だぜだー「と言うわけで大会なのぜ!」
――はぁ……よくやるよなぁ会長も……
俺はぼんやりと教室の窓から外を見ていた。
今日の大会は参加者が少ない。
いや、最近はいつもこんなものか…
だぜだー「えーっと、今日は私を含めても4人なのぜ!これは由々しき事態!」
ミッドナイト「最近は皆の意欲が低下してるのかもしれませんね…」
天子ちゃん「何でもいいぜ!誰でも彼でもかかってこい!アドバイスかクレームは受け付ける!」
キーボード「というか…本気でやるんですか?4人ですよ?」
風に乗って声が聞こえてくる。
天子ちゃんはいつも元気だなぁとかあのヒラヒラの不健康そうな人何年生だったかなぁとか考えてた。
だぜだー「そこで特別ルール!今回から優勝者は最弱王を1日好きにしていいのぜ!もう許可は取ってある!」
はぁ!?
俺は耳を疑った。
そんなことになったらレイパーが優勝したら最弱王の目がドロリとしたことになってしまうぜ!?
ミッドナイト「ふーん」
キーボード「え、えっと、そそそそれって……」
天子ちゃん「ん?何?ごめん!聞いてなかった!」
だぜだー「もちろんスキマシステムを応用してプライバシーは保護するのぜ!親睦を深めるもよし、イチャイチャするのもいいのぜ!」
あれ?なんだかヒラヒラさんとっても淡白。
キーさんは一人で真っ赤になってるし天子ちゃんは相変わらず。
会長は一人ハイテンションだ。
だぜだー「それじゃ、今回は総当たり戦だ!勝ち数の一番多いのが優勝!」
あぁ…始まった…
…俺が最弱だったらあそこの誰かが優しく俺を…
いや、待て、いかんいかん!そんなことあるわけ…う、うらやましくなんか無いぞ!
…………
キーさんが優勝か。皆相当強かったが……
天子ちゃんも……何だあの成長は……
天子ちゃん「いつも通り最弱だよっ!!」
ミッドナイト「はー、ま、最弱じゃなくて正直ホッとしたってところかしら…」
だぜだー「ぐぐぐ…いつか黒星を送ってやるぜ……」
しかし個性的な大会だ……
ものすごい盛り上がりってわけじゃないけど……
見てる側としてはそれぞれに個性があって中々味があるな。
だぜだー「よし、キーちゃんが優勝!最弱王は天子ちゃん!これにて大会は終わって握手会だ!」
キーボード「え、えっと、いいんでしょうか……」
天子ちゃん「ねえ、ししょー明日1日好きにしていいとかってどういうこと?」
キーボード「え、えーっと……どうしましょうね? まぁ……デートみたいなもの?」
天子ちゃん「わーい!」
ミッドナイト「ふふふ、会長……さっきの借りは返すわ…」
だぜだー「ふふん、何度やっても同じだぜ! 野次馬がワラワラ寄ってきたみたいだし…手短に済ませるぜ!」
あー、白熱してるなー
それにしてもキーさん…天子ちゃんをどうするつもりだろう?
――次は俺も出てみようかなぁ……
何となくそんな気になった。
次の日
天子ちゃん「あ、ししょー!おまたせー!」
キーボード「うぅん、私も今来たところだから」
あたいはちょっとおめかしして少しだけ緊張してししょーとの待ち合わせ場所に向かった。
時間より10分早めに来たはずなのにししょーはすでに待っていた。
よくわかんないけどスキマシステムのおかげで私達のプライバシーは守られるらしい……
と言うことはつまり……キャッ恥ずかしい!
キーボード「とりあえずどうしようか?」
天子ちゃん「ししょーが好きなように決めていいよ! なんてったって優勝だよ!」
そう、ししょーは大会に優勝して、私は最弱。
もっともっと強くならなきゃ……
キーボード「んー…じゃあ新作のマニキュアが出たって聞いたからちょっと見に行ってもいいかしら?」
天子ちゃん「おっけー!」
キーボード「後はソックタッチ無くなっちゃったしちょっと買って……ビーズのアクセサリも見たらスキマニュースを見て……」
天子ちゃん「ししょー……?」
キーボード「あ、ごめんなさい。先にご飯にしようか?」
天子ちゃん「回ってからでいいぜ!」
町中を適当に回って、色々と買い物をして、他愛の無いお喋りをして…
時間が過ぎるのがあっという間すぎて困っちゃうぜ。
天子ちゃん「はー、今日はお疲れ様でしたー」
キーボード「何だかごめんなさいね。無理に付き合わせてしまったみたいで…」
天子ちゃん「んーん! あたい楽しかった! またね!」
家の前で別れて、手をブンブン振る。
我ながら犬みたい。
ししょーと一緒に町を回って、本当にデートみたいで……幸せな時間だった。
天子ちゃん「ん?」
家のドアが開かない…というか鍵がかかったまま外れない。
どういうことだろう?
天子ちゃん「ししょー! ししょー!」
キーボード「え?」
天子ちゃん「い、家の!か、か、鍵が!」
まだししょーが近くに居てくれて助かった。
何だか急に心細くなって、ししょーを呼ばずにいられなくなっちゃった。
キーボード「落ち着いて。どうしたの?」
狼狽するあたいにもししょーは優しい。
そっと頭を抱きしめられたらちょっとホッとした。
天子ちゃん「え、えっと、その……家の鍵が開かなくなっちゃって……」
キーボード「なんだ、ちょっと私にも見せて。何とかしてみるわ。」
天子ちゃん「あ、あ、ありがとー!」
なんとも頼もしいししょーの言葉に安堵のため息を漏らしてしまう。
そんな私にししょーは優しい笑みを浮かべて扉の前に立った。
キーボード「ん? あれ? 鍵、かかってないみたいよ?」
天子ちゃん「あ、あれー? おかしいなー」
キーボード「ふふ、あわてんぼさんね。大丈夫かしら?」
天子ちゃん「うん!ありがとう!」
悠々と家の中に入って、玄関口で今度こそ別れを告げる。
ちょっと寂しい気がしたけれど、楽しい時間を一緒に過ごせたから…まあイーブンってとこかな。
キーボード「あれ?」
天子ちゃん「ん?」
キーボード「開かない……もしかして……」
天子ちゃん「え? え? な、何で?」
やっぱり何かがおかしい。
突然開かなくなったり開いたりするってのは、きっとあたいの勘違いじゃないぜ!?
キーボード「会長ってさ……1日好きなように……って言ったよね?」
天子ちゃん「うん? んー確かにそう言ってたかも」
キーボード「つまり……24時間は一緒に居ないとダメってことじゃないかしら……?」
天子ちゃん「そうなのかー? でもでも、それって一緒に居れば大丈夫ってことだよね!」
試しに私が玄関の扉を開けてみる。
するとあっさりと開いたのだから、きっと、つまり、多分、一緒に居ろってことなんだろう。
キーボード「え? ええ…まあ…でもいいの? 私なんかと一緒で……」
天子ちゃん「いいの! あたいもししょーと一緒に居られて嬉しい!」
ちょっと恥ずかしい。
やだ……もう……照れちゃって困るなー!
キーボード「そ…そう?ありがと……えっと、どうしようか?
じゃあ……泊めてもらってもいい? それとも私の家に来る?」
天子ちゃん「じゃあうちにに泊まっていってよ!」
キーボード「そう? じゃあ、不束者ですが……一日お世話になりますね」
天子ちゃん「う…うん!」
ししょーが居てくれて嬉しい。
ちゃんと部屋を片付けておいてよかった。
キーボード「じゃあ、早速で悪いんだけど、シャワー貸してもらえる? ちょっと汗かいちゃって……」
天子ちゃん「あ、う、うん!」
水音がいやに響いてる気がする。
何だか緊張してしまう。
この扉一枚先で、ししょーがシャワーを……
ゴクリと唾を飲み込んで声をかける。
天子ちゃん「着替えと、バスタろる……いえ、バスタオル置いておきますね!」
キーボード「ありがとうー」
籠に着替えとタオルをおいて……あ、でも大丈夫かな?
ししょー……あたいの服でサイズが合うだろうか?
キーボード「天子ちゃん? どうしたの?」
天子ちゃん「は、はい! なんでもないぜ!」
そうだ、後から考えよう。
とりあえずご飯の準備だよねっ!
料理大会で踏ま先輩を唸らせて優勝したあたいの実力を見せてやる!
キーボード「はーさっぱりした。ありがとうね」
ししょーがシャワーを浴びてくると、シャンプーのいい匂いが漂ってきた。
ご飯を食べたらあたいも行ってこよう。
キーボード「あ、ご飯用意してたんだ……ごめんなさい。何も手伝わなくて……」
天子ちゃん「いいのいいの。一緒に食べよ!」
キーボード「いいのかしら……ありがとう。嬉しいわ」
天子ちゃん「え…えへへ……」
で、まああんまりうまくは無いけれどご飯を食べて、私もお風呂に入って……
いざ寝るぜ!ってところで大変なことに気がついてしまった。
天子ちゃん「ベッド一つしかねぇ!」
キーボード「え? いいよ。床で寝るから……」
天子ちゃん「ちょっと狭いけど一緒に寝よー!」
ししょーの手を掴んでちょっと強引にベッドに連れ込んだ。
ちょっと驚いたような表情を浮かべて、でもすぐにいつもの笑顔に戻ってくれた。
キーボード「もう……しょうがないわね……」
天子ちゃん「ししょーの手……あったかい……」
ベッドの中でもぞもぞと動きながら、甘えるように。
奇しくも向かい合っていたせいで抱き合うような形になってしまった。
キーボード「な、何だか……緊張しちゃうね」
天子ちゃん「……」
目の前にししょーの顔がある。
その瞳があたいの瞳をしっかりと写している。
そのまま瞳を閉じて、唇を重ねた。
キーボード「え……」
天子ちゃん「ん……」
無意識の行為だった。
全くそんなつもりは無かったのに。
ただ、雨上がりの空にかかった一筋の虹に見とれるように、ししょーに見とれて、ただ奪いたくなった。
キーボード「ん……と……天子ちゃん?」
天子ちゃん「え…?わわっ!ご、ごめんなさい!」
弾かれたようにパッと顔を離して後ろを向いた。
顔から火が出るほど熱い。
心臓が物凄い早さで命の音を刻み、手足がカタカタと震えてる。
キーボード「クス……いいよ、気にしなくても。それより……」
天子ちゃん「ふぇ……?」
キーボード「キスだけで終わっちゃったら……もったいないんじゃない?」
一瞬言ってる意味が分からなかった。
その後十数秒考え込んで、その意味を理解した時、本当に頭の中がパニックになった。
キーボード「だって……ね? プライバシーは守られてるんだし……」
天子ちゃん「あわわわわ」
ししょーが服を少しずつ脱いでいく。
あたいの服だからか、袖が少し余っててそれが逆に普段とのギャップを感じさせた。
ちょっと胸がきつそうな所もステキだぜー
キーボード「……ごめんね。嫌ならやめよっか?」
天子ちゃん「えっ……いえ、そ、そーじゃないんだぜ!? ちょっと緊張しただけで……別に嫌じゃ……」
キーボード「じゃあ……いいの?」
天子ちゃん「え、えっと……優しくしてね?」
ドキドキが止まらなくて、やたら大きい心臓の音がうるさくて、私の頭は沸騰寸前だ。
きっと真っ赤になってるだろう私の顔を想像して、もっともっと体が熱くなった。
キーボード「脱がすね……」
ししょーの指先が私のパジャマを脱がしていく。
3年生だけどあたいより小柄なししょーは指もすらりとして細い。
キーボード「あれ? ブラつけてないんだ…?」
頭の中が一気に沸騰した。
恥ずかしいやら情けないやら、ちょっと複雑。
天子ちゃん「だ、だって……あたい、まだ必要ないような……」
そう、あたいの胸はちょっと……いや、かなり小さい。
同じ年のもまれちゃんとかに比べると劣等感を感じてしまう。
キーボード「そう? 擦れて痛くなっちゃうんじゃ? まあ可愛いから、いいけど……」
そう言ってししょーの舌があたいの乳首を愛撫する。
天子ちゃん「あひゃん!?」
ぬめっとした感触がゾクゾクとした快感を運んで、みっともない声を上げてしまう。
あっという間に頭が快感で満たされて何も考えられなくなりそう。
キーボード「うふ、感じやすいんだ? こっちも……濡れちゃってるかしら?」
ししょーの指先が下着の中に入ってくる。
気持ちいいけど何だか怖い。
よく分からないけど怖い。
天子ちゃん「あ、あ、あぁぁ……し、ししょー……こ、怖いよぉ……」
キーボード「大丈夫。私がいるから……大丈夫だからね?」
天子ちゃん「ししょー……顔が見えないよぉ……」
ちゅぱちゅぱと水音がいやに響く。
ししょーの舌が胸を責める度に、無音の室内が淫らな響きに支配される。
指先がクリトリスを捏ね回す度に、あたいの脳が溶けていく。
天子ちゃん「あ、は、はぁ……し、ししょーお願い、顔を見せて……」
キーボード「ちゅ……れろ……んは……うん?」
指先が小さなワレメを責める。
その手を休めずにししょーがあたいの顔を覗き込んだ。
天子ちゃん「ししょー……」
きゅっとシーツを掴んでいた手を離してししょーの顔をぐいっと引き寄せる。
そのまま口の中に舌を入れて存分に唾液を交換した。
天子ちゃん「ん、ん、んちゅ、はぁ……んぅぅ……れろ、んぅ……」
ししょーの舌も、今度はあたいの中に入ってくる。
でも全然嫌じゃなかったし、どっちかというと嬉しかった。
キーボード「ちゅ…んぁ……はぁ……はぁ……ふふ……」
口の中も、おっぱいも、あたいのアソコもししょーでいっぱい。
もう何も考えられず、ただただこの甘い時を謳歌した。
天子ちゃん「んぁ、ぁぁ!……っ……し、ししょー……何か、何か……きちゃうよぉ……!」
キーボード「ふふ、我慢しなくてもいいよ。夜はまだ……長いから……」
天子ちゃん「はぁ、はぁ、あぁぁ!……い、あ!あぁぁ……あああぁぁ!!」
全身に力が入って、背中に思いっきり力が入る。
仰け反ったまま、まるでおしっこしてるみたいに股の間からぴゅっと水が飛んだ気がした。
天子ちゃん「あぁぁ……ふぁ……」
キーボード「ふふ……天子ちゃんの顔、とっても可愛くてえっちだった……」
天子ちゃん「ご、ごめんなさい……ちょっとおしっこ漏れちゃった……かも」
恥ずかしくて、ししょーの顔をまともに見れない。
自分だけがいい思いをしているようでうしろめたい。
同時に、自分の痴態を見られて幻滅されたんじゃないかって、心配になった。
キーボード「ん? あ、あぁ……大丈夫。女の子はみんな気持ちよくなるとそんな感じだから……」
天子ちゃん「ふぇ?」
安心したような、知らなきゃ良かったような……
ししょーは何でも知ってるんだ……
天子ちゃん「じゃあ……ししょーも……?」
キーボード「う……うん……」
ししょーの顔がちょっと赤くなった。
やっぱり恥ずかしいんだ……
キーボード「私も……もう、こんなだから……」
自ら下着を脱いだら、ししょーもヌルヌルとした水で太股が濡れていた。
キーボード「ね……続きしよ……」
言うが早いか、さっきまで指先が触れていたあたいの股間を今度は舌がなぞっていく。
指先とは比べ物にならない快感があたいの背筋を駆け抜けた。
天子ちゃん「ひぁ! ちょ、し、ししょー! き、汚いよ!」
キーボード「そう? そんなことないわ。とっても綺麗なピンク色……」
天子ちゃん「あぅぅぅぅ……ししょー……すっごい……えっちだよぉ……」
キーボード「れろ……うふふ、そうよ。好きな子には……とってもエッチになるの……」
喜んで……いいのかな?
なんだか不安になっちゃうよ……ししょー……
天子ちゃん「あう……あたいもししょーのこと……す、好きだぜ!」
キーボード「ふふ……ありがと……ねぇ、今度は私も……気持ちよくして?」
くるっと体の位置を逆にして、あたいの目の前にししょーが……
あうあう……やっぱり恥ずかしいよぉ
キーボード「はむ……ちゅ、れろれろ……んふ、ちゅ……」
天子ちゃん「はぅ!……ちゅ……」
ヤケクソ半分、興味半分と言ったところでおずおずと舌を伸ばしてみる。
ししょーの味が……した。
天子ちゃん「じゅる、んぷぁっ……はぁ、はぁ、はむ、んじゅる……」
キーボード「んぁっ、ふっ、んん……上手よ……」
ししょーが褒めてくれた。
誇らしい気持ちが強くなって、いつの間にか夢中になってる自分がいた。
段々とぷっくりしたクリトリスを舐め続ける余裕が無くなって来て、指先でグリグリしながら必死に弄った。
天子ちゃん「うぁぁぁ! し、ししょーっ!また、また、何かおかしいよぉ!」
キーボード「うん、うん、私も、もう、い、イっ……あ!? っっっっ!」
天子ちゃん「やぁぁぁ!!!!」
二回目だと言うのに、またも何も考えられなくなってしまう。
目の焦点が合わなくなって、体がガクガクと震えてしまう。
キーボード「はぁ……はぁ……先に……イっちゃった……」
天子ちゃん「あぁぅ……はぁ……ぁ……」
キーボード「ん、お疲れ様……? あれ? 大丈夫?」
ししょーが何か言ってる気がしたけれど、何だかわからないまま、あたいの意識は落ちていった。
数日後
天子ちゃん「ししょー!おはよー!」
キーボード「あ、おはよう」
天子ちゃん「えへへー」
――なぁ、鮭ぇこの前の大会から天子ちゃんおとなしくなってねぇ?
鮭「んー? そうか? ってかこの前の大会っていつだっけ?」
――あ、知らないのか? 実は……
今度俺が最弱だったら……その時の優勝者はめかぶさんかゆむさんか……もしかしてテケちゃんか
ふふふ、今から楽しみだ。
踏まれ「よーっし!緋想天大会!はっじまっるよー!」
おっと、早くも……うっしっし
ちーすけ「一番乗り!」
――参加させてもらうぜ!
……げぇっ!レイパー!!
踏まれ「なお、前回からの特別ルールで、優勝者は最弱王を1日好きにしていい権利が与えられまーっす!!」
そ、そんな!俺の完璧な計画が!
――誰か!助けてくれぇ!!!