作品集218

Last-modified: 2018-04-04 (水) 19:35:20
ゆく年くる年博麗神社  もなじろう氏

【作品集】218
【タイトル】ゆく年くる年博麗神社  【書いた人】もなじろう 氏
【URL】 ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1514239103
【あらすじ】
年の暮れ、博麗神社の大晦日。
参道、境内には屋台が明かりがひしめき、神社の裏山にまで届いている。
その盛況ぶりの博麗霊夢は「毎年たまんないわね」と本殿の横に建てられた売店テントの下で溜息を零す。
そんな彼女の妖怪の山の天狗が助っ人参戦、天狗社会は組織社会、設営、運営どんど来い。
やけに現代的な手法を用いる彼女達の手際よく進める横で、話し相手を務めてくれる文に霊夢は問いかける。

「文、初詣の本質って、考えた事ある?」

【みどころ】
途中までは妖怪の山のやけに発展した手法、技法を駆使する天狗衆の様子に古い人間の霊夢が翻弄される様を楽しむ話。
そして最後の方の流れは、それだけで一つのネタとして成り立っている。
「酒の巧妙」でも言えることだけども、全体的に丁寧な文章が簡潔で読みやすく、するりと情景が頭に思い浮かべられました。

アワー・ロスト・エイジ  Cabernet氏

【作品集】218
【タイトル】アワー・ロスト・エイジ  【書いた人】 Cabernet氏
【URL】ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1515903690
【あらすじ】
異変の後の日常。女苑と紫苑は以前の暮らしへと立ち返っていた。
過ぎ去りし時代と、己の在り方を見つめ、二人は語り合う。
【みどころ】
二人の掛け合いが小気味よく読みやすい。
神としての在り方に苦しむ二人、変わろうとしても変われない苦悩。
思い悩む女苑と、諦めの境地から助言を授ける紫苑の関係が、殺伐としつつも確かに姉妹の絆を感じさせ、少し微笑ましい。
作品全体に寂寥感が漂いながらも、どこか希望を感じさせる物語の締めもお見事。
依神姉妹の創作が読みたい!と言う人は是非。

【五段階評価】
★★★★☆

花を飲む  皮氏

【作品集】218
【タイトル】花を飲む  【書いた人】 皮 氏
【URL】 ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1516460807
【あらすじ】
空腹な依神姉妹が出会ったのは黒谷ヤマメだった。
女苑は手持ちのコランダムを差し出し、ヤマメの持つ二個の握り飯を交換しようとする。
すると、外界の宝石を存外に喜んだヤマメは、握り飯のオマケに射干玉の球を付けてくれた。
一つは自分の、一つは姉の――そうして残った射干玉の球を、ひもじさに、女苑は口へ放り込んだ。
【感想】
熱夢に苦しむことになった女苑と、かけがえのないその姉のSS。
夢の描写は、恐らく女苑の幻想をそのまま表現しており、さんざ苦しめられることになります。
文章力はまさしく折り紙付きであり、氏の上品かつ安定感のある文面は読んでいて心が洗われます。
特に、夢の世界で女苑が姉に救われる、その瞬間は、実に見事な鮮やかさであったと思います。

お前んちの大根全部ニトログリセリンに変えておいたからな  あどそ氏

【作品集】218
【タイトル】お前んちの大根全部ニトログリセリンに変えておいたからな  【書いた人】 あどそ 氏
【URL】 ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1516298126
【あらすじ】
魔理沙には家庭菜園の趣味があった。今冬のテーマは『大根』、庭には48本の収穫寸前の大根が生えている。
ところが今朝、窓を突き破って現れた伝書鳩が荒唐無稽な手紙を持ち込んだ。
『お前んちの大根全部ニトログリセリンに変えておいたからな』
48本のニトロ大根――全家財を人質に、魔理沙の戦いがいま始まった。
【感想】
ぶり大根は大根に限ると主張する魔理沙と、カブでも良いじゃないと主張するアリスのSS。
ひょっこり出てくる成美の存在が良いアクセントになっています。
文体はコミカルかつユーモラスで、全体的に読む人を惹き付ける文章です。
ただブリカブはダサいですね。何度でも言います、ブリカブはダサいです。

就活生に捧ぐ紅魔館面接ルポ  カラス貴族氏

【作品集】218
【タイトル】就活生に捧ぐ紅魔館面接ルポ  【書いた人】 カラス貴族 氏
【URL】 ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1517510888
【あらすじ】
就職戦線は何も外界に限った話ではない。ここ紅魔館においても、とある妖精が面接の機会を得た。
趣味の悪い配色の紅魔館をショッキングピンク魔館に丸ごとカラーチェンジする野望を秘め、彼女は満を持して「めんせつかいじょう」に乗り込む。
神の才能に嫉妬する面接官を相手に、彼女は如何に振る舞ったのか。全就活生に送る必見のルポルタージュ。

 

「ま、40点ってとこですかね」
「そうですか」

 

今ここに紅魔館の面接が始まろうとしていた。
【感想】
名状しがたい性格の妖精が繰り広げる面接コメディのSS。
ここまでポンコツという形容詞が似合うキャラクターを見たのは久しぶりです。
いわゆる一人称小説ですがユーモラスな彼女の心理を軽やかに描写しています。
何とかレミリアの最終面接まで行ければ面白がってもらえる可能性も微レ存?

あなたの帰る場所  小野秋隆氏

【作品集】218
【タイトル】あなたの帰る場所  【書いた人】 小野秋隆 氏
【URL】 ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1513337687
【あらすじ】
そのガラスの空瓶は何ら価値のない世俗に溢れたガラクタであった。しかし、あなたは讃えてくれた。
その一揃いの食器は最初こそ銀錆にまみれていた。あなたと共に磨きあげたものだ。
これらの蒐集品は、店を港に旅立つだろう。行き着くべき、その終の棲家へ。
ならば、この、宝塔はどうか。過ぎ去るか、或いは、すでに至りしとの証左となるか。

【感想】
毘沙門天の代理がのこした言葉を想い、店を開いたナズーリンのSS。
物質的、或いは精神的な執着を捨て去ったあとに残るものは、たった一つの確信であるのでしょう。たぶん。
文章についてですが、導入から末尾の一文まで意識に流れ込むようなナズーリンの述懐には一貫した誇らかさが感じられます。
個人的に印象に残ったのはやはり最後の一文です。"開店"とのテーマに即しており、同時に素晴らしい余韻を与えてくれました。

幻想郷のサンタさん  亜嵐隅石氏

【作品集】218
【タイトル】幻想郷のサンタさん
【書いた人】亜嵐隅石 氏
【URL】ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1515255540
【あらすじ&感想】
聖夜の日に、無垢にもサンタを信じて待っている霊夢ちゃんと、彼女のために奮闘する早苗さんのお話。
ジャンルはほんわかコメディと言ったところ、何はともかく霊夢がかわいい。作者の霊夢愛がよく込められてます。
そして霊夢ちゃんのために四苦八苦する早苗さんもまた別のかわいさがあります。いくつもの難関を前にして、焦りつつも頑張る姿は面白くもあり、微笑ましくあり、噛めば噛むほど味が出るよう。
気持ちのいいテンポで進められる文章はスラスラ読めて、先へ先へと読者を導いてくれる。
笑えるけど温かい、レビューには時期外れになってしまいましたが、いつ読んでも面白いオススメの作品です。

【五段階評価】
★★★★☆

家族最高! 一番好きな族です  者氏

【作品集】218
【タイトル】家族最高! 一番好きな族です  【書いた人】 者 氏
【URL】 ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1521348745
【あらすじ】
あうんが大きくなった。神社よりでかい。
あうんが大きくなった。声は真上から聞こえる。
あうんが大きくなった。寝息はネイチャー・サウンド。
あうんが大きくなった。霊夢は神社になることにした。
【感想】
大きくなっていくあうんと、なすすべなく諦観する霊夢のSS。
霊夢が神社に共鳴するシーンは最高でした。
全体的に、そつのない文章です。センスを感じさせてくれます。
このままあうんちゃんはきっと宇宙となるのでしょう。

カッパエビセン・アディクション  青段氏

【作品集】218
【タイトル】カッパエビセン・アディクション  【書いた人】 青段 氏
【URL】 ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1521445784
【あらすじ】
かっぱえびせんが幻想郷にて猛威を奮っている。中毒者が急増する現状は酸鼻を極めた有様だ。
いったい何が原因だったのだろうか。幻想郷を代表する医療者の一人、八意永琳氏は次のように語る。
「数年前まで、かっぱえびせん中毒者数は治癒者数との均衡を保っていた。それがここ数年で倍増してしまった。物流が医療の臨界点を越え始めているのだ」
「まったくウサウサする事態です」と、事情通の因幡てゐ氏は解説する。「幻想郷は流通制度に無防備でした。そこで生じたのは一種の空洞化です。かっぱえびせんがそれを埋めてしまった」
【感想】
かっぱえびせん中毒者達の繰り広げる、悲惨ながらどこか呑気な日々を書いたSS。
アサイラムにおける霊夢達の様子は愉快のような物寂しいような、不思議な感傷を味わわせてくれます。
文章は始めから終りまでハードボイルドなものとなっており、これは霊夢自身が自分の状態を把握しきれていないためかと思われます。
早苗は幻想郷に来る前からえびをやっていた、ってのは凄いですね。まさしくパワーワードだ。

恋する心はキュッとしてドッカーン!  まふ氏

【作品集】218
【タイトル】恋する心はキュッとしてドッカーン!  【書いた人】 まふ 氏
【URL】 ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1521470240
【あらすじ】
孤独なフランドールは人気のないメルヒェンな私室で無聊を託っていた。
手にした絵本には白馬の王子、およそこの地下室には来訪しそうもない存在である。
それどころか部屋には誰も来ない。咲夜も美鈴もパチュリーも小悪魔も、レミリアも、来ない。
一人ぼっちなフランドールは、だから、恋に恋することにした。
恋に恋するとは、恋する自分を愛することである。相手の事情など知ったことではない。
【感想】
ウルトラヴァイオレットなフランドールと、インフラレッドの可哀相な赤髪妖精のSS。
おそらく蜂蜜では幸福薬の代わりにはならないでしょう。慚愧に堪えません。
文章は指摘すべきところもなく、私個人としては特に読みにくい箇所は見られなかった印象です。
個人的には、それなら相手は美鈴で良いのではないかと思ったのですが、フランの心は複雑怪奇ですね。

激辛中毒  KoCyan64氏

【作品集】218
【タイトル】激辛中毒  【書いた人】 KoCyan64 氏
【URL】 ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1515689673
【あらすじ】
日々の仕事にフラストレーションを溜め込んでいた四季映姫には、最近、奇妙なクセができた。
夜更けまでやってる立ち食いそば屋の、そのそばに、大量の唐辛子粉をかけるようになったのである。
疲労のせいか、それとも仕事が増えてきているせいか、その量は次第に増えて行き、今では私用の小瓶を携帯している。
そんなある日、その立ち食いそば屋に小町を連れて行くことになり――。
【感想】
ストレス発散を辛味に求めた映姫と、それを介抱する小町のSS。
閻魔にだけはなりたくないと、素直にそう思いました。
文章は真当で素直です。少し刻みすぎかとも思いましたが許容範囲でしょう。
願わくば映姫が二度と無茶な食事をせぬよう……とは思いましたが、次は甘味に陥りそうな気もします。

初恋のはなしをします  ばかのひ氏

【作品集】218
【タイトル】初恋のはなしをします  【書いた人】 ばかのひ 氏
【URL】 ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1518000265
【あらすじ】
時は冬月、天気は小雪、場所は天下の竹ばやし。
人間と疎遠に暮らしてきた影狼は、ふとした偶然から、料理人を目指す青年と出会う。
唐揚げや牛カツを介して、互いに友誼を深めていくが、やがて彼は思いがけぬことを打ち明ける。
彼の父親は、過去に、妖怪に食われて死んでいたのである。
【感想】
とある青年と影狼の初恋を描いた、ちょっと油臭いSS。
出てくる料理も、そこはかとなく居酒屋らしく、それがどこか影狼に似合っています。
その読みやすい文章構成は氏ならではであり、お手の物といったところでしょうか。
個人的な感想としては、最後まで唐揚げの香りが漂うSSだったなと、そんな印象でした。

壁殴り代行始めました星熊勇儀  南条氏

【作品集】218
【タイトル】壁殴り代行始めました星熊勇儀  【書いた人】 南条 氏
【URL】 ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1515417991
【あらすじ】
過度なストレスによる頭痛と目眩のために医務室を訪れた火焔猫燐が見たものは同じ症状を発症させた古明地さとりの姿だった。
ストレスの減員は分かりきっている。互いの手にある紙ぺらチラシの愚にも付かない冗談だ。だが冗談じゃない。
今こうしている間にも、第三防衛ラインは突破され、キッチンのおやつは壊滅したらしい。

 

「ハードな日になりそうね」
「いつもの事ですよ」

 

フィスト・バンプをさとりと交わし、燐は赴く。いつもの事を、いつも通り、なんとかするために。
【感想】
地霊殿の頼もしき火車が壁殴り代行業者を廃業に追い込まんとするSS。
子供じみた勇儀達と、大人として動く燐達の、その対比が魅力的でした。
構成についてですが、氏の特徴である緩急のある展開および文章は読者を決して飽きさせません。
呆れたが、なるほど笑えた――というのは、きっとさとり達からこいし達への和解の手か、或いは皮肉の口であったのでしょう。

ソロモンの耳  カワセミ氏

【作品集】218
【タイトル】ソロモンの耳  【書いた人】 カワセミ 氏
【URL】 ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1512904390
【あらすじ】
多文化共生社会に生きる宇佐見蓮子は日本人だ。言語は日本語にのみ嗜みがある。
モノリンガルでは生活に不便を覚えそうなものだが、未来の自動翻訳スピーカーは、そんな蓮子にも支障を感じさせない。
だから彼女の親友も異邦人であるし、今や言語の壁というものは日常において縁遠い旧時代の代物と相成った。
しかし、誰もが当然に享受するその翻訳システムに齟齬が生じたならば、日常は、友情は、どうなってしまうのだろうか。
【感想】
翻訳ソフトのシステムトラブルに右往左往させられる蓮子のSS。
こういう時代に産まれたら楽でしょうが、意訳や超訳って文化は消えてしまうのでしょうね。
構成についてですが、序破急に行儀良く則っており、お手本のようなSSといえるでしょう。
しかし蓮子はどこの出身だったのでしょうか。お江戸の訛りが強い地域といえば……葛飾かな。

星色アンチノミー  大豆まめ氏

【作品集】218
【タイトル】星色アンチノミー  【書いた人】 大豆まめ 氏
【URL】 ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1522344455
【あらすじ】
互いの口から冬霞めいた息の漏れる、寒い寒い冬銀河の空の下。
スターサファイアはルナチャイルドを星空鑑賞会に誘うことに成功した。
大切なルナと二人きりになれたことを喜び、スターは星空などそっちのけに、はしゃぐルナを眺めて楽しむ。
ただルナは、どうやらサニーが寝ていることを残念に思っているようで――
【感想】
明るい月を独占しようとした小さな星のSS。
冒頭の一節でオチてるような気もしますが、実に素敵な話でした。
文章は妖精の牧歌的な印象を崩さぬよう朗らかな文体で調えられいます。
スターの気持ちもあるでしょうが、やっぱり三人が似合いますね、彼女達は。

カンテラの焔  四聖堂氏

【作品集】218
【タイトル】カンテラの焔  【書いた人】 四聖堂 氏
【URL】 ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1513873593
【あらすじ】
幻想郷の妖かし達の間で、妙な噂が広がっていた。悪戯をする妖怪を妨害し、悪ふざけを返してくるというものだ。
悪戯大好きなチルノは到底これを見過ごすことができず、いつも暇そうな紅魔館の門番を誘い、引っ捕らえることを決意した。
二人の行く手に待ち受けるは、夜闇に向けし刮目に現る、ぼぅっと浮かぶ怪しい炎。
さあ、天にも昇れず獄にも堕ちれぬ、ジャック・オ・ランタンのお出ましでございます。
【感想】
謎の妖怪をとっちめようとするチルノと、付き合いの良い美鈴、そしてジャック・オ・ランタンの三人からなるSS。
申し訳ないことに女神転生をプレイしたことがないので、もしかしたら見当違いな解釈をしているかも知れません。
それでも氏の熱意といいますか、情熱は理解できているものと思います。
文章はちょっと独特な表現こそ多いものの、全くの意味不明という部位はなかったものと存じます。
子供同士の恋愛はほんのりとして優しい気分にさせてくれますね。

【我仰ぎ見るは星の大海】  空き氏

【作品集】218
【タイトル】【我仰ぎ見るは星の大海】  【書いた人】 空き 氏
【URL】 ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1518252760
【あらすじ】
深夜の紅魔館、時計塔のてっぺんで、スカーレット姉妹は夜空を眺めていた。
他の者達が眠りについた紅魔館は、静かで、二人きりを演出している。
時計台の柱に荒ぶ虎落笛が二人を襲うも、それに何の支障があろうか。
この姉妹は、今、星空に溶け込もうとしていた。
【感想】
カリスマ溢れる夜の王と、それに寄り添う妹のSS。
やってることは姉としてのエスコートですが、実に格好良いです。
文章はフランドールの身の丈に合わせてか平易な単語で構成されています。
心温まる、という形容がとても似つかわしい物語でした。

改竄疑惑『桜のトコまで全力疾走な!』について  戸隠氏

【作品集】218
【タイトル】改竄疑惑『桜のトコまで全力疾走な!』について  【書いた人】 戸隠 氏
【URL】 ttp://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/218/1521552980
【あらすじ】
冬も終わろうとする某日、霊夢と魔理沙はお花見を企んだ。
それもただの花見ではない。西行妖だ。白玉楼のビッグな桜を咲かせて、しこたま花見酒を飲む腹積もりなのだ。
そのために二人は春度を集め、その結果、今年の日本は寒くなった。昨年8月からのラニーニャも、野菜がめっちゃ高いのも、今の寒さも、春度が足りないためだ。
――全部、この二人が悪いんです! 農林水産省だってねぇ! 一生懸命、ああー! ゴノ! 世の! 中ガッハッハアン!! 解決ジダイガダメニ! ウーハッフッハーン!!
【感想】
いったい何が正しいのか読んでいて良く分からなくなってくる戸隠氏のSS。
河童(かっぱ)らってきたというのは良い表現と思ったんですが、氏はどうやら納得しなかった御様子ですね。
文体はいつもの氏と同じのようでいて、ちょっとだけ背伸びが感じられました。チャオ。
しかしSSを改竄するとは……戸隠氏は実は財務省だった? 誰が財務省デモ、オンナジヤ、オンナジヤ思っでえ! イ・ノ・チ・ガ・ケでイェーヒッファー!!!