなじみのLDHよりBALLISTIK BOYZ、配信シングルからは先週に引き続いての稲葉浩志さんとクリープハイプです。稲葉浩志さんの「Stray Hearts」本当に素晴らしいのでぜひエントリーさせてください(直球)。