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Last-modified: 2015-01-31 (土) 22:50:58

「…………う、うーん……」
「あら、やっと目が覚めたのね、苗木君」
「……霧切さ…ん?」
「まだ動かないほうがいいわ、ショックが残ってるのね。」
……ショック?、ああ、そういえばなにか……起きた気が。
…………いったいなんだっけ?
「……大丈夫よ。もう貴方を狙う"人達"はいないから」
……狙…う?……何の事だろう…‥
先刻から……頭が痛くて……仕方ない
「……み…んな……は?」
「……安心して、みんな眠らせたわ。」
……眠って……?
「意外に十神君は粘ったわね。腐川さんを片付ければあとは楽だと思ってたのだけど。」
……十神……君?
……そうだ……僕たちは学園を出てから……どうするか話してたはず……

 

「けど、ようやく"私と苗木君だけ"になったわね。」

 

……霧切さんと……二人だけ……?
そういえば……ココは、どこだっけ……
……それに……先刻から……変な匂いが……
…匂いのせいで……あのシャワー室が……浮かぶ……
やだなあ……いい思い出じゃないのに……
……けど、仕方ないか……
だって……先刻から視界に……あの色まで見えるんだから……
……ああ、そうだ……ココは食堂だ
…………壁が……赤くて…………わからなかった……

 

「……霧切さん……なにを……したの?」
……ああ僕はそれをわかってる……わかってるけど…………聞かなきゃ認められない……
「……あら、相変わらずね苗木君。」
……ああ、いつもの僕をからかう霧切さんの顔だ。
……けど、おかしいな……僕はその顔が好きだったのに…………

 
 

「私は苗木君と"二人だけ"が良かった。けど"みんな"がいた。
 …………後は、分かるわね?苗木君」

 
 

……好きだったのに今は…………恐ろしい。