裏方編

Last-modified: 2008-04-02 (水) 18:34:16

【本番まで残り 48日】PM4:00
・舞台下を観る(E)
裏方編
四隣「さてと、今回使う小道具は……」
リストアップされた品物を確かめる。使うものは単に纏めるだけでなく、各シーンによっても分けなければならない。更にそれを上手袖・下手袖に配置するのだ。今回集まったものはたかが知れているが、使えるものは全て持ってきている。しゃがみ込んで箱の中をチェックする。
能登川「あ、手鏡が無い」
チェックは付いているのに、モノがなかった。
四隣「え?おかしいなぁ……持って来たはずなんだけど……」


一宮「あぁ!アタシってばマーベラス!!」
台詞をつぶやきながら一宮がやってきた。
一宮「ごめんごめん。そこにあったから、つい持ち出しちゃったんだ」
能登川「あ、使ってたんですか?それなら良いんです」
一宮「今度から一声掛けてから持っていくよ。んじゃ、しばらく借りるからね」
能登川「はーいっ」
そのまま点検を続ける2人。しかし、いつの間にか手が止まって練習風景を眺めていた。


釈迦如来「おいらは何もやってないってば~。あれは猫が悪いんだっ!」
黒羽「そうかなぁ~~」
湊「オレはそんなスピードでは捕まえられないよっ」
神村「僕だってゴーだぜっ!」


黒羽「っと、ご~~は~~ん~~……違うし」
天馬「あらあら。丑さんは食べ物が落ちていると思ったのね」
瀬納「ん?神様からの手紙でござるな」


能登川「……なんかさ」
四隣「なに?」
能登川「凄く気合入ってない?」
言われて舞台を見る。本格的な立ち稽古は今日が初である。しかし……


湊「ジール!もっと前に出て!」
釈迦如来「あ、はい!」
袖から湊の指示が飛ぶ。


神村「僕だってゴーだぜ……はぁ、はぁ……」
天馬「飛ばしすぎですよ……」
スポーツドリンクが入ったボトルとタオルを渡す。
神村「あ、ありがと……」
湊「全力疾走は考えものだな……」
その場で台本に修正を入れる。


黒羽「っと、ご~~は~~ん~~……違うし……ちがう!」
台詞に納得していないようだ。


四隣「確かにそうだね……」
綺咲「2人とも練習見るの初めて?」
能登川「あ、綺咲先輩っ!んと、はい。そうです」
綺咲が2人の後ろに居た。同じようにしゃがみ込んで舞台を見る。舞台上では練習が続いている。
四隣「ぐぉ!センパイの絶対領域、間近でゲット!!」
綺咲「えぇ!って、それより小道具は大丈夫?」
能登川「今のところは……ん?あれれ?この刀は何に使うんだっけか?」
見ると二振りの刀。日本刀というより三国志に出てきそうなタイプだ。
桜井「それはオレが追加した」
能登川「へ?先輩、これ何処で使うんすか?」
桜井「うむ……」
尋ねられた桜井は周囲を見回す。丁度探していた人物が通り過ぎようとしていた。
桜井「天馬サン」
天馬「はい」
桜井は何も言わず先の刀を渡す。
桜井「四隣サンが小鳥サンのニーソで興奮しているんだ。これで何とかしてくれないか?」
四隣「え?え?えぇぇぇ!!」
驚く四隣と必死に笑いを堪える綺咲と能登川。天馬は刀を受け取ると腰に下げる。
桜井「お?丁度良いな」
天馬「オレだけ武装ですか?」
言いながら長剣を抜きに掛かる。目標補足。その目が獲物を狙う辰になる。
四隣「え?ちょっと天馬君、待ってくれ。私は何も悪気があったワケではなく……」
うろたえる四隣。
四隣「単に生足とニーソにロマンを感じるだけであt……うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
聞く耳持たず刀を抜いて襲い掛かる天馬。逃げる四隣。
桜井「これが使う目的だ」
綺咲「……舞台で使うわけじゃないんだ……」
能登川「リストから外します……」


湊「そこっ、なに騒いでるの!!」
メガホンで四隣に一撃。
四隣「ぎゃ!」
その後ろから天馬が斬り付ける。
四隣「ぐほぉ!!」
コンボが決まった!!!
四隣「む、無念……」
その場で倒れる。しかし湊の一言は冷たかった。
湊「倒れ方がイマイチだね。もっと練習しないと……」


能登川「俺から見ても、あれじゃ舞台には出れないなぁ……」
綺咲「あ、あははは……そ、そうかもね」




※盛大に突っ込んでください。