せっくとせっき
五節句の「節」というのは、唐時代の中国の暦法で定められた季節の変わり目のこと。
暦の中で奇数の重なる日を取り出して(奇数(陽)が重なると陰になるとして、
それを避けるための避邪〔ひじゃ〕の行事が行われたことから)、
季節の旬の植物から生命力をもらい邪気を祓うという目的から始まった。
この中国の歴法と、日本の農耕を行う人々の風習が合わさり、
定められた日に宮中で邪気を祓う宴会が催されるようになり「節句」といわれるようになった。
五節句には、3月3日、5月5日のように奇数の重なる日が選ばれているが、
1月だけは1日(元旦)を別格とし、7日の人日(じんじつ)を五節句の中に取り入れてる。
「五節句」の制度は明治6年に廃止されましたが、今での年中行事の一環として定着している。
二十四節気とは、節分を基準に1年を24等分して約15日ごとに分けた季節のことで、
1ヶ月の前半を「節」、後半を「中」と言う。
その区分点となる日に季節を表すのにふさわしい春・夏・秋・冬などの名称を付けた。
二十四節気は馴染みが無いようにみえて、私たちの日常生活と意外に密接な関係にある。
例えば立春の時には「暦の上では春ですが、まだ風も冷たく」などの時候の挨拶を述べたりすることに始まり、
暑い盛りの挨拶「暑中見舞」を立秋以後は暑さの残る季節の挨拶「残暑見舞」に変えることなどが挙げられる。
私たちは無意識に日常生活のあらゆる場面において、二十四節気と接しているのだ。