メインイベント/美味♡じゅるりバレンタイン/3話「チョコとナゾとコソコソ」 バトル1

Last-modified: 2021-09-16 (木) 14:05:48

 
クロサイ
 それで、オオセンザンコウ殿
 例のものは…?

オオセンザンコウ
 ええ、用意できています
 万事、問題なく

オオセンザンコウ
 …こちらです、どうぞ

クロサイ
 おおおっ、ありがたい!
 これがあれば…!

アフリカオオコノハズク
 動くな、なのです

クロサイ
 な、なにやつ…!?
 って、コノハ博士?

オオセンザンコウ
 何をしてるんですか、こんなところで

オオアリクイ
 それはこちらの台詞である

アフリカオオコノハズク
 先ほどの怪しげなやり取り…
 そしてその怪しげな箱…

アフリカオオコノハズク
 何かやましいことを企んでいるに
 違いないのです

クロサイ
 や、やましいことなど何もない!
 これは私からへの忠誠の証…!

オオアリクイ
 ヒメ…だと…?
 貴様、ヒメの何なのだ!

クロサイ
 を知っているだと?
 そういう貴殿こそ、の何だ!

クジャク
 ちょっとちょっと!
 いったい何の騒ぎですか!?

アフリカオオコノハズク
 ふむ…なにやら面倒な事態に
 なってしまったようですね

オオセンザンコウ
 話をこじらせたのはあなたでしょう
 コノハ博士…

オオセンザンコウ
 とりあえず、最初から全部説明しますから
 皆さん落ち着いてください
 

オオアリクイ
 『バレンタインデー』

オオアリクイ
 とは?

オオセンザンコウ
 自分の大切な方にチョコレートを上げる
 ちょっとしたお祭りのことです

アフリカオオコノハズク
 チョコレートと共に、自分の気持ちや想いを
 相手にプレゼントするのですよ

オオアリクイ
 チョコと共に心を伝える祭りか…
 なるほど、なかなか雅な催しであるな

オオアリクイ
 ということは、先ほどの箱の中身は…

アフリカオオコノハズク
 チョコレート、ですね

オオセンザンコウ
 正確には手作りチョコの材料、つまり
 板チョコチョコレートペンです

クロサイ
 オオセンザンコウ殿に依頼していたのだ

クロサイ
 姫…つまりシロサイお嬢様に
 手作りチョコを差し上げようと思ってな

クロサイ
 姫のお好きなブドウを山ほど入れた
 手作りチョコを食べていただきたいのだ

オオアリクイ
 なるほど、そうであったか
 無用な疑いをかけてすまなかった

アフリカオオコノハズク
 ですが、ただのチョコレートなら
 普通に渡せばよいだけなのです

アフリカオオコノハズク
 どうしてあんなにコソコソと
 受け渡しをしていたのですか?

オオセンザンコウ
 それは…………

オオセンザンコウ
 …チョコ泥棒対策です

アフリカオオコノハズク&オオアリクイ
 チョコ泥棒?


 
アフリカオオコノハズク
 チョコ泥棒

アフリカオオコノハズク
 とは?

クジャク
 最近、この加帕里(ジャパリ)夜市(よいち)近辺で
 チョコレートの盗難事件が続いているんです

オオセンザンコウ
 奪うのは決まって
 『手作りチョコ』──

オオセンザンコウ
 それも、バレンタインのために用意された
 チョコばかりを狙う、悪質な泥棒です

オオアリクイ
 なんと…!
 何故そのようなおぞましいことを…!

オオセンザンコウ
 泥棒の目的や正体については
 まだ何も分かっていません

クロサイ
 私が手作りチョコを用意していると
 チョコ泥棒に知られてしまったら…

オオセンザンコウ
 次はクロサイさんが狙われる可能性が高い
 ですからこうして、こっそりと

クロサイ
 もちろん、私がチョコを用意していると
 姫に内緒にしておきたいというのもあるが

クジャク
 私も、シロクジャクさんに贈るための
 チョコを作っているのですが…

クジャク
 もし盗まれたらと思うと、気が気でなくて…

オオアリクイ
 ──何と言うことだ

オオアリクイ
 想いを込めた手作りチョコひとつ
 安心して持ち歩けぬとは…

オオアリクイ
 純真なフレンズからチョコを盗む不届き者を
 野放しにすることはできぬ

オオアリクイ
 ところで、そなたも誰かに
 贈るつもりなのか、オオセンザンコウ?

オオセンザンコウ
 わ、私は別に…
 どうしてそんなことを?

オオアリクイ
 近くに寄ると
 それらしい甘い香りがするのでな

アフリカオオコノハズク
 おおかた服の下にでも
 隠しているのでしょう

アフリカオオコノハズク
 お腹のあたりがいつもより膨らんでるのです
 それではすぐにバレるですよ

オオセンザンコウ
 ──さすがというか、なんというか…
 ご忠告、ありがとうございます

オオセンザンコウ
 ただ、チョコ泥棒が、どこかで
 聞き耳を立てているかもしれません

オオセンザンコウ
 このことは、どうか内密に

オオセンザンコウ
 分かっている
 気を付けて帰るがよい

オオセンザンコウ
 ええ、それでは

オオセンザンコウ
 ごちそうさまでした、クジャクさん
 また伺いますね

クジャク
 今度はオオアルマジロさんとご一緒にどうぞ
 美味しいお菓子、用意しておきますね

クジャク
 …それにしても、おふたりとも
 よくチョコのことに気づきましたね

アフリカオオコノハズク
 目の付け所が違うのです
 私は賢いので

オオアリクイ
 目は良くないが、鼻はそこそこ利くのでな

オオセンザンコウ
 きゃああああああっ!?

オオアリクイ
 今のは!?

アフリカオオコノハズク
 行くですよ、お前たち!