ss85546

Last-modified: 2009-07-05 (日) 13:05:28

握手「しまったなぁ…」

 

ポツリと呟く
実は明日からプール開きなのだが、肝心の水着が男物しかない
当然水着が無いと授業が出来ないのだが…

 

握手(…女物なんて買ったこと無いし…そもそも僕は男なんだよなぁ…)
  「はぁ~…」

 

出るのは溜息ばかり
そこへいつもの先生が話しかけてくる

 

いつもの「あら、溜息なんてどうかされたんですか?」
握手「えぇ、明日から水泳の授業があるんですけど…はぁ…」
いつもの「???」

 

再び溜息が出る
いつもの先生が少し考え込んだ後口を開く

 

いつもの「もしかして…水着が無いんですか?」

 

相変わらずこういう時は鋭い

 

握手「えぇ、まぁ…」
いつもの「それでしたら、後で一緒に買いに行きましょうか」
握手「しかし――」
いつもの「握手先生お一人では行きづらいのでしょう?それにサイズの事とかもありますし」
握手「…そうですねぇ」

 

サイズという単語に反応して視線が少し下に行く
…いつもの先生の胸…控えめで…きっと凄くびny…

 

いつもの「握手先生?」
握手「は、はい?」
いつもの「いえ、ボーっとされてたようなので」
握手「そ、そうですか」

 

危ない危ない、思考があっちに行ってしまう所だった
いつもの先生も気づいてないようだし、良かった…
だがしかし、いつもの先生の事だ。
気づいてないフリをして余計な気を使わせないようにしていると言う事も…
…さすがに考えすぎか

 

いつもの「それでは、一通りの仕事が終わったらいきましょうか」
握手「そうですねぇ」

 
 
 
 
 

その日の仕事を終わらせ、二人で近所の百貨店「コーリン堂」へ向かう
コーリン堂は百貨店の名にふさわしく、置いてない物など無いと言うくらいの品揃えだ

 

いつもの「ところで握手先生、下着とかはどうされてるんですか?」
握手「下着はずっと変わらずトランクスのみですが」
いつもの「ダメですよ、それでは。ちゃんとブラしないと形が崩れちゃいますよ」
握手「いや、僕は男なので…」
いつもの「あら、何処からどう見ても立派に女の子してますよ?」

 

いつもの先生…さらっと凹む事言わないでください…

 

いつもの「というか握手先生、トランクスだけで本当に大丈夫なんですか?」
握手「何がですか?」
いつもの「それは…その…アソコとか…擦れたり…しません?」
握手「あぁ~…それは…確かに…」

 

確かに色々と擦れたりして困っていたのは事実だ
もちろん生徒の前ではその様な素振りは見せないが

 

いつもの「変な意地張ってないで、この際下着の方も一緒に買ってしまいましょうね」
握手「まぁ…しょうがないですね…はぁ…」

 

男としてのプライドだけは捨てたくなかったなぁ…などと思いはしたが、
今が良い機会であるのは間違いないし、断るとこの先失態を見せないとも限らない
そうなればプライドどころの話では済まなくなる

 
 

そうこうしているうちに店に着いた

 

いつもの「握手先生、サイズはわかります?」
握手「サイズ?」
いつもの「はい、サイズです」
握手「いえ、全く」
いつもの「そうですか、では店員さんに測ってもらいましょうか」
握手「そんなことしなくても――」
いつもの「何言ってるんですか、凄く重要なんですよ」

 

そうなのか…僕にはよくわからない

いつもの先生が店員さんに話を付けてくれて、試着室で測ってもらう事になった
測ってもらいながらふと思う
いつもの先生はサイズどのくらいなのだろう…と

 

測り終えて外に出ると、いつもの先生が下着を見て回っていた

 

握手「いつもの先生~」
いつもの「あ、わりましたか。どうでした?」
握手「えと――」

 

結果を告げる

 

いつもの「私より少し大きいのですね。少し羨ましいです」
握手「そんな、羨ましいだなんて」
いつもの「さ、それよりも似合う下着を探しにいきましょう」
握手「は…はぁ…」

 

ここまで来ておいて何だけど、何か間違ってる気がしてしょうがない
いや、間違ってはないはずなんだが…

 

いつもの「ふん~ふんふん~♪あ、これ可愛いわね…握手先生、これなんてどうですか?」

 

凄くご機嫌ないつもの先生が楽しそうに下着を物色する
そしてヒラヒラのついた如何にも女物なショーツや寄せて上げるブラを薦めてくる

 

握手「いえ、もっとシンプルな物で良いので」
いつもの「ダメですか?こんなに可愛いのに…握手先生に似合うと思いますよ?」
握手「そういう問題ではなくてですね…」

 

さすがにこれを着けてしまうと戻れなくなる気がするので…

 

握手「もっとこう、運動するのに適したような物は無いんですか?」
いつもの「えっと、それなら向こうに…でもこれの方が――」
握手「さ、行きましょう」

 

少し強引に移動する
何よりあのままあそこに居たら負けてしまいそうだ

 

結局シンプルなスポーツ用下着を購入し、水着売り場へと移動する
というかいつもの先生…そんなに残念そうな顔をしないでください…

 
 

いつもの「それでは握手先生、私も水着探してきますので」
握手「あ、わかりました」
いつもの「サイズの方はさっき測ったので大丈夫ですよね?」
握手「バッチリですよ」

 

いつもの先生と一旦別れ、良さそうな水着を探す

 

握手「あまり生徒を刺激しないようなデザインがいいよな…」

 

スクール水着と言われる様な物や、海水浴で着る様な物は止めておいた方が良いだろう
と言う事で全身水着を探す事にした
程なくして売り場を見つける

 

握手「サイズは~…ここだな。さて、どれが良いかな…どうせならやっぱり早い水着が良いよな…」

 

結局僕はレ○ザ○レ○サ○と良く似たタイプの水着を選ぶ事にした
自分の水着が決まったので、いつもの先生を探しに行く

 

握手「いつもの先生は決まりましたか?」
いつもの「もう少し…どっちにしようか迷ってるんですよ」

 

いつもの先生が迷っているのは白黒の水玉模様で、普通に私服で着ても問題ように見える水着(タンキニというらしい)と
白のワンピースのようなシンプルな水着だ

 

いつもの「握手先生、どっちが良いと思います?」
握手「迷ったらとりあえず着てみたらどうですか?」
いつもの「そうですねぇ…試着してみましょうか」

 

いつもの先生が試着室に入り、僕は外で待つ
…のだが

 

握手(カーテンの向こうではいつもの先生が裸で……僕は何を考えてるんだ!)

 

首を振り頬をたたき、妄想を振り払おうとする
だが服が床に落ちる(?)音が、さらに妄想に拍車をかける

 

握手「……はぁ…」

 

これはまずい…ムラムラしてきた…
欲望と自制心の狭間で揺れ動く
その時不意に声をかけられる

 

いつもの「握手先生」
握手「は、はい?↑」

 

思わず声が少し裏返ってしまった

 

いつもの「くすっそんなに慌ててどうしたんですか?」
握手「な、何でもないですよ、なんでも…」
いつもの「そうですか」

 

いつもの先生がクスクス笑う
何か心の中全部見透かされてるんじゃないかという錯覚さえ覚えてしまう

 

いつもの「ところで、これはどうでしょう?」

 

いつもの先生が試着した水玉の水着を見せてくる
いつもは美人系なのだけどこうして見ると…意外と可愛い系?

 

いつもの「似合いませんか?」
握手「いや、凄く似合ってますよ。可愛いです」
いつもの「そうですか、ありがとうございます♪」

 

いつもの先生が再び着替えに戻る

…………………
いつもの先生が着替えている間に僕の中の悪魔が囁く
そんなに気になるなら覗いてしまえ、いつもの先生なら許してくれるだろうと
そして天使が囁く
覗きでもしたらいつもの先生に白黒付けられてしまうから止めた方が良いと
あぁ、僕はどうしたら良いんだ…

結局僕は、周りから見ても不自然に見えないように覗けるカーテンのスキマを探してみる事にした
すると、良い感じに覗けるように隙間が出来ている事に気が付いた
普通は覗けないように設計されてるような気もするが、今はこの偶然を堪能する事にする

 

握手(いつもの先生…スタイルいいなぁ…意外と細いと思っていたのだが、実はそこそこに筋肉もあるようだ…
   何かトレーニングでもしているのだろうか?あ、もうちょっと…これは良い美乳…)

 

…ではなくて!これでは変態だ
いつもの先生、ごめんなさいと思いつつばれてません様にと祈る僕だった

そうこうしてる間にいつもの先生が着替え終わる

 

いつもの「どうでしょう、さっきのとどちらが良いかしら?」
握手「えっと…僕はさっきの水玉の方が好きですね」
いつもの「ではそちらにしましょうか」

 

いつもの先生が着替えを済ませ出てくる

 

いつもの「そういえば、握手先生はどんなのを選んだんですか?」
握手「僕はこれで」
先の水着を見せる
いつもの「なるほど、握手先生らしいですね」
それぞれで会計を済ませてコーリン堂を後にする

 

握手「それでは、今日は態々付き合っていただいて、ありがとうございました」
いつもの「いえ、私も良い水着が見つけれたので。これで握手先生の授業も心配ありませんね」
握手「はい、おかげ様で。それでは、また明日学校で」
いつもの「はい、また明日」

 

いつもの先生がきっかけをくれたおかげで、今後の備えをする事が出来た
これでもう体育の授業中に擦れたりする事も無いだろう

そして別れ際にいつもの先生が一言

 

いつもの「あ、そうそう。握手先生、そんなに見たいのでしたら、次からは覗かずに言ってくださいね」
握手「………」

 

…いつもの先生…気づいてたならもっと早く言ってください…
いつもの先生って実は凄くS傾向の強い人なのではないかと思いつつ、僕たちはそれぞれの帰路についた

 
 
 
 

後日談
女体化してしまった握手先生のために、男子更衣室に握手先生が着替えるスペースを設けられた
そこは握手先生にしか入れないように施錠されていたはずなのだが、
そこに1台の隠しカメラがこっそり仕掛けられていたとか、
握手先生の水着がパッツンパッツンすぎて男子生徒の視線がB地区やスージーに釘付けだったとか何とか

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

あとがき
水泳…いいなぁ…気持ち良さそうだなぁ…あ、そうだ、水泳ネタを書こう
水泳といえば水着は必須だよね。水着といえば…握手先生はどうするんだろう?
あ、買いに行ってもらえばいいのか
というわけでこんな感じになりました
もはや水泳してない気がしますが気にしない

いつもの先生出演増えないかなーと思いつつ(ちょい役で結構出てますけど)
ではまたネタの思いついた時に