メインイベント/美味♡じゅるりバレンタイン/2話「美味しさのヒミツ」 バトル2

Last-modified: 2021-09-15 (水) 17:19:38

 
キンシコウ
 あのぅ…お連れしましたけど…

ピーチパンサー
 ごめんなさい、お出ししたマーボー豆腐
 お口に合いませんでしたか…?

アフリカオオコノハズク
 逆です 大変美味しかったので
 それを伝えたかったのですよ

ピーチパンサー
 まあっ、よかったぁ!!

アフリカオオコノハズク
 それから…この不思議なマーボー豆腐の
 答え合わせをしたいのです

ピーチパンサー
 答え合わせ?

オオアリクイ
 一口食べるごとに辛さと旨さが
 入れ替わる、不思議なマーボー豆腐

オオアリクイ
 ピーチパンサーよ
 この不思議な味付けの秘密は何だ?

ピーチパンサー
 えーっと…そんな不思議な味付けは
 したつもりがないのですが…

オオアリクイ
 いや、そんなはずはない
 このようなマーボー豆腐は初めて食べたぞ

ピーチパンサー
 美味しいと言っていただけるのは
 嬉しいですが、特別なことは本当に何も…

オオアリクイ
 むむ…分からぬ
 一体このマーボー豆腐に何があったのだ?

アフリカオオコノハズク
 ──なるほど
 完全に理解したのですよ

オオアリクイ
 そう言えばコノハ博士は、この料理に
 「第三の味」が隠れていると言ったな

アフリカオオコノハズク
 ええ…辛味と旨味に隠された
 もう一つの味、それは…

アフリカオオコノハズク
 甘味です

オオアリクイ
 甘味、だと…?

アフリカオオコノハズク
 そうです 甘味が少なければ辛さが際立ち
 甘味が多ければ旨さが際立つ

アフリカオオコノハズク
 それがこの料理の秘密です

アフリカオオコノハズク
 ピーチパンサー、このマーボー豆腐には
 いつも砂糖を入れているのではないですか?

ピーチパンサー
 え? ええ、その通りです
 ほんの少し入れると、味にコクがでるので

オオアリクイ
 ──だが、それだけではあるまい

オオアリクイ
 ただの砂糖を混ぜ入れただけでは
 味は均等、均一になってしまう

オオアリクイ
 一口ごとに味が変わるような
 こんな不思議な味付けにはならないはずだ

アフリカオオコノハズク
 ええ、入れられたのがただの砂糖なら
 こんな味にはならないでしょう

アフリカオオコノハズク
 だから、これに入っているのは
 ただの砂糖ではないのです

ピーチパンサー
 まあっ!
 どうしてわかったんですか!?

オオアリクイ
 どういうことだ?

ピーチパンサー
 じつは、コレを作っている最中に
 お砂糖を切らしていることに気づいて…!

アフリカオオコノハズク
 砂糖がないことに気付いたピーチパンサーは
 代わりにあるものを入れた──それは!

アフリカオオコノハズク&ピーチパンサー
 砕いた金平糖(コンペイトウ)です!

オオアリクイ
 なんとっ!?

ピーチパンサー
 金平糖もお砂糖のかたまりなので
 細かくすれば同じだろうと思いまして…

アフリカオオコノハズク
 同じではありません 金平糖(コンペイトウ)は砂糖と比べて
 溶けきってしまうのに時間がかかるのです

アフリカオオコノハズク
 おそらく、金平糖を砕いたとき
 大きなかけらが残っていたのですよ

アフリカオオコノハズク
 きっと砕き方が甘かったのです
 この店は忙しいそうなので

ピーチパンサー
 まあ、そんなことまで…!

アフリカオオコノハズク
 鍋の中で完全に溶けきれなかった金平糖(コンペイトウ)
 均一に混ざることなく甘味の()()を生み…

アフリカオオコノハズク
 一口食べるごとに甘さが変化する
 不思議なマーボー豆腐になったのですよ

ピーチパンサー
 まぁまぁ…そんなことが…!

オオアリクイ
 つまりこれは偶然から生まれた
 奇跡の一皿というわけだな

アフリカオオコノハズク
 偶然でも奇跡でも、理由が分かれば
 また同じものを作れるのです

ピーチパンサー
 ええ! 今度は偶然じゃなくって最初から
 砕いた金平糖(コンペイトウ)を使ったレシピを考えてみます

ピーチパンサー
 お店の名物が
 また一品、増えちゃいましたね♡