乙女ヒート

Last-modified: 2013-08-13 (火) 02:09:34

男を好きになって、その気持ちを私なりに精一杯表現するのは楽しかった
男を見るたびに心が喜びに踊った
男の声を聞くたびに胸が締め付けられるほど気持ちが溢れる
私の男への想いを、そして思いを、隠すことなくありのままに伝えること

それが本当に楽しくて、嬉しくて、幸せだった

でも、あるとき男友に言われてどきりとした
「男の趣味ってもっとおしとやかな子だったりしてな」
私から休日の誘いを断った男に向かっての、冗談のつもりで言った一言

男はそんな事はないって言ったけど、その一言は私に突き刺さった

私は男を困らせているのではないだろうか

うるさいと思われているのではないだろうか
うっとおしいと思われているのではないだろうか

…嫌われているのではないだろうか

そんな事はないって自分に言い聞かせても、女友や男友に否定されても、どうしてもぬぐえない思いがこびりついた

その日から、男を見るたび心が喜びに躍り、恐怖にすくんだ

男の声を聞くたびに胸が締め付けられるほど気持ちが溢れ、張り裂けそうなほど痛んだ
私の想いを、思いを、男に伝えることが出来なくなった

でも、今はもう違う
私は変わったほうが良いんじゃないか。男に迷惑なんじゃないか、恐怖に耐えられなくなってそうこぼした私に、男が言ってくれた
「お前はお前で良い」
すごく、嬉しかった

男、私は私のまま、あなたに想いを、思いを伝える!!
いつかきっと、届くと信じてる!!

女「男ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!大好きだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

私はあなたが大好きです、どうか私を好きになってください

女「男ぉぉぉぉぉ!何してるんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
男「ん?ああ、ほら」
女「うん?ふあ!」

「みー、みー」

女「子猫だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
男「大声を出すな、おびえるだろうが」
女「す、すまない!!ふああああぁぁぁ…」
男「お前猫好きなのか」
女「!わかるのか!!猫、大好きなんだ!!小さくてふわふわしてて、あったかくて、かわいい!!あ、もちろん男はもっと好きだぞ!!」
男「なんとなくだが、お前が好きなのは虎とかライオンとかそっち系だと思ったんだが」
女「おっきい猫だと思うと虎やライオンもかわいい!!でも、この子みたいな子はもっと好きだかぁぁぁぁ!!」

「み~」(チョコチョコ、スリスリ)

女「ふわわわわ!(ヒョイ)ん~!かわいいな~、お前!どこから来たんだ~?お母さんは近くにいるのかな~?うりうり、あ!」

「みぅ、み(カシカシ、チュ、チュ)」

女「あはは、私の指をお母さんのおっぱいだと思ってるのか?甘えんぼだな~」

「(ガサガサ)にゃ~ぉ、んにゃ~ぉぅ」

女「ん?あ!ほら、お母さんが来たぞ!よっと、またな~、元気でな!…どうかしたのか?」
男「いや、なんていうか、恐ろしくかわいらしい姿に驚いてる」
女「んな?!かわいい!?男がかわいいって言ってくれたぁぁぁぁぁ!!!」
男「あ~、いや、なんと言うかお前が思っている意味とは…。まあいいか」

女「~♪えへへぇw男が~、かわいいって~、言ってくれた~♪男が~、くぁいいって~、言ってくれた~♪」
女友「…男くん、責任、取んなさいね?」
男友「…221回目~、222回目~…。ふふふふふ…、俺、もう耳栓してもこの歌が聞こえるともう…、ふふふふふふふふ…」
男「…正直スマンカッタ」

進路希望

男友「うおーい、男~、進路希望ってもう書いたか?」
男「一応は書いた。「これを学びたい」というのは決まっていないからな。大学をいくつか書いた位だが」
男友「さっすがは男さん、どの大学に行けるかじゃなくて、学びたい内容でよりどりみどりですか?!」
男「…別にそういうつもりじゃないんだが」
女友「どれどれ~?うっわ…、分野は違えどどれも一流じゃない。あんたはどうなの?(ヒョイ)」
男「見ちゃイヤー!!」

「希望順位 1:下着メーカー 2:エロ本編集者 3:AV監督」

女友「……(ビリビリ)死ぬ?」
男友「痛いですむ位でお願いします…」

女友「ということがあったのよ、でいま反省させているとこ」
女「それで男友は窓際で照る照る坊主なのか!それにしても、進路希望すっかり忘れてた!」
女友「女まだ書いてなかったの?ん?女って小さい頃からずっとなりたいものあるって言ってなかった?」
女「あるぞ!すごくなりたかったものがあるんだ!!ただ、進路希望に書くことじゃないんじゃないかと思うんだ!」
女友「そうなの?一体何になりたいのよ」

女「お嫁さん」

女友「ぶっ!!幼稚園生かあんたは?!高校生になって聞くとは思わなかったわよ…。ずっと変わんないの?!」
女「失礼だな!私だって成長してるんだぞ!幼稚園の時はただのお嫁さんだったけど、小学校の時は『かわいいお嫁さん』だぞ!!」
女友「いや、変わんないから…。中学の時はどう変ったって言うのよ。綺麗な?美しい?」
女「いや、もっとすごいぞ!!『幸せなかわいいお嫁さん』だ!!幸せだぞ!かわいいお嫁さんで幸せなら、もう完璧だろう?!」
女友「変わんないって!お嫁さんだったら幸せなんだから。でも納得。確かに進路希望に書くことじゃないわね…」
女「だろう?!一体何を書いておけばいいのか・・・!!」
女友「ん~、とりあえず…。男~、さっきの進路調査だけど、もう一度見せて?」
男「…ひどく手抜きな上に、とてつもなく迷惑な行為に利用される気がするんだが」
女友「いいじゃない、どうせ男が決まり次第、女も決まるんだし(ヒョイ)はい、女、とりあえずこれ書き写しておきなさい」
女「?(カリカリ)書き写すのはいいんだが、なんで女友のじゃないんだ?誰のでも良いなら…」

女友「駄目駄目、だって、女がお嫁さんになりたいのは『私の』じゃないでしょ?w」

おまけ

男友「助かったぜ、男…。危うく俺の進路が「黄泉』に確定するところだった…」
男「流石に知人を殺人犯にするのは忍びないからな」
男友「俺の命のともし火については問題無しですか?!」

男友「にしても、女ちゃんの夢には笑ったな~w」
男「(あの状態で聞いてたのか…)まあ、乙女チックな奴だとは思っていたけどな」
男友「乙女チックって言えば、女友も意外とロマンチストってーか、夢見がちなのなw」
男「なんのことだ?」
男友「おw男くんは気がつきませんでしたかwwwヨロシイ、教えて進ぜましょw

    女が『幸せでかわいいお嫁さん』って言った後、女友が『お嫁さんなら幸せなんだから』って言ってただろ?w
    つまり女ちゃんほどじゃないにしても、女友も『お嫁さん=幸せ』ってメルヘーンなイメージがあるって事だw」

男「…あー、男友」
男友「あの女友がだぜーwww俺窒息の前に笑いによる酸欠死するかと思ったよwwww」
男「………男友、お前の進路決まったぞ」
男友「んあー?何のことよ」

女「男ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!やっと追いついたぁぁぁぁぁぁ!!」
男友「?!女ちゃん?!?!と、いう、事、は…(ギギギギギ)」
女友「お~と~こ~と~も~くん♪バイバイ☆ひゅぅ!はっ!!(ボッ!)」

女「男!私はぜ~~~~ったいに夢、叶えるからな!!!」

おしまい

猫さんの飴玉

女「~♪」
女友「なんかご機嫌じゃない、どうかしたの女?」
女「あ、女友!!これみてくれ!!ほらほら!」
女友「?これって…、飴玉?」
女「うん!!これな、さっき猫さんのバーテンダーが御褒美だってくれたんだ!!」
女友「猫さんのバーテンダー…?…女、あんた大丈夫?」
女「?何か変なこと言ったか?それにしても…、えへへwこの飴玉、ピカピカしてて綺麗だなー!」
女友「(頭打ったとか…?やばいかも知んないわね)(ピッピッピ!トゥルルルルル、トゥルルルルル)…あ、男?今良い?うん、ちょっと女がね…」

男「で?どんな妄言を吐いてるって?」
女「妄言なんかじゃないぞ!!バーテンダーの格好した猫さんがな、GH!!って言ってくれたんだ!嘘じゃないぞ!!」
男「…あ~、それは良かったな」
女友「男、あっさりあきらめないでよ…」
男「いや、俺にはこの何の曇りもないこの瞳に対してぶつける言葉はない」
女「それはまぁ、私もそうなんだけどさ…」
女「あ、ほらほら男、女友!この飴玉、光にすかすと宝石みたいだ!!ますます食べるのもったいなくなるな!!」
男・女友「…お前が最後の希望だ、頑張れ。つか何とかしろ」
男友「丸投げっすか?!お前ら困ったときだけ俺頼りってひどくねぇ?!」
男「良いからさっさとやれ」
女友「長引くほど寿命に響くわよ」
男友「…(血涙)ちくしょぉぉぉぉぉぉぉ!!!やったらぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!(バッ!パクッ!!)」
女「ああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!何するんだ男友ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
男友「(ガリガリガリガリ)んが!?硬!?歯が!歯が!!」

女友「ほらほら女、悪い男友は私と男で退治したからね~」
女「ぐすっ、ひっく、男友なんて嫌いだぁぁぁぁぁぁ…!馬鹿ぁぁぁぁぁぁぁ!ぐすっ!」
男「あ~、女、後で飴買ってやるから、な…?」
男友「…………(俺、こいつらと、ほんとに、友達…?(ガクリ)」

女「グス…、男が買ってくれるなら、我慢する…!!でも、綺麗なの…、宝石みたいな飴玉、買ってくんないと、嫌、だからな!」

神様

男友「んがー?!またしてもヤマが外れた!!く~、この世に神も仏もないものか…」
男「勉強していなかったのが悪いだけだろうが」
女友「そんなくらいで否定されちゃあ、神様だって立つ瀬がないわよ。全く…。でも、神様っているのかしらね?どう思う?」
男友「んあー?いないんじゃねぇの?こういう恵まれた奴と俺みたいな恵まれない奴がいる辺り、とてもじゃないけど平等とは言えねぇし~」
女友「平等じゃない神様だったりしてねぇwま、そういう神様ならいてもって気はするわね。男はどう?」
男「いてもいなくても関係ないな。神様がいるからって理由で自分の考えや行動を変えるつもりはさらさらないからな」
女友「男らしいわw私はいない派かな。見たことも感じたこともないんだもの。肯定の理由も否定の理由もないなら、いないって思ったほうが気が楽w」

女「神様はいるぞ!!絶対!!ちゃんと根拠もあるんだからな!!(エッヘン)」

男「ほ~、お前の口から根拠と来たか。興味深いな、教えてくれ」
女「男のお願いなら喜んで!!根拠っていうのは、私達がこうして出会えたことだ!!」
男友「…は~?何だそりゃ?」
女「男友は馬鹿だなぁ!男友の場合、男や私や女友みたいな素的な人と出会えたんだぞ!それだけで神の奇跡を信じられるだろ?!」
男・男友・女友「…………」
女「何だ皆して変な顔して!」
女友「(ギュゥ!)あーもう!かわいいこと言うなあ、この子は!!」
男「面白い意見ではあったな」
男友「おーらい、俺これから先は神様信じるわw」

女「あ、ちなみに、私は神様に愛されてるんだぞ!!だって、私は男とめぐり合わせてもらえたんだから!!」

乙女ヒート 魔法使い

女「ううぅぅぅぅぅぅ…!しとしとしとしとしとしとしとしと!!毎日毎日雨ばっかりだぁぁぁぁぁ!!」
女友「ま、梅雨だしね~、仕方ないって」
女「体育も室内ばかりだし!放課後遊びにも行けないし!!土日も家の中ばかりで飽き飽きだぁ!!」
女友「よく言うわよ。バレーもバスケも卓球も、人の何倍も動き回ってるくせに。それにあんた前に言ってたじゃない。好きなんでしょ、あめ」
女「それは雨じゃなくって飴だぁ!!ああぁぁ!魔法が使えたらなぁ!!」
女友「はぁ?!魔法?!あんたね~、高校生にもなって魔法って…。いくらなんでもメルヘンにもほどがあるわよ?」
女「それ位わかってる!!私だって魔法が使えるなんて思ってないぞ!!」
女友「まあ、それならいいけど…」
女「ただな、ずっと前に見た映画で、こんな風に雨が降っている時、魔法使いの女の子がこう、ぱって手を振って、魔法の言葉を唱えると!!」
女友「すっと雨がやんで、雲の切れ目から虹が見えるのよね」
女「おお!!女友も知ってるのか!!」
女友「まあね、結構有名な映画だったし。ずいぶん小さな頃の映画だけど、うん、あれは確かに爽快だったわね」
女「だろ!!私あの女の子にあこがれて、自分でも魔法が使えるんじゃないかって、雨が降るたびに女の子の真似をして魔法を唱えたりしてたんだ!」
女友「あはは、女らしいねぇ。元気いっぱい魔法を唱える女の姿が目に浮かぶわw」

女「…実はな、今でも心のどこかであるんじゃないかって思ったりはするんだ!」

女友「あるって…、魔法が?女~、さっきも言ったけど…」
女「いや!何も雨をぴたりと止めたり、空を飛んだりとかそんな事を考えてるんじゃないんだ!!」
女友「じゃあ、女の言う魔法ってどんなのよ?」

女「なんでもない、ちょっとした願い事が叶う、そんな魔法なんだ!

  男と会いたいと思ったら、すぐ近くにいたり、声を聞きたいと思った時、偶然声が聞こえたりする!!そんな他愛のない、でもとっても素晴らしい魔法なんだ!!」

おまけ

女友「…くす、それはなるほど、それが本当に魔法なら女には最高でしょうねw」
女「だろう!えへへwそんなのじゃないって、わかってるつもりなんだ!!でも、ほんのちょっと!ほんのちょっとだけ、魔法じゃないかって、思ったりする時があるんだ…!」
女友「ねえ女、いま、試してみたら?w魔法、使えるかもよ?w」
女「よーし!!やってみよう!!(ス~ッ)男ぉぉぉぉぉ!!好きだぁぁぁぁぁぁ!!!」

男「(ガラガラガラ)あ~、女、毎度毎度叫ぶな」
女・女友「「……」」
男「うん?どうかしたのか?」
女・女友「「あははははははははは!!」」
男友「おー?どうした二人とも、そんな大笑いして」
女友「あは、くす、ううん、その、なんでも、ないのw女が魔法が使えるって、わかった、だけw」
男友「魔法~!?何だそりゃ???」

男「なるほどな…。でもそれは魔法でもなんでもないだろうが」
女「そんな事ないぞ!現にこうして男が来たじゃないか!!立派な魔法だ!(クスクス)」
女友「そうよね?wお望みどおり男が来たんだもの。間違いないわね~w(ニマニマ)」
男友「にしても懐かしい話だよな、あの魔法ってどんな呪文だったっけか?女、ちょっとやってみてくれよw」
女「良いぞ!!こうして、大空に向かって手を伸ばして、呪文を唱えてパッと振り下ろすんだ!!

  悲しい雨も、優しい雨も今はいらない!私は虹が見たい!きらきら輝く虹で、私や私の大切な人を一時輝かせて欲しい!
  ウィア・シュニル・デア・フィエル!!(バッ!!)」

男・女・男友・女友「「「「ええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?!」」」」

乙女ヒート 恋する乙女の努力の結果

女友「ふぅ…」
女「女友ぉ!掃除終わったぞ!!さ、男誘って帰ろう!」
女友「ん?あぁ、OK…」
女「どうしたんだ、女友?なんか元気ないな?!」
女友「ん~、ちょっとね。最近色々やることあってさ、疲れ気味なんだよね…」
女「そうなのか!そういえば色々忙しそうにしてたもんな!疲れたときはゆっくり休むに限るぞ!」
女友「ん、ありがとね。にしてもあんたは元気よね…」
女「なんだ急に!ほめても何もでないぞ!!」
女友「毎日毎日男を追っかけてあっちへこっちへ。かと思えば朝早くおきて男のためにお弁当作ったり、夜遅くまで編み物したり
    あんたのその体力はどこから来てるのよって話。あんたサイボーグか何かじゃないわよね?」
女「失礼だな!れっきとした生身の人間だぞ!!強いて言うなら…」
女友「何?なんか秘訣でもあるの?」
女「私が男に恋をしているからだな!」
女友「……あ~、はいはい。んじゃ帰りますか」
女「な?!聞いておいてそれはないぞ女友!!」
女友「んなこといってもね~、どうせいつもののろけでしょ…」
女「違うぞ!ごほん!…女友、『恋する乙女は無敵』って聞いたことないか?!」
女友「ん、まあ、ないこともないわね…。それが?」
女「じゃあ、その理由って何でかわかるか?!」
女友「ん…、どうだろ?特に気にしたことなかったけど。でも理由なんてないんじゃないの?」 

女「私もそう思っていたんだ!単に恋をすれば気持ちがうきうきするからとか、それくらいだと思ってた。男に恋するまでは!!」

女友「ということは、ちゃんと理由があったってことよね?勿体つけないで教えてよ」
女「恋すると乙女は無敵になるんじゃないんだ!恋をし、それをかなえるために乙女は無敵になるんだ!」
女友「…嫌、わかんないんだけど?」
女「うん、あのな、誰かに恋をした、それだけじゃ駄目なんだ!!恋をしたら自然と力が湧いてくる、そういうんじゃないんだ!」
女友「あ、なるほど…。それはまあ、そうよね。気持ちひとつで無敵になれたら苦労しないし…」

女「だから恋をした乙女は、ありとあらゆる努力をして、無敵になるんだ!その恋を叶え、相手にも自分に恋してもらうために!!

  自分の気持ちを伝えたい!振り向かせたい!!その為の努力が、乙女を無敵にするんだ!!」

おまけと…

女友「数々の努力が結果として、乙女を無敵にする、か。うん、なんかいいわね、それw」
女「だろ?!だから女友も元気になりたかったら恋をするといいんだぞ!」
女友「って、それはなんか間違ってない?元気になる為に恋をするって…。乙女にあるまじき理由な気がしない?」
女「む!それは確かにそうだな!!目的と手段が入れ替わっちゃってるな!!」
女友「そういうこと。まあいいわ。女の話聞いてたら、なんか元気出てきたもの」
女「よし!じゃあ男の所に行こう!!ほら、はやくはやく!!!」
女友「はいはい、ちょっと待ちなさいって!ほら、鞄!!待ったくもぉw…あ~あ、はしゃいじゃって。あー、私も恋、したいなー!」

女はいつも元気です
男に想いを、思いを伝える為に、ありとあらゆる努力をします

からまわりや-失敗、報われないことも沢山あります

でも、女は諦めません
辛かったり悲しかったり、落ち込んだりもするけれど、女は決してくじけません
失敗から学び、次こそはと工夫します

これならどうだろうと、日々挑戦し続けます

女は今日も元気です
男に想いを、思いを伝える為に、ありとあらゆる努力をしています
想いは誓い「男を愛し続ける」
思いは願い「男に愛して欲しい」

誓いは守られ、願いが叶う
恋をかなえる努力を重ね、女は無敵になり、それが実現する日は、もうすぐくるのかもしれません

命短し恋せよ乙女、熱き気持ちのそのままに!!

女「男ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!大好きだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

乙女ヒート おしまい

乙女ヒート 舞台裏1/2

女友「あ、乙女、感想でてるよ!乙女?乙女ってば!」
乙女「あ、ごめん!自分の名前だとわかんなかった!」
女友「って、自分の名前もわかんなくなるって…」
乙女「違う違う!ほら、最近ずっと『女』だったから、とっさにわかんなかっただけだって!」
女友「なら良いけどね…。まあそんなことはどうでも良いや、ほらほら、感想、いっぱい来てるよ!」
乙女「何々…!『綺麗にまとめやがって』『結構好きだった』それに、『終わっちゃうのは悲しいが、それ以上の感動をありがとう』か!」
女友「『はっずかしいなーとニヤニヤしながらすごく楽しませてもらった』だってwやっぱ見る側も恥ずかしいんだねぇwやるほうもよっぽどだったけどさw」

乙女「私は結構楽しかったけどな!!お嫁さんの回とか結構素でやってたぞ!」
女友「あー、あの回ね!あー、思い出したらまた恥ずかしくなってきた…!」
乙女「ああ!あのアドリブか!!『お嫁さんだったら幸せなんだから』って!
    終わった後男友さんが余りに受けてたから皆わかったけど、あまりにもさらっと言うんだもん!w」
女友「ああもう!はずかしいったらないわよ…。おまけまで作られちゃうし!」
乙女「あははwえっと、他には…『終わりって言われると寂しいが、これ以上ないラスト』に、『楽しませてもらった』か!なんか嬉しいな!」
女友「だね~。…もっと続けてもよかったんじゃない?」
乙女「ん~…、それもな、ありかなーって思ったらしいぞ?でも、もともとは一番最初のと最後の2つだけで済ますつもりだっからってさ!!」

男友「(ガチャ)うい~っす!どもども、おつかれっしたーw」

乙女・女友「「お疲れ様でーす!」」
乙女「男友さーん、感想来てますよ!」
男友「おー!で、俺への愛の賛美はいくつあったよ?」
女友「あははw0に決まってるじゃないですか~w」
男友「くー!わかってない!!この俺の溢れんばかりの魅力が伝わらないなんて!」
乙女「あの、男友さん!えっと、その…」
男友「ああ、乙女ちゃんw男だったらまだスタジオの方にいるよ~♪」
乙女「あ、その、どもです!(ダッ)」

男友「くー、あの子いいねぇwくぁいいわーw」

女友「手、出しちゃ駄目ですからね~、あの子はもう貰い先決まってますからw…その、なんなら、私をどーぞ?w」

10

乙女ヒート 舞台裏2/2

乙女「は、は、は…、あ、あの!!」

男「ん、ああ、女ちゃんか」
乙女「あ、いえ、乙女です!」
男「あー、あはは、そうだったね。ごめんごめん」
乙女「いいえ!!私もさっき男さんと同じで、自分の事女だと思っちゃってましたから!」
男「ならいいかな?wうん、もう少し女ちゃんで呼ばせてもらって良いかい?」
乙女「もちろんです!えっと、男さんは何をしてるんですか?」
男「あー、男、で良いよ。折角だし。ん~、まあ、何してるって訳でもなくってね。…楽しかったなって思ってさ」
女「…楽しかったですね、ん、ゴホン!楽しかったな!!男!」
  毎日お祭みたいで、男や女友や、それに男友と一緒で!!毎日が、本当に、きらきらしてた!!」

男「お前は毎日元気いっぱいで、一緒にいるこっちの身が持たなかったがな」
女「ひどいぞ男!…ちょっぴりな、もっと一緒にやっていけたら!!なんて思ったりもするんだ!」
男「ああ、それはわからなくもないな。俺も、そう思う」
女・男「「でも、物語はこれで終わりだから」」

男「あはは、よく覚えてたね」
乙女「何度も見ましたから!男さんの、はじめての主演作!……あ、あの!!男さん!」
男「うん…?何かな、乙女ちゃん…」

乙女「(スゥ…)はじめてお会いした時、緊張で震えました!声をかけてもらえた時、嬉しさで泣きそうでした!ずっと、見てました!

    女を演じている自分と、乙女としての自分がわからなくなるくらい、その、私は、男さんのことが、大好きです!!どうか、私と…」

想いは届き、そして、思いが…

男「乙女ちゃん、ありがとう。こちらこそ、よろしくお願いします」

叶う

乙女ヒート舞台裏 「ある乙女の努力の結果」 "物語は"これにておしまい

けれど、2つの想いはいつまでも…

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