SS1 男の病欠

Last-modified: 2013-08-15 (木) 01:36:09

女「男おォォォォォォォ!・・・・・あれ、いない?」

友「あぁ、男なら今日は休みだよ。風邪だってさ」
女「な、なんだとおォォォォォォォォ!?」

男「ゲホッ ゴホッ! たくっ・・・なんでこんな時期に風邪ひくかな・・・」

―――男っー!男っー!

男「ん?外から俺を呼ぶ声が・・・
 まさか・・・・・・」

ガラッ (窓を開ける)

女「男おォォォォォォォォ!大丈夫かあァァァァァァァァァ!?」

男「・・・・・・まじかよ」
女「心配したぞおォォォォォォォォ!!!」
男「うるさい、近所迷惑だ。
 ・・・・・・とりあえず家に上がれ」

男「・・・・で、学校はどうした?」

女「早退してきたに決まってるだろうっ!
 男が心配で心配でなっ!」
男「・・・そうかい」
女「ご両親はいないのか?」
男「二人とも仕事だ」
女「よしっ!なら私が風邪を治すためにおかゆを作ってやろうっ!」
男「いい、おとなしくしてろ・・・ ゲホッ!」
女「ほら、寝ていろっ!お前だけの体ではないのだっ!
 私が風邪を一発で吹き飛ばすおかゆを作ってきてやるかなっ!
 下のキッチンと食材、少し借りるぞっ!」

(ドタドタっ 階段を降りる音)

男「・・・・・・はぁ」

―――うおォォォォォォォォ!!!

男「・・・・・・」

―――ぬわっーーーーーーーー!!!

男「・・・・・・黙って料理できないのか、あいつは」

―――ドンガラガッシャーン!!!

男「おいおい・・・ ちょっと様子を見てくるか・・・」

男「なんだ、これ・・・」

女「・・・・・・」

食器や食材がぐちゃぐちゃになって散らばっている

男「おかゆを作るのにどうしたらこうなるんだ・・・?」

女「・・・・・・」
男「・・・・・・嫌な予感はしたんだけどな」
女「・・・・・・ごめん・・・・なさい・・・・」
男「はぁ・・・とりあえず片付けるぞ」

女「ごめんね、男・・・・」

男「・・・・・・」
女「・・・・・・私って、いつもこうだよね」
男「・・・・・・」
女「・・・・・・男に迷惑ばっかりかけて」
男「まったくだな」
女「・・・・・・」
男「ま、お前のそんなところ嫌いじゃないけどな」
女「えっ?」
男「よし、片付け終わったな・・・

 ほら、おかゆ作りなおすぞ。朝から何も食べてなくて腹減ってるんだ」

女「あっ・・・・・・」
男「今度は俺も一緒にだ。お前だけじゃ危なっかしいからな」
女「・・・・・・うん。
 ・・・・・・うおォォォォォォォォォ!!燃えてきたぞおォォォォォォ!!
 男と初めての共同作業だあァァァァァァァァァァァァ!!!!!」
男「・・・・・・黙って作れ」