1. RedHat 系の場合 
Redhat 系の場合は,chkconfig コマンドを使います.
chkconfig は,/etc/rc.d/rcランレベル.d の下に,S や K で始まる,起動スクリプトへのシンボリックリンクを作成してくれます.
まず,donothing サービスを登録するには,以下を実行します.
# chkconfig --add donothing
実行すると,ランレベル 2,3,4,5 に S で始まるシンボリックリンクが,ランレベル 0,1,6 に K で始まるシンボリックリンクが作成されます.
# ls /etc/rc.d/rc?.d/[SK]??donothing /etc/rc.d/rc0.d/K91donothing@ /etc/rc.d/rc4.d/S91donothing@ /etc/rc.d/rc1.d/K91donothing@ /etc/rc.d/rc5.d/S91donothing@ /etc/rc.d/rc2.d/S91donothing@ /etc/rc.d/rc6.d/K91donothing@ /etc/rc.d/rc3.d/S91donothing@
登録を抹消するには,以下を実行します.
# chkconfig --del donothing
すると,上記のシンボリックリンクがなくなります.
また,今どうなってるのかな,と思ったら, --list オプションで確認することができます.
# chkconfig --list donothing donothing 0:off 1:off 2:on 3:on 4:on 5:on 6:off
上記の場合,ランレベル 2,3,4,5 が on なので,登録されていますね.
さて,ランレベル 2,3,4,5 とか,91 とかは,どこから情報を得ているのでしょうか.
実は,起動スクリプトの中にあります.
/etc/init.d/donothing の場合,先頭に
#!/bin/sh # chkconfig: 2345 91 91 # description: test script.
というコメントがありますが,chkconfig コマンドは,このコメントを解釈して,処理をしてくれます.
書式は,以下の通りです.
# chkconfig: 起動のランレベル 起動の優先順位 停止の優先順位 # description: このサービスの概要
起動のランレベルが「2345」となっていますので,ランレベル 2,3,4,5 で S のスクリプトが,それ以外の 0,1,6 で K のスクリプトが作成されます.
S や K の後の数字は「優先順位」と呼ばれているようです.
それぞれの優先順位が「91」となっていますので,S や K の後の数字が, 91 になるわけですね.
2. Debian 系の場合 
Debian 系の場合は,update-rc.d コマンドを使って登録します.
chkconfig とは違い,ランレベルや優先順位を,明示的に指定する必要があります.(指定しなければ,デフォルト値が用いられます.)
chkconfig のときと同様に登録する場合は,以下のように実行します.
# update-rc.d donothing defaults 91
実行すると,ランレベル 2,3,4,5 に S91donothing が,ランレベル 0,1,6 に K91donothing が作成されます.
(ちなみに,91 を省略すると,デフォルトの 20 が用いられます.)
ランレベル 2,3,4,5 で起動,というのはデフォルトです.
ランレベルを明示的に指定するなら,以下のように実行します.
# update-rc.d donothing start 91 2 3 4 5 . stop 91 0 1 6 .
逆に,登録を抹消するには,以下のように実行します.
# update-rc.d -f donothing remove
実行すると,S??donothing と K??donothing がなくなります.
いずれも,-n オプションをつけて実行すると,実際の作業自体は行われません.ですので,まず -n オプションをつけて実行し,問題なさそうであれば,本番に挑むのがよろしいのではないかと思います.