記録の仕方

Last-modified: 2008-02-04 (月) 14:23:16

よい記録方法とは何でしょうか。この答えは「なぜ記録をするのか」を考えてみればでるのではないでしょうか。

読み返されない記録はまったく意味がありません。頻度は関係ありません。かりに1年に一回しか読み返されないとしても、逆に、1年に一回読み返されれば記録の意味があります。まったく読み返されなければ残しておく意味はないでしょう。破棄すべき記録になります。

つまり「記録」は後々、「読み返され」、「理解され」、「使われる」ものでなければなりません。

・読み返される記録
記録されているということが分からなければ読み返されることはなく、記録の山に埋もれたままになります。記録の山から掘り起こされるには、その内容が分かるか、少なくとも検索の対象になる必要があります。
よって、読み返される条件は2つあります。

目録が作られており、分野、取得時期、キーワードが記述されていること もしくは
検索データベースに入っており、キーワードなどで簡単に内容を検索できること
 

・理解される記録
理解される記録とはその記録を見たときに内容を理解できることです。発想法では最小限記録するべき項目としては以下を上げています。

記録日: いつ記録されたかが分からなければその情報の有意性や時系列を追うことができません
記録者: 記録者の性格からその記録の信憑性や傾向が分かる
出典: 伝聞であるのか、観察によるのか、別の記録からの出典であるのかにより追跡ができます
 

・使われる記録
記録される内容が不十分であれば使うことはできずに再調査などが必要になることがあります。
記録されるものは5W1Hで明確に、あいまいさがないように記録されなければなりません。
「発想法」ではじゃんけんの例をとって以下を記録すべきとしています。

類型・状況・主体・対象・手段・目的・結果
 

また「仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法」では、インタビュー時には定量化するように述べています。

 

[参照]
発想法―創造性開発のために (中公新書 (136)) (新書) 川喜田 二郎 (著)