湊編

Last-modified: 2008-04-05 (土) 17:53:34

出来上がった衣装をそれぞれに渡した後、湊も自分の衣装を手にして着替え始める。
まずは申の衣装からだ。

湊「袖を捲って……申はこんな感じかな?髪は適当に上げてっと」
綺咲「簡単に着れていいですね」
湊「あぁ、前は全部スナップだしね。僕の衣装は着替えやすさ重視だから、この辺持って引っ張ると……簡単に開くんだ」

開いて見せてから、もう一度スナップをはめる。
そしてジャンプをしたり腕を回したり、動きの確認をする。問題はなさそうだ。
しかし、何か物足りない気がしてキョロキョロと周囲を見渡す。

湊「あっ……ジール、何を持ってるのかな?」
釈迦如来「ふさふさな……しっぽのような?」
湊「それ、申のしっぽだから遊ばないっ!」
釈迦如来「すみません。気持ちよかったのでつい……」
湊「おかげで忘れるところだったよ。戌のは服に付けといてよかった……」

湊は素早くしっぽを取り上げると先に付けてある紐で腰に結ぶ。
申の耳をくっつけて完成だ。
二着ある湊は申の完成を確かめてから、すぐに戌に着替え始める。

湊「この上に戌のズボンを穿いてしまうから……脱ぐのは上だけだな」
綺咲「あの、もしかして戌の衣装もスナップなんですか?」
湊「こっちはマジックテープ!シャツもベストもね。見た目はボタンだけど、ベリッとやれば簡単に脱げるから。僕の衣装だけ簡単使用なんだよ」
綺咲「着替えることを考えて作ったんですね」
湊「そーゆーこと」

湊は鏡の前に移動して変身振りをチェックする。

湊「こっちも問題ないな。これ着て伊達眼鏡すると、何かお父さんになった気分だな。そして耳付きウィッグを被ると……別人だ」

そこへ寅に扮した村河が近づいて来た。

村河「お父さんだぁ~ププッ」
湊「笑うなー!!ん?この肉球やっぱ可愛いな。似合う、似合う」
村河「睦月も似合ってるよ」
湊「そう?何か照れるな。ありがと」

(自分でもこの衣装は気に入ってるんだ。どっちもシンプルだけど、変身できるのは楽しいし。
 戌のイメージがゴールデンレトリバーだって気づく人はいるのかなぁ)