従兄妹同士

Last-modified: 2008-10-10 (金) 00:17:42

107 名前:('A`)
「お兄ちゃん、彼女いないの? それキモいよ」
従妹はおれの部屋に来て、おれのパソコンを勝手に使いながら、
こんなひどいことを言う。


「いなくて悪いか? おれは基本的にモテないんだ」
正直に答えると、
「開き直ってもダメだよ。 いいトシして彼女いないなんて、おかしいもん」
追い打ちをかけるようなセリフを吐く。おれと二歳しか違わないくせに。


「おまえだって彼氏いないだろ?」
彼女に言う。
彼女はおれの方をちらりと見て、
「あたしはいいの。 お兄ちゃんに彼女できないのにあたしが彼氏作ったら、お兄ちゃんかわいそうだもん」
楽しそうに笑う。


おれは悔しまぎれに、
「おれは恋愛なんて無理なんだよ。 そもそも女と会話なんてできないし、一生独身でさびしく過ごすんだから」
そんな自虐的なことを言ってみる。
彼女は不思議そうに、
「でも、お兄ちゃん、あたしとは会話してるでしょ?」
首をかしげて聞く。


「おまえは特別だよ。 それに、おまえだっておれみたいな男、イトコじゃなきゃ会話もしたくないだろ?」
彼女の方を見ないで、吐き捨てるように言う。
彼女はおれの横で、しばらく黙ったまま、パソコンの画面を見ている。
検索エンジンで何かを調べているようだ。


彼女がマウスをクリックする音が、俺たちの間を通り過ぎていく。


「あ、やっぱりそうか… うん。 ね、お兄ちゃん?」
彼女が口を開く。
「なんだよ?」
おれは不機嫌な声を出してしまう。 内心では、しまった、と思いながら、彼女に不機嫌な態度を見せてしまう。


彼女はディスプレイを見ながら、
「知ってる? 従兄妹同士って…結婚だってできるんだよ…」
そう言って、おれの眼を見る。ディスプレイには、三親等以上なら婚姻できるという民法の説明が映っている。
おれも彼女の眼を見る。


彼女はおれの眼を見て、微笑みながら、
「しかたないなあ。もう。 責任とらせるからね」
そう言って、ゆっくりと、眼を閉じた。


触れあった唇の感触は柔らかくて、ちょっとだけ、彼女の使っているリップクリームの味がした。


 PCの前で、おれと彼女の遺伝子が、共鳴していた。



112 名前:('A`)
>>107
近親相姦好きの俺の血が反応した