「うーん…、難しいなあ…」
「そんな所で行き詰ってたら来週のテストで赤点になってしまうわよ?」
「そうは言うけど…やっぱりボクにはこの学校はレベルが高いよ。
それなりに勉強してるつもりなんだけどな……」
「全国的に見ても苗木君は頭の悪いほうではないわ。
でも、希望ケ峰学園では普通じゃあ駄目なのよ。
選ばれた理由が運だからある程度免除されてるとはいえ、
授業を真面目に聞くだけでは厳しいわ。
石丸君程とは言わないけれど、もう少し努力が必要ね」
「わかってはいるんだけどなあ…。
あ、霧切さん、ここ教えてもらってもいいかな?」
「構わないわよ、そのためにここに居るわけだし。
ここは……、28ページの公式を当てはめるのよ。
その後、解の数字と問題の数字を29ページの2つ目の公式に当てはめなさい」
「あ、なるほどっ!ありがとう霧切さん!本当に助かるよ」
「あなたは赤点を取らないわ、私が教えるもの」
「うちのクラスで頼りになるのは霧切さんだけだよ…。
石丸君は厳しすぎるし前園さんは忙しいし不二咲さんは大和田君と桑田君で手一杯だし、
他の人は専門の試験だったり、教えてくれなかったりで……、本当に助かるよ!」
「…………」
「…? どうしたの、霧切さん?」
「いえ……別に、なんでもないわ」
「…? まあいいや、霧切さんのおかげで来週のテストも乗り切れそうだよ!
本当にありがとう!」
「どういたしまして。
それじゃあお礼として、今日のご飯は腕を奮って貰おうかしら?」
「もちろん!
この教科書が終わったら作るから楽しみにしててよ!」
「ええ、楽しみにしてるわ。
…それじゃあ私も気張って教えましょうか」
「て、手加減してね?」
「ふふ、それは苗木君しだいよ」
「あはは……、頑張ります……」