下校中、ゴミのポイ捨て現場を目撃した。ウチの生徒だ
…だからといってその生徒を断罪しようとかそういう訳ではなく……
よくある光景として過ぎ去ろうとした、その時だった
???「貴様!今何をした!!!」
明らかに怒気を孕んだ叫び声
振り返ってみれば、何故か緑色の軍服を着込んだ、俺と同世代くらいの男が、先程ゴミのポイ捨てをした生徒に突っかかっていた
生徒A「な、何です?」
???「貴様……今ゴミをポイ捨てしただろう…!?」
生徒A「えっ……?あ、いや……」
???「ハッキリ答えんか!」
生徒A「は、ハイ!す、捨てました!」
???「自覚はあるようだな……。だがそれで貴様の罪が許された訳では無い!
ゴミをポイ捨て一つで街の景観が著しく乱れるのだぞ…?貴様、それを理解しているのか?」
生徒A「そ、そんなこと言われても……皆やってることですよ…?」
???「……見上げた根性だ。皆がやっているからやってもいいのか?貴様には自分の意思が無いのか?
嘆かわしい……そこに直れ!修正してくれる!!!」
言いながら軍服男は強烈な右フックでポイ捨てした生徒を容赦無く殴りつける
殴られた生徒は数メートル吹っ飛ばされ、意識を失った。…ちょっとやりすぎじゃね?
???「全く……最近の若い者は……」
いや、アンタも十分若いでしょう……
しかし、これ以上この場に留まるのは絶対に危険だ。今までの経験から言ってきっとよくないことが起こる。俺の勘は当たる
なので、そそくさとこの場を退散しようとした、正にその時…件の軍服さんと目が合った
???「貴様……見ていたか……」
ギロリ、とこちらを睨み、近づいてくる軍服。こえぇ、すげーこえぇ
???「貴様の所属と名は?」
――……えっ?
???「所属と名を聞いている!」
――さ、サー!!!二年乙組のとしあきであります!!!
突然名前を聞かれ、咄嗟に敬礼して答えてしまう俺。何です?一体…
???「ほぅ……貴様がとしあきか……噂は聞いている。……名乗るのが遅れたな
私は美化委員会のみどんげ。人呼んで…エコんげさんだ」
――は、はぁ……
みどんげと名乗った軍服は、まるで品定めでもするように俺をじっと見つめる
てか、噂ってホント何なんでしょう…?俺そんな噂になるようなことした覚え無いんだけど…
みどんげ「先程の粛清現場を見ていたということは、貴様もあの輩の行為が許せなかったということだな?」
――へっ……?何がですか…?」
みどんげ「…ッ!!!あのポイ捨てのことに決まっているだろう!」
――……あぁ、さっきの……
みどんげ「ゴミはゴミ箱に。当たり前のことも出来ない輩が多すぎる……全く……」
怒りを露にしながらみどんげさんはブツブツと呟きながら踵を返す。……逃げるなら今しかない…!
みどんげ「…ムッ?何をしているとしあき!早く行くぞ!」
……あっさり気付かれました……。隙ねぇなこの人
――はぁ……行くって何処に……?
みどんげ「決まっている。街の美化活動だ」
――……な、何で俺が……?
みどんげ「何を言っている。我らは同士であろう?
美しい街作りの第一歩は、清掃にある……。共にこの街を美しい街にしようではないか!」
同士って……何時そんな関係に……?にんっさんと圧殺さんじゃあるまいし……
みどんげ「では行くぞ、としあきよ!」
そう言ってガシっと俺の腕を掴み、そのまま引きずって行くみどんげさん
てか腕痛い、痛い!どんだけ握力あるんだよ、この人……。つかそんなに引っ張らないでー
……こうして俺はみどんげさんに強引に連れられ、街の清掃やエコ活動の呼びかけ等に強制参加させられた
了