TRPGシナリオ図書館(http://www2u.biglobe.ne.jp/~mogutan/index.htm)さん所収のソード・ワールドシナリオ【裸の女】のプロットを拝借し、オンラインTRPGクエストノーツで簡易セッションを開催しました。(ichiumi)
■登場人物(PC)
【サリタス】リーン名物の直情アコライト。素直で積極的なロールがGMに優しい
【ニシタツ】蛮族の装備に身を包む、人情系脳筋ドワーフウォリアー
【ジェニー】リーンの冒険者たちに恐れられているロリ鬼畜魔法戦士
■【ボード1】治療術師の小屋
サリタス、ニシタツ、ジェニーの三人の冒険者は、リーンから二日ほどの距離にあるトーイ村にいた。この村には高名な治療術師がおり、彼女にリーンの道具屋ハンスから預かった希少な薬を送り届けるのが、今回冒険者たちが請け負った仕事だった。
ニシタツ:希少な薬…サリタス、大切に扱えよ?
ジェニー:いいか落とすなよ、絶対だぞ?
サリタス:なぜ二人とも俺を見る?おかしいだろ!
ジェニー:…ソウダネ(目をそらす)
ニシタツ:いや、一番不器用そうだろお前…
サリタス:ニシタツに言われたくねー!
大したトラブルも無く、トーイ村のはずれに立つ治療術師の小屋に、薬を無事届けることに成功した。ハンスの商売相手の治療術師、レイリアが冒険者達をねぎらった。
ニシタツ:中々美人じゃねぇか
サリタス:こりゃきっと、キツい性格してるぜ
GM:レイリア「まぁまぁ皆様、よくぞこんな辺鄙な場所まで薬を運んでくださいましたね。ハンスさんが選んだ方々ですから当然ですわね。本当にありがとうございました」
ジェニー:ええってことよ
サリタス:ちょろいもんだ
ニシタツ:余裕だぜ
GM:レイリア「このような夜ですから、ここにお泊めできたらよかったのですが、あいにくそのような部屋がなくて…」
ジェニー:男二人、同じ部屋に詰めればなんとかならないかな?
サリタス:ニシタツとかよ…
ニシタツ:…サリタスと詰めるなら地べたで寝るぞ、俺は
GM:レイリア「本当にすいません。村の宿には余裕があるはずですから、是非そちらで身体を休めてくださいね」
サリタス:おう
ジェニー:仕方ないか
ニシタツ:気持ちだけ受け取っとくわ
GM:レイリア「ハンスさんにもよろしくお伝え下さい。それでは、また」
■【ボード2】裸の女
レイリアの言葉に従い、今夜の宿を求めて村の中心部に向かう冒険者たち…。街道をそれた茂みの奥で、何やら喧騒が聞こえてきた。駆けつけた冒険者たちは、4人のならず者たちが、半裸の若い女性を押し倒している光景を目に入れた!
GM:ならず者「へへっ!こんなところで裸の女を見つけるとはラッキーだぜ!おい、お前そっち押さえてろよ」
サリタス:おいおい
ニシタツ:穏やかじゃないな
ジェニー:どこにでもこういう輩はいるもんだねえ
GM:ならず者「な、なんだてめぇらは!?」
サリタス:俺の目に入ったのがお前たちの運の尽きだ!突撃ー!
ニシタツ:急に突っ込むのかよ!
ジェニー:むー。疲れてるときに
直情的なサリタスの号令に呆れながらも、ニシタツとジェニーもならず者たちに斬りかかる!歴戦の冒険者達の気迫に圧倒され、一瞬のうちにならず者たちは潰走した。残ったのは半裸の女性…二十歳ぐらいに見える。男たちに襲われた恐怖からだろうか…心身喪失状態のようだ。
サリタス:ふん…他愛もねぇ
ニシタツ:女は大丈夫かよ?服でも着せてやったほうがいいかな
ジェニー:そうだね
サリタス:俺の服で良ければ着な!
ニシタツ:一体何でこんなところに…
GM:半裸の女性「お、お兄ちゃんたち…あたしを助けてくれたのね…ありがとう!」
サリタス:お兄ちゃん…?いやいや見た目同世代にお兄ちゃんはおかしいだろ!
ジェニー:サリタスお兄ちゃん…ぷぷっ
ニシタツ:…お前がお兄ちゃんって言われるの、珍しいな。しかしなんだか…話し方が幼すぎないか?
サリタス:まぁいいか!とりあえず服着ろ(そう言って服を渡します)
GM:半裸の女性「あ、ありがとう!おにいちゃんっ!!」
サリタス:で、お前名前は?どこの誰だ?
GM:半裸の女性「な、名前?名前…」
ジェニー:まだ混乱してるのかも。大丈夫?怪我はないかな?
サリタス:何にせよこのままってわけにもいかねぇ。またならず者に絡まれるとも知れんしな
ニシタツ:だな、早いとこ村に行こう
■【ボード3】トーイ村の夜
冒険者たちは、保護した少女(?)を連れて、今夜の寝床へと急ぐ。田舎の宿屋のこと、時期によっては客が少ないのだろう。主人夫婦が彼らを歓迎してくれた。
GM:宿屋の主人「いらっしゃいませ。お仕事がうまくいったようで何よりです。わざわざリーンからお越しいただいたのですね。それはさぞお疲れのことでしょう。今日は是非うちでおくつろぎくださいませ」
サリタス:そのつもりだぜ
ニシタツ:ああ、それより…
GM:宿屋の主人「…ん?その女性は…?」
ジェニー:ああ、さっきならずものに襲われてて
ニシタツ:俺たちが助けた
サリタス:何か知ってるのか?
GM:宿屋の主人「いえ、はじめて見る顔ですが…かわいそうに。山賊にでも襲われていたのを、あなた方が救われたのですね」
サリタス:(女の子の情報を本人に聞き出せないか?これまで何も話してないからね)
GM:幼い女性「あたし・・・ここがなつかしいなぁ」
ニシタツ:懐かしい?
サリタス:故郷か?
GM:宿屋の主人「???」
ニシタツ:何か話し方が幼いんだよな…
サリタス:俺らもサッパリなのさ。主人よ、何か知らないか?
GM:宿屋の主人「・・・もしかして・・・身寄りがないんですか?」
ジェニー:どうなんだろ?
GM:宿屋の主人「襲われたショックで、記憶喪失になったとか…ますます不憫ですね。その娘…もしいくところがないのなら…私達が引き取ってもいいでしょうか?」
サリタス:う~む。それは俺らが決めることじゃないな
ニシタツ:そんな簡単に引き取るかどうかって決めるもんなのか?
ジェニー:その娘がよければいいんじゃない?何か感じる物あるみたいだし
サリタス:そう。本人が決めることだぜ
宿屋でのやりとりが聞こえたのだろうか…近隣の住民らが数人、彼らの周りに集まってきた。冒険者たちに、村の人々らのヒソヒソ声が届く。どうやら昔、この宿屋の主人夫婦には子どもがいたようだ。ところが赤ん坊が生まれて1年するかしないかの9年前、神かくしにあってしまったという。もしかして宿屋の夫婦は、突然消えてしまった自分たちの子どもの面影を、この幼い女性の中に見ているのかもしれない。
ニシタツ:ふむ。(…懐かしい…精神年齢が幼い…これは疑いすぎかな…?)
サリタス:(年のころはあう?…いや、10年前に赤ん坊だったのなら、やっぱり違うのか)
ジェニー:(たまたまなのかな?)
GM:宿屋の主人「もし、行くところがなければ、私たちの娘にならないか?」
村の人々の話では、宿屋の娘が行方不明になったのは9年前で、当時その娘はまだ赤ん坊。普通に考えれば、現在その娘は10歳ぐらいのはず。冒険者たちが保護した女性は、浮世離れしたような幼い印象だが、その外見は少なく見ても18歳。
GM:宿屋の主人「もし行くところがなければ、うちにいていいんだよ」
サリタス:どうするよ?俺としちゃ本人のホントの故郷に返してやりてぇんだが…
ジェニー:記憶がハッキリしてなさそうだからねー
サリタス:そこなんだよなー
ニシタツ:うーむ…お嬢ちゃん、名前は?
GM:幼い女性「な…名前?あたし…わからない」
サリタス:あっちゃー
ニシタツ:名前も分からんか…。しかし精神年齢と神隠しにあってからの年月が近いのが気になるんだよなぁ
ジェニー:君、どっから来たの?何か覚えてること、ある?
GM:幼い女性「あたし…あそこからのぼってきて、ここにこれたの!!それから、こわいおじさんたちがいて…守ってくれたのよね?おねえちゃん、ありがとうね?」
ジェニー:いえいえ
サリタス:うーむ?どこから登ってきたんだ?
ニシタツ:記憶喪失で幼くなるってケース、そんな簡単に起こるか?何か魔術的な要因が働いてないかこれ?
サリタス:考えられなくはないが…何もわからんからなぁ。もしかしたらこの娘も、宿屋の赤ん坊と同じように神隠しにあった人間かもしれねーぜ。それなら本来の居場所に戻す方がその娘の幸せってもんだろ?
GM:宿屋の主人「なぜだか私どもの子どものような気がしてならないのです…」
サリタス:だがなぁ…
ジェニー:本来の場所が分からないなら、大切にしてくれる人の元でもいいんじゃないかな。記憶が戻ってから彼女が決めてもいいんだし。…戻ればだけどね
GM:宿屋の主人「ええ!ええ!是非私どもに、この娘の世話をさせてください!
ニシタツ:随分な熱意だな
サリタス:何かひっかかるんだよなー
ニシタツ:うん。どうしても何か引っかかる。つっても、リーンで冒険者させるわけにもいかないだろうし…
GM:宿屋の主人「私どもが失った娘は、もちろん10歳ぐらいのはずですが…なぜだか、20にならんとするこの娘が…私たちの子どもの化身のような気がするのです…」
GM:幼い女性「おじさん、おばさん…なんで泣いているの?」
サリタス:…任せてみるか?
ニシタツ:俺は構わないと思うぜ…?
ジェニー:魔力感知だけしてみて…任せてみよう
サリタス:(最後に娘に問う)お前はこの宿に暮らすことになるがいいか?
GM:幼い女性「おじさんとおばさんと一緒に暮らすの?…嬉しいっ!あたしずっと石の檻で一人だったからっ!」
サリタス:石の…何だって!?
ジェニー:石の檻?
ニシタツ:急に怪しくなってきたぞ…?
GM:幼い女性「もうあそこには戻りたくないのっ!」
ジェニー:どういうことなんだろう
ニシタツ:その檻ってのがどこにあったかとか、覚えてないか?
GM:幼い女性「…Zzz」
ジェニー:寝ちゃったか…
ニシタツ:疲れてたんだろう…。しかし、ちょっとこれは気になるぞ
サリタス:どういうことなんだろうな
■【ボード4】女の足跡
疑問は色々残っているが、とりあえず宿屋で疲れた身体を癒やす。ハンスに依頼された当初の仕事は既に終わっている。翌朝、冒険者たちはリーンに帰る前に少し調査を行うことにしたようだ。
ジェニー:おはよう…どうしようか?
ニシタツ:少し気になるぜ
サリタス:俺はこのまま帰るのは腑に落ちねぇ!
ジェニー:まあ君らならそういうと思ったよ
サリタス:納得するまでは帰れん!
ニシタツ:石の檻って何だ?やっぱ誰かだか何かだかに、監禁されてたんじゃないか?
サリタス:何とかあの娘の記憶を蘇らせるんだ!
ジェニー:ちょっと調べてみようか
あの女性がやってきたであろう方角を調べる!
【ボード全員に3d+感覚補正(ボーナススキル:パーセプション)判定 目標値15】
ジェニー:成功!(21)
サリタス:失敗!(12)
ニシタツ:失敗!(ファンブル)
ニシタツ:…
ジェニー:(哀しみ)
ジェニーはあの女性の足跡のようなものを発見した。村のはずれの方へと続いているようだ。彼女はそちらから裸足で歩いてきたのだろう。
ジェニー:この足跡…気になるね。あっちの方に続いてる。多分そこから来たんだろうね
ニシタツ:ほう…辿ってみるか?
サリタス:このままじゃ埒があかねぇし行ってみるか!とりあえず行動あるのみだぜ!
ジェニー:異議なしで
サリタス:娘はどうする?
ジェニー:連れて行きたいところだけど…やめとこうか
ニシタツ:ああ、連れて行かないほうが良いだろう。トラウマになってるかもしれない
サリタス:わかった
足跡を見失わないように追跡を試みる!
【ボード全員に3d+知力補正(ボーナススキル:パーセプション)判定 目標値15】
サリタス:成功!(15)
ジェニー:失敗!(12)
ニシタツ:失敗!(4)
ジェニー:(くっ、知力補正+6とはなんだったのか…)
サリタス:(まさかの成功!)
サリタスはトラッキングを続ける…。おそらくあの女性のものだと思われる痕跡は、村外れの空井戸まで繋がっていた。
サリタス:井戸…
ジェニー:井戸か…
サリタス:入る!
ジェニー:思い切るなあ
ニシタツ:それしかないか
サリタスは迷いなく空井戸を降りていく。水の枯れた井戸の底を注意深く観察すると、人一人が通れそうな横穴が開いているのがわかる。
サリタス:!!おーい、通路があるぞー!
ニシタツ:井戸の底に通路ね…
ジェニー:こんなところに通路が?
サリタス:俺はこのまま進むぜー
ニシタツ:俺たちはどうするか
ジェニー:罠とか気をつけて進もうか、というか罠があればサリタスさんが引っかかるか
ニシタツ:うむ、じゃぁサリタスの後ろをついていこう
サリタス:罠はかかったときに考えるぜ!とりあえず進むぞ!!
ジェニー:暗いねー
ニシタツ:明かりとか欲しいな
サリタス:どこまで続いてんだ…
しばらく空井戸に開いた横穴を進むと…?
【ボード全員に3d+感覚補正(ボーナススキル:パーセプション)判定 目標値15】
ジェニー:成功!(18)
ニシタツ:成功!(17)
サリタス:失敗!(14)
ジェニーとニシタツは、昨日ハンスからの依頼の品を送り届けた家、あの治療術師レイリアの小屋に近づいているのに気づいた。
ジェニー:こっちは…
ニシタツ:…この方向、昨日来なかったか?
サリタス:なに?あの薬師の家の方向か?
■【ボード5】疑惑の石檻
終点には、石積みの壁が崩れたような穴がある。通り抜けるとそこは、石壁の部屋だ。部屋の隅には粗末なベッドと子ども向けの本。地上階へと続くであろう階段も見える。
ニシタツ:何だこれ…
サリタス:ここは…もしかしてここは薬師の小屋の地下じゃねぇか?
ジェニー:本当に?
ニシタツ:マジか
サリタス:となると…
ニシタツ:あの女が黒、か?
サリタス:ちょっと階段登って上の様子を覗いてみようぜ
ジェニー:慎重にね
サリタス:ちょっと待ってな
階段をそっと上るサリタス。階上の部屋を入り口から覗くと、昨日薬を渡した治療術師レイリアと目があった。冒険者たちの侵入には既に気づいていたようだ。
サリタス:目があったな…バレたか
ジェニー:見つかったか
GM:レイリア「あら?あなた方、なぜそんなところから?」
ニシタツ:ちょっと井戸に落ちてな(こっそり武器に手をやる)
GM:レイリア「地下の部屋を見られたのですか?」
サリタス:ああバッチリな
ジェニー:あの部屋はもしかしなくても…監禁の跡?
GM:レイリア「いえいえ、何をおっしゃいますのやら。…しかたがありませんね。実を言いますとあの部屋は、村の子どもたちのうち、知能の発達に少し遅れのある子ども匿い、私の弟子として、薬の知識を教授するための場所なのです」
ニシタツ:ふーん。頭の成長が遅い子どもを選んで薬の知識を教える、ねぇ?
ジェニー:井戸につながってたのは何でかな?
GM:レイリア「それは、前にあった嵐と大水で、偶然に横穴が開いたのでしょう。私としても予想外でした。…もしかして、抜け出したあの娘を見つけてくださったのですか?良かったわ、無事で。あの娘も外の世界は不安でしょうから」
サリタス:そんなわけあるか!さっさと白状しやがれ!
ニシタツ:石の檻だなんて言ってるんだ、監禁以外に何があると!
GM:レイリア「あぁ…うるさい冒険者…フフフッ」
サリタス:!!お前が黒幕か!
ジェニー:本性を現したね…!
ニシタツ:なんで彼女を檻に入れてたんだ?
GM:レイリア「フフフッ…あなたがたに今回依頼をよこしたハンスさんの年齢をご存知?」
ジェニー:さあ?
ニシタツ:…知るかよ
サリタス:はぁ?その話に何の関係があるってんだ?
GM:レイリア「あの娘を地下に置いておいた理由を訊かれたから、お答えしようと思ったのですけどね。私の顔を見て…若くて美しいでしょう?こう見えて実はハンスの二倍の年齢を重ねているのよ?」
ニシタツ:ハンスって結構な年だろ、多分
サリタス:ババァ…!?
ジェニー:人間やめてるね
GM:レイリア「人間をやめた…そうかもしれないわね。生命力を外部から取り入れることで、この美貌を保っているのよ」
ジェニー:呪術師だったか
ニシタツ:老化を止めてるのかよ
サリタス:だからなんだってんだ!ババァのスキンケアになんか興味ねぇ!
GM:レイリア「まだわからないかしら?地下から抜け出し、あなた方にあったあの娘は…私が9年ほど前に、村からさらった赤ん坊が成長した姿なの。これでわかるかしら?」
ニシタツ:他人から若さを奪ってた、そういうことか…
サリタス:じゃあ…あの娘はやはり!
ニシタツ:10年間、お前から若さを奪われたせいで、見た目の年齢が20歳近くなのか…!
GM:レイリア「見た目以上には頭が働くようね…フフフッ」
サリタス:話はわかった。ぶったおす!!
ジェニー:待って
サリタス:とめるな!ジェニー!
ジェニー:一応聞きたいんだけどさ。さっきの部屋に絵本とか置いてあったけどどうして?殺さなかったのはなんで?
GM:レイリア「フフフッ…あたりまえじゃないの!あの娘は私にとって不老不死の薬…できるだけ長くここにいてもらわないと!ましてや殺してしまったら!若さが吸い取れないじゃないっ!!!ハハハハハッ」
ジェニー:ふーん、そう…
サリタス:情状酌量の余地なし!
ニシタツ:だな
GM:レイリア「あの娘は幸せだったのかもしれないよっ!?このくだらない世の中で生きるのが、普通の人間の半分で済むんだからねっ!!」
ニシタツ:それはお前が決めることじゃないね、間違いなく
サリタス:…ちったぁ反省しな!
ジェニー:向こうもやる気みたいだし、戦闘はしょうがないか
■【ボード6】邪術師との決戦
邪術師レイリアの唱えた呪文に呼応し、ホムンクルスかフレッシュゴーレムか、剣士風と魔術師風、二つの男の影が冒険者達の前に現れた。
GM:レイリア「秘密を知った人間を逃がすほど甘くはないわっ!あなた方のように汚くてまずそうな生命力などいらないっ!私の魔法で骨まで燃やし尽くしてやろうっ!」
サリタス:ニシタツ、お前はそっちの剣士をやれ!
ニシタツ:了解、任された!
サリタス:魔術師は俺がやる!
ジェニー:援護するよ!
魔術師風の男による風刃の魔法が、サリタスを飛び越えてニシタツに向かうが、ドワーフは自慢の剣でかまいたちを軽くいなし、返す刀で剣士に強烈な一撃を叩き込む。剣士の構える奇妙な武器がニシタツに届き、彼に手傷を負わせる。サリタスは苦手な回復魔法でニシタツを癒やした後、目の前の魔術師を一撃で真っ二つにした。邪術師の放つ火の玉も非常に強力なものだが、熟練の冒険者たちはぎりぎりでかわし続ける。ジェニーはその隙を突きながら、得意の岩魔法を叩き込んだ。剣士同士の戦いは一進一退を繰り返している。
ニシタツ:俺にブレッシングをくれ!
サリタス:ほらよっ!ブレッシング!
ニシタツ:サンキュー!チャージ&バッシュ!
サリタスのサポートを受けたニシタツの強烈な一撃が、剣士の影を粉砕した。残るは呪術師のレイリアひとり。
GM:レイリア「私のこの研究が、どれだけ世の中の役に立つかわからないのっ!?例えばもし賢王が老いて死ぬことがなくなれば、政情の不安さえ気にする必要がなくなるのよっ!」
ニシタツ:他人犠牲にする技術でよく言うぜ全く
サリタス:あるがままを受け止められない奴が御託並べるんじゃねー!!
ジェニーの睡眠の魔法、続くニシタツの力任せの剣がレイリアを追い込み、最後はサリタスの大ぶりの剣が、邪術師の抵抗を止めた。
GM:レイリア「う…うぅ…この…薄汚い冒険者め…」
ニシタツ:きっちり一発入れてやったぜ
サリタス:そうっ、俺は冒険者だ。文句あるか!
ニシタツ:さぁ、こいつ村に連行しちまおう
ジェニー:そうだね
サリタス:落とし前をつけさせる
■【ボード7】家族と真実
邪術師の小屋を後にし、村に帰ったところ、事情を知らない村人たちが、あの娘とそれを引き取った宿屋の主人たちを祝福していた…。
GM:宿屋の主人「ああ、お客さんたち、どちらにいかれていたんですか?あなたがたが連れてきてくださったこの女の子、正式に私達の養子にすることにしたんです…」
ジェニー:そっか
ニシタツ:結局、娘は神隠しにあった赤ん坊だったんだろ?良い事じゃないか
GM:宿屋の主人「むかし私ども夫婦が失った本当の娘とは、10歳ほどちがうようですが、なぜだかあの子が帰ってきたような気がするんです…」
ジェニー:おめでとうございます、かな?
サリタス:真実を伝えるべきか?
ニシタツ:伝えたほうがいいんじゃないかな、実際に娘なんだし
ジェニー:任せるよ
ニシタツ:それなんだが…実はその女性はあんたの娘さんなんだ
GM:宿屋の主人「…え、お客さん何を…?」
9年前、宿屋の娘が神隠しとなった真相…邪術による誘拐と生命力の奪取…それによって実際の年月の2倍もの年齢をとらされていた娘…。冒険者たちは彼らが知り得た真実を宿屋の夫婦に語った。
GM:宿屋の主人「…ありがとうございます。この娘には私たちが守れなかったばかりに…とんでもない不幸を与えてしまいました…」
ジェニー:…
ニシタツ:…
GM:宿屋の主人「でも失われた10年なんて…これから私と妻が娘に愛情を5倍注げば…たった2年でとりもどせるんですよね…!」
サリタス:良いこと言うな、主人!その通りだぜ!
GM:宿屋の娘「お兄ちゃんたち…ありがとう!」
ニシタツ:どういたしまして
サリタス:おう!良かったな
ジェニー:どういたしましてだね
サリタス:そうだ!冒険者には報酬が必要なんだ
GM:宿屋の主人「…えっ…あっ!そうですね。それはそうですよね…」
サリタス:その娘の名は?
GM:宿屋の主人「…フレイアです」
サリタス:フレイアね。いい報酬もらったな!ニシタツ!ジェニー!
ニシタツ:…偶にはいいこと言うじゃないか、サリタス
ジェニー:サリタスさんにしては上出来?
GM:宿屋の主人「…?」
サリタス:ずっと気になってたのさ、その娘の名が!教えてもらってすっきりしたから俺らは行くぜ。幸せに暮らせよ
ジェニー:帰ろっか
ニシタツ:ああ、俺達は帰るぜ
サリタス:あばよー!
トーイ村を去る冒険者たち。彼らを見送る宿屋の主人とその妻、彼ら夫婦の間に挟まれた女性は、二人によく似た顔をしていた…!
ジェニー:親子だねえ
ニシタツ:だな、間違いない
サリタス:めでたしめでたしだなー、帰ったらいい酒が飲めそうだ
古くて新しい家族の笑顔を胸に、冒険者たちはリーンへの帰路を進むのだった…。End