フレイ【1】
「ごきげんよう、みなさま」 フレイは優雅な動作と、上品な音色で友である女神たちにあいさつをした。女神たちはほれぼれとため息をつく。普段は人間たちにあがめられる女神たちがあがめる存在。それがフレイだった。 |
フレイ【2】
「わたくし、そのようなお話に加わるつもりはございませんの」 女神たちが、この場にいない女神のうわさ話を始めると、フレイは強く揺るぎない態度でそう告げ、場を離れた。女神たちは自分たちの下品さに気づかされ、顔を赤らめる。フレイのなんと気高いことか! |
フレイ【3】
「言うべきことは言いましょう、でなければ何も変わらないわ」 トラブルが起きた時にもフレイは実に頼りになる。感情的にならず、卑屈にもなることもなく、筋道を立てて話し合い、最善の解決策へと導いてくれるのだ。 |
フレイ【4】
「慌てることはなくてよ、じっくり考えてお決めになればいいわ」 フレイは何があっても動揺しない。常に思慮深く、適切な行動をする。まさに完璧なる女神だった。彼女に憧れる他の女神たちが、どんなにその立ち振る舞いをまねしようとしてもまねできない。あるいはそれだけが、フレイの欠点かもしれなかった。 |