アクスレイ

Last-modified: 2022-02-18 (金) 12:16:10

note.gif アクスレイ(AXELAY)とは、コナミから発売されたスーパーファミコン用オリジナルシューティングゲーム。
また作中でプレイヤーが搭乗する機体の名称でもある。
挑戦的な作風が保守的なプレイヤーからなんのかんのと言われつつも、密かに評価されている名作の一つ。

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★概要

note.gif 1992年9月11日にスーパーファミコンで発売されたややマイナー気味のシューティングゲーム。
メディアは8Mビットカートリッジ。当時の価格は8800円。
過去にはニンテンドウパワー、i-revo、Wii版バーチャルコンソールでも配信されていた*1
当時格闘ゲームやRPGの全盛期であった事や、家庭用オリジナル作品であった事などから知名度が高いとは言えなかったが、その高い完成度から名作の呼び声も高い。


◼️ 同社作品『沙羅曼蛇』を彷彿とさせる縦横スクロール混成のステージ構成になっている。
また本作の大きな特徴として、奇数ステージにあたる縦スクロールステージでは、
背景を縦方向に伸縮をかけて表現する事で、立体感を演出した疑似俯瞰型の画面構成になっている。*2
『魂斗羅スピリッツ』でも見せていた回転機能を活用したボスキャラなども登場し、
コナミの定番シリーズであったグラディウスシリーズと対照的に、
当時の先進的な演出技法が積極的に取り入れられていた。


◼️ 道中にアイテムが一切なく、パワーアップはステージクリアによって
追加される武装を任意に選択する方式が採用されている。
このシステムは復活自の虚弱装備に苦闘するプレイヤーの負担を開放する物であると同時に、
緻密なパターンを組まなくても、ある程度ごり押しの効いてしまうゲーム性を伴う物でもあった。
また縦スクロールの判定は見た目で判別しづらく、かつ大き目に設定されているので、
ぎりぎりで敵をかわすプレイスタイルのリスクを高めていた。
このあたりの理由から、アーケードシューターには大味なゲームと判断され当時の評判が悪かった、という説も根強く見られる一方で、演出や音楽に優れたリソース管理型のシューティングゲームとして見ると非常に完成度の高い作品であり、熱心なファンも多い。
復活はその場復活方式。また自機が爆発した破片はそれなりの威力を持った巻き込み攻撃として周囲に拡散する。
アクスレイの武装は後にSFC版極上パロディウスで追加キャラクター『ドラキュラくん』の装備としてセルフオマージュされた。
◼️ 全6ステージ、ハード二周目で真エンド。そのエンディングに隠された衝撃のメッセージを是非確かめて見てほしい。
コンフィグ設定には難易度やキーコンフィグの他に、画面の輝度設定、連射速度の設定という家庭用作品としては非常に珍しい設定項目がある。

☆余談

◼️ ギミックや演出の数々が後にコナミから独立する事になるトレジャーの作品を彷彿とさせる内容のため、本作は独立前のトレジャースタッフによる制作ではないかという噂がプレイヤーの間で自然発生的に語られる事が多い。
しかし実際にスタッフを照合してみると確認のできるトレジャースタッフはサポートプログラムの石田和彦しかおらず*3、実際にはトレジャースタッフ作品と称するのはかなり語弊があり、あくまでプレイの印象から発生した憶測に過ぎない模様。とはいえまったくの嘘とも言えないので、Wikipediaにも書かれたりしてしまっているのだが。


◼️ 本作の1面BGM「Unkai」は製品発売に先立って雑誌「スーパーファミコンマガジンvol.2」の付録CDに先行収録されていた。筈なのだが、なぜか収録されているバージョンとされていないバージョンがある。雑誌なのに初版と重版があるのか、なぜ違うのかはよく分かっていない。収録されている物は開発版のため、製品版よりやや音程が低い。続刊となるvol.5ではステージ3、5、6前半の曲も収録された。

◼️ SEを担当した開発者のtwitterによると、武装選択後に流れる音声はArms installation is complete. Good luck!、ボス戦前に流れる音声はClosing a targetと言っているらしい。女性の声で録音する案もあったが予算の都合でボコーダーを使用したとの事である*4

☆テクニック

◼️ 本作の自機アクスレイは敵の弾を受けるとその時使用している武装を失い、武装のなくなった所へ被弾すると一機失う。
ただし体当たりやミサイルを受けた場合、武装の状態に関係なく、即座に一機失ってしまう。このため攻略を有利に進めるためには、多少の武装を犠牲にしても、体当たりとミサイルを最優先で避ける事が重要になる。

◆ 外部リンク

コナミ公式サイト
【作業用BGM】 アクスレイMIDIアレンジ
axelay cover Jerome Malbrunot
アクスレイ (解説・攻略・裏技)

◇ 関連用語

沙羅曼蛇?
極上パロディウス?
ラスタースクロール?
来年はダライアスⅢ?
俯瞰視点?


テンプレート/作品


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@電脳遊戯録Wiki

*1 2019年時点でWiiU版バーチャルコンソールのみ利用可能。
*2 この立体表現は一般的にSFCの拡大機能を利用した演出と解釈される事も多いが、実際には縦ラスタースクロールの処理を応用している。拡大機能ではなくこの手法を使う事によって、縦方向のみ比率が伸縮するためパースがかなり不自然になってしまうが、拡大機能では利用できない二重スクロールを併用できるため、立体の正しさより迫力を優先した演出と言える。
*3 全てのスタッフが実名や移籍情報を公開している訳ではない事には注意。
*4 あきろぴと氏によるtweet