圧殺「ほらっ! ほらっ! 見えるでしょ! やっぱり幽霊はいたのよ!」
昼休み、烏なべ先輩が落としていった写真をこっそりとネコババしたアタシはとんでもないものを見てしまった。
何と幽霊が写っていたのだ! これは烏なべ先輩ではなくても言いふらさざるを得ない!
なのか「そうなのかー? でもこれ何か不自然じゃない? ロープの切れ端が鏡に反射してそれっぽく見えるだけなのかー」
イトミ「で、でも、どうしてロープの切れ端なんてあるんです? 不自然ですけど……やっぱり何かありますよ!」
ふむ、と私は首をひねる
つまりこういう写真がとれないことを……うむ……
圧殺「よし、じゃあこういう風な状況を再現できるか聞きにいきましょ!」
なのか「なにかアテがあるのかー?」
イトミ「ひぃぃ……まさか夜の墓場に……」
圧殺「いや、行かないから……」
そういう小道具がいっぱいあるステキな部屋があるじゃない
圧殺「アタシについてらっしゃい!」
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なのか「演劇部なのかー」
イトミ「なるほど……」
ここならロープくらい小道具であるだろうし、写真をとる事も容易い。
圧殺「たのもー!」
詐欺夫「ん? こりゃまた珍しい組み合わせが……何かようかい?」
圧殺「うむ、妖怪!」
なのか「どろどろの溶解なのかー」
イトミ「心霊写真の検証をお願いしたいんですが……」
いや、あんたら黙れよ。
アタシが喋ってんじゃないの!もう!
詐欺夫「ふ……幽霊なんていないアルよ」
上海「詐欺夫さん。嘘をつくときはウサをつけてください」
上海さんか。
アタシの見たところだと詐欺夫よりは頼りになりそうだ。
圧殺「あー、お二方、まずはこの写真を見てくれないかな?」
上海「え?」
詐欺夫「ふむ、これは……」
アタシのとっておきのネタだからね……
びっくりして腰抜かすぜ!
上海「これどうなってるんですか?」
詐欺夫「心霊写真と見せかけた仕掛け写真?」
と思ったがそんな事は無かった。
イトミ「し、心霊写真じゃないんですか?」
なのか「勘違いなのかー」
いやいや、それを確かめに来たんでしょうが。
圧殺「とにかく! こういう舞台をセッティングしてもらって写真を撮ることが可能か! 実演してもらうのよ!」
詐欺夫「そんなこと言われてもなぁ……部長に聞いてみないと……」
部長……?ああ、あのやたらと派手な……
面倒だなぁ。さっさとやれば数分だと思うんだけど。
すっぽこ「そこまでよ!!!!!!!」
最高「ハーッハッハッハ!!!!!」
突然部室の電気が消えて、派手な効果音と笑い声が木霊した。
といってもまだ昼間だからそこそこ明るいし、声だってこの時間の喧騒の中ではそんなに派手さは無い。
圧殺「……? ああ、アンタ、最高さん? ちょっとやって欲しい事が……」
すっぽこ「……部長! 部長! 何だかあまり受けてないみたいですよ!」
最高「ハッハッハ、気にしてはいけないよ。こういうのはインパクトが大事なのさ」
圧殺「いや、そういうのはいいから……」
早くしないと昼休み終っちゃうよ。
どうでもいいから早くして欲しいなぁ。
詐欺夫「部長、いたんですか。じゃあ部長に任せて俺は飯食って来ますウサ。まだ昼食べてないんですよウサ」
すっぽこ「詐欺夫さんはもう少し最初の方に言っておけば信じてもらえたと思います!」
イトミ「あのですね……」
なのか「こういう現場を作る事は可能なのかー?」
最高「んん?うん。できるよ?」
げぇ!? 即答かよ
つまり、アタシはニセモノの心霊写真をつかまされたってことなのね……
最高「これは烏なべさんがここで撮ってコンピュータで加工するって言ってたのと同じだよ」
すっぽこ「あ、私も覚えてますよ」
詐欺夫「……実は俺も最初から覚えていたウサ」
上海「ええ!? そうなんですか……私だけが気がついていなかったんですね……」
和気藹々とする演劇部の面々。
アタシの気分だけが晴れないわ……
なのか「やっぱり幽霊はいないのかー」
イトミ「で、でも、ちょっと安心しましたね」
圧殺「あーあ、絶対何かの特ダネだと思ったのになー」
くそ、この怒りをどうしてくれよう!
もう誰でもいいから圧殺したい!
最高「幽霊を探しているなら、裏山の旅館跡とかどうかな?」
圧殺「あー、もうそういうのはパス! 壁さん率いるロマン倶楽部に任せた方がいい結果でそうだし」
詐欺夫「心霊研究会の一員にあるまじき発言だ…」
圧殺「ほっといてよ」
またKO-RINDOのパンチングマシーンを圧殺しに行こう……
なのか「お騒がせしたのかー」
イトミ「どうもありがとうございました!」
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上海「あの旅館、まだ華道部の方々が使っているんでしょうか?」
詐欺夫「幽霊騒ぎの絶えない場所だからな……」
すっぽこ「そういえばたまにあの辺りで万歳先輩がいたりしますね。何か始めたんでしょうか?」
最高「ああ、どうやら幽霊をパートナーにしたとか……むむむ、私より目立って妬ましい」
全員「…………どう考えても部長の方が派手ですから」