SS1 二人で小旅行(仮)

Last-modified: 2013-08-14 (水) 18:41:33

きっかけは、男のこの一声から始まった。

男「女、夏休みなにか予定あるか?」

私はないと答えた。
急な予定があったって、無理やりキャンセルする。
せっかくの長い夏休みなのに男に会えないと悲しくなる。
女「わはははは!!!!!!私の予定なんて男と一緒にいることだ!!!!!!」
私はこの後の男の返事を予想していた。夏休みなのに相変わらずだな、とか
ところが男は予想外の返事を出してきた

男「だったらさ、休み利用してどこか行かないか??バイトで貯めた資金でバイク買ったんだ」

予想外すぎて思考が追いつかなかった。
多分、そのときの私は本能のままに叫んでいた。(と、思う)
一泊二日の小旅行。目的地は、どこか綺麗な海の見えるところ。
男とならどこでもよかったし、天まで届きそうなくらい嬉しかった。
お互いの両親に許しをもらい、どこがいいかと散々迷って目的地を決めた。
つづく

出発の当日、私は慣れない早起きをしてお弁当を作った。
不恰好だけど、愛と真心を込めた手作りのお弁当。
母親に行ってきますと言って待ち合わせ場所まで行く。
こんなにわくわくしたのは久しぶりだろう。

男が先に来ていた。
男「よ!元気か?」
いつも見慣れている男の顔なのに、今日は見ただけでどきどきした。
女「男おぉぉぉぉぉぉ!!!!待っていてくれたのかぁぁぁぁ!!!」
男「当たり前だろうw 一人で行っても面白くないしな」
荷物を積みこみ、ヘルメットを渡されて後部座席へ乗る。
女「安全運転で頼むぞおぉぉぉぉぉ!!!!」
男「はいはい、分かってますよお姫様」

そして、出発した。

目的地は、綺麗な海の見える町。
バイクの後ろで、ぎゅっと男を抱きしめながた。

男は、私が予想したのよりずっといい所へ連れてきた。
波が穏やかで、青々とした広い海が広がっていた…。
お互い手を繋いで海ではしゃぐ。
暑さが心地よいくらいだった。
女「男おぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!大好きだぞおぉぉぉぉぉぉ!!!!」
男「恥ずかしいってw」
楽しくて楽しくて、この時間が止まっている気がした。
男「なぁ、女!なんだか俺たち恋人同士だなぁ!!」
女「ふははははは!!!!何を言っている!!!すでに恋人だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
…やばい、男がそんなこと言うから意識しちゃった。
顔が赤くなったのが分かった。というか、男にばれていた。

今日泊まる所は小さな旅館。若い女将さんがいた。
男「すみません、部屋空いてます?」
女将「ハイ、空いております …二人ですか?」
男「はい、そうです」
…部屋、ということは男と相部屋なんだろうか。
わ、私が眠っている所に男が急に布団に入ってきて…。
男「女?どうした、顔真っ赤だぞ??」
女「な、な、なんでもないぞおぉぉぉぉぉぉ!!!!」
女将「アラアラ、元気な彼女さんですね♪」
その瞬間、私の頭から湯気が出たような気がした。
男「あの、できれば二人部屋お願いします」
がーん。
女将「ハイハイ、承知しました。」
確かに二人別々の部屋ならマチガイは起こさないけど…少し残念なような…。
が、通された部屋を見て更にショックを受けた。
女将「申し訳ありませんねぇ、この部屋一つしか空いておりません♪」
男と私、二人とも絶句していた。

女「あ、あの…お、お風呂入ってきます」
男「ぇ!? …ぁ、どうぞどうぞ」
二人とも気まずかった。嬉しい反面、あの女将さんを恨みたくなった。
そんなこんなで二人とも温泉に入り、ゆっくりとした時間を過ごした。
――その夜
男「なんか…すまないな女…」
女「え!?な、なんで謝る必要があるんだ…。私は男と過ごせるだけで、う、嬉しいぞ」
男「そっか、ありがとうな…」
月明かりに照らされた部屋は、神秘的な雰囲気を放っていた。
私はどきどきして、いつもの大声出すのも忘れて、ぼーっとしていた。

男「女、好きだよ…」

男はそう言ってくれた…。嬉しくて、私の方から勢いでキスしていた。
…男も私も、真っ赤だった。

翌日、旅館の女将さんにお礼を言って帰った。
帰りのバイクで話そうとするが気まずくてなかなか話せなかった。
だって、私からき、キスしちゃったんだし…。
それは男も同じようだった。なんだか可愛い…。

女「…これでよし、と。このイベントだけ多めに書いてしまったな」
私は指で自分の唇をなぞった。あのキスの感触を確かめるように。
恥ずかしくなって、日記に付けたして眠ることにした。

この思い出が、ずっと消えることなく、色あせることのないように…

文才無くてスマソ