エベルザード夜戦

Last-modified: 2008-04-28 (月) 11:23:12
  • エベルザード夜戦(やせん)
  • 登場作品
    キャッスルファンタジア聖魔大戦
    キャッスルファンタジア聖魔大戦リニューアル
  • 解説
     キャッスルファンタジア聖魔大戦の中盤における、インジェラ軍とルーシエラ軍の戦い。聖魔大戦史上最大の夜戦であり、ボルボレード攻略戦とともに、ヒューイ=エルザードの名を著しく高めた一戦。「エベルザード野戦」と表記することもあるが、この会戦は野戦であるからそれも正しい。
     戦闘そのものはルーシエラ側の勝利であったが、ヒューイの慧眼と第七聖部隊の働きのためにインジェラも踏みとどまり、互いに大きな損害を出した。もともと余力の少なかったルーシエラはこの損害から回復できずに版図を縮小し、インジェラに圧迫されていくことになる。
  • 経過
     ボルボレード要塞を奪還したインジェラは攻勢に転じる。第四聖部隊をボルボレード防衛におき、第一、第七聖部隊はレイン川の手前のイスファトまでの制圧に成功。一方、ルーシエラはアルビダブに戦力を集結させる。ルーシエラ武将、ガヤックは増援が期待できない状況で籠城する愚を悟り、レイン川を利用した野戦を仕掛けるべきと主張。ガヤックの策は渡河地点であるエベルザードのルーシエラ側に囮部隊を布陣させる一方で、主力をあらかじめ下流からひそかに渡河させておき、主力はインジェラ軍を追うようにエベルザードから渡河し、囮部隊とともに挟撃するというものであった。
     雨天にまぎれてルーシエラ主力が密かに渡河した後、インジェラ軍は襲撃を警戒しつつエベルザードのインジェラ側に布陣するが、雨が長続きしたため増水し、インジェラ軍は渡河できぬまま足止めされていた。ガヤックはこのまま雨天が続けばインジェラ軍に発見されて各個撃破されると判断、作戦を変更して夜襲による敵本陣壊滅を指示、エベルザードのインジェラ側河畔にて両軍は激突した。
     デュシスは夜襲部隊が敵の渡河部隊の全兵力であると考え、これを叩くべく半円陣によってレイン川との間に敵を包囲下におくように指示。これを受けてガヤックは作戦を発動、自軍を多く見せられる鋒矢陣を敷いた上で包囲網の中央へ攻撃すると同時に、別働隊を率いたジュディは隘路からデュシスの本陣を攻撃した。これがうまくいけば、インジェラ4万の兵による半円はほとんど遊兵と化し、中央5千だけが前後1万から挟撃される陣形になるはずであったが、ヒューイはルーシエラが本陣直撃を企図していることを看破し、第七聖部隊を率いてデュシスの救出に急行する一方で、左翼はガヤックの後方を、右翼はジュディの後方を突くように指示。
     ヒューイが救援に駆けつけたとき、デュシス自ら負傷するほどであったが本陣壊滅には至らず、事実上指揮権を引き継いだヒューイのもと、インジェラ軍は反撃に転ずる。ガヤックはインジェラ軍の本隊撃破が不可能になったと判断し退却を決意、麾下の部隊を殿としてジュディの部隊を戦線離脱させる。ガヤック自らが最後の一兵になり、降伏勧告を拒否して自決、シルエラの腕の中で事切れ、エベルザード夜戦は終結した。インジェラの渡河を阻んだ雨は、この夜の2日後に止んだと伝わる。
  • 影響
     与えた損害では上回ったものの、主力とガヤックを失ったルーシエラ軍にはアルビダブを維持する力は残されておらず、わずか4日で陥落することとなる。インジェラとルーシエラの間で行われた聖魔大戦末期における大規模な組織的戦闘としては最後のものである。長きに渡る戦いの帰趨はインジェラに決し、ヒューイやジュディなど先見性に長けた者は、この戦いが終わった時点でルーシエラの勝利の可能性を絶望視している。
  • DATA
    参加兵力
    インジェラ軍:4万
    ルーシエラ軍:本隊1万(一部はジュディの指揮する別働隊となる)、囮部隊7千、アルビダブ守備3千。
    死傷者
    インジェラ軍:1万2千、デュシス(負傷)
    ルーシエラ軍:7千、ガヤック(自決)
    主な参加武将
    インジェラ軍:第一聖騎士デュシス、副官キャラウェイ。第七聖騎士ヒューイ、副官アリア、参謀シルエラ(第六聖騎士)、幕僚ハンナ、同ティア、登用軍人セシル、同ルナール。
    ルーシエラ軍:渡河部隊司令官ガヤック、副官ジュディ。