放課後、たまには緋想天ファイトに汗を流す俺
最近のお気に入りは頭上から光を導くフォトシンセシスと遠距離から一気に距離を詰められる抄地昇天脚だ
――よう、そこ行く天子ちゃん、緋想天ファイトやらないか
天子ちゃん「ん!?いいぜ!誰でも彼でもぶっ飛ばしてやる!」
まずは軽く小手調べといったところか
適度に射撃を撒きつつたまには打撃
そして……
――キタ!これでかつる!
天子ちゃん「おっ!?」
必殺のフォトシンセシス!これでさらに激しい弾幕が……
天子ちゃん「それだけ隙だらけならば全人類の緋想天をぶっぱせざるを得ない!」
――ぎゃあああああああああ!!!
天子ちゃん「よえー!としあきよえー!」
ちょっと待てよ!これからいい所だったんだって!
待っててくれてもいいだろ!?
天子ちゃん「もうちょっと隙を減らしてからやるんだぜ!じゃ、おつかれー!」
さっさと行ってしまった。くそっこいつは絶対ゴミじゃないはずなのに…
きっとごっつい能力を持ったスペカやってん…
ちーすけ「なにやってんだ?」
――あ……ちょうどいい!お前に緋想天ファイトを申し込む!
ちーすけ「ん?まあいいぜ。それじゃ、緋想天ファイト」
――レディ……ゴー!
よし、とりあえず距離をとって……
いや、ちょっと待て!距離を……距離を……
ちーすけ「ほい、ほい、ほいっと……」
――ちょっと待てよっ!
距離をとらなければ昇天脚できねぇ!
ちーすけ「ははは、仕方ないなぁとしあきは」
距離が開いた!よし、カードを宣言して……
ちーすけ「宣言見てからブレイジングスター余裕でした」
ひでぇ……
――くそっ!くそっ!
ちーすけ「面白いカード使ってるじゃないか。ま、頑張れよ」
――全然使えなかったんだがな……
ちーすけ「そいつは俺もよく分からんからな。相棒に聞いたほうがいいかもしれん」
巫女「俺がどうしたって?」
――あ、巫女巫女先輩……ちょうどいいところに
巫女「あ? 残念だがこれから裏山の温泉に行くところなんで相手できないわ」
ちーすけ「ん? 温泉か……ちょうどいいから俺も行くかな」
温泉か……
確か華道部の……
巫女「お前も行くか?」
――……せっかくなので俺も行きます
という訳でホイホイ釣られて温泉にやってきた訳だ
あん? おい、自販機が設置してあるぞ
――何、この…何?
ちーすけ「自販機が設置してあるじゃないか。どういうことだ?」
ゆっくりフラン「……雛山財閥が一晩でやってくれました」
――あれ?確か図書室の……
ゆっくりフラン「ゆっくりフラン」
――ああ、そうそう……どうしてここに?
ゆっくりフラン「……」
いつもながら独特の雰囲気だ。
嫌われるような事をした覚えはないが……
ゆっくりフラン「……たまにはそういう気分になる」
――そ、そう……
ゆっくりフラン「それより、二人とも行っちゃいましたよ?」
――ん? あれ? マジだ……
ゆっくりフラン「……ゆっくりしてきてね」
――あ、ああ
いつの間にいなくなったのかさっぱり分からなかった
一声かけてくれてもいいのに
巫女「ん、もういいのか?」
アベサン「もっとゆっくりして来ても良かったんだぜ?」
――……どうしてアベサンがここに?
アベサン「そう邪険にするなよ。もう帰るところさ」
ちーすけ「風呂、誰かいたか?華道部の連中は?」
アベサン「そうだな……確かにいたが……まあ気にするな」
数人か……まあ誰かいたとしても今更って気もするな
全く知らない人だったらちょっと困るが
ちーすけ「まあここはどうせ混浴だし、いいだろ」
アベサン「……ん、まあ頑張れ……じゃ、先に帰るぜ」
巫女「おう、お疲れさん」
そういうとアベサンはそそくさと帰っていった。
のまのま「いよー!いい男!すごいよー!何とこっちにビールの自販機もあるんだぜ!にゃはははは!」
どうやら酔っ払いに捕まったようだ
――ふむ、確かに誰かが入っているようだ
ちーすけ「おい、これ女物の下着だぜ」
巫女「漁るなよ?後が怖いぜ」
ちーすけ「フ……女は生身に限る……こんな布切れに興奮するほど欲求不満じゃないぜ」
そうかなぁ……
いや、確かにパンツには興奮し……いや、そんな事はどうでもいいや
万歳「え?」
ちーすけ「ごめんなさい!?」
万歳「あら、皆も温泉に?」
――先輩、胸も隠してくださいよ。
万歳「あら、ごめんなさい。誰かいるなんて思わなかったから」
物怖じしない人だなぁ。
この学園で普通の反応を求めても無理かもしれないけど。
ゆむ「キーちゃん? どうし……きゃっ!? ちょ、何であんたらがいるのよ!?」
ああ、普通だ……何か癒されるよ副会長……
いつもはあんなだけど女の子らしいところもあったんだな
巫女「何だ副会長……珍しく仕事を切り上げたと思ったらデートっすか」
ゆむ「ち、ちが……そんなんじゃないから!」
巫女「まあ、そう照れなさんな。別に責めてるわけじゃないっすよ」
ゆむ「照れてない!」
万歳「あらあらうふふふ」
――あの、お二人とも、さすがにそろそろ服を着たほうが……
裸で喚き散らすのはまあ、こっちとしてはいいんだけど後から酷い目に合わされそうで困る。
ゆむ「覚えてなさいよ!」
万歳「じゃあね。お疲れ様でした」
二人は帰っていった。
と見せかけてどうせ風呂上りのフルーツ牛乳でも飲んでいるんだろう。
自販機の品揃えは異常だぜ。
ちーすけ「ふー、ようやくゆっくりできるぜ」
――……ま、いいや、さっさと温泉に浸かるか
中は相変わらず湯気が濃い。
まだ誰か入ってると思うが……
鮭「よう。来たのか」
巫女「鮭か?」
鮭「おう、もう少し静かにできないものか? やたら響いてたぜ」
ちーすけ「俺は悪くねぇ……俺は悪くねぇ……」
大事な事だから二回言ったんだな? 分かるぜ
いつもの先生「あなた方は少し落ち着きが無さ過ぎますよ。いいですか? そもそも……」
山札先生「まあいいじゃないですか。せっかくのオフなんですからあまり細かい事は……」
――あれ? いつもの先生? と山札先生……えーっと、お仕事は?
淫乱「自主休憩ですって」
つまりはサボリですかね?
たまには休憩が欲しくなるのも分かりますよ先生
巫女「淫乱さんも来てたんですね」
淫乱「自販機にゲーセンまで完備されると聞いて飛んできました」
山札先生「さっきまで新聞部の面々も来ていたよ。彼女たちの新たな根城になるかもしれないな」
新聞部……なるほど
烏なべさんとかもう記事にしてるんだろうな……
いつもの先生「華道部の面々が黙ってないと思いますが……それと、としちゃん?先生達はやる事をやって休憩できてるんですから、サボりじゃありませんよ?」
――誰もそんなこと言ってないじゃないですか
鮭「顔に書いてあるんだろ」
酷い話だ。
山札先生「さて、少しのぼせてきたな。我々は上がるとしますか」
いつもの先生「そうですね。それではごゆっくり」
淫乱「あら? 先生、タオルを湯につけるのはお行儀が悪いですよ?」
つまりタオルを体に巻かずに上がれ、と……
いやいや、淫乱さん、さすがにそれはどうだろう……
いつもの先生「いや、健全な男子生徒には刺激が強すぎますから……」
山札先生「淫乱さん……君はもう少し恥じらいを持つべきだと思うよ」
淫乱「……やだなぁ、冗談ですよぉ」
三人は談笑しながら次々と上がっていく
……何か、淫乱さんが一番胸でかくね?
年の差を覆すプロポーション……うむ、何という神秘だ
ちーすけ「あれ? 鮭よぉ、お前はいかねぇの?」
鮭「おいおい、俺は紳士だぜ?女連中と一緒に行ったら変態みたいじゃないか」
うん、うん?
巫女「……」
――「……」
ちーすけ「……」
うん……
鮭「なぜ黙る」
その後、しばらく生活や進路等、他愛もない会話をして温泉を出た。
着替えて、いい気分で外に出ようとしたら、玄関前にいつもの先生とのまのまさんが倒れていた。
――何これ?
ちーすけ「ん? さては……いつもの先生に酒を飲ませたな!?」
巫女「しかたない……一応華道部の部室に運ぶか」
鮭「山札先生はどこに行ったんだ? 他にも何人かいたような気がしたが……」
おそらく逃げたんだな……俺も逃げたい。
どうしてこんなになるまで飲んでいたんだ!
巫女「相棒、俺と鮭でいつもの先生を運ぶからそっち頼む」
ちーすけ「へいへい、じゃ、としあき、足の方持ってくれ」
――ん……仕方ないな
のまのまさん……すっかり浴衣なんぞ着こんで……って
おい、浴衣の切れ目からパンツ見えたぞ
ちーすけ「どうした? 早く持ってくれよ」
――あ?ああ、すまねぇ……
こんな状態で意識を失うとは……レイパーもいるというのに危険すぎるぞ
巫女「さて……じゃ、帰るか」
鮭「おい? いいのか?」
巫女「いや、だって……死にはしないだろ?」
――まあ……しばらくしたら目覚ますでしょう
ちーすけ「んじゃ、寝てるうちに一発レイp」
巫女「やめろ」
ちーすけは鮭と巫女巫女先輩に引きずられて帰っていった
うーん、しばらくおとなしくしてると思ったが……
ちーすけ「うわぁぁぁ!せっかく久しぶりにレ(ry」
ああ、口封じされたか……
――それじゃNotさん、ダメダメさん、すいませんが後よろしくお願いします
Not「はいはいー」
ダメダメ「全く面倒な……」
部屋の主のように佇む二人に挨拶をして俺も帰ることにした。
存在感は無いけれど、あの二人の安心感はピカイチだ。
少なくともレイパーに任せるよりはずっと安心できるぜ。
少し遅れて、三人に追いつけるように走り出した。