プーカ【1】
| 「プーカ的には、今はこういう暇つぶしがオシャレだと思うわけよ」 この頃、村人たちはあるイタズラに悩まされている。家の中に置いておいた物の配置がいつのまにか変わっているのだ。あるべき場所にものが見つからず、忘れたころに、突拍子もない場所から出てきてしまう。本当に困ったイタズラだった。 |
プーカ【2】
| 「お馬さんも、生活に刺激があるほうが健康的よね?」 また、こんなイタズラにも悩まされている。馬小屋で寝床のわらを掃除していると、突然、大鷲が飛び出してくるのだ。寝床から突然、飛び出してきたものに、馬は驚いて逃げ出す。人間はそれを追いかけねばならない。村人にとっては困り果てた話だった。 |
プーカ【3】
| 「変幻自在っていうの? これからの時代の妖精には必要なスキルよね?」 家の中のものを隠すのは、プーカが変身したネズミのしわざ。馬を驚かせたのも、プーカが変身した大鷲のしわざだった。プーカはイタズラのためだけに、変身の魔法を最大限活用していた。 |
【悪戯妖精】プーカ
| 「イタズラで驚いてくれる相手がいなくなったら困るから、プーカ的判断で助けてやっているだけなのよ!」 それでも村人はプーカを憎まない。時に堤防が崩落して、激流が村を襲う時、プーカが巨大な河馬に変身して激流をのみこんでくれていたことを知っているからだ。プーカは村人を困らせながらも愛されていた。 |



