概要
高校時代。部活の帰りだったラズメ。
普段は何人かの地元の友達と帰っていたが
なんやかんやで何故かその日は一人で帰っていた。
帰宅ルートに使っている道はいわゆる田舎道で山や丘沿いにあり広かった。
自転車を颯爽と漕ぎ、帰路につくラズメだったが
視線の右端に何かがチラチラと引っかかることに気づいた。
思い切って目線を移すと
白のランニングシャツにパンツ一丁のおじいさんが少し離れたところを走っていた。
ちょっとだけびっくりしたが「なるほどねジョギングか」と納得をしつつ目線を戻した。
少しだけ進んだあと「でもあんな格好でおかしいよな」
何気なく目線を先ほどのおじいさんがいるであろう方向に移した。
おじいさんはいなかった。
山沿いにあるため広い道だがほぼ一本道のため、完全に姿が消えるのはおかしい…
そんなことを思っていたら、ふと目に飛び込んできた光景に思わずギョッとした。
道沿いにある小高い丘。
そこには一面のお墓が広がっていた。