「とある少女のダイナミック暇潰し」

やぁ皆さんこんばんは。(独り言)
灯です。あかりとでもともりとでもひかりとでもほたるとでも呼んでください。
さて、私は何をしているでしょう？
正解はトロッコに乗りながらダンジョンガーディアンと戦っているところなんですよ。
このワールドは完全にダンジョンを切り離して発展しております。
いやぁ暇ですね。
…………………………
暇過ぎますね。マジでどうしよう。
……フレアロンで削ってるんですけど、まだ半分ありますよー。
あはは、もうすぐ太陽沈みますね。
これは何かしろという訳ですねわかりません。
まぁここに偶然あやしいドクロとか機械の目玉とかワームとかドクロとかあるんですよ。
折角なのでこいつらとついでに戦いましょうかね。
ついでに、ですよ？
一応速度の均衡はとれているとはいっても、当たれば即死ですからね。
言い忘れましたがグルグル回る方式のトロッコKBFを採用しています。
目が回るのと処理落ちの時にたまに落ちるのが難点ですが、コースアウトしても戻れるように設計してあります。
何十回死んだと思ってますか。
伊達にわざわざ戦おうとはしていませんよ。
……あ、話が逸れた。もうとっくに月が昇ってますね。
スペクター装備とマナフラワー、れーざーぶれーどたいふーんで逝きますよ。
一応バブルガンも選択にありますが広範囲で速い敵を追尾できるのは最高です。
では呼び出しです。番号札1(ry

オクラムが よびさまされた！
デストロイヤーが よびさまされた！
スケルトロン・プライムが よびさまされた！
ツインズが よびさまされた！

はい、多いね。
まぁ考えることなんて何にもないです。
カオスなことになってる周囲を眺めながられーざーぶれーどたいふーん撃てばいいだけだからね。
でもこれはこれでヤバいです。
間違ってトロッコの操作に触ってしまったら即死間違いなし。
………………………………………………………………
おっと、スパズマティズム……言いにくい。が第二形態になった。
早速かえんほうしゃが私を襲いますよー。熔い。
まぁほぼ効果がないのと同等なんだけどね。問題はデバフだけだし。
そろそろですとろいやー君が落ちるかな？
レーザーが恐ろしい量飛び交っております。
レティナイザーも第二形態入った。
今チラッとプライム君の頭の体力が見えました。半分ですってガーディアンさん。
オクラムはなかなか目立ちませんね。
あ、すぱずまてぃずむが落ちた。
じゃあそろそろ……
デストロイヤーを たおした！
うーん、私ですとろいやー君のBGM好きなんですけどね。
まぁツインズも名曲してる(肉壁BGMの模様)から。うん、
ツインズを たおした！
れてぃないざーくーん！
倒した張本人が何言ってるんでしょう。
そしてようやく今オクラムがグルグルしてくれましたよ。
もうプライム君はいつの間にか腕が落ちて瀕死でございます。
そしてダンジョンガーディアンはまだ五分のニあります。
……暇ですね。プランテラでも誘導してきてゴーレムも呼べば良かったかなぁ……
…………んん？何で私の体力が300まで減ってるの？
オクラムは第二形態は一撃離脱戦法を使って来ますが。
やけに攻撃が当たらなくて萎えかけた思い出が。
…………痛い。何109って。私は栃木ユーザーなんだけど。
そういえばマルキューって言うらしいですね。初めて知りましたよ。
って何の話だ。そうそう、突然かなりのダメージを受けたんですね。
スケルトロン・プライムを たおした！
お疲れ様です。
……待って、それじゃあ必然的にれーざーぶれーどたいふーんは真後ろのガーディアンに当たることになって？
回復ができない

113

ぎゃぁぁーー。痛い痛い！とにかく角笛を使いましょうこのままだともれなく死ぬ。
なんか回復動作中にコースアウトした気がするけど戻ったから気にしない。
さて、ダメージ原因はあのスーパーばらまきびーむですか。
……ならここは、バブルガン、君に決めた。
オクラムにロックオンして即連射。
ちょうど向かって来ていた手下に全部命中して私の体力がゴリゴリ回復。
そしてレーザー撃ち込みのために接近してきたところをひたすらバブル。
あ、これパターン入りました。
……珍しく死ぬかと思った。
オクラムを たおした！
あとは元通りフレアロンでちまちま。その後、
ダンジョンガーディアンを たおした！(灯の脳内)
そのあと、トロッコから降りました。
きっちりとほねのかぎ。4つ目だけどどうしよう。
大量のハートと聖なるインゴット。
ソウル各種。あと、なぜか全部からトロフィーが落ちた。
……まぁいいや。そして私はさっきまでの暇潰しを思い出して、笑っておこう。
「ごちそうさまでした♪」

……私を呼ぶ声がする。
……え？……いやいや、私に不可能はないよ。
そうだね――受験終わったし。レイくんとか鍬くんとか今は居ないし。
行こうかな。

「どうしたの――灯ちゃん」
「……何で居るの？渚ちゃん」
びっくりした。
私の目の前にいる女の子は、渚ちゃん。同じクラスの、……いや、だった、テラリアン友達だよ。
……何で居るの？ほんとに。
「いやぁ……なんか灯ちゃんを呼ぶ声がしたから」
あれ渚ちゃんじゃなかったんだ。……で。
「ついてくるからには……やるでしょ？」
「いややらない」
ずこっ。
なんでーーーー！？
「私はのんびり観戦してるよ。うちのプレイ集団のためにビデオ撮りたいし」
あっそうだ。この渚ちゃん――ナギサちゃんは、とあるテラリアプレイ集団の副リーダー。
……戦闘能力は、化物。
だったら、やれば良いのに。
「それならナギサちゃんでビデオ撮りなよ。私撮影しておいてあげるから」
「ふふ～」
ビデオカメラを引っ張ってみたけどびくともしない。
まぁいいや。さ、本題。

プランテラが よびさまされた！
ここのお池で魚釣り。
フィッシュロンこうしゃくが よびさまされた！
さぁ、かわしつつ地上に出ないと。
オクラムが よびさまされた！
スケルトロン・プライムが よびさまされた！
デストロイヤーが よびさまされた！
ツインズが よびさまされた！
……誰が、やらないって？まぁ、ガーディアンは呼ばなかったけど。
この暇人に、不可能はない！いくよ、バブルガン、スペクター装備！
まず最初は発狂フィッシュロン！突進が痛すぎる。速すぎる。だからね。
一応発狂プランテラにも泡は当ててく！そうしないと発狂ブラザーズはきつい。
あとは……アクセサリは、ジェットパックとホバーボードを必要に応じて切り替える形で。そうでもしないと高速機動はできない。
え？レーザーブレードタイフーン？あれはこの形ではあまり使えないから発狂ブラザーズを片付けるまで待っててね。
……痛いなぁ。一応私、回避を全力でやってるんだけど。だいたい一秒に一回100ダメージを食らってるイメージ。
回復はギリギリ追い付いているよ。れーざーぶれーどたいふーんじゃこうはいかないね。
それ以外の情報？ごめん集中しすぎて発狂ブラザーズしか見えない。
当然ナギサちゃんも見えない。何してるのかな。
……………………………………………………
…………………………
……………
………
・・・
ここでごちそうのつのぶえ……！うぅ、集中おちてきたぁ。
がんばれ私。負けるな。

ああ何で私こんなこと始めたんだろう。
そう思いつつもバブルガン。回避を捨てないバブルガンスペクター戦法ってきつい。
……今何時なんだろう。……ちょっと不安。体感時間じゃもう数ヶ月経ってる気がする。
夜が明ける頃にはおばーちゃん……いやそういう意味での不安じゃない。
ちょっと体力見てみましょう。こっちの体力は一秒あたり8位ずつ、回復が追い付かないせいで減ってる。(まぁそれは角笛とか回避のしかたとか変えればなんとか)
向こうは……4桁！4 桁！不明！不明！不明！不明！おしまい。
これ行けるんじゃ？

いやいや油断天敵。
フィッシュロンとプランテラの突進をジェットパックの高速上昇にてかわして、
続くオクラムビームをホバーボードの平行高速移動にて突破、
そして足場で飛行回復して次をかわすのは諦めて、
この間約……何秒だろう？時間感覚麻痺ってるからわかりましぇん。
そして私はバブルガンをずっと射ち続けています。うん指がつる。
デストロイヤーを たおした！
マジで？デストロイヤー君余波で倒せるんだ。
うーんつまり、回復力が落ちるなぁ。
早めにおわしたいけど。またそろそろ終わりかな。
プランテラを たおした！
――あ、勝った。比喩抜きで。でもまだ油断宿敵。
下手したらオクラムビームに巻き込まれて回復が追い付かなくなる場合もあるし。

フィッシュロンこうしゃくを たおした！

はぁ……今度こそ、勝った。勝ちパターンきた。
さ、れーざーぶれーどたいふーんで殲滅しちゃお。……というか。月、もう数十秒で沈んじゃうじゃん。
はやくしてー！はやくきてー！
スケルトロン・プライムを たおした！
オクラム……ツインズは無視してそっちを優先。バブルガン……！
第２形態はヒット&アウェイ戦法してくるから……はやく、はやく。
ごりごりがりがり(ライフをけずるおと)
オクラムを たおした！
ツインズは！？
レティナイザーだけ……しかもまだ第1 形態。
ジェットパックで高速接近、そして至近からのバブルガン集中、
ぐるぐる回転したからその隙に削って、
第２形態は接近できないからシャープもみのきで削って、あと……何秒？
れてぃないざー君の体力バーはもう真っ赤……こっちは回復はもうしなくてもいい。あとは、相手の体力を吹き飛ばすだけ。

あっ……明るく、なってく。遠ざかってく。

……ふふん。「こんなこともあろうかと」。
私の手にはザッピネーター。さぁ……背中を見せた敵さん、これでも食らえ！

ツインズを たおした！

私がぼてっ、と落ちてくると、いつの間にかナギサちゃんが感心した様子で立っていた。
「やるじゃん灯りん」
……もういいよね。勘がいい人は気付いてるかもしれないけどさ。
「……私が何ループしたと思ってるの？」
「え？」一瞬ナギサちゃんは眉をひそめたけど、不意に感付いたようで一言、
「暇人に不可能はない、ね」
私はふにゃっとなった。……さすがに疲れたよもう。
まあいいや。変な感じでもいい。……誰が、やらないって？
やっちゃったよ、ということで。
「ごちそうさまでした」。

はぁじまぁるよぉー。
さて質問です。私は何敗したでしょう。まぁもはや覚えてないからいいんだけどね。

ん？何でそこまでするかって？………………
……楽しいからだよ！止められないからだよ！！
ふぅ……ちょっとおちちゅいて。噛んだ。
さて。レギュレーションは読んでくれたかな？……こうでもしないとまともにできないんだよね。
ん～まず大量出現は別にデメリットあんまりないけどたまにラグるからさ(6敗)。
出現位置上は……ゆるして(228敗)。
ダンジョンマップと記憶の破壊は、これやったらズルかな～と思ったから。いま思えば探索記憶は残しておいた方が良かったかも。
防御力０は、その下のレギュレーションを生かすためだね。合わせて言うと……ノックバックもしくは直接モンスターの攻撃でヤバいことになってる(1028敗)。
さて。

いやぁ、奇跡って起きるもんだね。
えーと、アクセサリと防具()の紹介。
いつかやったジェットパックorホバーボード。たびとくろおび。あまったるいネックレス。フロストスパークブーツ。
防具は何着けても防御0になるからセットボーナスでチタニウム。これくらいのハンデはゆるしてお兄ちゃん。

という訳でだいぶ遅くなりましたがダイブします。
ちなみに、{ダンジョン}というのは地下部分だけ。地上部分はマップ破壊の対象に入りません。別にそんなの意味ないけどね！
さ……てと。ここの大広間のすぐ下はもう地下です。
じゃあ、行って来まーす

来たな骸骨！さぁ、鬼ごっこダヨ！いくぞー！(やけくそ)
落下速度vsガーディアン、落下速度の辛勝。よかったよかった。
さて。プランです。このダンジョンはだいぶドアが少ない方、と生成したけどやはり通路はどうしても出来るもの。
横移動はすばやさのポーションでギッリギリガーディアンと張り合えるくらい(まぁ負けてるんだけどね！)だから……落下での時間稼ぎが重要になってくる。
でも、横に見えた通路は見逃してはいけない。理由？上昇速度は思いっきり負けてるからね！
うーん、ハートの矢は最終手段。袋小路での切り返しに使おう。成功のためには何でもしますよ！レギュレーションに違反しない限り！(でも2281敗以上)
さて、というわけで咄嗟に左に見えたドアに突撃。この時はホバーボードで。モンスターの群れはテラブレードで一瞬で片す。シャドウダッジうまうま。スパイクの時に使いそうかな。
後ろをチラ見。まだ縦穴にいるね。というわけでたびを使って、またわざとノックバックで影響が出ない角度で当てたウォータースフィアによるパニックで超加速。
これでもダンジョンガーディアンとの距離はじりじりと縮まっていく。はっきり言って怖すぎる。

で、これで引っ掛かるなとかいう鬼畜っぷり。まぁやるしかないから。勝手に熟練度が上がる上がる。(51敗)
っと曲がり角(下へ)。……というか下まで行ったら切り返しを要求されるパターンだこれ。
うーん、切り返しの成功確率低いんだよなぁ(698敗)。
やはりというか、そのあと|＿(こんな)みたいに曲がってた。これは…………いやまだ。
まだガーディアンはちょうど下に曲がるところに居た。これは正面からこんにちわする羽目にならずに済むかな。
着地、ダッシュ。止まると死ぬ。私はマグロ。止まるんじゃn以下略！
さて、幸い一本目は特に問題なし。この調子。

二本目。
同じ縦穴にあった。これも幸い袋小路には当たらず。

さて……と。この一番上から続いてきた縦穴もこれで打ち止めだ。次のルートは右・左。
判断は一瞬。でも少しでも計算違いがあると命取りという鬼畜っぷり。
引っ掛かりが少なかったはずの左に行こう。
いやぁそれにしてもちょくちょくある足場が邪魔すぎる。どのくらいかというと、心臓に悪いくらい邪魔。
うーん、そろそろピックソー使っちゃおうかなー。いや、まだまだ。
左には大広間を挟みまして上に向かう構造。
若干ﾋﾔｯてしたけどここは流石の私こと灯(とも)りん。じゅうりょくのポーションをゴクリ。あいむふらーいんぐ！からのあいむふぉーりんぐ！
これで距離稼げるね！……って、流石にそうは行かなかったよ。
なんとその先の大広間で左は打ち止めでしたー！いえーいってそうじゃない。fumbleだねぇ。まぁそこまで致命的ミスじゃぁないけどさ。
んーとまずは、天井に、着天。この際右寄りに引き付けておいて、落下するとき。左方向に落ちる！
危ないあぶない、地獄までシャツ一枚。すぐにダッシュ！！

さぁ戻ってまいりましたさっきの分かれ道。右に今度は突入。ひっかからないように気を付けよう。
右に入ってすぐ下かそのまま右かの選択肢。うーん下も良いんだけど、さっきの重力反転回避技は広くないと使えないしね。
ガーディアンとの距離もあるし、このまま走っても大丈夫だよね。ということで安全策を取ります。
一回大広間を挟ん…………うわ、典型的なパターンだけど来て欲しくなかったやつ来た。
大広間から……四方八方に道が分かれております。けど、迷う時間は与えられていない灯(あか)りんなのです。まずは上！下でも良いけど！
……足場邪魔すぎる。刈り取っておこう。
そのまま少し上に落ちて行ったら、右への曲がり角。はい出ましたスパイクボール君ー。ちょうど角に生成されてたからあの技が使える！
まず体を壁に押し付けて落ちて、そしてちょうど角のところで反転を切る！ﾔｯ↑ﾀｾﾞ↓無傷。

結局その道はさっきの大広間に繋がっていて、いよいよダンジョンのマップ埋め度は70%付近。
……誰だってこの数字を見たら少し安心するよね。だけどこっちはそれが許されない極限緊張感！……あぁ。
なんて。

何て楽しいんだろう！
ふふ。私の心は絶対に折れないよ。楽しいからね。
ああ、だけど！多分、いや絶対今回で勝つ！
ああ！もう終わるの！？……嫌だな。嫌だ。嫌だ。


そうこうしているうちに、いつの間にか大広間から始まる通路たちの探索が終わっていた。すごいね、人って意識無くてもその気になれば活動出来るんだね。
次は……戻って、下へ行く通路かな。

#be
っとぉ……いつかは来ると思ってたけど、ここで来た。行き止まりっ！！……さて。
そう簡単には死なないよ。速度重視のホーリーリピーター。で、ハートの矢を射つ。
そして～？Are you ready？さ、飛び越えろ！


ごめんなさい調子に乗り過ぎましたゆるしてガーちゃん。ストーカーは嫌わ以下略。
っとと。真面目に行こう。ちょっとダンジョンガーディアン先輩が近いけど！ゆるして！
あとは残るは下通路から派生した2本のうち片方とその下通路本体。……な、はず。
ちょっともうこの距離じゃあ今から上昇するとかいう馬鹿なことは出来ない。そういう時に限ってノックバックさせてくるモンスターがかなり群がってるから目も当てられない。
邪魔だどけどけー！思わずハートの矢を放っちゃったのはご愛嬌。
正面に凸りますよー！あとさすがに怖すぎて集中切れるからガーディアンには三発分停まってもらいましょうか。
パンプキンパイもぐもぐ。バフもりもりの走りとホバーボードじゃあどっちが速いんだろう。
……って、……え?￣|(これ)？まさか…………

あぁ。やっぱり、そうかぁ。繋がってたんだね……！
大広間を越えて、そして左に走れば、上へと繋がる道。でも、油断はできない。
0.5秒でマップ確認、見落とし:なし。流し目でバフ確認、問題:なし。じゃあ行こうか。
重力反転で、確実に勝ちにいくよ。

その少女がある地点を逆さまになって通過した瞬間。
十数分間に渡り侵入者を排除せんとした、その少女の背後にいる巨大骸骨は、ゆっくりと、その存在を薄れさせていく。
それを感じ取り、踵を反した少女は口を開く。
「――……楽しかったよ」
そして、また飛び立つ。彼女はもう振り返らない。
守護者の存在が消え去ったとき、後には、ダンジョンだけを記録した地図が残されていた。