313 名前:('A`)
世の中には守らなくなちゃならない面倒なルールってのが存在する。
やれゴミ出しの日は守れとか、ちゃんと分別しろとか、部屋は掃除しろとか。
で、そのルールを守れないと世の中から弾き出されるわけだ。俺のように。
…俺はものぐさな所を除けば普通の美大生。
創作活動に熱中しつつ、それなりに楽しい一人暮らしを過ごしていたわけだ。ついこの前までは。
部屋の掃除をしなかったこととゴミ出しのルールを守らなかったこと。それが原因でアパートを追い出された。
急に追い出されたから行く当てもなく、今はこうして古びて放置された神社を仮の住まいとしている。
電気とかは近所の公園から盗んできてるし、意外と快適。
そんなある日のことだ。神社の中適当に探索しているとなにやらお札に包まれた奇怪なものが。
思い切ってお札を剥がしてみる。えい。
何かが爆発するような音と真っ白な煙に包まれて出てきたのは金髪の少女。全裸の。
「ふはははははははっ!安部のなんたらに封印されてから数百年!やっと!やっと!復活することができたぞ!」
「…(俺を見る)」
「…(自分の体を見る)」
殴られた。そして意識が落ちた。
で、目が覚めると少女は俺の服を奪っていた。一番気にいってたしまむらのTシャツ(\999)を。
「あー…ごほん。貴様、我が誰だか分かるか?」
「分かりません」
「…なんとっ!昔はあれほどに恐れられた我なのに!我なのにっ!たった数百年でこうも変わるのか!」
「で、どちら様?」
「ふはははははは!聞いて怯えるなぁっ!我こそは民に恐れられた生きる災厄、九尾の狐様だぁ!」
「…はぁ」
「なんだその態度は!よし決めた!この世で最初に我の生贄となるのは貴様だぁっ!」
そういうと少女は腕を振り上げ、なにやら光を発生させた。
…ほわん。
しかし光は情けない効果音と共に消えた。
「…?」「…!?」「…!!」ボグッ。また殴られた。
「まさか封印のせいでここまで力が落ちるとは…。おい、貴様。生贄にするのだけは許してやる。
だがその代わり、我が力を取り戻すまで我の下僕として働けぇ!」
「嫌です♪」
ボグッ。
…こうして俺と自称九尾の狐様の奇妙な共同生活は始まりました。