市街地のホテルのロビーに並べられたテーブルを挟んで、二人の男が座っていた。
片方は軍服の男だった。その脇には一枚のコートが置いてあった。青い瞳に白い肌、金髪の白人だったが、その左眼の周辺は大きく火傷痕になっていた。
その前に座る男は、優男と言った風の容姿をしていた。黒いスーツを身に纏っていて、筋骨隆々とした軍服の男とは対照的に、線の細い姿をしていた。
「今ここで、お前、いやお前達と……戦うつもりは無い」
そう語る軍服の男の名は、レナートと言った。世界に悪逆非道を振り撒きつづける狂気の集団、神殺機関。その現在のトップとなっている男だった。
その男の表情は兎に角明るかった。まるで、新しい玩具を見つけたかのような。それとも、頭を悩ませていたパズルの解き方を理解したかのような、そんな男だった。
対する黒いスーツの男の名は、リチャードと言った。無間地獄から『聖王』と呼ばれる存在を呼び出す事を目的とする、聖王の騎士団の首魁。
「寧ろ共同戦線と行こうじゃないか! 俺の目的は、もう知ってるだろ? 俺の願いは、全世界を、何もかもを巻き込んだ、膨大な戦争!!」
「今この場で、お前を殺す事は本望じゃない――――――――――――お前だって、その一部だからな、リチャード・ロウ」
その男は。曰く、戦争狂、であった。
世界全部をひっくるめた戦争をもう一度したい、それがその男の望みだった。単純明快で、そして本人は、それを正気のままに遂行しようとしていた。
故に、ここに集められた僅かな人間同士の殺し合いで、死ぬつもりはなかった。この世界の何もかもを破壊して、元の世界に帰還し。『神殺』を遂行したかった。
「……つまり。この、殺し合いを潰す為に。貴方と手を組む、と」
黒いスーツの男にとって、全てが優先されるのは『聖王』だった。
その男は、その存在に魅了されていた。その為ならば、どんなものを、媒介、にする事も厭わなかった。リチャード・ロウもまた、このような場所で死ぬわけにはいかなかった。
リチャード・ロウは、男と何度か矛を交えていた。正確には、リチャードの召喚獣と、であるが。
レナートという神殺機関の首領の実力は理解していたし、そしてレナートもまた、リチャードの力を理解していた。或いは、認めていて、賞賛すらも送りたいほどだった。
「いいでしょう、貴方と手を組む事になるとは、まさか夢にも思っていませんでしたが……」
お互いに、お互いが利用できる価値がある、と十分な程に理解していた。故に、その話の決着は、予想以上にあっさりと、そして早いものとなった。
レナートは、分かっていたかのようにニヤリと笑っていた。リチャードもまた、その顔に貼り付けた笑いを、崩す事は無かった。
「――――――――――――共に戦いましょう。『続き』は、その後に」
「……ああ、感謝するし。『受けて立つ』ぜ」
殲滅の指揮者、媒介の召喚者は、お互いに、余りにも、静かに笑っていた。
【媒介召喚】リチャード・ロウ@厨二能力スレ
[状態]:健康
[装備]:不明
[道具]:基本支給品、ランダム支給品
[思考・状況]王国・教団戦争直後
基本行動方針:
1.聖王復活の為、元の世界に帰還する
2.運営も参加者も邪魔をする者は全て排除する
3.レナートとは同盟を組み、戦いの決着は元の世界に戻ってから
【殲滅指揮】レナート・コンスタンチノヴィチ・アスカロノフ@厨二能力スレ
[状態]:健康
[装備]:不明
[道具]:基本支給品、ランダム支給品
[思考・状況]王国・教団戦争直後
基本行動方針:
1.この殺し合いを破壊し、元の世界に帰還し、戦争を続ける
2.運営も参加者も邪魔をする者は全て排除する
3.リチャードとは同盟を組み、戦いの決着は元の世界に戻ってから
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