一宮編

Last-modified: 2008-04-18 (金) 00:04:17

シーン4 【本番まで残り 21日】PM4:30
・覗く →衣装合わせシーンへ(S)→誰かに近づく


一宮編


一宮「これがこうなって……」
出来上がった衣装を試着する。設定上、巳はヲカマである。しかし、それを衣装で現そうとしても無理があるので、スカートを履く程度にしておいた。
一宮「あとは、カツラ被ってと……」
ブラシで整える。メイクは今回省略。巳は他と違って時間が掛かるからだ。
一宮「う~ん……もっと単純にした方が良かったかなぁ……」
しかし、今更変更も出来無い。実は初舞台でもあるのであまり凝ったものにすると何か起きた時に後手後手に回るのが怖い。
湊「お?出来たかな?」
一宮「ん~、コレで良いかな?」
メイク無しのスッピン巳である。髪がややボサボサではあるが。
一宮「なんだかまとまりが無くてさ~」
神村「あ、それならオレやりますよ。ここ座って下さい」
なるほど。メイク担当にやってもらえば済む事だ。あっという間にイメージ通りの髪形になった。
一宮「おぉ、凄いな!見違えるようだ!」
ウェーブの掛かった髪を靡かせ
一宮「アタシってばマーベラス!!」
釈迦如来「別に変わりないと思うけど~」
毛先を引っ張る子。少し力を入れるとカツラがずれてしまった。
釈迦如来「あ」
湊「あ」
神村「あ」
一宮「……」
4人が固まる。これは……
一宮「ジール……アンタこの髪で縛られたい?」
台詞も交えた一宮の殺気。釈迦如来がジリジリと後ずさる。
釈迦如来「いや、これは、お茶目な冗談で……うわぁ!!」
追いかけっこが始まる。部室内を行ったり来たり。そこへ出入口の扉が開いた。


桜井「うぃっす」
天馬「……何騒いでいるんですか……」
能登川「小道具は壊さないで下さいね」
四隣「お?一宮先輩の女装?」
一宮「女装じゃねぇぇ!」
釈迦如来「ヲカマだよ☆」
入ってきた4人を楯に言いたい放題の子。ふと目の前の長い髪が目に止まる。
釈迦如来「天馬君、何でいつもカツラ被っているのさ~」
ぐぃっと引っ張る。
天馬「もがぁぁ!!」
釈迦如来「え?ほ、本物……」
神村「えぇ!?」
一宮「何やってんだ!知らなかったのかよ?」
天馬「…………」
涙目。相当痛かったらしい。無言で釈迦如来を捕まえる天馬。そのまま獲物を一宮の前に引きずり出す。
桜井「……ヤバイ。本気になっているぞ」
天馬「一宮先輩、このイタズラ小僧、どうしてくれましょうか?」
一宮「ちょっと、衣装室まで来てもらおうか……」
釈迦如来「え、え?え?」
まるでFBIに掴まった宇宙人の様に左右をガッチリ固められた釈迦如来が衣装室へ連れて行かれる。
四隣「何が始まるのかな……」
能登川「関わらない方が良いのかも……」


きゃ~~~!やめてぇ~~~……


湊「はぁ……程ほどにね……」