Gillette(ジレット)は、1901年にアメリカで創業された企業・ブランド(当初の社名は「アメリカン・セーフティ・レザー・カンパニー」)。剃刀市場で世界最大のシェアを持つ。2005年にP&Gに吸収合併され、以降はブランドとして展開されている。
概要
2019年に発表されたキャンペーンCM「We Believe: The Best Men Can Be(最高の男になれると信じている)」が、「男らしさの否定」として世界的な議論・炎上を巻き起こした。
キャンペーンCMの詳細
このCMは、Gilletteが長年キャッチコピーとしてきた「The Best A Man Can Get(最高を、男の手に)」を再解釈し、「We Believe: The Best Men Can Be(最高の男になれると信じている)」という新たなメッセージを打ち出したもの。
CMでは、女性にセクハラする男性、いじめを見て見ぬふりする父親、ケンカを黙認する大人など、「有害な男らしさ(toxic masculinity)」とされる行動を描写。
その後、セクハラを止める男性や、子どもを守る父親、ケンカを止める大人が登場し、「Boys will be boys(男はこういうものだ)」という固定観念からの脱却を訴えている。
問題点
- 男性らしさの否定
「男性性」や「男らしさ」そのものを否定していると受け取られ、批判が集まった。
- ステレオタイプ的な男性の描き方
男らしさの負の側面を強調し、一般的な男性像として描くことが差別的だとの指摘がある。
- フェミニズム的側面
理想の男性像がフェミニスト的であり、「リベラルに媚びている」といった批判も見られた。
- 企業による道徳的押し付け
営利企業が消費者に行動規範を説くことへの違和感や反発も起きた。
SNSの反応
「男たる者、気は優しくて力持ちであれ!って言ってるジレットのCMを絶賛する人は男性への性差別に鈍感だと思う」
「ジレットのCMを批判する人間の大多数はたぶん古典的な『有害な男らしさ』を擁護してるんじゃなくて、喧嘩を仲裁する父親とか他の男のナンパを咎める男とか、そういう『クソフェミ』的な規範を押し付けられることに対して嫌悪感を抱いているって感じだろうな」
「このCM、一見『新しい男性像』を描いてるように見えても、描かれている男性は結局のところ『(弱者を守る)強い男性』なわけで、男は強くあるべきという従来の価値観を上書きしてるに過ぎない」
