- 陰嚢の内容が腫大する疾患は何種類か存在する。
経過 痛み 透光性 特徴 精巣水瘤
(陰嚢水腫)慢性 無し あり 基本的に自然治癒する 精索静脈瘤 慢性 無し あり 男性不妊の原因となりうる 精巣腫瘍 慢性 無し 無し 硬く、増大する 精巣捻転 急性 あり 無し 発熱は無い
超音波ドブラで血流低下が見られる
腹痛が主訴の場合があるため、腹痛男児には必ず鑑別を行う
緊急手術を行う精巣炎
精巣上体炎急性 あり 無し 発熱がある - 痛みがある急性発症の場合、発熱の有無で鑑別する。精巣捻転は緊急手術の適応なので迅速に。
- 痛みのない慢性発症の場合、腫瘍は透光性がない
- 精巣水瘤は鼠経ヘルニアとの鑑別が必要。透光性の有無で鑑別できる
- 急性精巣炎はムンプスが原因となり得る
- 停留精巣
- 低出生体重児に多い先天奇形
発生過程で精巣が移動途中で停留し、陰嚢に達していない。 - 男性不妊の原因となりうる。生後6ヶ月以降を目途に手術を検討する
- 鼠径ヘルニアや精巣腫瘍のリスク因子ともなる
- 低出生体重児に多い先天奇形