作品集192

Last-modified: 2015-07-04 (土) 09:26:54
青き笛吹きゆめむすび  PNS氏

【作品集】192
【タイトル】青き笛吹きゆめむすび  【書いた人】PNS氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/192/1388415599

【あらすじ】 ある雪の晩、ひとりの鬼が逝った。
 予言者であった鬼は旧都の滅亡を予言し、それを示した『絵』を残して逝った。
 それから七十五年後。
「なんで私も連れてかないのよ!!」
 ヤマメの家を訪れたパルスィは激昂していた。
 カップルたちの毒気に独りで晒されたクリスマス。その聖夜にあろうことかヤマメはキスメと共に買い物を楽しんでいたという。パルスィ独りをのけ者にして。
「い、いや、声かけたよ! でもあんたイヴの日には誰にも会いたくないって言いまくってたじゃん! すごい剣幕で!」
「言ってないわよ!!」
 ご機嫌斜めなパルスィを宥めるため、ヤマメは旧都に買い物に出掛けることを提案する。 丁度、旧都には用事もあることだし……。

【感想】 月並みな感想になってしまいますがキャラクターをしっかり描くこと、キャラクター同士の関係性をしっかり描くこと、これらがしっかりと行われているのがこの作品の強みであると感じました。
 特に主役級であるパルスィと勇儀、他の作品ではある意味定番の組み合わせともいえますが、この作品では鬼と橋姫の価値観の違い、しかも旧都を治める鬼の頭目と洞穴に住むどこにでもいる妖怪という立場の違いがはっきりと念入りに描かれているので、話も一筋縄ではいきません。
 そんなすれ違いと葛藤の末、絆が芽生え始めたところで七十五年前の予言が……と。
 終始飽きさせることなく物語は進んでいきますので、時間に余裕のある方には手放しでお勧めできます。

書き初め『御配』  烏口泣鳴氏

【作品集】 192
【タイトル】 書き初め『御配』  【書いた人】 烏口泣鳴氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/192/1388725243
【あらすじ】
布都が部屋に行くと神子が書き初めを行っていた。神子の書いた『御配(みくばり)』の精神に、布都は気が付くと涙を溢していた……
「感服致しました。この布都めに、どうぞその御配の心をお授けください」
【感想】
※コメ欄にネタバレが含まれるので、読む時は注意を。
まず普通に読んで頭を捻り、意味を理解してクスリと笑い、最後にもう一度読み直すと布都を励ましたくなる。一作で三度おいしい作品。
作者さんの意図したところではないと思うが、個人的に屠自古が可愛く見えてしょうがなかった。
未読の方がいれば是非お薦めしたい作品です。

犬走、天狗やめるってよ  平安座 氏

【作品集】192
【タイトル】犬走、天狗やめるってよ 
【書いた人】平安座 氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/192/1390043399

【あらすじ】
「にとりーっ! 私だーっ! 養ってくれーっ!」
唐突にもらった宣言、予想外の宣言者もみじ、特に理由のわからない展開がにとりを襲う――!!
はたして椛はヒモの地位をゲットできるのか、にとりは被扶養者持ちになってしまうのか――!?

【感想】
あらすじのセリフが本文の一行目に来ている辺りから作風とテンションの高さを察して頂きたい
平安座さんならではの理不尽で無茶苦茶な展開のコメディ作(褒めてる)。考えるな、感じるんだ
はすっぱな口調のにとりやはたてなども個人的に新鮮だった。短めだが、総じて笑わせて頂きましたと言葉を贈りたくなる作品

五分間吸血鬼  平田凡斎 氏

【作品集】192
【タイトル】五分間吸血鬼   【書いた人】平田凡斎
【URL】 ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/192/1388071890
【あらすじ&感想】
その蚊に刺された人間は、五分の間吸血鬼になる。
ひょんなことから生まれた「吸血蚊」はたちまち増殖し、幻想郷中を巻き込む大異変となった。
立ち向かう人間達、侵食する吸血蚊。
異変解決の専門家達や幻想郷の賢者、人里の守護者も永遠亭も豪族も山の河童達やらその辺の狸妖怪とかもその腰を上げた。
止まらない進化を続ける吸血蚊に対し、遂に動き出す元祖吸血鬼レミリア。そして魔理沙の思惑とは───

笑いあり、シリアスあり、バトルあり、百合とかもちょっとありな超大作!

【五段階評価】
★★★★★