SS2 緋色の旋風編

Last-modified: 2013-08-14 (水) 22:35:40

女「男ぉぉぉぉぉぉ!」
大声を上げながら走ってくる女に、男は手を突き出し女の頭を押さえる。
男「ていっ」
女「んっ、んぁ!?て~が~と~ど~か~な~い~!!」
女はその場で手足をじたばたと動かし男を掴もうとする。
男友「うわっ、一昔の漫画みたい」
女友「そう?あたしはこの前Ka○onで見たけど?」
男「あんまり人前で抱きつこうとするなよ」
女「やだやだやだぁ!!」
男「はぁ・・・・・・」

次の日

女「男ぉぉぉぉぉぉ!」
男「またか・・・・・・懲りないというか何というか・・・」
大声を上げながら走ってくる女に、男は手を突き出し女の頭を押さえる。
男「ていっ」
女「甘い!」
だが、女は紙一重でそれを避け、無限軌道を描きながら男に肉薄する。
男友&女友『あ、あれはデンプシーロール!』
女「もらぁ!ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
女は、拳ではなく腕をラリアットのように男のみぞおちに入れ、
男「ごぶぁ!」
その勢いを殺さずに女は男を自分の下へ引き寄せ抱擁する。
女「んふふぅ・・・男、ゲットォォォ!!」
男友「う、痛そう・・・」
女友「まぁ、あの身長差じゃどうやってもああなるわね」
女「男!男!駅前に石焼き芋屋があるから食べにいこ!!」
男「・・・・・・・・・・・・・・・」
女「後ね!あとねあとねあとね!!」
男「・・・・・・・・・・・・・・・」
女「男・・・?」
不意に男の身体が女に向かって傾く。
女「ちゅー!?ちゅーするの!?」
男「・・・・・・・・・・・・・・・」
男は何も答えず、ただ女に顔を近づける。
女「ん!ちゅ~!」
女は唇を男に向かって突き出すが、男はそのまま女を巻き込むように床に伏した。
女「ひゃぁぁぁぁ!!」

男友「あ~あ、倒れちゃったよ。お~い、生きてるかぁ~?」
女「ん~~~~~・・・・・・」
男友「こりゃ駄目だな。女友、その娘保健室までお願い。俺は男運ぶから」
女友「え?担架持って来ちゃったよ?」
男友「・・・じゃあ、女ちゃん男の上にのせて」
女友「はいっ」
女友が女を男の上にのせる。女は不思議と男の制服を握り締め、決して落ちることはなかった。