フレア/7

Last-modified: 2016-01-29 (金) 11:09:17
仲間の台詞
…今日もフレアは安定している。
彼女はあのころの姿のまま、こうして神殿で月日を重ねている…。
あの日、遠く若き日の私は、深く愛し、固く拒まれたがゆえに火の巫女フレアを殺してしまった。
それふぁ、この後悔の日々の始まりだった。
巫女が失われれば、精霊神の力の封印が解放され、世界に災厄が起きる。
いつかことは公になり、私の行いも明るみに出るだろう。
私はそれを恐れた。
そして、闇の神器、束縛の腕輪の力で彼女の肉体を再現することに成功した。
精神は、再現できなかったが…。
火の精霊神は、私が作ったフレアをフレア本人として認識した。
あとは、神殿から人を遠ざければ特に問題が起きることはないだろう。
そうして、今日までの日々、作りもののフレアは歳をとることは無くそこにあり続け、私はこうして老いてきた。
やがて私は、彼女をひとり遺し、逝くことになるのだろう。
心配なのは、束縛の腕輪だ。
あれがないと、彼女は体を保てない。
誰でもいい。
私亡きあと、彼女を束縛の腕輪を守ってくれる者はいないだろうか…。
私が障害でただひとり愛した女性よ。
私の永遠の恋人フレアよ…。
どうか、彼女がとこしえにこの世界にあり続けますように…。
仲間の台詞