静御前の怨念/梅喧
Last-modified: 2024-12-01 (日) 13:00:34
- プロローグ
- ナレーション「時は天照七年、先の日輪の國での大乱と時を同じくして、
老中「田沼意次」が失脚。新たに老中の任に就いた松平定信により、寛政の改革が執り行われた。
しかし各地の飢饉、大火、打ち壊しによる混乱は猖獗を極め、悪気・邪気とも言える暗雲は今や日ノ本全土を覆わんとしていた。
行けども行けども見果てぬ旅路、仇を求めて異邦の地へと流れ着かん。曇る世に惑う民、諸行を乱す魔があればその首討つのは何処の剣か。
遠からんものは音に聞け。近くば寄って目にも見よ。己は尾篭の三一侍、志道死花無用の所在。」
- 会話1
- 梅喧は江戸の芝居小屋に来た。舞台に現れる千両狂死郎に、壇上に上がるよう促される。
- 狂死郎「ここで出会ったのも何かの縁、ワシの舞、とくとその身に刻み込めェい!」
- 梅喧「人斬りの舞を楽しむか…いい趣味してるよ、テメエもその客も。」
- 会話2
- 狂死郎「おのれぃ~ッ!口惜しやあああ~っ!」
- 梅喧「これはテメエが売った喧嘩だ。後悔は冥府魔道でたっぷりしてくれ…」
- 会話3
- 梅喧は紀州・熊野古道で服部半蔵と出会った。
- 半蔵「……ここで滅するもまた情け。……いざ参るッ!」
- 梅喧「久々にまともな忍者を見たな。だが、俺の渡世の邪魔はすんなよ。」
- 会話4
- 半蔵「クッ…不覚……!!」
- 梅喧「悪いな…殺されてやるわけにゃいかねえんだ。」
- 会話5
- 梅喧は伊豆・骸流島に来た。そこで覇王丸と出会うのだった。
- 梅喧「テメエと戦う理由なんざねえんだがよ…鯉口鳴らして売られた喧嘩を買わねえ程できちゃいねぇんだ。死んでも文句言うなよ、サムライ。」
- 覇王丸「こんなに肌がひりつく相手にゃ、中々お目にかかれねえ…加減はいらねえ!抜きな!」
- 会話6
- 梅喧「これが俺のやり方だ…期待してたもんだったか?覇王丸。」
- 覇王丸「手抜きで勝つたぁ感心しねえな…次こそは必ず決着をつけようぜ、梅喧!」
- 会話7
- 梅喧は異変の中心であるしずか千年桜がある場所に来た。そこで異変の元凶である静御前と出会う。
- 静御前「辛い‥‥‥苦しい‥‥‥憎い。何もかも‥‥‥滅べ‥‥‥!おおおおぉぉ‥‥‥!」
- 梅喧「俺が涅槃に返してやるよ。娑婆の空気、テメエにはもったいねえ。」
- 戦闘後
- 梅喧に倒された静御前はその怨念を払われ、輝いていた。
- 静御前「ああ、わたくしは何をしているの‥‥‥?どうして忘れていたのかしら‥‥‥?辛く苦しいこともあったけど、幸せな思い出も沢山あったわ‥‥‥」
- 静御前は梅喧の方を見る。
- 静御前「あなたがわたくしを苦しみから解放してくれたのですね‥‥‥ありがとう‥‥‥これでやっと向こう側へ行けます‥‥‥」
- 静御前は宙に浮く。
- 静御前「しづやしづ しずのおだまき 繰り返し 昔も今に なすよしもがな」
- 静御前は光となって消滅した。
- クリア後
- ナレーション「天に昇りし乙女を見送れば、開けた視界で桜が吹雪く。悪鬼の気配は露と消え、野山に広がる花絨毯。
五臓六腑に染み渡る戦の余韻、舌鼓を打つは春風の呑。盃一つ木の根に傾け盃一つ手に掲げ、旅路の果てで晴空を見え上げん。
絶佳なる春景色、民草の心に咲かせるは安穏の花。話を求めてふらりと茶屋に立ち寄らば、太平楽に耳を傾ける。
有為転変は世の習い、無事平穏は望みに非ず。有象無象の風聞に仇なる男の足音聴けば、胸懐に滾る復讐の炎。さらば暇申して流浪の侍、異邦の地より立ち去ぬる。
左眼に映るは冥府に続く獣道、右腕が捉えるは求むる仇の首一つ。屍山血河踏み越えて、流れ吹かれて行く末に…剣客梅喧が辿る旅路、その終着果たして何処。
詮議成敗御上の政、仇討ち是非なし阿鼻にて野放図。なにとぞ良しなに閻魔殿、なにとぞ良しなに閻魔殿。」