再びの日常と非日常
もう朝か、とりあえずパンでいいや
パンをかじりながらテレビを点けてみた
「昨日のハデス軍の襲撃でのラム市での被害は建物だけに留まり、死者はいないとのことです」
あの人たちが戦ってたからなのかなぁ、そんなことを考えていると
「なおこの時、ハデス軍と交戦していた2人組が居たとのことですが、詳細は不明です」
あの二人がのことだ、けど誰もわからないのか
何のために正体を隠してるんだろ、自警団ならそう言えばいいのに
それとも何か言えない理由でもあるのかな?
このまま考えても時間の無駄だ、そう自分に言い聞かせ牛乳を取りに台所へ行った時に思い出した
昨日買い物行ってないんだった…
今のうちに行っとこうかな、時計の針は10時を指していた
店の場所もハデス軍が来たのとは逆だから無事だろうし、早めに行っちゃおう
店の近くまで来たところで見つけた
間違いない彼女だ
そこにいたのは昨日私を救った女性だった
すぐに私とは反対側に進んでいく
少し気になったので追いかけた
彼女は町を出た、近くの山の方に向かってる
この先にあるのは城くらいだなぁ
昔からある、だれもいない滅びた貴族の城
だれも近づかないから、住んでても誰も気づかないけど、なんであんな人気の無い所に隠れるように住む必要があるんだろ
考えてても仕方ない、あとを追ってみよう
やっぱりつけてきてる
どうしよう、このままだと城まで付いてこられるだろうし
撒いてもいいけど、捕まえて後ろに誰が居るのか聞いた方がいいかな
この先の広場なら十分戦えるし、そこまで誘い込もう
追いつけない…
おかしいな、むこうは普通に歩いてるはずなのに小走りでも全然追いつけないなんて
つかれたし、歩こう
あれ?広場で立ち止まってる、今なら追いつけるかな