丑編

Last-modified: 2008-05-20 (火) 22:26:52

湊「丑荷車を引いた状態で一回上手にはけて、その時に荷台に子が入るようにしようか」
黒羽・釈迦如来「はーい」
今、丑が家を出て神様の所へ向かうシーンを通していた。
丑は荷車にたくさんの食べ物を積んで神様の所へ向かうのだが、実際は積んでいるように見えるだけで、中身は新聞紙なんかで膨らんでいるように見せているだけだ。
その中に子が隠れるために、一度はける事になった。
湊「よし、ここまでの流れ、一回通そうか」
黒羽「了解ー」
釈迦如来「はいよー」
湊「よーい、スタート!」
通しが始まる。
(おっし、このまま荷車引いて上手の方へ歩いて行くんだよな)
釈迦如来「そうだ!あの中に乗っていけばいいんだ!」
黒羽(ここで子が人形投げ付けるからその後完全にはける。子もはけるからそれと同時に子が荷車に乗って、んで舞台へ出るっと)
”ドサッ”
釈迦如来「乗ったよ」
黒羽「おう」
釈迦如来が合図をくれる。
それと同時に舞台へ出て行った。
黒羽(んぐっ…なんだこの荷車…ジールって思っていた以上に重いんだな…)
なんだか米俵でも乗っているかのように重い。
湊「いいねー重たそうだねー。ホントにたくさん食べ物が入ってるように見えるよー!」
黒羽の演技がリアルに見えたようで、監督でもある湊が褒めてくれる。
黒羽(いや、マジで重いんだけど!!何で!?)
重い。
なぜだか分からないが、重い。
黒羽「ちょっと止めていい?マジで重いんだけど!!」
あまりの重たさに一度演技を中断する。
それにしても重過ぎる。
何でこんなに重いんだ?
何かがおかしい。
黒羽「ハッ!まさか!!」
勢いよく荷車の上の布をどけると、そこには子…ではなく大きな丸太で作られた子の人形が乗っていた。
釈迦如来「やったねー!!イタズラ大成功ー!!」
やられた…!!
黒羽「…ねーずーみーーーーーっ!!!!!!!!!」
この後、2人の追いかけっこが始まり、湊の説教が聞こえてきたのは言うまでもない…。